恋姫外史アナザー・とりあえず一刀第十一話
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蜀には正義の味方が存在する。

 

「ハーッハッハッハ!!」

 

颯爽と現れて悪党を成敗する謎の蝶仮面。

 

「悪党共!正義の槍を受けよ!!」

 

人は彼女を華蝶仮面と呼んだ。

 

そして華蝶仮面には二人の仲間がいる。

 

「ウッフ〜〜〜ン!!」

 

いつのまにか参加していた筋肉モリモリの力持ち、華蝶仮面二号。

 

「・・・・・・はぁ」

 

最初の口上の時だけ参加して、後はだいたい見ているだけの華蝶仮面三号。

 

「頑張れ〜〜、華蝶仮面〜〜!」

 

「カッコイイーーー!」

 

民からの人気も高いこの三人。

 

その正体に気付く者は少ない。

 

「・・・何でみんな気付かないんだ?」

 

「アタシに聞かないでよ・・・」

 

彼女達の活躍を遠巻きに見ながら訊ねる一刀と、関わりたくないと言わんばかりに目を背ける詠。

 

「・・・どう思う?月?」

 

「へぅ・・・」

 

「月を関わらすな!!」

 

詠が二人の会話を遮る。

 

「ていうか、良くあるのか?アレ」

 

「・・・そうね。後の二人が入ってきたのはつい最近だけど、華蝶仮面は蜀に入った辺りから出没してたわ」

 

「で、ここの警邏兵は?」

 

「・・・そろそろ来るでしょ」

 

視線を再び華蝶仮面たちの方へやる。

 

倒れた悪人たちの中に立っている華蝶仮面。

 

どうやら悪人の討伐は終わったようだ。

 

そして

 

「華蝶仮面!今日こそ貴様らを捕まえてやるぞ!!」

 

「観念するのだ!!」

 

彼女たちの正体に全く気付いた様子が無い愛紗と鈴々が、武器を構えて華蝶仮面へと突っ込んできた。

 

かなり引き離された警邏兵たちが後方に見える。

 

ブオン!

 

ヒュウ!

 

「ハッ!」

 

華蝶仮面は二人の攻撃を高々と飛び越えてかわす。

 

そして近くの家の屋根に着地すると、

 

「悪ある所、華蝶仮面は必ず現れる!正義は我にあり!!」

 

そう高々と宣言する華蝶仮面。

 

「みんなの笑顔はアタシ達が守るわん♪」

 

「み、皆さん。これからも応援してください!!」

 

いつのまにか二号、三号も華蝶仮面の左右に来て台詞を言っていた。

 

「では民たちよ!また会おう!!」

 

そう言うと華蝶仮面は屋根の上を飛び移って去っていった。

 

二号は三号を抱えてそれについていく。

 

「逃がさんぞ!華蝶仮面!!」

 

愛紗たちも後の処理を追いついてきた警邏兵に任せて、三人を追ってその場から去っていった・・・

 

 

 

 

「ヒーローと言うより、ルパンと銭形みたいだな・・・」

 

思わずそう口にした一刀。

 

「ひいろお?」

 

「気にするな。それより・・・」

 

アゴに手を当てて思案する一刀。

 

「何よ?」

 

「・・・いや、とにかく帰るか、買い物の途中だろ?」

 

詠と月がおつかいを頼まれて、一刀はそれについて来たのだ。

 

その途中で、さっきの騒動が起こったのである。

 

「そうね。他に仕事もあるし、早く終わらせましょう」

 

「そうだね」

 

そして三人は歩き出す。

 

一刀は城に帰るまで、ずっと何か考え事をしているようだった・・・

 

 

 

 

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そして一週間程経ったか・・・

 

華蝶仮面は再び現れていた。

 

いつもどおり屋根の上から・・・

 

今回の敵は強盗たちで、てこずる事も無くバッタバッタと倒していった。

 

しかし・・・

 

「そこまでだ!仲間の命が惜しければ武器を捨てておとなしくしろ!!」

 

華蝶仮面たちが登場した家の裏から声がした。

 

そして現れた強盗団の一員らしいその男は華蝶仮面三号の首筋に短剣を突きつけていた。

 

「くっ!卑怯な真似を!!」

 

「うるせえ!早く武器を捨てろ!仲間がどうなってもいいのか!?」

 

短剣をさらに首筋へ近づける男。

 

「はうう・・・」

 

三号は怯えているようだ。

 

「・・・分かった」

 

「わかったわん・・・」

 

カラン!

