秘密結社・きのこ研究所 #7 決戦! きのこ研究所 第3部 対決編
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第7話 「決戦! きのこ研究所 第3部 対決編」の巻

 

(前回のあらすじ)

がくぽのアジトに入ったリン達一行は、途中で待ちかまえていたエリアボスを次々倒し、ついにB25Fまで到達しました。しかしここで待ちかまえていたのは、怪人ではなく、装甲を着たロボット“SWEET・ANN”(スウィート・アン)でした。しかしアンの目的はリン達の撃破ではなく、ライバルだったらしいプリマ医師と決着を付けることでした。

 

プリマ医師以外のリン達一行は、LOLAの探索結果“がくぽの司令室があるB30F”を目指し、プリマ医師はアンと最後の決着を付けるべく、彼女と対決するのだった!。

 

(アジトB25F)

プリマ医師:・・・・アン、しばらく見ない間に、随分ロボットらしくなったわね

スウィート・アン(以下、アン):プリマ、アイカワラズ、ジョウダンガ、ヘタダナ。コノシロイノハ、ヨロイダ・・・・トコロデ、ソロソロ、コエヲカエテイイカ?。

プリマ医師:それ、喋りにくいでしょ?、いいわよ、前のアンで。

アン:はぁ〜、ロボット訛りで喋るの、結構辛いわね・・・とぅ!

プリマ医師:!

 

アンはサーベルを抜き、いきなりダッシュでプリマ医師の側に飛び込んできた!。プリマ医師もとっさに片手に1本ずつ、計2本のメスでサーベルを受け止めた。いきなりだったので片手で応戦出来なかった。

 

ギギギギギギ・・・・

 

メスとサーベルがつばぜり合いを始めていた。間合いが近かったのでアンの顔とプリマ医師の顔はすぐ近くだった。ここでプリマ医師の耳にアンの小声が聞こえてきた。

 

アン:(プリマ!、ここは寸留めで戦うわよ!。がくぽ、監視カメラで、ここの事見ているのよ)

プリマ医師:(アン!?、あんたやっぱり、改造手術とか洗脳されているんじゃなかったのね?)

アン:(“従順な態度”なら、こんなロボット鎧を着せられるだけで済むの。私はあなたの知っている、あのアンよ♪)

プリマ医師:(よかった・・・・私の“良い予感”の方になってくれて)

アン:(彼女達の先の通路にはまだ怪人が待っているから、がくぽの注意はこっちに向けられてるの。いい?、寸留めで戦って私が移動するところに来て。そこなら監視カメラの範囲外なの)

プリマ医師:(どういうこと?。あなた、がくぽ側じゃないの?)

アン:(監視外になったら、ちゃんと話すわ。今は真剣勝負する“フリ”をして!)

プリマ医師:(わ、わかったわ)

アン:(じゃぁ行くわよ!、ちゃんと“演じる”のよ!)

 

そう小声で伝えると、アンは離れてサーベルを構え直し、プリマ医師はメス2本を片手に持ち直した。アンは暗がりのある通路の奥方向に軽くステップし、片手でプリマ医師を挑発した。プリマ医師も挑発に乗る“フリ”をして、アンににじり寄った。

 

再びアンとプリマ医師はダッシュで近寄り、お互いの武器を組み交わした!。

 

キーーーーーン!、ギリギリギリ!

 

アン:(こっち!)

プリマ医師:(わかった!)

 

再び離れ合い、アンは挑発しながらもバックステップしながら、もっと暗がりのある奥のT路通路へと移動していった。そして再びつばぜり合いが起こった!。

 

アン:(ここの右に一緒に飛び込むわよ!)

プリマ医師:(わかった!)

 

アンとプリマ医師はクリンチ状態になって、アンの指定した通路の奥に転がりながら移動した。これまで監視していた天井の監視カメラは監視範囲外に彼女達が移動してしまったため、がくぽの監視は出来なくなっていた。

 

彼女達はどうなったのだろうか?。

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<その頃のリン達一行>

 

(がくぽのアジト B26F通路)

MEIKO会長:みんな走って!、あと4つで司令室だから頑張ってダッシュよ!。

リン:はぁはぁ・・PCアイコラ処理とか、

ミク:ミクミク・・PC胸増量処理とか、

レン:はひぃ・・・(リン所長には通用しなかったけど)大事なファイルにパスワードをかけるのは得意でも、走るのは苦手なんだよーん!。

MEIKO会長:ほら!ブツクサ言ってないで、ダッシュダッシュ!!

