ヒューレインジョーク 3
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二十分後

 

 

「しかし、情報交換といってもどういった流れになるんだ?」

「ああ、そうだった。まだ説明してなかった。

まず基本的にこちらの提供できる情報と欲している情報を、これから行く”掲示板”で提示する。

その情報を欲している人間が現れるまで、こちらはこちらで”掲示板”を見て、欲しい情報を持っている人間と接触していくっといった感じかな。

たまに情報以外の対価で交換に応じる場合もあるけど、そういった場合のトレードは大抵、掲示板には載らないから今は気にしなくていいんじゃないかな。」

このコミュに属するグループで斡旋やら紹介があって初めてできるトレードなのだろう。

確かに友達のいない、できない俺には関係のない話だ。

「俺には提供できる情報なんてないぞ。」

「ああ、それは新規の人間皆そうさ。でも新規だから提供できることだってある。

このSFSに突如現れた君という異能者のことだ。

まぁ、平たく言えば自己紹介だね。こういう人相で名前で異能をもっている人間が新たにコミュニティー加わります、みたいにね。」

「そんな情報を欲しがる奴がいるのかい?」

「はは、結構馬鹿にできないお客がくるよ。

大手グループはこのコミュニティーの異能者リストを作っては色々活用しているみたいだからね。大手だからもらえる情報の精度も高い。

だけど前にも説明したとおり、古参の新参者に対する印象は悪いから難しいところではあるんだけどね。」

「普通、新規の人間はそんな情報に価値があるなんて知らないんじゃないか?

本来、新規の人間にお前みたいなガイドはつかないんだろ?他の奴はどうしてるんだ?」

「うん、まさにそれがこの制度の癌みたいなところでね。

このコミュニティーを排他的だ排他的と言ってきた僕だけど、まさにこの事を言っていたんだ。

昨今、情報教材なるものが巷で騒がれているよね?

八日間で腹筋を八個に割る方法教えますとか、競馬の勝てる馬を教えますとか”蓋を開けるまで真偽の解らない”情報を有料で教えますよというヤツだね。

まさに今それがこのコミュニティーに蔓延しているのだよ。新規の人間によってね。」

 

 

説明
2より二十分後、SFSなるコミュニティーエリアに向かう途中の自動販売機のまえで、丸太に情報交換のチュートリアル受ける、主人公志木との会話です。

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