蒼月鬼
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*蒼月鬼 1

 

 

 

 

 

 

始まりはいつもの言い争いだった。

 

どちらから言い始めたのかそれも忘れ、ただ互いを罵り合う。

それはいつもの事。

 

 

 

 

「―――大体なァ、自分の勘と身体能力にだけ頼りやがって……そんなんじゃ刀がなけりゃなんも出来ねェただの馬鹿だろうがクソ沖田」

 

「ありゃ、勘にばっか頼ってんのは土方さん、手前の方じゃねぇですかィ?いい加減自覚しろ死ね土方」

 

「…ほーォ…じゃあ今日一日刀ぁ捨ててみろよ。あァ?」

 

「はッ、そんなの楽勝でさぁ。

―――こんなもん置いてってやらぁ!」

 

 

そう、いつもの事。

なのに―――いつもは飄々と言い返す筈なのにイラッと来て。

 

畳に思い切り自分の刀を叩きつけて、勢いに任せ屯所を出た。

 

 

 

 

 

 

 

これが昼前の出来事。

事件はこの後―――数十分後に起こる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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*蒼月鬼 2

 

 

 

 

 

 

 

―――さて、何処行くかねぇ。

 

 

勢いに任せて刀も置いて飛び出して来たは良いものの、特に行く当ても無い。

何となく足が向かう先は、

 

「甘味処にでも行きやしょうかね」

 

―――ついでに、あの万事屋の所にでも押しかけてやろうか。

 

 

警邏当番であるという自覚は既に無くなっていた。

巡回くらい隊長の自分が居なくても出来るだろう、と。

 

 

だからだろうか。

気が緩んでいた…どこか上の空だったのだと思う。

 

 

新撰組の服を纏ったまま。

刀を持たないまま。

一人で。

 

(…近道でもしやすかね。腹も減ってきたし)

 

何も考えずに、甘味処への近道となる細い路地に入る。

人の目の行き届かない無法地帯―――普段は不良共をしょっぴく為に通る、そこへ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「また密輸か」

 

「いい加減無くなっても良いものですけどね」

 

煙を溜息と共に吐き出して、ほとんど吸っていない煙草を苛ただしげにに灰皿にこすりつける。

 

 

―――何かムシャクシャしやがる。

 

 

視界の端に刀の鞘が映る。

さっき総悟が投げ捨てていった彼の愛刀。

 

 

(…チッ)

 

 

―――癇に障るんだよ。

 

―――一々一々。

 

 

ぐしゃ…、と力なく潰された煙草が灰皿から落ちる。

 

 

 

「…長、副長!聞いてますか、ねぇ!」

 

「あ?…悪りぃ」

 

「別に良いですけど…で、今回の目撃情報なんですが」

 

「あァ」

 

「旦那とかがよく居るかぶき町の甘味処あるじゃないですか。其処の近くの路地だそうで…」

 

 

甘味処と聞いて、憎たらしいあの顔が脳裏をかすめる。

毒舌で甘党で何処かあどけなくて、―――でも才能は歳不相応にずば抜けていて。

 

けれど―――

 

 

(あいつ、まだ十八歳なんだよな)

 

 

 

「行ってみます?もしかしたら痕跡とかあるかもしれませんし」

 

「あァ…そうだな」

 

 

嫌な胸のざわつきを無理矢理押さえつけ、立ち上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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*蒼月鬼 3

 

 

 

 

 

 

 

「あ゛ァ?」

 

―――うわ、メンドくせぇ。

―――腹減ってんでさぁこっちは…

 

 

はぁ、とあからさまに溜息を吐きげんなりする。

 

古ぼけた、甘味処への近道となる細い路地。

そこにいたのは、いかにもな不良集団だった。

今まで散々見、しょっぴいてきた―――見てくれだけの弱い連中。

 

 

「手前なンだよ」 「首撥ねられてェかァ?」

 

「ちょいと通らせてくれやせんかね。腹ぺコペコなんでィ」

 

「ア゛ァ?舐めてんのか手前!」 「チビのくせに抜かすじゃねェかよォ」

 

「そっちは図体だけデカいただのチンパンジーですかぃ?」

 

 

適当に答えて、飄々と歩を進める。

 

一応真選組の一番隊隊長、こういうクズ掃除もやっておいた方が良いだろう。

そんな軽い気持ちだった。

 

 

自分の間合いにまで近づき、さて斬るかと刀の柄に手を伸ばす―――

 

が、

 

 

「…?しま…ッ」

 

 

―――刀…置いてきて…!

