卒業 |
私は大学を卒業するのが怖い。
今年度で私たちは大学を卒業する。卒業したら当然、サークル活動も終わりである。我が不良サークル、秘封倶楽部も例外ではないだろう。秘封倶楽部を解散したら蓮子との繋がりが無くなる。私はそれが怖いのだ。蓮子はどう思ってるんだろう?
「ねぇ、蓮子。蓮子は大学を卒業したらどうするの?」
「そうね〜。なんの仕事に就こうかしら。そういうメリーはどうするの?」
「私は……どうしようかまだ迷ってるわ」
昔は生きていくだけでも死ぬほど働かなければいけなかったらしい。一時期、日本の自殺率が世界トップだったとか。今はそんなことはないが、生きていくには少なからずお金が必要である。やっぱり働かないといけない。働く働かないじゃなくて、今の私の問題は秘封倶楽部をどうするか、蓮子との繋がりはどうなるのか。私の頭の中はそれでいっぱいで他のことなど考えてられない。
「ねぇ、蓮子。卒業したら秘封倶楽部はどうするの?」
「何言ってるのよ。メリー、私たちはいつまでも一緒よ」
……なんて妄想をしていても始まらない。やはり、蓮子に直接きいて確かめなければ……
「メリーもまだ決めてないのねー。働くところもそうだけど、住むところも決めないとね。メリーはどんなとこがいい?」
なぜ蓮子が住む場所を私が決めないといけないのか。なぜそこで私に意見を求めるのか。私たちは一緒に住むわけではないのに。
「なに暗い顔してるのよー。一緒に住むんだから2人が納得いくようにしないとダメでしょ?」
「一緒に……住む?」
「そうよ、一緒に住むの。生活費は半分こよ、ここは譲れないわ。お互いに貯金してお金が貯まったら2人で色んなところに行くの。行った先々で色んな秘密が絶対に待ってるわ。秘封倶楽部としてその秘密を暴いていくのよ。まあメリーと一緒ってのが大事なんだけどね」
そのときの私の顔は唖然としていただろう。なんせ蓮子からそんな言葉が、これからも秘封倶楽部を続けていく言葉がでるとは思いもしなかったのだから。
「なにいまさらびっくりしてるのよ。あ、もしかしてまだこの話してなかったっけ?」
「いま初めて聞いたわよ、ばか蓮子」
説明 | ||
これまた会話ばっかで不安になりますね | ||
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秘封倶楽部 宇佐見蓮子 マエリベリー・ハーン | ||
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