ふりむいてほしいのは |
本日の岩瀬浜、快晴。秋に入って人気も疎ら。
「も、どうしてゴミ、棄てて行くかなー」
ぷんすかと怒りながら両手にゴミを拾い抱える少女が一人。
また一つ、足元の缶を拾おうとしゃがんだ瞬間、
「あ」「わ」
とん、とすれ違おうとした人影にぶつかった。
「ご、ごめんなさい!」
「なぁん」
相手は一言だけ言い放って、また砂浜に足跡を付ける。
「もー助けてやられよー。じゃまなかったけ?」
はい、とぶつかった拍子に腕からこぼれ落ちたペットボトルを拾い上げたのは、少女よりほんの少し背が高いくらいの少年。
「岩瀬はいい子やね」
にっこり笑って褒められて。
ほんの少し泣きそうになった。
説明 | ||
昼の海辺・すれ違う・ペットボトル | ||
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掌編 富山 河川 擬人化 日常 | ||
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