ようこそ! きのこ駅前商店街へ! #2 土建屋と不動産屋、そしてミクの青果店
[全2ページ]
-1ページ-

<ようこそ! きのこ駅前商店街へ! 第2話 土建屋と不動産屋、そしてミクの青果店>

 

(喫茶店LEO)

 

カランコロン♪

 

ルカ:リンさん、アルさん、ローラさん、いらっしゃいませ!

 

リン:こんちわ〜!

アル:お邪魔するよ〜!、4人席借りるよ!

ローラ:こんにちは♪

 

ルカ:ご注文は?

リン:あ、3人ともいつものお願いね。

ルカ:かしこまりました。マスター!、ブレンドとトラジャとコナを1つずつお願いします!。

レン:了解!

 

リンとアルとローラは奥の4人席に座った。

 

ルカ:今日は珍しい組み合わせなんですね。

リン:私が土建屋で、アルさんとローラさんが不動産屋だから、お互い、結構こうやって打ち合わせするんですよ。

ルカ:そうなんですか。

ローラ:私は二人が脱線しすぎないように監視をする役目でもありますけどね。

アル:こいつは手厳しいや。まぁ事実だけどね。なぁ親方?。

リン:まぁね〜、親分だけと話すと仕事以外99%になっちゃうから、ローラさんに進行は任せているんだけどね。

 

レン:おーい!、出来たよ!、持っていって。

ルカ:はい!。

 

テーブルに各自のコーヒーが届いた。

 

ローラ:はい!、コーヒーも来たから、今回の案件、煮詰めましょうね、お二人。

リン、アル:はーーーーい、先生。

ローラ:こら、二人共♪

 

ルカ:じゃ、私はカウンターに戻っていますので、何かありましたらお呼び下さい。

ローラ:はい。

 

こうして、土建屋と不動産屋の話は始まった。

 

リン:あの場所の所有者との話し合いは・・・・

アル:とりあえず、あの土地については・・・・

ローラ:それなら、すでに日程は組んでいますので・・・・

 

なにやら仕事の事になると、さすがプロであった。打ち合わせは順調に進んでいった。

 

(40分後)

ローラ:はい、お二人ともお疲れさまでした!。打ち合わせ終了です!。

リン、アル:ふぅ〜、やっと終わったぁ〜。

アル:あーなんか、ムショーに腹減ったな、よし!、ここは私のおごりだ!。ルカさん!、スパゲッティミートソース3つね!。

リン:やりぃ!

ローラ:さすがに私もお腹がすきましたので頂きます。

ルカ:かしこまりました!。マスター!、スパゲッティミートソース3つお願いします!。

レン:了解!

 

アルはコーヒーを一口すすると、ルカに話しかけた。

 

アル:ルカちゃん、まぁこんな仕事関係でここを利用するのがメインだけど、終わったらたいがい四方山話になるんだ。今日はせっかくだ、ルカちゃんから私達に訊きたいことをネタにしよう!。

ローラ:それはいいですわね!。

リン:おう!、なんでも訊きな!。

レン:スパゲッティミートソース3つ持っていって!。

ルカ:はい!。

 

ルカがテーブルに3つのスパゲッティミートソースを持っていった。

 

レン:ルカさん、せっかくだ、3人になんでも訊いたらいい。こっちに来て、まだここの地元情報とか知らないだろうからね。3人、なかなかの物知りだよ。

ルカ:はい、お時間頂きます!。

 

ルカは横の椅子に座って、色々訊いてみることにした。

 

ルカ:えっと、じゃぁ、皆さんはいつ頃からココに住んでいるんですか?。

 

リン:私とレンは生まれたときからここだから、地元民ってとこかな。

アル:私はその次に古株かもね。でも来た時のこの商店街はまだしょぼかった記憶はあるよ。確か食べ物屋数件と洋服屋とこの喫茶店と土建屋しかなかった気がするよ。

ローラ:次が私ね。来て街をぶらついていたら、アル親分にスカウトされてね、秘書直行だったわ。考えてみればゴーインよねー♪

アル:あー、あれは悪かった。いやなに、アレ、“ナンパ”だったんだよねー、で、話をしていたら秘書志望って言うんで、そのままスカウトしちゃったんだよ。見る目はあったし、秘書もいないでやっていたから、何かと大変だったんだよ。

ローラ:あの後、事務所入りしてすぐ、二人で書類整理から何からやって、大変だったのよ。

アル:すまんすまん、あの穴埋めは必ずするから、今回はとりあえずコーヒーとミートソースで勘弁な。

ローラ:それはしっかり頂きますよ。

アル:いや〜ローラには勝てんわ・・・・。

 

ルカ:それじゃ、休日はなにをされているんですか?。やっぱりここで談話ですか?。

 

リン:そうね〜、ここで談話が多いけど、とりあえず商店街の中だけで、遊んだり買い物したりお洋服みたりしてるわね。あ、レオンのゲーセンとかミリアムのバーで気分転換もしているわ。