 

華蝶仮面は持っていた槍を地面に投げ、二号も手をだらりと下げる。

 

「へっ!それでいいんだよ!・・・お前ら!やっちまえ!!」

 

男の言葉に残っていた強盗たちがジリジリと迫ってくる。

 

絶体絶命の華蝶仮面たち。

 

そんな中

 

「そこまでだ!!」

 

どこからか声が聞こえてきたのだった・・・

 

 

 

 

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「だ、誰だ!!」

 

三号に短刀を突きつけている男は動揺しながら辺りを見渡す。

 

他の強盗たちも同様であった。

 

「あ、あそこに!!」

 

周りで見ていた野次馬がある場所を指差した。

 

そこは三号を人質に取っている男のすぐ後ろの家。

 

その屋根の上に、一つの人影があった。

 

その男は頭をスッポリと覆ういわゆる黒のヘルメットを着け、全身黒の拳法着を着用していた。

 

彼はそのまま語り始めた。

 

「己の欲のままに弱者をいたぶり、それを罪と思わず当然のように行う者達。人、それを外道と言う・・・」

 

「何者だ!?」

 

強盗は叫ぶ。

 

「貴様らに名乗る名前は無い!!」

 

そう言うと彼は

 

「ハッ!」

 

と屋根の上から飛び降り

 

「天空宙心拳!破岩拳!!」

 

そのままの勢いで彼は、三号を人質に取っていた男の顔面に拳を叩きつけた。

 

「ガッ!」

 

ドターン!と勢いのまま男は倒れる。

 

その際、握られた短刀が三号の首に向かった。

 

「クッ!」

 

ヘルメットの男が手を伸ばした・・・

 

 

 

 

 

ポタポタ・・・

 

血が流れる。

 

しかし、それは三号の血ではなかった。

 

ヘルメットの男が間一髪で、短刀を左手で握り締めていたのだ。

 

「・・・無事か?」

 

三号にのしかかるような形でヘルメットの男が言う。

 

「は、はい・・・」

 

そういいながら、倒れている強盗の腕から抜け出す三号。

 

その状況を、周りの人間は呆気に取られて見ていた。

 

短刀を投げ捨てて、ヘルメットの男は言う。

 

「仲間は助けたぞ!華蝶仮面!!」

 

ハッとする華蝶仮面と二号。

 

すぐさま華蝶仮面は槍を拾い、

 

「貴様ら!絶対に許さん!!」

 

「堪忍袋の尾が切れたわよん!!」

 

二人は憤怒の形相で強盗たちを打ちのめしていく。

 

全滅には数分もかからなかった・・・

 

 

 

 

 

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強盗たちの掃討が終わった後、華蝶仮面たちとヘルメットの男は向かい合っていた。

 

ちなみに男の左手には、三号のハンカチが巻かれていた。

 

「貴殿には礼を言わねばならんな。よく我が仲間の命を救ってくれた」

 

「本当にありがとうございました」

 

華蝶仮面と三号が男に礼を言う。

 

「礼はいらない。別に助ける気は無かった」

 

「・・・どういう事だ?」

 

華蝶仮面は怪訝な表情をする。

 

二号と三号も同様だった。

 

野次馬たちもざわつき始める。

 

「それは・・・」

 

男はサッと構えを取り、

 

「お前を倒すのは俺だと言う事だ!!」

 

そう叫んで華蝶仮面に向かって突っ込んできた。

 

そして華蝶仮面に向けてパンチを放つ。

 

「むっ!」

 

華蝶仮面は後ろに飛んでそれを避ける。

 

「貴様!何故私を倒そうとする!?」

 

「知れた事!お前達を倒し、最強の正義の味方は俺だと証明するためだ!!」

 

そう言って次々と蹴りを繰り出す男。

 

「くっ!やむをえん!!」

 

そう言ってまた後ろへ飛んで、槍を構える華蝶仮面。

 

男も突っ込むのを止めた。

 

お互いにゆっくりと間合いを詰めていく。

 

そんな時だった。

 

「お前達!今日こそは!!」

 

愛紗たちが兵士を引き連れやって来たのだ。

 

「邪魔が入ったか!今日はここまでだ!!」

 

男はその場から去ろうとする。

 

「待て!お前は何者だ!?」

 

華蝶仮面は男に向かって叫ぶ。

 

「オレの名はシャドーブレード!また会おう!華蝶仮面よ!!」

 

そう言って男は走り去って行った・・・

 

野次馬たちはざわめいている。

 

「華蝶仮面、アタシ達も行きましょう?」

 

「・・・ああ」

 

二号の言葉に頷き、華蝶仮面たちもその場を後にした。

 

あの男は一体何者だったのか?