 

 

タラ、と一瞬にして冷や汗が流れる。

心臓がドクンと嫌な予感に跳ね上がる。

 

 

相手も待ってはくれない。

直後に不良の内の一人の拳が繰り出された。

 

 

「ッ…!」

 

 

咄嗟に屈む―――赤いジャケットを着た男の拳はあえなく空を切る。

総悟ほどの勘があれば、集中すれば避けるのは容易だった。

一発、二発と繰り出される拳を見た目淡々と受け流していく。

 

けれど、状況は芳しくない。

 

以下の攻撃をかわしている間に包囲された。

細い路地とは言っても大人2,3人程度は通れる大きさだ。

 

相手は群れる不良の習性に抗わず7,8人―――対して、此方は武器なしの1人。

 

 

「ゴラゴラァ!」

 

 

赤ジャケットが次々と繰り出してくる拳をずば抜けた持ち前の身体能力と勘でかわす。―――けれど、彼自身感じていた。

 

 

 

防戦一方では…いずれ袋叩きにされる。

 

避け続けながらざっと周りを見回す――眼鏡をかけた貧弱な男が目に付いた。

こういう時は相手の布陣を崩し、空いた一瞬の隙を突いて逃げ体勢を立て直すのが手っ取り早い。

 

 

(―――まずは…弱そうなのから…っ)

 

 

肘鉄を食らわそうと、パンチを避け後ずさりながら眼鏡の男に身体を寄せる―――

 

男の手にあるのは怪しげな薬品の束。

いかにも、今自分たちが追っている薬物密輸事件に関係していそうな。

 

 

(密輸…?)

 

 

 

その時一瞬、確かに目を逸らしてしまった。

 

がら空きになったその胴に、拳の一つがめり込む。

 

 

「ッ…!?」

 

 

足元がふらつく―――ぐらりと揺れたその身体が、背後の眼鏡に引き寄せられた。

足取りもおぼつかないまま抱き寄せられるような格好になり、総悟の鼻と口元が布で塞がれる。

 

 

ぷん、と鼻をつく妖しい異臭―――――

 

 

 

―――あ……ヤバ………?

                  

                        そう思った時には、もう既に手遅れだった。

 

 

 

カク、とその体から力が抜ける。

ずる…、とそのまま男に凭れ掛る様にして意識を失った。

 

 

「イッたか?」

 

「ああ。このクスリだと4.5時間は昏倒したままだ」

 

 

ガッ、と赤ジャケットが少年の髪を掴む。

ブチブチッと嫌な音がして、その細い亜麻色の髪が数本千切られた。

 

 

「…コイツ…男、だよな?」

 

 

その綺麗な顔を見、訝しげに男が呟く。

 

 

「女って言われてもいけるな…つかコイツ、真選組じゃねぇか」

 

「丁度良い、コレ試してみねェか」

 

「おいおい、男にかよ」

 

「こんなキレーなんだったらアリなんじゃね?」

 

「まだガキみたいだしさぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり何もありませんねー」

 

気の抜けた隊士の声をどこか上の空で聞き流しながら、焦ったように路地を見渡す―――

 

 

―――何もねェな…

 

―――ん………?

 

 

「あれ…」

 

 

あの色、は。

 

 

明るい亜麻色の髪の毛が数本、薄汚れた地面に落ちていた。

思わず手に取る―――艶やかで細い、この感触は……

 

 

(総悟…!?何で、)

 

 

「何で…」

 

「ん?どうかしましたか副長?」

 

 

「…………いや、何でもねェ」

     、 、

思わずそれをポケットの中へ突っ込む。

 

 

思い出す。

 

 

今日の昼前、喧嘩して。

刀も持たずに飛び出して行った、アイツ―――……

 

 

 

「チッ…!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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*蒼月鬼 4

 

 

「……………ん………」

 

頭が酷く重たい。

身体が言う事を聞かない。

意識がふわふわして―――

 

 

―――俺、今…何処に?