アル:そういえば私もこの商店街の中だけかな。来たときは商店街がしょぼかったけど、仕事が忙しかったから商店街の外に出る余裕もなかったし気にならなかったな。今では時間に余裕があるから色々出来るんだけど、ここなんでもあるから、外にでなくていいんだよね。レオンの店で遊んだりとか、ミリアムのショットバーで夜の時間を過ごすとか。

ローラ:私もミリアムの店で夜は過ごす事が多いかな。休日の昼はここか、この商店街の中にあるアパートの自室で読書かな。あ、そういえばルカさんはどこにお住まいなの?。

ルカ:え?、私は商店街の中にある“コーポ・オオマ”に住んでます。

ローラ:あー!、コーポ・オオマですか!。じゃぁルカさんも立派な“きのこ駅前商店街の住人”なんですね〜!。あ、言い過ぎかな。で、ルカさんは休日は?。

ルカ:それが、この商店街、本当に何でもあるし、今はバイトしているから、不思議とこの商店街の外に出ることがないんですよ。お昼はここで食べられるし。

アル:まぁ良いことですよ、地元に住んでいたら、地元に根を張って地道に生活していくものですよ。ぶっちゃけ、この商店街、好きかい?。

ルカ:大好きですよ!、だから、皆さんが常連のここで働いているとも言えますけどね。レンマスター優しいし・・・。

ローラ:あら?、それはコイバナって取っていいのかしら?。

リン:レーン、良かったネー!、こんな可愛いカノジョ出来たじゃん!。

 

レン:今は勤務中!。それに僕はバイトさんには全員に優しいの!。

リン:ちぇーっ、少しは女の子のコイバナにノってくれてもいいじゃんか〜、つまんないのー!、ねー、ルカさん?。

ルカ:え?、あ、はい。

アル:こいつは、面白くなってきやがったぜ!。

 

ルカ:あ、私が訊きたいことはコレくらいなので、皆さん、スパゲッティミートソースをどうぞ。冷めるとナンなので。

 

アル:お!、そうだったな。では、いったっだきまーす!。パクッ。う、旨い!。

リン:パクパク、レーン!、相変わらず美味しいネー!。

ローラ:パク。さすがお上手ね。覚えておこ。

 

レン:褒めてもなにもでないよ〜。

 

こうしてスパゲッティミートソースを食べおわり、コーヒーを飲み終わった3人は清算して店を出た。

 

ルカ:ありがとうございました〜!

-2ページ-

(1時間後)

 

カランコロン♪

 

ルカ:あ、ミクさん、いらっしゃいませ!。

ミク:こんちゃ!、お!、今日は私一人か。

ルカ:先ほどまでリンさんとアルさんとローラさんが仕事でいらっしゃってましたよ。

ミク:そっか。あ!、私いつものね。

ルカ:かしこまりました。マスター、ブルーマウンテン1つ。

レン:はいよ。

 

ミクはカウンター席に座った。

 

ルカ:ミクさん、今日は、リンさん達の事とか、この商店街の事、色々聞けたんですよ〜。

レン:はい、ブルーマウンテンね。

ミク:ありがと。ずずっ・・。ふぅ、そっか、ルカさんよかったね〜。じゃあせっかくだから私にもなにか訊いてみてよ ミクミク。

ルカ:では、ミクさんはここの地元の人だったんですか?。

 

ミク:私は外から来たよ。私が来たときは、喫茶店と土建屋と不動産屋と他数件だけだったかな。まぁフロンティア精神ってのかな。ここで青果店を始めたんだけど、なんかこの街に、全員よく似ている“はちゅね”って人たちがいて、スカウトして部下にしたんだよ。なかなかコンビネーションがいい人たちだったから、私もこうしてコーヒーを飲みに来られるんだけどね、ミクミク。

ルカ:へー、じゃぁ来た人の順番から言うと、ローラさんの次ですか。

ミク:他の店の人が間に入ってなかったら、そうよね。私が来たとき、ローラさんに怒られているアルさん、見たことあるから。

 

ルカ:そうですか。それと休日は何をして過ごされてますか?。ここ以外で。

ミク:う〜ん、ここが多いんだけど、商店街の外には出ていないな〜。この商店街なんでもあるから、たいがいこの街で遊んだり買い物したりしているわね〜。レオンのゲーセンでUFOゲームしたり、夜はミリアムのバーで飲んでいたりするわね。あ、がくぽさんの刀剣屋でネギブレードとか見たり、がくぽさんとお話する事もあるわね。

 

レン:でも、大好きな誰かさんとのデートは、まだ実現してないですよね

ミク:ミク!!