 

その刹那、通路の前方に何かが仁王立ちしていた。

 

黄色い怪人:おうおう!、我はザクレー!!、ここは通さんぞ!、我が万能ダブル鎌で斬りさいt

MEIKO会長:邪魔!、どけ!

 

バキ!

 

黄色い怪人:あーーーーーーれーーーーーーー(キラッ☆)

 

MEIKO会長の一升瓶の一撃で黄色い怪人は星になった。

 

リン:ふぅふぅ・・な、なんかいたの?。

レン:はぁはぁ・・MEIKO会長の前でいなくなったみたいだよーん。よく見えなかったんだよーん。

ミク:ミクミク・・そんなのどうでもいいから、先を急ぎましょう ミクミク。

 

(がくぽのアジト B27F通路)

黄緑の細身の怪人:あいや待った!、我はビグー!

緑の巨大怪人:ワシはビグザー!

青緑の小柄な怪人:我が名はエルメー!

 

3人揃って!、さいk

 

MEIKO会長:あーもー!、邪魔邪魔邪魔!!!!!

 

ドカ!、バキ!、ボコ!!!

 

怪人達:(ヒューーーーーーーーーン)俺達、出番これだけーーーーーーー!(キラッ☆)

 

リン:はぁはぁはぁ、レーン、今なんかいたーーーー?。

レン:もう、知らないんだよーん! 。

ミク:ミクー!、あ、なんかみっけ!、もらっとこ ミクミク。

 

(がくぽのアジト B28F通路)

MEIKO会長:ふぅ、あと2つよ!、急ぎましょう!

 

その前にまたもy

 

ピンク色のジャングル怪人:ひぃーひゃー!、オレはゲルグー!、まずはオレの“戦いの舞”を見ていけれ!

 

MEIKO会長:もう戦うのもアホらしいから、横を一気にすり抜けるわ。

 

MEIKO会長達が横をすり抜けていっているのに、怪人ゲルグーは、ナギナタを振り回して楽しく踊っていた。

 

ミク:あ、これさっき拾ったミク。オヒネリであんたにあげる ミクミク。

 

ぽぃ

 

怪人ゲルグー:ひぃやっほぅ!、オヒネリありがとーーーー!!!!!

 

ちゅどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!

 

怪人ゲルグー:ひぃやっーーーーーーーーーーーほぉーーーーーーーーーーー!!!!!(キラッ☆)

 

ミクが怪人にあげた物は、さっきの怪人3人組が武器としてもっていた爆弾だった。怪人ゲルグーが持っていた“刃先に火のついたナギナタ”の火が引火して爆発したのだった。

 

レン:なんか後ろで爆発があったみたいなんだよーん。

リン:もう、後ろのことはいいの、先を急ぎましょう。

ミク:喜んでくれたかな、オヒネリ・・・ミクミク。

 

(がくぽのアジト B29F大扉前)

MEIKO会長:・・・・・・・・

リン:・・・・・・

レン:・・・・・・

ミク:・・・・・・

 

グレーのロボット:察しがいいようだな。そう、私が最後のガーディアン“アシナンテ=カザリ”(以下、カザリ)だ。ちなみにきのこ怪人ではない。がくぽ様が作り出した純正のロボットだ。

 

リン:とりあえず、突っ込んで良い?

カザリ:足の事だろ。あんなの飾りだよ。私は浮遊機能を持っている。UFOなんかが使っている技術だ。旋回力、移動速度、いずれも脚部ではなしえない数値を得ている。

 

MEIKO会長:それはいいんだけど、あんたの後ろの大きな扉の先がB30F、司令室へ降りる階段なのね?。

カザリ:その通り。ただ、この扉の鍵は私の体の中央、ちょうどコアの球体に入っている。その意味がわかるな?。

ミク:あんたをぶっ壊して取り出さないと、先に進めないって事、ミク!!