 

 

「ッ……!?」

 

 

がば、と起き上が…ろうとする。

がくん、と強制的に引き戻された。

 

何でぃ……?

鎖………!?

 

そこで意識が覚醒する。

 

 

今、俺は…どうなって…!?

 

 

視界は何か、黒い布の様なもので覆われていて。

手は頭の上で縛られていて。

ベッドか何かの上に寝かされて。

来た覚えのない綿の着流しの感触にだるくて動かしにくい身体に甘ったるい匂いに―――

 

 

「な…、んなんで、さぁ…!?」

 

その声にも覇気がない―――未だに靄がかかっている思考のそのままにぼんやりした声音。

 

―――何だ…どうなってやがんでぃ…!?

 

 

「お、起きたかなァ?」

 

「ッ…!」

 

 

(その声…あの不良の…!)

 

 

「へぇ。普通4,5時間は寝てるんだけどね。

 3時間ちょっとか――珍しい」

 

(あの…眼鏡か…っ)

 

 

と、いう事は…

 

 

(拉致られた…っぽいぜぃ)

 

 

何でまた、自分なんかを?

そんな些細な疑問は次の瞬間吹き飛んだ。

 

 

「ッひゃ…!?」

 

「へへッ」 「馬路で男?何かムラムラしてきてんだけど」

 

 

胸元の肌蹴た着流し。

 

其処に手を突っ込まれた―――卑しく這う、ガサついた手、手、手。

 

 

目が見えないこの状態では、恐怖と不安だけが積もる。

 

 

「よォ、可愛い少年クン♪」

 

目隠しを取られる。

酷く眩しく見える照明に思わず目をつぶる―――その瞬間、ベロッと何かが首筋を這った。

 

「ッッ……!?」

 

「いや、しかし良い反応だねェ」

 

そう言って舌なめずりする黒いコートの男―――

 

(何なんでぃコイツ等!?)

 

飄々としていたポーカーフェイスは跡形も無く崩れ、端正な顔は嫌悪感と反抗心で歪んだ。

 

「何、しやがる…」

 

キッ、と睨む―――が、声に力が籠らないせいか全く効果がないようで。

 

それどころか、その反抗的な目が逆に男達を煽ってしまったらしい。

 

 

「ッヘヘ…俺なんか男とか女とかどうでもよくなってきたわ」

         、 、

「俺も」「おい、アレいれようぜ」

 

 

(アレ…あの、薬か)

 

 

 

―――もう嫌だ

 

力の入らない身体。

抵抗できず涙が頬を伝う。

 

―――何で、こんな事に

 

 

 

「あ、泣いちゃったー?怖いよなァ。綺麗な顔が台無しだぜェ?」

「ッ…!」

「まだ強がる?良いよ、どうせ今からぶっ飛んじゃうんだしさ」

 

 

―――何、を…

―――誰か…

―――糞…ッ

 

纏まらない思考が崩れたピースのように頭の中を流れ落ちていく。

 

―――こんな恰好で…

―――こんなことされて

―――新撰組、なのに

―――こういう事を取り締まる側なのに

―――ただ、されるしかないのかよ…ッ

 

 

 

「おい、鎖外せ」

「さーて、お注射の時間ですよー」

 

腕を拘束していた鎖が外される―――けれど、腕が自由になる事は無い。

そのまま手首を掴まれ横に引っ張られ、強制的に横向きになった。

 

その上にのしかかってくる注射器を持った男。

男はのしかかられ身動きの取れない総悟の綺麗な肌を汚す様に卑しく触って―――それから、首筋に針を刺した。

 

 

チクリとした痛みと、

襲い来る灼熱の快感―――

 

 

「ッあ…は、ぅぁ…!」

 

