真・恋姫†夢想 魏√ 桂花EDアフター その四 |
……朝目が覚めて、その隣を見たときに、愛しい人の寝顔がそこにあったら、それはとても幸せな事。愛する彼のその子供みたいな無邪気な寝顔。私はただそれを毎日見たいがために、生まれ育った故郷と、たくさんの友を捨てた。……それに関する罪悪感が、全く無いとは言いはしない。けど、後悔だけはけしてしない。今までも、そしてこれから何年経とうとも。
「……よっと」
ゆっくりと、隣で眠るその彼を起こさぬように、私は寝台の上で上体だけを起こす。周りをそのまま見回すと、そこは結構な広さの部屋。ふろーりんぐとかっていう、木で出来た床がすっごいぴかぴかで、壁には耐火加工の施された壁紙が貼り付けられている。室内にはてれびにえあこん、冷蔵庫、そしてしすてむきっちんとかいう調理場も設置されていて、必要最低限の家具一式がほとんど備え付けられていた。でもって、裏口から出たところには洗濯乾燥機、なんていう物まできちんと整えられた洗濯場もちゃんとあり、全体的には、大体畳十二畳位のほとんど一戸建てといっていい、こじんまりとした建物である。
……ちなみに、畳というものを初めて見たのは、先日の一刀の実家でなんだけど。その時の感想はこんな感じでした。
「……なんだか芝生の上を裸足で歩いているみたい。ちょっとだけくすぐったいかも」
ただ、暫くその上に座っていると、これがなんだかとっても居心地が良くて、ちょっとだけ船を漕いでしまった。……あの上に直接寝たら、もっと気持ちがいいのかな?今度こっそり試してみるとしよう、うん。
ちょっと話が脱線したけど、今私たちが居るこの部屋は、この屋敷の主であるあの人から、二人の生活の場として借り受けることになった、いわゆる離れというやつである。
『二人の新居になるんだから、出来る限り屋敷と離れているほうが、何かと気にしなくていいでしょ?……もちろん、夜のほうにも支障が出なくていいし、ね?』
……そういって気を使ってくれたのは嬉しいし、まるで新婚さんみたいな生活を、これから二人で過ごせるようにしてくれた、その心遣いも大変ありがたい。……まあその、夜のことについてはとりあえずおいといて///……ただ、ね?その、私の戸籍はもう用意できたらしいんだけど、本物の新婚生活…つまり、彼との結婚は当分お預けだと言われてしまった。
『まずは、桂花ちゃんがちゃんとこの世界の常識を学び終えて、でもって、ご主人様…一刀くんがきちんと、学生課程を修了すること。……まあ、ほとんどそういう状態にあるとはいえ、正式な夫婦になるのはそれからよ。いいわね、二人とも』
……というのが、昨日ここの主であるあの人、外史の管理者であり、自称永遠の漢女(おとめ)貂蝉こと、西園寺胡蝶さんから言われた台詞である。
『……うそだああああああああっっっっっ!!』
思わず飛び出た大絶叫でした。
「……二人揃ってそんな綺麗なハモりで、力いっぱい否定しなくてもいいじゃな〜い〜……貂蝉ちゃん、悲しい……ぐっすん」
『う』
いやだって……ねえ?あの姿―ムキムキマッチョにヒモパン一丁で、スキンヘッドにお下げ―だったはずの化けもの…もとい、あの貂蝉がよ?正直、女の私でも目を奪われそうになるくらいの、超絶和服美女な姿になってたら、誰だってああいう反応するわよねえ?
「こ〜れが、私の本当〜の、正真正銘〜の、純百パーセントな真実の姿なのよう〜!(ぼむん!)こお〜れはあくまで、管理者としての力を発揮するための、仮の姿ぬああああああのよっ!」
「わ、分かった!分かったからそっちの姿になってハンカチ咥えていやいやするの止め!全身に思いっきり鳥肌立ちまくるっての!」
「(ぼむん)……ごめんなさい。私としたことが、思わず取り乱しちゃったわ。……許してくださる?ご主人様?(すりすり)」
「……まあ、その。うん、取り乱したんなら、仕方ないな///」
……むかっ。
「……ちょっと一刀?なんでそんなに鼻の下を伸ばしてんの?やっぱりあんた、見た目さえ良ければなんでもい・い・わ・け?」
「いっーーー!?」
ぎうーっ、と。元(?)の姿に戻った貂蝉に擦り寄られ、顔を真っ赤にしてだらしなく笑う一刀の足を、思いっきりつねった私だったりする。……ええ、嫉妬ですよ?それが何か?以前のような侮蔑ではなく、純粋に好きな男が他の女(?)にでれでれしてるのを見て、思いっきりやきもち妬きましたけど、何か問題でも?
