秘密結社・きのこ研究所 #6 決戦! きのこ研究所 第2部 潜入編
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第6話 「決戦! きのこ研究所 第2部 潜入編」の巻

 

(がくぽのアジト きのこ戦闘機の格納庫の入り口前)

 

(低いミクの声)KAITO社長の搭乗したメカ“OWATA初號機”の自爆のおかげで、がくぽのアジトへ潜入できる入り口を作ることが出来ました。リン達を乗せた“機動戦艦 暴火炉鋳呑”は、アジト入り口前に着陸し、リン達一行は、入り口になった格納庫に降りたのでした。

 

MEIKO会長:なかなかいい感じに入り口が出来たわね。

MEIKO会長以外全員:(つくづく、この人が敵に廻らなくて良かったと思う・・・・)

 

リン:で、ここから潜入して、当然がくぽの所に行くわけなんだけど・・・。

レン:僕ら、ここの事、全然知らないんだよーん。

MEIKO会長:心配ご無用!。

 

MEIKO会長がなにか取り出した。ワンカップ酒の瓶1つであった。

 

ミク:MEIKO会長、ここでも飲むんですか? ミクミク?。

MEIKO会長:違うわよ、これ、携帯型のLOLAなの。

プリマ医師:け、携帯型の?。

ワンカップ酒の瓶:LOLAです。聞こえますか?。

MEIKO会長:聞こえるわよ〜ん!、これから道案内、宜しくね♪。

LOLA:ハイ。私と戦艦の本体は繋がっていますので、本体が行ったアジトのスキャン画像とルートをこちらのびn・・・じゃなかった携帯機に送りますので、確認シテ下さいね。

プリマ医師:凄い技術・・・。

MEIKO会長:伊達に秘密で研究してないわよ〜って、これ私が趣味で作った物なんだけどね。

リン:・・え?!、じゃあ、あのでっかい酒瓶も?。

MEIKO会長:そ。隊員に協力してもらって。結構楽しかったわね。そんなことより、さっさと乗り込みましょ!。

リン:は、はい(やっぱり怖い人だ・・・)。

 

こうしてリン一行はLOLAの道案内付きで、格納庫奥の整備用出入り口からアジト内部に入っていった。

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(アジトB5F)

 

(低いミクの声)アジト内部の通路は、思ったほど狭くなかった。リン一行が十分通れる道幅だった。ただ湿気がひどかった。キノコを使った円盤を作っていたのも頷ける湿っぽさだった。

 

リン:このアジト、上にでかいと思ったんだけど、地下に広がっていたのね。

ミク:上のはフェイクだったんですね ミクミク。

レン:でもお決まりパターンなら、ここら辺でエリアボスってのが出てくる感じがするんだよーん。

MEIKO会長:・・・・そのエリアボスっての、いるみたいよ。

 

(低いミクの声)レンとMEIKO会長の言ったとおり、右側の通路から単眼のキノコ怪人が一体現れた。色は緑だった。回避して通れそうだと思ったのだが・・・

 

リン:ちょっと邪魔!。

 

リンは横を通ろうと左に移動したが、怪人は素早くリンの前に移動していた。

 

緑のキノコ怪人:量産型だからって、無視するな!、ろくに動けもしないくせに!。

リン:はぁ?!。

緑のキノコ怪人:その程度の素早さじゃぁ、ここは通せねえな。

MEIKO会長:じゃあ、がら空きの右側を通らせて貰うわよ。

緑のキノコ怪人:させるか!。

 

怪人は手に持っていた胞子の様な爆弾を投げつけた!。爆弾は地面に落ちて爆発し、大きな穴が空いてしまった!。これではとてもジャンプしたとしても渡る事が出来ない!

 

緑のキノコ怪人:ははは!、どうだ!、これで先に進む道は、私の後ろだけ。私を倒さなければ先には進めまい!。

リン:じゃあ、倒して進めばいいのね。

緑のキノコ怪人:丸腰の小娘に何が出来る!

リン:コレが出来る!

 

リンは素手で怪人の顔の横についていた動力パイプを引きちぎった。思いっきりすっ飛んでいく怪人!

緑のキノコ怪人:な!、きのこ・・・・研究所の・・・所員は・・・バケモノか!!

 

(低いミクの声)緑のキノコ怪人は、リンの5m先の地面に崩れ落ちた。

 

LOLA:ターゲット、単眼の光消滅、機動が完全停止しました。先を急ぎましょう。

 

プリマ医師:リ、リンちゃん、強かったのね・・・。

 

(アジトB10F)

ミク:なんか、5Fのアレ以降なにも出てこないんだけど、そろそろ・・・ミクミク。

レン:やっぱりいたんだよーん、エリアボスなんだよーん!。

 

今度は一本道の床がせり上がってきて、白い仮面をかぶった真っ赤なキノコ怪人が現れた!。怪人はうつむいていた。

 