ドクン!と脈が跳ねる

 

―――嫌だ

 

快感の奔流に流されそうになりながら、

 

―――こんなので

 

熱に浮かされ思考を乗っ取られそうになりながら、

 

―――糞…

 

                      アイツ      

            こんな時 隣に土方がいれば

 

 

 

それが、総悟が自我を侵される直前考えたものだった。

 

 

 

 

「出来上がり…かな」

「飛んだか?」 「効き目抜群だな。さっきまであんな目ぇしてたのに」

「さてっとー♪」

 

そう言ってただ艶めかしい吐息を漏らすだけの少年の着流しを剥ぎ取ろうとした、刹那。

 

 

    轟音が 響く。

 

 

それは例えば、ランチャーを至近距離でぶっ放した様な。

 

最上階だったホテルの部屋の壁が吹き飛び、夜空が露わになる。

 

 

その月光を背にランチャーを構える影は、

 

本当に愛おしそうに言う、

 

「…総悟…」

 

そして、

本当に憎しみをこめて言う。

 

「手前等全員ブチ殺す」

 

 

ジャキッ!と、抜刀音が死刑宣告の様に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-5ページ-

 

 

*蒼月鬼 5

 

 

「ひ………じ、…っぁ…」

 

絶えず艶めかしい吐息を漏らしながら、ピントの合っていない目で月光の中に立つ“アイツ”を見る。

 

 

   来て、くれた…

 

 

ほんの少しだけ残った自我が、もう一度快楽と熱の波から逃れようと足掻く。

 

 

「ッ……ひ…じ、方……ッ」

 

 

    こんな、クスリなんか―――…

 

 

止まらない涙が月光を反射して光る。

 

それを見た土方は―――何か思うより早く駆けだしていた。

 

 

 

 

 

 

刀が肉を斬る音。

いつになっても嫌悪感しか残らない死の匂い。

返り血を浴びるたびに吐きそうになった。

 

…なのに、

人を壊す快感を自分の中の誰かが味わっていた。

 

 

そんな感情は全部、ポーカーフェイスの中に押し込めてきた。

               コ コ

だって俺にはもう―――新撰組しかないんだから。

 

 

 

 

 

 

パァアン!!

 

乾いた銃声が、覚醒しかけの総悟の脳を揺らす。

 

  「がッ…!?」

 

今……

 

 

「ひじ、方さ…ッ!!」

 

がば、と起き上がる。自分の恰好も状態も何もかも忘れて。

 

目の前に、今まで求めていた人がいた。

 

 

「そ………、ご」

 

その身体が力なく揺れ、―――崩れ落ちる。

カラン、と彼の持っていた刀が地面に落ちた。

 

 

彼の腹には赤黒い染みが早くも模様を作っていて。

 

さっき彼が落とした刀は、彼の物ではなく

 

 

自分のものだった。

 

 

 

 

「………ッッ、」

 

プツ……ン

 

 

何かが切れる音が、自分の中から響いた。

 

 止められない

 

  熱に犯された思考は紅い血を見て暴走し始める

 

 

 

 

   殺す

                                     殺シタイ?

 

   土方さんを、撃った奴全員

                                     殺シチャウ?

 

   ―――殺ス        

                                     …狂ッチャエ。

 

 

 

            「…ろ、やめろ…総、悟……」

 

 

      目が、赤く紅く染まる。

 

 

 

 

それは青白い月光を受けて煌々と輝いて。

 

恐怖に煽られ、思わず銃の引き金を引く眼鏡の男。

 

けれどその銃弾は、一発たりとも当たらない。

 

 

赤く染まった眼が真紅の残像を作り出すほど、早く早く

 

 

             死を与えに  来る

 

 

「ひぁ…ッ!?」

 

ザン!と剣筋が閃いた時には、既に男達の人生は終わっていた。

 

 

眼鏡が最後に呟く。

 

「……鬼、だ……」

 

直後、その全身から鮮血が散った。

 

 

 

                       全て、終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-6ページ-

 

 

*蒼月鬼 6

 