 

カザリ:その通り。一応あなた達のコレまでの怪人達との戦い、全部見させてもらっていた。私には動力パイプはないので、リンさん?、あなたの引きちぎり攻撃は使えない。

リン:くっ!。

 

カザリ:私は赤いのとは違って、最高の戦術をインプットしている。自分が動けなくなるような攻撃はしないしできないようになっている。わかるよね?、レン君?。

レン:悔しいんだよーん!。

 

カザリ:青いのと違って、君たちの攻撃は全てインプットしている。ミクさん?、あなたの“はちゅねキャノン”、まともに喰らうほどバカではありませんよ?。あ、この扉、そんな攻撃、単発でも連発でも、びくともしませんよ。当然ブレイドの斬撃なんて話になりません。残念でしたね。

ミク:ミ、ミク〜・・・・。

 

カザリ:そして最後に残った最強のMEIKO嬢?

MEIKO会長:“嬢”って付けてくれるんだ、嬉しいわね。

カザリ:あ、いやそうでなくて、とりあえず扉に一升瓶とかパンチキック類はやめたほうがいいですよ。ガラスが飛び散るし、大切なあなたの美しい体に傷が付きますから。

MEIKO会長:あら、それはどうも♪(くっ!、打撃もだめってことね)。

 

カザリ:さーて、説明は終わりですね。ついでにいうと、私の装甲、この大扉と同じ材質です。これから先の事、わかりますね?。

 

リン:破壊不可能・・・・

 

カザリ:ご名答。

 

MEIKO会長:ついでに訊きたいんだけど、なんで“あんた”を最初のガーディアンにしなかったの?。誰も入ってこれないと思うんだけど。

カザリ:がくぽ様は“楽”しい事が大好きでいらっしゃる。あなた達の研究所ではそういう感じではなかったようですが、そういう“フリ”をしていて受ける“ストレス”を解消するために、この基地や我々がいるわけです。雇っていたスパイを最後に解雇する際、有能な者に特別給金を与える事を条件に、一部の者をここに招き入れて、その実力を見ていたようですね。

 

MEIKO会長:あんたがここで出撃した回数は?。

カザリ:緑、赤、青、紫3体、黄色、3人組、ピンクですから、11回ですね。全て私の勝ちでしたが。ここまでたどり着く事を指標にしていたらしく、負けたスパイは、即、改造手術行きで、それぞれ、あなた達が会った、あそこに配置されたと言うことですよ。

リン:あの白いロボットは?。

カザリ:あれは完全に特別扱いだったので、招き入れてません。自分から志願してあのロボットみたいのになりましたね。まぁ改造手術しないで鎧を着せただけで終わりましたが。ところで・・・・

 

MEIKO会長:いい加減、戦いたいのね。

カザリ:さすがは会長、察しがいい。いい加減始めましょうよ。一方的にボコボコに殴り倒したいって、腕がうずうずしているんですよ。

MEIKO会長:・・・・・あんた、最低のクズね。

カザリ:それは“最高の褒め言葉”ですよ、我々“殺人マシーン”にとってはね。いくぞ!!!!!!。

 

カザリはスカート下のバーニアーを全開にして、MEIKO会長の方に突っ込んできた!。MEIKO会長はある程度予知していたが、相手の瞬発速度は予想の更に上だった。

 

シュン!

 

MEIKO会長:つぅ!

 

なんとあれだけ強かったMEIKO会長ですら、回避した左手を斬ってしまった!。カザリはある程度の距離を置いた所で、バーニアー調整しながら即反転して、待機していた。

 

リン:MEIKO会長!

MEIKO会長:大丈夫!、これくらいなんともないわよ。

 

MEIKO会長は持っていたハンカチで傷口を結っておいた。血もほとんど出ていない切り傷だった。

 

カザリ:MEIKO会長、それが“切った痛み”ってもんなんですよ!。一度も傷を受けたことがないあなたに教えておこうと思ってね。

MEIKO会長:それはどーも。じゃぁ、100000000万倍返しのお礼を差し上げるわ。

カザリ:それはお受け取りできかねる。まぁそれも出来ない程、今度は粉々にしてあげますがね。

 

MEIKO会長:(さーて、どうしようかしらねー)

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<その頃のKAITO社長>

 

(飛ばされている脱出ポッド内)

ひゅーーーーーーーん

 

KAITO社長:今度はどこに行くんだ?。って、ん?、あれってがくぽの基地か?。あれ?、高度が下がったぞ?。

 

ひゅーーーーーん、ひょい

 

KAITO社長:うわ!、基地の真上の通気穴に入った!。

 

ぴこーーーーん!、ぱこーーーーん!、ばちーーーーん!、チーーーーン、ジャラジャラ!