真っ赤なキノコ怪人:人類の粛正・・・若さ故の過ち・・・まだだ、まだ終わらんよ・・・

ミク:な・・なんか、もの凄く危ないヤツなんじゃないの ミクミク?。

リン:こっちに気づいてないみたいだから、横をそ〜っと・・・。

 

だが甘かった。怪人の両手がコード付きで横に発射され、壁に突き刺さった。ちょうど大きく通せんぼしている状態になってしまった。

 

真っ赤なキノコ怪人:私を見くびって貰っては困る!。これなら通れまい!。そう!、私にもできる!。

レン:じゃぁ、ボクにも出来るんだよーん!。

 

レンは怪人の前に立ち、顔から頭から体から、全部を殴ってボコボコにしてしまった。怪人、痛恨のミス!。腕が突き刺さってしまったので、動けなくなってしまったのだ!。怪人、腕が壁から落ちて、機動を停止して倒れてしまった。

 

真っ赤なキノコ怪人:がくぽ様・・・私を導いてくれ・・・

 

MEIKO会長:・・・・・・・アホ。

 

(低いミクの声)リン一行は怪人を後にして、さっさと先に進んだ。

 

***

 

(その頃のKAITO社長が乗った脱出ポッド)

KAITO社長:うぐぉ!、なんちゅーマシンだ!。自爆しか出来ないなんて!。MEIKO会長め、後で・・・逆らえないか・・・え?

 

びよーーーーーーん!、ひゅーーーーーーん!

 

KAITO社長:うおぉぉぉっぉぉうわぁぁぁぁぁ!

 

(低いミクの声)球形の脱出ポッドは、自爆した地点から近い所にあった高圧線に当たり、まるでまたもやゴムパチンコにように反動が付いて跳ね返されたのだった。方角は来た所に向かう方向だった。

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(その頃のリン一行)

 

(アジトB15F)

プリマ医師:なんかもの凄く地下に進んだ気がするんだけど、LOLAさん、まだがくぽの所に到着しないんですか?。

LOLA:がくぽと思われる熱源と発信器の信号から探索してますが、まだまだです。

MEIKO会長:でもって、お約束の、

リン:エリアボスって事なのね。

 

今度は天井から現れた。青いキノコ怪人だった。

 

ミク:じゃあ今度も横を・・・

青いキノコ怪人:甘い!。緑や赤とは違うのだよ!、緑や赤とは!!!

 

怪人がなにかボタンを押すと、怪人の後ろの通路の上から大きな壁が降りてきて、今度こそ本当に道をふさがれてしまった!。

 

ミク:ミクっ!!

青いキノコ怪人:さーぁ、どうする?、研究所の小娘?!

ミク:・・・怒らせたわね・・・ねーーーーーーぎーーーーーーブレイド!!!。

 

(低いミクの声)ミクがそう言うと、右のツインテールから、長ネギを一本取り出した。

 

青いキノコ怪人:は!、それがどうした!、これから料理でもするのか!?。ジャパニーズスキヤキなら好物だぞ?。

 

(低いミクの声)ミクは、葱ブレイドを持って、軽い舞いを踊った。

 

ミク:ファイナル〜〜〜〜ミクミク〜〜〜〜。

青いキノコ怪人:なんだ?!。小娘!、これからゲイシャのマネでもするのか!?。

 

(低いミクの声)ミクは葱ブレイドの先を怪人に向けて構え、前に突きだして、こう叫んだ!。

 

ミク:はちゅねキャノン!!!!!!。

 

その刹那、葱の先から、半透明のはちゅねが一人現れ、大きくなりながら怪人と壁に向かって突進していった!!!。

 

青いキノコ怪人:え・・・・。

 

はちゅねキャノンのはちゅねは、怪人と壁もろとも吹き飛ばして消えた。壁は完全消失、怪人は運良く5m先の天井にめり込んで機動を停止した。

 

ミク:先を急ぎましょう ミクミク。

MEIKO会長:腕を上げたわね。

リン:・・・・・・ミクさんも、強かったのね・・・・。

 

天井にめり込んだ青いキノコ怪人:・・・その葱の性能で勝ったのだ・・・お前の腕で勝ったとうぬぼれる・・・な・・・よ・・・・がくっ。

 

(アジトB20F)

MEIKO会長:ちょっとLOLA!、いくらなんでも地下過ぎるでしょ〜!、まだなの?。

LOLA:はい。まだです。頑張って下さい。

リン:アジトだから空気が流れていたのが救いね。

レン:それにしても、たった一人の組織の割に、えらくでかいアジトなんだよーん。

ミク:そうね。まるで、地球侵略しにきた宇宙人の基地みたいよね ミクミク。

プリマ医師:あ!、またエリアボス。え?!、今度は3体よ!。

 

通路の5m先に3体の紫のキノコ怪人が、縦に並んで待ちかまえていた。

 

3体の紫のキノコ怪人:ははは!。お前らの進撃もここまでだ!。我ら!、紫3兄弟!。我々の連携攻撃、避けられるかな!?。行くぞ!。

 

縦に並んだ3体は、列を崩さず、一緒に走り出した!。

 

MEIKO会長:今度は私の番ね。ちょっとLOLA持ってて。

 

MEIKO会長はLOLAをプリマ医師に渡すと、どこからか取り出した一升瓶を両手で持ち、突進していった!。

 

3体の紫のキノコ怪人の先頭の長兄:甘いわ!、このハイパーサイクロンアタックをかわせた者はおらんわ!!。

 

しかし、甘いのはこの3人の方だった!。MEIKO会長は目の前で大きくジャンプし、長兄の頭に足を置いてさらに高くジャンプした!

