蒼に還る夏(改) 真・設定資料編 ―黒歴史― |
真・設定資料編 ―黒歴史―
21世紀中期
このころ重力理論の基礎が発見される。
アフリカ、南米といった第3世界では生存をかけた食料と資源の争奪が起こり始める。
先進国の二酸化炭素削減努力も空しく温暖化は新興国の排出によって急加速し始めた。
海水面の上昇により地球のヴェネツィアのほとんどが海没、ほぼ消滅した
21世紀後期
重力理論確立、しかし画期的な成果は得られず月軌道以内の宇宙進出が容易になった程度だった。
月及び各ラグランジュポイントに恒久的基地が設けられ、コロニー建設が急ピッチで開始される。
先進諸国は重力理論を応用した縮退兵器の開発を進めていた、これが後の重力石の基礎となる。
この頃からアフリカ、中東、中央アジアでは水資源をめぐる紛争がエスカレートするようになる。
だが国連には仲裁する力が全く無く、唯一の頼りであるアメリカが一国平和主義の日和見に逃げ、
世界中に宗教、思想、人種、民族といった危険で過激なナショナリズムが増長し蔓延してしまった。
21世紀末
最後の世界大戦「新秩序戦争」勃発。
民主主義陣営と覇権主義陣営そして原理主義陣営がそれぞれの秩序を主張する3つ巴の戦い。
核/生物/化学兵器の汚染残留を恐れ民主主義陣営は縮退兵器で先制攻撃を仕掛けたが泥沼化。
黄河と長江の流域、四川と中国南部全域、朝鮮半島全土、インド北部域、ペルシャ湾岸域等が消滅。
さらにアフリカ、南米、中央アジア、中近東、東南アジアで多量の生物兵器が蔓延した。
旧中国3ヶ国、インド、イスラム諸国は人口の9割近くを失い地球総人口は30%にまで減少、
3大宗教の聖地が消滅するに至ってようやく戦争は終結、かろうじて民主主義陣営が勝利した。
覇権主義陣営と原理主義陣営は仲違いを起こして自滅、後にロシアと欧州の占領地にされた。
戦後に戦勝側である民主主義陣営(日米欧露加豪印台香)の連合による地球統合国家が樹立した。
21世紀 「悲劇の世紀」終わる
22世紀 「絶滅の世紀」始まる
22世紀初頭
既に前世紀から温暖化によってメタンハイドレートの放出がかなり進んでいたが、
先の戦争の縮退兵器の重力潮汐力が引き金となり崩壊が爆発的に進む、その結果、
無酸素水塊の大量出現により海洋全域が死滅に至り、海中生物のほとんどが絶滅。
さらに放出されたメタンと酸素の結合により大気中の酸素濃度すら19%まで低下した。
「リミット16クライシス」と呼ばれる未曾有の危機が危惧される事となる。
(人体は酸素濃度が16%を割ると肺から酸素をうまく取り込めなくなる)
これに対して地球政府は次の3つの計画を最優先実行し戦後復興を後回しにした。
・人類の生存を最優先とする「カルネアデスの船板(緊急避難)計画」
・野生生物の遺伝子を採取保存する「ノアの箱舟(因子保存)計画」
・酸素濃度を自動復元させる「アララト山のオリーブ(大気改善)計画」
常にいがみ合っていた人類が存亡の危機に曝されて初めて無私に団結した。
22世紀前期
月及び地球周辺の宇宙への移民が完了、人類の主な生活の場が宇宙となる。
大気改善計画は間に合わず自然生態系は壊滅、生物種の65%が絶滅した。
過去のメタンハイドレート仮説が現実と化し「完新世の大量絶滅」に至った。
22世紀中期
ワープ技術実用化、ただし任意のゲート間の移動しか出来ず、前もって目的地に
相手側ゲートを運んでおく必要があり、それが極めて大きな制約となった。
外惑星域の開発は地球圏のエネルギー確保の為に木星開拓が優先された。
そのため航路は地球木星間航路がほとんどであり、火星航路や小惑星帯航路、
木星ギリシャ群航路、同トロヤ群航路は細々としたものだった。
やや遅れて火星テラフォーミング計画開始、木星から莫大な水資源が搬入される。
22世紀後期
拙速すぎた計画により火星テラフォーミングは失敗、海洋面積は93%以上に達した。