「あらあら。桂花ちゃんてばすっかり恋する乙女になっちゃって。……曹操ちゃんたちが今の貴女をみたら、なんて評価するかしらね♪ふふふ」
「……るっさい///」
「あ〜……っと。えと、貂蝉?じゃ無くて胡蝶さん……でいいのかな?要するに、今のその姿のほうが、お前…あいや、貴女の本当の姿だってことなのか?……いや、ですか?」
「うふふ。ご主…一刀くん、言葉遣いなら今までどおりでいいわよ?私は全然気にしないから。名前も好きな方で呼んでちょうだいな。で、今の質問についての答えはYES、よ。今のこの姿で、西園寺胡蝶という名前なのが、現実(りある)…正史でのこの私よ。あの姿はね、外史の管理者たる者の中でも、特別な力と権限を持つ事を許された、漢女道正式継承者としての極限られた者だけがなれるもの。管理者としての、その特異な力を使うことに耐えられる肉体、それが貂蝉としてのあの姿なの。そして、それはとっても名誉なことなのよ?お分かりいただけたかしらん?」
……うん。とりあえず、私はそんな名誉はいらないって事だけは、はっきり分かりました。
「さて。余談はこれくらいで、そろそろ本題に入りましょうか。そうね、まずは一刀くん」
「あ、ああ」
「とりあえず、今貴方が住んでいる学園…『聖フランチェスカ』の寮なんだけど、あそこはもう引き払うという事で、すでに手続きを行っているわ」
「へ?もう?」
「そ。何事も事は早い方がいいでしょう?荷物のほうも業者に頼んで、こっちに早々に運んでもらうわ。あ、見られたくないものとかについては、もう手遅れなんで許してね?」
「……ま、まあ、そこは仕方ない……か///」
がっく、と。貂蝉…胡蝶さんの言葉に力なくうなだれる一刀。……見られたく無いものって、やっぱり、その、艶本とか……かな?まあ、健全…かどうかはともかくとして、男の人ならそういう物はやっぱり持ってる…わよねえ?向こうに居た頃の私だったら、「何いやらしいもの見てるのよ、この変態!」…な〜んて言っていたんだろうけど。……こっちの世界の艶本、か……後でちょっとだけ、後学のためにこっそり見ておこうかな?なあ〜んて///
「……桂花?どうかした?何か顔が赤いけど、熱でもあるのか?」
「ふぇ!?あ、えと、その、な、なんでもないわよ!……ちょっと部屋の中暑いかなあ〜って。あ、あはは……」
「ふふふふ。まあ、桂花ちゃんが“何を”考えていたのかは、私の口からは言わずにおいといてあげるけど。……で、さっきの話の続きなんだけど、荷物は多分明日には到着するはずだから、明日からはちゃんと学校に通ってね?」」
「分かった」
「あの、一刀がその、学校って言うところに行ってる間、私は何をしてればいいの?」
学校っていうと、たしか沢山の人たちが、集団で教養を身につける所……だったわよね?一日の半分ほどを、そこでの勉強とかに費やして、人としての常識とかを学ぶ所だって、たしか前に一刀が言っていたと思ったけど。
「なあ、貂蝉。桂花も俺と同じように、フランチェスカに通うってわけには行かないのか?」
「……はあ。あのね、一刀くん?文字の読み書きの出来ない子が、いきなり高校に通う事……出来ると思う?」
「あ」
「ほんとにもう。そんな簡単な事失念しちゃうぐらい、桂花ちゃんと四六時中一緒に居たいの?……妬けちゃうわねえ、もう、このこのぉ!」
「//////」
……真っ赤になって照れちゃってる。一刀ってば可愛い♪……でもそっか、そんなに私と一緒に居たいと思ってくれてるんだ。……嬉し///
「こほん。で、さっきの桂花ちゃんの質問だけど、一刀くんが学校に言っている間、貴女にはこの屋敷で、メイド見習いとしてお仕事をしてもらおうと思ってるわ」
「……はい?」
メイド……って、何?