 

華蝶仮面はそればかりを考えていた・・・

 

 

 

 

 

ある空き家

 

「・・・ふぅ」

 

ヘルメットを脱ぐ一刀。

 

「いやー、中々面白かったな。やっぱり正義のヒーローにはライバルキャラが必要不可欠だよな?」

 

などと独り言を言いながら着替える一刀。

 

そう、それが一刀の狙いだった。

 

悪人はいくらでも出てくるが、華蝶仮面たちと戦える悪人はほぼいない。

 

野次馬たちもだんだんマンネリ化してくるだろう。

 

そんな中、熱い闘いを繰り広げられる好敵手がいれば、きっと盛り上がるに違いないと思ったのだ。

 

「しかし、俺だけだとパワーバランスが悪いよな。誰か引っ張り込むか・・・」

 

一刀はそう言って考え始める。

 

新たなる伝説の始まりであった・・・

 

 

 

 

 

 

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どうも、アキナスです。

 

う〜ん、やってしまった。

 

華蝶仮面を見ていて、どうも足りないものがあるな〜?と思ったんですよね。

 

ちなみに、本当の外道の台詞は全然違います。

 

今回のは何となくアレンジした台詞ですので、あしからず・・・

 

これから一刀君はどんなふうにやっていくつもりなんでしょう?

 

それでは次回に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「超弾動!双炎斬!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
凄い奴がやって来る・・・
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コメント
yoshiyukiさん:う〜ん、無理がありましたかね?(アキナス)
現地の人たちに理解できない名前は、不親切だと思います(yoshiyuki)
jonmanjirouhyouryukiさん:正義どころか、逆に現場を混乱させてますね・・・(汗)(アキナス)
P天使さん:そして、凪は意外とレイナが似合うと思ったり・・・(アキナス)
転生はりまえ$さん:デパートとかでやっているヒーローショーを今見ると、はしゃいでいた子供の頃を思い出しませんか?(アキナス)
砂のお城さん:誰でしょう?待て!次回!!・・・なんちゃって(笑)(アキナス)
akiecoさん:ドロロも使ってましたね。ケロロはネタの宝庫、面白すぎです。(アキナス)
アロンアルファさん:新たなヒーロー達が・・・でもこういうタイプはいつも引き立て役に回りますよね。その法則を打ち崩す事ができるのでしょうか?(アキナス)
sugaさん:家の近くではOVA全部置いてなかったんです(アキナス)
闇羽さん:また別のキャラの特徴を入れるかも。そしてサムライトルーパーは全話レンタルして見ました・・・OVAは輝煌帝伝説しか見てませんけどね。(アキナス)
ppさん:彼女達に対抗するヒーローを考えていたら、頭に浮かんだのがロム兄さんだったからです。(アキナス)
P天使さん:というか、二刀流はグローバインですよね・・・(アキナス)
IFZさん:いっそ、巨大な黒い馬にでも乗せちゃいましょうか?・・・それじゃ世紀末覇王ですね(汗)(アキナス)
readmanさん:まだまだこれからです。(アキナス)
patishinさん:ですよね〜〜(笑)(アキナス)
サムライトルーパーかケロロか…(akieco)
サムライトルーパーかケロロか…(akieco)
やりすぎというか、結局ノリでやるのか主人公、もはや遊園地・・・・というより後楽園(黄昏☆ハリマエ)
華蝶仮面に対抗しようとワルノリ一刀ならやりかねんなww(アロンアルファ)
戦隊×ライダー?どっちが真の正義の味方か今後が楽しみです・・・何時か出ると思ったサムライトルーパー、OAVラストに登場した新鎧カッコよかった、復活してくれないかな〜(suga)
ロム兄さん+シャドームーンって感じかなぁw このまま突っ走っていってもらいたいところ(・∀・)   サムライトルーパーとはまた古い。トイレットペーパー使って変身シーン再現したのは俺だけじゃないはず…腕の構えが各人違ってて覚えたもんだ(ぉ(闇羽)
何故にロム兄さんwいや好きだけど!(pp)
ドリルは真桜、ジェットは沙和、ジムは凪が思いついてしまった・・・・(P天使)
仮面の男・・・・・う〜ん。バイクが無いのが残念だww(IFZ)
流石一刀さん!(readman )
やると思ったよ(patishin)
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