ルカ:ミクさん、こういってはなんですが、女の子なんだから、コイバナって事でカミングアウトしちゃうのも手だと思いますよ。

ミク:ミク〜〜、ルカさんも気づいていたのね〜。あー!、もういいや!、そうなの!、私、カイトさんの事、大好きなの!、ミクミク!。

ルカ:WoW!、そうこなくっちゃ!。で、で、で、もうアタックしちゃったんですか?。

ミク:それが出来れば、苦労してないんだよね〜 ミクミク〜。ダメなのよ〜、カイトさんと会うと、なんか、こう、挙動不審になっちゃって・・・・。

ルカ:いや、私もエラソーな事は言えないんですけど、カイトさん、“押しの一手”に弱そうに思えるんです。ここは女は度胸!、思い切って告白しちゃうのがいいかも。

ミク:まぁ私も、去年のバレンタインデーの時にね、思い切って、カイトさんのアイスクリーム屋さんの前まで行って、ネギチョコ持って閉店時間まで待っていた事もあるのよ。でもね、閉店後の店内でのスタッフ談話の時間で、バイトの女の子達から大量のチョコを貰っていたのを見て、なんかしょげちゃって、そのまま家に帰っちゃったのよ。自分で食べる“ネギチョコ”はしょっぱかったなー、ミクミク・・・。

ルカ:あ、いや、そのチョコではどのみち・・・、そ、それにしてもカイトさん、いくら何でもな対応だと思うけどナー。普通気づきますよね、緑のツインテの女の子がチョコ持って店先にいれば!。

ミク:ま、まぁ、カイトさんも職務中だったから。そんなこんなで、あれ以来、アタックする事は無くなっちゃったのよね。カイトさんのアイスクリーム屋さん、うちのフルーツを使っているから、納品とかそういう仕事だとちゃんとやっているんだけどね。

 

レン:ちなみにうちでもミクさんとこのフルーツ、使っているんだよ。他に野菜とかもそうだね。

ミク:マスター、うちの長ネギも使ってよ〜、うちの一押し野菜なんですよ〜、美味しいですよ〜。

レン:あ、いや、うち、長ネギ使うメニューないから・・・

ミク:じゃあ、メニューに“ネギ焼き”入れてよ〜。粉物のお店で食べたんだけど、あれ美味しいのよ〜!。

レン:粉物はホットケーキくらいしか出せないよ〜、長ネギのにおい、結構凄いんだよ。さすがに喫茶店では・・・・。

ミク:ミク〜、残念。

 

ルカ:まぁ、お仕事のお話はコレくらいで。やっぱりコイバナですよね〜。

ミク:あ、いや、それもコレくらいで・・・。あ!、私のさっきの話、間違ってもカイトさんには話さないでね。こういうことは私の口から直接話しますから。

ルカ:(何年かかるんだろ・・・)

ミク:あ!、もうこんな時間、そろそろお暇するわね。

ルカ:有り難う御座いました!。

 

そういって清算して、ミクは店を出た。

 

レン:ミクさん、面白い人でしょ?。でも、あの分じゃ、カイトさんへの愛の告白、一生出来ないと思うんだけどね・・・。

ルカ:女ココロは複雑なのです。マスターも何となく、カイトさんと同じタイプだと思うんですが?。

レン:そ、そうか?、それは気を付けなくては、な。

 

(閉店後、STAFF ROOMの更衣室)

ルカ:(・・・・・なんか今日の話、少し引っかかるのよね。“商店街から出たことがない”・・・、私もそうだけど、いくら商店街が充実しているからと言ったって、ここから全く出ない人ばかりって・・・そんなこと、あるのかしら???。他の人が来たら、また訊いてみよ)

 

***

 

たこルカ:第2話にして、少しミステリー風味がしてきましたね〜。

はちゅね:あ、いや、最大のミステリーは、あなたの存在だと思うけど?。

たこルカ:その言葉、そっくりそのままお返ししますわ。

はちゅね:うちらはいいの!。ミクさんの手下なんだから!。

たこルカ:私だって主役の分身よ。

 

はちゅね:ふぅーーーーヽ(`д´)ノ

たこルカ:たこーーーー¢(`д´●)

 

(しばしの時間)

 

たこルカ:いてて・・・これからどうなるのでしょうか?!、第3話をお楽しみに〜!。

はちゅね:た、たこルカ、強い・・・・。

 

***

 

CAST

 

巡音ルカ(ルカ)&たこルカ:巡音ルカ

鏡音レン(レン):鏡音レン

鏡音リン(リン):鏡音リン

初音ミク(ミク)&はちゅねみく:初音ミク

咲音メイコ(メイコ):MEIKO

工藤カイト(カイト):KAITO

神威学歩(がくぽ):神威がくぽ

 

プリマ:PRIMA

アン:SWEET・ANN

ミリアム:MIRIAM

アル:BIG・AL

ローラ:LOLA

レオン:LEON

説明
○ボーカロイド小説シリーズ第2作目の”ようこそ! きのこ駅前商店街へ!“シリーズの第2話です。マスターの“レン”、ウェイトレスの“ルカ”が営んでいる喫茶店“LEO”を中心に、ボカロ達の日常が展開する・・・かも知れないジュブナイルです。
○まだまだ日常生活です。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
449 421 0
タグ
Vocaloid ボカロ小説 巡音ルカ 鏡音リン 鏡音レン 初音ミク KAITO MEIKO 神威がくぽ 海外組 

enarinさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com