「簡単に言えば、屋敷の雑用係をしてもらうってところかしらね。一日の半分はそうして過ごしてもらって、残りの時間は文字やこの世界の常識なんかを、私がつける先生の下で学んでもらう事になるわ。……最終的に、大学検定に受かって、その後一刀くんと同じ大学に合格出来て、来年からそこに通えるようには、ね」
「ちょ、ちょっと待てよ貂蝉!いくらなんでも、それは無茶だろ?!もう後半年ぐらいしか、受験まで無いんだぞ?さすがにそれは……!!」
「……やるわ」
「桂花?!」
「その、大学検定や大学受験っていうのが、どれほど大変なものかは、今の一刀の反応を見れば分かるわ。けどね、一刀?この私を誰だと思ってるの?……曹魏の筆頭軍師だった私のこと、信じられない?」
「……受験は兵法とは、ぜんぜんわけが違うんだぞ?本来なら小学校……六歳頃から十二年ほどかけて学ぶべき事を、桂花は半年でやらなきゃいけないんだ。桂花が天才なのはもちろん知ってるけど、その才をもってしても、時間が無さ過ぎやしないか?」
「……分かってないわね、一刀」
「え?」
すう、と。一息大きく深呼吸をし、まっすぐに一刀のその瞳を見据える私。そして、そんな心配をした彼に、私はきっぱりと、これでもかって位の笑顔で言い切ってみせた。
「……恋する乙女の前に、不可能は無いのよ♪」
「じゃ、本人がそうして納得したところで……はい、桂花ちゃん」
「……何、これ?」
胡蝶さんが私に差し出したのは、一枚の、めちゃくちゃ質のいい紙だった。
「わ、これすごい!こんな上質な紙、私始めてみたかも!」
新幹線や飛行機の切符は、一刀が全部持っていたし。この間の買い物も、支払いは全部彼がしたから、私はまだこの世界の紙幣を見てもいなかった。だから、こんな上等な紙を見てとっても驚いたんだけど。
「……あのさ、桂花。感動しているところ悪いんだけど、この位の質の紙はさ、この世界じゃ思いっきり普通だから」
「……ほんと?」
「ほんと。まあ、気持ちは分かるけどな。向こうじゃ基本的に、何か書く物といったら竹簡か木簡だったからな」
「ふえ〜……ん?ねえ、一刀、これ、なんか色々書いてあるんだけど、なんて書いてあるの?」
「ん?どれどれ……『戸籍謄本』?ああ、そういう事か。これ、桂花の戸籍だよ。……てか、ちょっと出来るの早すぎね?!」
戸籍……って、確か私のこの世界での身分を、きちんと証明するもの……だったわよね?お爺様がお知り合いに一言言えばすぐ作れる、みたいな事を言っていた。
「……でもその話をしていたのって、昨日の夜…よね?へ〜え、たった一晩ぐらいで出来るようなものなんだ、戸籍って」
「いやいやいや!普通は絶対無理ですから!」
「そうね。確かに普通なら、人一人の戸籍を新しく作るとなると、相当の手間と時間がかかるわね。でもそれはあくまで普通の場合。今回みたいに、一国の首相がうんと言えば、存外簡単なものなのよん♪」
「……今、なんつった?」
「かんちゃんってば、ぐっちゃんには昔っから、全然頭が上がらないのよね〜。ちっちゃい頃から、んね」
「かんちゃんって……それってまさか、総r」
「はいすとっぷ。それ以上は言っちゃだ〜め。……大人の事情に引っかかるから♪」
「……ほんと、今更だけど、何者なんだ?あのえろじじい」
首相っていうのは、後から一刀に聞いたところによると、この国の宰相みたいなものだってことらしい。実質上の、この日本っていう国のとっぷ……一番偉い人だそうである。……ほんと、お爺様って一体何者?
「……まあ、いいや。深く考えるのはもう止めておこう。とりあえず、桂花の戸籍の中身を確認しておくか。え〜っと、まず姓名は……『若文桂花』、か。なるほど、字を逆さまにして苗字にしたわけだ。本籍地は鹿児島の……って、俺の実家じゃんか、これ」
「そうなの?」
「そ。さすがに架空の住所には出来ないしね。現住所はこの私の家、ね。そうそう、一刀くんの現住所も、ここに変えておいたから、そのつもりでね」
私の戸籍謄本とかいう物(ちなみに写し)を見ながら、あれこれ話を続けている一刀と胡蝶さん。で、私はというと、その戸籍謄本の中のとある一部……両親の名前が、本来書かれているはずの所を凝視し、なんともいえない複雑な気分になっていた。
……何も書かれていない、その空白の部分を。
「……そうよね。こればっかりはしょうがない、か」
ポツリと呟いた私の、そんな少し寂しさの混じった声が聞こえたのか、一刀が不意に私のほうへと視線を転じて、こう一言だけ言ってきた。
「……例えそこに名は無くても、桂花のご両親はちゃんと存在してる。そうだろ?」
「……ん。ありがと、一刀」
そうよね。同じ世界には居なくても、私の両親は今も向こうで生きている。……幼い頃に、すでに両親を亡くしている彼とは違って。そして、何よりこれで、愛する人と同じ世界に存在が認められたのだから、私が落ち込むのは贅沢という物よ、ね?
