山道にて
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ある日のこと、目的地が一緒なので、〇〇さんに車で連れていってもらえることになった。

 

カーナビが無いので、地図で道順を確認するのが条件だった。

 

 

「あのさー、最近の人ってアブないよね」

 

クネクネとした山道を進む中、いきなり切りだしてきた。

 

「そうは思いますけど、例えばなんですか?」

 

大きなカーブに差し掛かる。

 

「いやー、あるよ、左右確認せずに道を横切る人とか二人乗りしてる自転車とかさ」

 

でも…、と一呼吸置いて、

 

「イヤホンとかヘッドフォンで音楽聞きながら、自転車運転してる人とかが一番アブないと思うな」

 

「オレもアブないと思いますよ」

 

「周りの音が聞こえないから、車とか近づいても気づかないでしょ、事故起こすよ」

 

「友達でもやってるヤツいますね、アブないです」

 

「まったくだよなー」

 

「あ、次の信号右です」

 

あいよーと返事が来て、ハンドルは右にきられる。

 

「ちなみに自分は走行中は風が音楽です」

 

大きな段差を踏み、車内が大きく揺れる。

 

「話変わりますけど、〇〇さんってもしかしてのだめカンタービレ好きですか?」

 

「お、よくわかったな、どうしてわかったんだ?」

 

車内には大音量でのだめのサントラが流れていた。

 

 

到着まではしばらくかかりそうだ。

説明
風を切る音は気持ちいいです≡≡≡≡┃ 。・ω・。┃ノ
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