 

球体の脱出ポッドは通路をパチンコの玉の如く、はじかれ、転がり、どんどん下に落ちていった。

 

KAITO社長:うぎゃーーーーーー!、こ、今度は、パチンコなのかよーーーー!!!!

 

どんどん階段を転がり落ちる脱出ポッド!

 

***

 

<その頃のリン達一行>

(がくぽのアジト B29F大扉前)

カザリ:さーて、どうしますか〜?・・・・・・ん?、なんだ、この音?

MEIKO会長:LOLA、何なの、この地響きみたいな音?

LOLA:・・・・球が転がり落ちてきます。予想到着時間30秒!。

MEIKO会長:え?、球?

LOLA:回避場所を見つけてすぐに通路から避難して下さい!!

MEIKO会長:わ、わかったわ!。全員、隠れる所を見つけて待避!!!!!

 

通路は袋小路になっていたので、リン達は急いでカザリより遠くの通路手前にあるくぼみに隠れた!。カザリはその“大きな体躯”が仇になって、隠れることができなく、うろたえるばかりだった。

 

カザリ:うわ!、うわ!、オレ、やべ!、こんなの戦術にないぞ!、パチンコ球の回避なんて、プログラムにないぞ!!!!

 

ゴロゴロゴロゴロゴロ・・・・!!!!!!

 

カザリ:うわーーーーーーーー!!!!!

LOLA:到着時刻です

 

ぷち、ばこーーーーーーーーーーーん!!!!!!

 

LOLA:球体はカザリをぺっちゃんこにし、大扉を破壊して停止しました。あ、こちらに少し戻って来ました。

 

球体の扉が開いた。

 

KAITO社長:@@@@@@@@@@にゃ・・・にゃにぎゃ・・・ひょこっひゃんだ????。

MEIKO会長:!!!!!、KAITO!!!

 

MEIKO会長はKAITO社長に飛びついて、思いっきり抱きしめた!!!。

 

MEIKO会長:KAITO!!、大金星よ!!、大好き!、だーーーーーーいすき!!!!。

KAITO社長:??????、な、なにがいったい、なんなんだ???、って、MEIKO会長の胸が思いっきり・・・。もうちょっとこのままで・・・・いいかな・・・・へへ。

 

こうして、リン達が絶対勝てないはずの対決は、意外な結末で終わったのでした。

 

<その頃のアンとプリマ医師>

 

(がくぽのアジト、???)

プリマ医師:ねぇ、なんか真っ暗なんだけど、どうなってるの?。

アン:もう少しよ、あなたが探している人。

プリマ医師:え!?

アン:この先の部屋に、LEONがいるはずなの。

プリマ医師:!!!!!!!!!

 

(低いミクの声)第4部“再会編”に続く!

***

 

CAST

 

リン所長:鏡音リン

レン副所長:鏡音レン

ミク副所長(兼ナレーター(低いミクの声)):初音ミク

がくぽ:神威がくぽ

プリマ女医:PRIMA

 

KAITO社長(マフラー総帥):KAITO

MEIKO会長(アルコル大帝):MEIKO

 

機動戦艦“暴火炉鋳呑”のマザーコンピューター“LOLA”(ローラ):LOLA

白いロボットの中の人:SWEET・ANN(スウィート・アン)

説明
○ボーカロイド小説シリーズ第1作目の”秘密結社・きのこ研究所シリーズ”の第7話です。ボカロ達がスタッフのおかしな研究所を中心に、おかしな日常が展開していく・・・はずでしたが、なんか非日常になっていきました。
○今回は対決編です。
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Vocaloid ボカロ小説 鏡音リン 初音ミク 鏡音レン KAITO MEIKO 神威がくぽ PRIMA LOLA 

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