 

 

 

朦朧とする意識の中、必死に手を伸ばす。

 

 

やめろ。

お前は…そのままで、居てくれ…

 

 

俺の撃たれた姿を見た総悟の顔が雰囲気が、豹変する。

 

 

ヤバい。

こいつが覚醒したら…全部、終わりなんだ…ッ

 

 

見開かれた総悟の目が赤く紅く朱く染まっていく。

 

月光をバックにしているせいでよく見えないその表情は、

 

 

どこか寂しげな、泣き笑いの様な。

 

 

 

 

「、めろ…」

 

 行くな。

 、 、 、 、 、 、

 そっちの世界に行かないでくれ。

 

 「い、くな…ッ」

 

 鬼になったら戻れなくなる。

 

 俺は…俺は…ッ

 

 

 

赤い目が無表情のまま俺を見下ろして、

 

何となく持ってきてしまった総悟の刀を掴む。

 

 

 「…ろ、やめろ総悟…ッ!!」

 

 

 

 

 

 

    その後には鮮血と死体だけが残った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言う事を聞かない身体、腹から溢れ出して止まらない血。

 

 

―――駄目だ…

―――もう、限、界……

 

 

意識が落ちる直前彼が見たのは、

 

 

   目と同じ色の返り血を雪白の肌に散らせて

   哀しげに足元の血だまりをぼんやりと見て

   真っ白い着流しを赤く染めた、

 

              オニ

    儚い幻の様な、総悟の姿。

 

 

   蒼白い月光に照らされた、

   狂おしくて愛しい

   幼い横顔―――

 

   そこにはもう、涙は伝っていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バタバタバタ!と大勢の足音が向かってくる。

 

全て終わった後にやってきたのは近藤等真選組だった。

 

 

思わず目を見開く。

 

 

蒼白い月に照らされたフロア一面を彩る、鮮やかな深紅。

 

その中に沈む二人の大切な同志―――

 

 

「トシ…総悟…!?」

 

「沖田先輩!」「副長…ッ!」「何で…」

 

 

二人はそれぞれ倒れ伏していた。

 

一人は腹から大量の血を流して、一人は白い着物を真紅に染め上げて。

 

 

 

「くそ…」

 

 何で二人を守れなかった

 

「「くそ…ッ!!!」」

 

 二人がこんなになるまで、自分達は一体何をしていた

 

「「「「くそぉぉおお……ッッ!!!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、総悟は二週間目を醒まさなかった。

やっと目覚めた彼の目に映ったものは鮮血では無く、

泣き腫らした仲間の泣き笑いだった。

 

けれど―――彼の中で蠢く不気味な『何カ』の感触は消えてはいなかった。

                                     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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*あとがき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただき有難う御座いましたー!

 

 

 

あとがきというか言い訳をさせて貰いますと………これ、かなり前に描いたものです;

 

元々サイトやブログの方で二次小説を書いていて、それを丸々コピペしたのがコレです(笑)

なのでルビとかおかしいかも。ここではサイズ変更出来ないみたいですし。

全部書き直したくなりました…もうホントにorz

本音を言うと載せたくもない感じなのですが、何分この蒼月鬼が全ての始まりというか元凶な訳で。

これ無しじゃ色々と成り立たないんですよね、続編がw

 

上でも言った通り、私の小説は基本、中編〜長編ぐらいの長さで進んでいきます。

一回一回完結はするのですが、時系列的には全て繋がっていたり…つまり、順番に読んでいかないと解らない設定とかが出てくるんですよ;

特に銀魂の「鬼」関連の小説はオリジナル設定という事もあり物語が続きになっていたりするので。

一々めんどくさい小説で、しかも拙い……もう救いようないですが(笑)

脳内で暴れてる鬼やら総悟やらの妄想をちょっとでも形に出来ればな、と。

では、ここまで読んで下さり本当にありがとうございました!

良ければ次も読んでやってください(^ω^)

 

 

 

 

説明
:銀魂
:オリ設定「鬼」あり
:シリアス
:総悟と土方さん相思相愛気味?
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