 

3体の紫のキノコ怪人の先頭の長兄:なにー!、オレを踏み台にした〜!?

 

そして、2体目次男のキノコバズーカを回避し、3体目三男に向かって思いっきり一升瓶を振り下ろした!。三男は直撃を喰らい、横に倒れて機動を停止した。

 

3体の紫のキノコ怪人の先頭の長兄:うぉぉ!、さんなーん!。お・・おのれ・・もうキれたぞ!。次男!、ツインラブアタックに変更だ!。

3体の紫のキノコ怪人の先頭の次男:おうとも!、兄者!。

 

二人は7m先に後退し、体制を立て直した。今度は横一列に並んで、思いっきり突進してきた!。

 

3体の紫のキノコ怪人の先頭の長兄:これなら回避も踏み台も出来まい!。喰らえ!。

 

しかし喰らったのは彼らだった。三男をどけておく事をすっかり忘れていたのだ。三男につまづき、二人とも顔からこけて、頭をしこたま打って機動を停止した。

 

MEIKO会長:・・・・・・・・キング・オブ・バカ・・・・・・。

プリマ医師:先に進みましょう。

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(アジトB25F)

 

ガショーーーーン、ガショーーーーン

 

リン:な、なんの音?

レン:ロボットみたいなんだよーん

MEIKO会長:キノコが終わったら、今度はメカ!?。キノコ成分の転用だけじゃなく、ロボットまで盗んでいたなんて・・・

プリマ医師:いえ・・・これは・・・中身があるみたい。足音がロボットの物と違うわ。例えるなら人間みたいのが甲冑を着て歩いている、そんな感じ。

レン:やばいんだよーん!、相手が人間じゃ、僕たち戦えないんだよーん!。

MEIKO会長:確かにまずいわね。私たちは“人殺し”集団じゃないの。だから相手が人間だったら・・・。

 

程なくして、その足音の主の姿が見えた。白、青、黄色、赤のトリコロールカラーの甲冑に包まれた、確かに人間型のモノだった。

 

プリマ医師:・・・みんな、ここは私が戦って時間を作るから、隙を見て先に進んで。このメンバーで人を相手に戦って、万が一相手を殺めても問題無いのは・・・私だけ。

MEIKO会長:!!、プリマちゃん!、それはダメよ!。

プリマ医師:大丈夫。“万が一”なの。私の予想が合っていれば、この中身を殺す事はないわ。予想が外れても、私、大丈夫だから。

MEIKO会長:・・・わかった。ここは任せます。私たちは先に進んで、がくぽの所に辿りつきます!。

プリマ医師:お願いします!。

MEIKO会長:LOLA、あとどれくらい?。

LOLA:おめでとう御座います!。アジトB30Fががくぽのいる“司令室”です!。あと5Fです!。

MEIKO会長:じゃぁ急ぐわ!。

 

(低いミクの声)プリマ医師以外のメンツは、壁際の横を全速力で駆け抜けました!。何故か今までと違って、そのロボットはそれを邪魔しようとはしませんでした。まるで、プリマ医師との対決のために現れたかのように・・・。

 

プリマ医師:そう・・・やっぱり私と決着を付けに来たのね。スウィート・アン!!!

中にスウィート・アンがいる白いロボット:・・・ヒサシブリダナ、プリマ・・・

 

こうして、プリマ医師以外のメンツは先を急ぎ、白いロボットとプリマ医師はタイマン勝負をする事になった!。

 

(低いミクの声)第3部“対決編”に続く!

***

 

CAST

 

リン所長:鏡音リン

レン副所長:鏡音レン

ミク副所長(兼ナレーター(低いミクの声)):初音ミク

がくぽ:神威がくぽ

プリマ女医:PRIMA

 

KAITO社長(マフラー総帥):KAITO

MEIKO会長(アルコル大帝):MEIKO

 

機動戦艦“暴火炉鋳呑”のマザーコンピューター“LOLA”(ローラ):LOLA

白いロボットの中の人:SWEET・ANN(スウィート・アン)

説明
○ボーカロイド小説シリーズ第1作目の”秘密結社・きのこ研究所シリーズ”の第6話です。ボカロ達がスタッフのおかしな研究所を中心に、おかしな日常が展開します。
○決戦編の続きです。
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Vocaloid ボカロ小説 鏡音リン 初音ミク 鏡音レン KAITO MEIKO 神威がくぽ PRIMA LOLA 

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