三枚目と会長の結婚式 ページ2 『美女』 |
ページ2 『美女』
結婚……結婚……。結婚、結婚、結婚。
なんで言っても結婚。何度聞いても結婚。
……首が痛い。首絞めてきた奴、絶対俺を殺すつもりだったろ。俺は何も悪くないんだぞ? なんだった俺がこんな目に……いや違う。そんなことよりだ。『私と……結婚してください』……かあ。これって告白なんだよなあ? 高校生で告白の仕方があったなんて、正直俺もびっくりだ。いや、びっくりしたのはそこじゃないんだ。何で俺に告白してきたのか。
成績三下、顔立ち三枚目。運動神経は……まあいいか。そこに目をつけたわけでもなさそうだし、性格に目を付けたのなら、正直にいっておこう『僕は無法者です。生徒会長と結婚するわけにはいけません』。
まあ結局のところ、呼ばれて生徒会室に来たんだが、正直入るのを拒む。
それもそうだろうさ。誰か一人でも知り合いがいたら、すんなり入れるのかもしれないが、残念ながら居ないんだよ。そんな生徒会にすんなり入れるほうが、おかしい。
そういいながら、ドアノブに手を伸ばす俺なのであっ。
ガラガラ。勝手に開きやがった。前には、姫木ゆいの姿。さっきと変わらず、綺麗だ。
「よかった〜。来てくれないかと思った」
「まあ、『来て』なんて言われてたら来ないとねえ〜」
「とにかく入って。大丈夫。今日はみんな帰したから」
まじかよ……。二人っきりの方がよっぽどまずいんだけどなあ。
「さて……何話そうか」
「何話そうかって……まあ、質問として。さっきの意味を三語で答えてくれ」
「さっきのこと? ああ結婚してください? う〜ん、意味を三語……。結婚、一晩、出産?」
こいつ絶対生徒会長じゃない。何かの間違いだ。おかしいもん。まず、一晩って恥ずかしがらずに言ったところからおかしい。結婚って聞いて、一晩は俺も思いつかなかった。やるな、お主。
「ちが〜う! 何で俺にそんなことを言ったのか、だ。しかもクラス全員の中で。おかげで首が痛いぞ」
「う〜ん。何で言ったのって。あなたが好きだからよ。それ以外に何があるの? まあ、みんなの前で言ったのは、知っててほしかったからかな」
アバウトすぎる。結婚の質問に、生活風景。告白した理由は、好きだから。アバウトです。本当にありがとうございました。
「じゃあ、何で好きになったんだ? 俺はまだ、お前のこと知らないし、今日まで存在すらしらなかった。それはお前だって同じだろ?」
「賭けました」
「はあ?」
「あなたに賭けたんです」
意味不明。この一言に尽きた。賭けた? 賭けってあの、『丁!半!』とかの賭け? どういうこと?
「もうちょっと、詳しく」
「う〜ん。説明すれば、長くなるんですけど……あなたなら私を助けてくれるんじゃないかと」
「何から? 借金取り?」
「違います」
「あっ! わかった。俗に言うストーカーだろ。だろうな。お前綺麗だもん」
「嬉しいけど、違います」うれしいんだ……。
「じゃあなんだって」
「これです」
これって……。うわっ!!
いままでに見たこと無かった。
混沌とした、しかも見てるだけで吐き気を催すもの。人の形にも見える、でも人じゃない。それは、ゆいの体にべっとりとへばりついている。気持ち悪い。頭の中がぐるぐるする。
「これ……なんだよ」
「死人です」
「はあ?」
そういうと、その死人とか言うものは、すぐに消えた。
「私はこれに憑かれています。だから、あなたと結婚したいのです。それに、愛してますし」
絶句した。意味も分からないが、全て分からない。常識はいつでも打ち砕けるが、これは違う。
憑かれている。まあ、なにか亡霊だとか、狂気の代弁者とかなんとかだろう。
これを踏まえ、俺は全てをまとめて一つも質問する。
「何で俺?」
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手当たり次第でこんにちわ。Beerabiです^^ 中途半端な仕上がりです。ごめんなさい。 多分次回あたりで大きな変化が起きるかとおもいます。そこまで持てばいいが…… |
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