D.C.U 〜Another conclusion drawn in the remaining time low〜第3話
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重たい瞼を開ける。

 

知らない天井・・・・もとい懐かしい天井だ。

 

この天井をみると、一層帰ってきたんだな・・という気持ちになってくる。

 

昨日、帰省した自分の「お帰りなさいパーティー」いう名の宴会だった。

 

音姉や由夢がジュースと間違えて、酒を飲んでしまったので、帰省そうそう疲れた。

 

二人は酔うと、絡み酒になるため性質が悪い。

 

ふと、首を動かし時計を眺める。

 

時間は六時。

 

まだまだ、時間に余裕がある。

 

二度寝もありかと思ったが、みんなを驚かせようと思い、朝ご飯を作ろうと思った。

 

そうと決まれば、さっそく着替えるために体を起こす。

 

しかし、右半身が重くなかなか起き上がれない。

 

しかも、何故か温かみのある重量感。

 

そして、不自然に膨らんだ布団。

 

これは、もしかしすると、いや、もしかしなくても何かのフラグではないのだろうか・・・・

 

恐る恐る布団をめくってみる。

 

そこには・・・・・・・

 

俺の腕をがっちりとホールドしながら寝ている、制服姿の由夢だった。

 

「なして、制服?」

 

びっくりしすぎて、何故か訛る。

 

昨日は三人とも、宴会の後に帰ったハズ。

 

それに、制服姿ということは、朝着替えてきたのか。

 

「久々に『あれ』をやりますか。」

 

由夢のおでこに左手を当て、そっと目を閉じた。

 

これで、何ができるかというと、左手で触れた対象の記憶を見る事が出来る。

 

これは、幼いころから使える魔法だ。

 

なぜ使えるようになったのかは分からない。

 

まるで、それが『当たり前』のように、気が付いたら使えていた。

 

そう考えているうちに、記憶の読み取りが完了した。

 

「ふむふむ・・・なるほど。本当に俺が帰ってきたか確かめに来て、そのまま俺の寝顔を見てたら

 

眠くなって、ついつい布団に侵入してしまったと。」

 

コンチクショウめ。由夢が余計にかわいく見えてしまうじゃないか!

 

由夢を起こさないようにそっと右腕を外し、外した右腕で彼女の頭をなでる。

 

一通り由夢をなでなでしたところで、本題に入る。

 

そう、朝食作りだ。

 

寝巻を脱いで、制服に着替えてリビングへ。

 

真っ先に冷蔵庫を開けて在庫確認を行う。

 

この分だと・・・・・オーソドックスな和食が妥当だな。

 

さっそく、冷蔵庫から卵・味噌・豆腐・ワカメ・鮭の切り身などの食材を取り出す。

 

ある程度調理が進んだところで、

 

ーガラガラー

 

不意に玄関が開く音がした。

 

どうせ音姉あたりが由夢を探しに来たんだろうと思いながら、調理を再開する。

 

足音がまっすぐこっちに近づいてくる。

 

そして、迷いなく台所の扉が開くと、

 

「おはよう。六斗君」

 

「あ、おはようございます。由姫さん。」

 

由姫さんのご登場だ。

 

「こんなに朝早くにどうしたんですか?」

 

「朝ご飯を作りにきたのよ。」

 

さも、当然のように由姫さんが答えた。

 

「もしかして、ここで毎朝作ってます?」

 

「そうよ。まあ、今日は必要なかったみたいだけどね。」

 

「じゃあ、義之と俺の部屋で寝ている由夢を起こしてもらえます?俺は母さんを起こしてきますか

ら。」

 

「了解♪」

 

台所で由姫さんと別れたあと、母さんの部屋に向かいそーっとふすまを開ける。

 

布団ですやすやと眠っている寝顔は、どっからどう見ても小学生くらいにしか見えない。

 

その寝顔に少し癒されるが、いつまでも眺めているわけにはいかない。

 

「母さん、朝だぜ。さっさと起きろよ。」

 

「うーん、後五・・・・・」

 

アニメやマンガでお決まりのセリフが帰って

 

「年」

 

「長いわ!!」

 

来なかった・・・・

 

ふざけた事をぬかした本人は、まだ布団の中でもぞもぞとしている。

 

そこで、俺の108個ある必殺技のうちの1つ『神童無念流最終奥義・寒殺陣』を使用することにし

た。

 

(注:芳乃六斗は上記のとおりふざけている事をぬかしているが、本人はおおまじめなのだ。)

 

ん・・・・なにやらナレーションが入った気がするが、気にしない、気にしない。

 

「せいや!」

 

と言いながら、母さんの掛け布団を剥ぎとる。

 

(注:神童無念流最終奥義・寒殺陣』とはただの布団剥ぎであった。)

 

ん・・・・またしてもナレーションが入った気がするが、気にしない、気にしない。

 

「うー、寒いよう。」

 

「ほら、目ざましも鳴ってんだから、さっさと起きる。」

 

カチッといつの間にやら鳴っていた目ざまし時計のスイッチを切りながら、母さんに呼び掛ける。

 

「おはよう。六斗君♪」

 

「おせえよ。たく、もう朝ご飯作ってるんだから、さっさと起きろっての。」

 

「うにゃー。もしかして、六斗君の手作り?」

 

「もしかしなくても、六斗さんの手作りだよ。」

 

それを聞いた目の前の金髪幼女は・・・

 

「六斗君、はやくしないと先に食べちゃうよ!」

 

もうすでに、目の前から姿を消し、居間に居た。

 

てか、いつの間に移動したんだよ!

 

半ば呆れながらぬくもりの残る布団を片し、今へ向かう。

 

そうすると既に、自分以外の家族がそろっており、久しぶりに見る光景が出来上がっていた。

 

これから日常化する光景に微笑みつつ、自分も昔の居間の定位置へと向かうのであった。

 

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はいっ、FESです!

 

 

長らくお待たせしました!

 

待望の第3話です。

 

え・待ってないって・・・・・・

 

 

と、ともかくこれからも更新していきますので、よろしくお願いします。

説明
3話目更新です。

おまたせしました!

ようやく更新です!!
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コメント
更新お疲れ様です。次も楽しみにしています。(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
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