一方、地球の自然はひたすら悪化の一途を辿りもはや地球に健全な地は無くなった。
この頃の地球はかつての火星より赤く、月よりも荒れ果ててしまっていた。
しかし2200年に帰還した艦のもたらした奇跡で、地球は元の青さを取り戻した。
これで第2の地球と期待された火星の必要性は乏しくなり開発は大幅に縮小された。
ハリケーン事故により鮫が脱走
22世紀 「絶滅の世紀」終わる
23世紀 「復興の世紀」始まる
23世紀前期
人類の地球帰還と国力の復興が始まる、しかし自然の回復は24世紀以降まで遅れる。
木星圏が自治を求め独立要求を強める、木星の軍備発覚、地球と木星の対立が始まる。
火星の商業的価値(観光、水産)が認められネオ・ヴェネツィアが観光の中心となる。
このころ既に姫屋は隆盛を極めていた
23世紀中期
地球と木星の宇宙軍拡競争がますます激化、ついに木星が戦力において拮抗する。
火星では鮫による漁業被害が問題化し始め、初めて漁師に犠牲者が出た。
この時、火星は地球に対し鮫絶滅の為の遺伝子兵器の使用許可を求めたが、
”種への悔悛”を理由に却下され、また人間が直接鮫を殺す事も禁じられた。
やむなく火星政府は火星イルカ及び火星オルカの開発を行わざる得なくなった。
グランマ誕生
23世紀後期
住民及び水産資源保護のため火星イルカ及び火星オルカの配備が開始される。
同時に観光への悪風評を防ぐため鮫とオルカに関する情報操作も開始された。
地球と木星の対立が更に深刻化、地球の要求を飲まされ火星宙軍が設立される。
地球から貸与された旧式戦闘艦を主力に火星救難隊が火星宙軍に改変された。
しかし火星政府は有人艦の配備に強い難色を示し無人艦に改装してしまった。
・火星宙軍が「トランジエント(自律型無人航宙戦闘母艦)」の開発を開始
・適格素体確保のため、海洋管理局を隠れ蓑に「αシリーズ」の開発を開始
全ては再び人間同士が殺しあうことを避けたい良心で行われたことだが、
代理戦争を行わされることになるオルカ達のことは考慮されていなかった。
数年後、試作艦「プロト・トランジエント」就役、期待を遙かに上回る性能を示す。
それを受けてα素体の増加試作が開始されるが、その直後試作艦が原因不明の
暴走を起こし生体脳の反応消失、試作艦はエウレカで保管、計画も凍結された。
(地球と木星が秘密裏に火星を襲撃しα素体の強奪を謀ったがどちらも失敗
その後、生体脳制御システムは役に立たない、という情報に騙され諦めた。)
グランマがアリアカンパニー創設
アリシア世代誕生
23世紀末
木星圏が”不可侵絶対領域軌道統合自律構造体システム”で完全な優位に立つ。
が、実は全く時を同じくして全く同じものが地球圏でも稼動を開始していた。
地球圏側に対して一方的交渉に臨もうとしていた木星圏側は、その交渉の席上、
地球圏側から極めて遠まわしな方法で事実の背後の真実を知らされ愕然とした。
これが後に「ビターチョコレート事件」と呼ばれる政治的疑惑の始まりである。
地球圏と木星圏はそれ以後、周囲が不審がるほど平和的に外交交渉を進めてゆき、
対立関係が解消された、さらに地球が木星圏の独立を認め、不可侵条約が結ばれ、
そして最終的に相互軍備全廃条約が締結され、太陽系全てから軍備が廃止された。
火星も「トランジエント計画」を破棄し、素体は処分され火星宙軍も廃止された。
様々な人々の暗躍で戦争は防止され、遂に人類は「終わらない平和」を手に入れた。
グランマ引退、アリシアがアリアカンパニーを受け継いだ
24世紀 「癒しの世紀」始まる
2301年4月3日、水無灯里 アリア・カンパニー入社
彼女達の生きる癒しの時代に、もはや憎しみは無い、優しさに目覚めた世界が始まった
説明 | ||
2006年8月「天野こずえ同盟」様にて初掲載、2009年4月「つちのこの里」様にて挿絵付き細部修正版掲載 | ||
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