「さ、今日のところはお話はこれくらいでいいでしょ。二人とも、お腹空いていない?」
「……そう言われてみれば」
「今朝、一刀の実家で食べてから、何も食べていなかったわね」
「それじゃあ、今日はうちのシェフたち自慢の料理を、しっかり堪能してちょうだい。すぐ、用意させるわ」
そう言って、胡蝶さんはお付の女中さんと一緒に部屋から出て行き、再び室内には私と一刀の二人だけが残された。
「……ね、一刀」
「ん?」
「ちょっと聞き忘れていたことがあったんだけど、今聞いていい?」
「ああ、何?」
「……向こうからこっちに戻った後、一刀はどうしていたの?」
「……そういや、まだその話はしていなかったな。……あの後、俺は気がついたら学園の寮の部屋…桂花がこっちに来たときにいたとこな?あそこの自分のベッドに横になっていた。……日付を見る限りじゃ、三日ぐらいしか経っていなかったよ」
「三日?向こうにあれだけいたのに?」
「ああ」
一刀が向こうで華琳さまに拾われてからの、正確な年月は今となっては正直分からない。けど、一つの勢力が大陸を統一するほどの期間だったわけだし、結構な時間は経っていたはずだ。少なくとも、三年以上はあちらに居たはず。まあそれでも、大陸統一を果たした割りには、相当短い期間では合ったと思うけど。
「けど、そのお陰もあってか、おれが行方不明になっていた自体は、あまり騒がれるような事も無かったよ。 俺も、その間の事は何も覚えていないで通したからな。下手なことを話して、狂人扱いされるのはごめんだったし」
「……そうよね。あちらでの体験を話したところで、誰も信じないでしょうしね」
「そういうこと。ただ、何人かの知り合いは、俺のちょっとした変化に感づいてはいるよ。……体格のちょっとした成長とか、雰囲気とかでさ」
「……」
「なによりも、だ。おれ、学校じゃあ剣道部に一応籍を置いてるんだけど、当時そこで一番強かった不動っていう人に、楽勝…とまではいかないにしても、わずかの差で勝てるようになって居たんだ」
「……春蘭とか霞のおかげ……かしら?」
「多分な」
こっちの人の力量がどれほどのものかは、正直私には分からない。けど、向こうに来て間が無かった頃と、最期の戦が終わった頃の事を比較すれば、彼の武術の腕は格段に上がって居たと言っていいと思う。まあさすがに、魏武の大剣といわれた春蘭こと夏侯元譲や、神速の将として名の高い霞…張文遠なんかには、やはり遠く及びはしないけど。
「……一応、さ。今でも暇を見つけては、鍛錬を続けてはいるんだ。……なんとなく、おろそかにしちゃいけない気がして、さ」
「……それって……」
「……大丈夫さ。これからは、なにがあっても桂花を一人になんかしない。ずっと、桂花の傍に居るからさ」
「……うん///」
ほんの少しだけ、私たちは互いの顔を無言で見つめあい、二人だけの世界を作る。……はあ、幸せ。
……こほん。
……でもって、話は再び、一刀のそれからの事へと戻った。一刀はそれから、何も無かったかのように振舞いつつ、学生としての日々を再び過ごし始めた。ただ、あちらへと行く前とは違い、一刀は普段の学業や、武の鍛錬の合間を縫っては、それまで一度もしたことの無かった事に、手をつけ始めたそうだ。
政治経済の勉強と、孫子や六韜、三略等の、軍略の習得。
現代世界では、おそらく必要になる事は無いだろうと、そう自分自身で思いつつも、彼はまるで強迫観念にでも取り付かれたかのように、それこそ寝る間を惜しんで猛勉強したそうだ。
「……自称、俺の大親友らしい、及川って奴に言われたよ。……一人だけ、大人の階段昇ったんか?ってさ。……あいつの事だから、多分言ってる意味が違うような気もするけど」
「……でも確かに、その通りかもね。……結局あんた、何人に手、つけたんだっけ?」
「……あの、桂花さん?なんだかあの頃の雰囲気が出てるんですけど?」
「あらそう?でもね、一刀?あの頃とはちょっとだけ、意味が違うんだけど、その辺分かるかしら?」
「……もしかして、やきもち……とか?」
「……うん///」
そう。あの頃のような、蔑みとかじゃあなく、単純に、彼と閨をともにした、他の少女達への嫉妬と。そして、そんな風に少女達といい仲になっていた彼に対する、純然たる嫉妬。今の私は、もうそれを隠すような事はけしてしない。真正面から彼にそれをぶつけ、私の想いをまっすぐに伝える。
もう二度と、あんな想いはしないように。もう二度と、彼をこの手から離さないように。ずっと、ずっと、二人で一緒に、これからの人生を歩んで行けるように。素直でありのままの私を、一刀に見てもらうために。
「……私は、北郷一刀が大好き。この世の誰よりも愛してる。……だから」
「ああ。俺も、桂花がこの世で一番好きだ。他の誰よりも愛してる。……だから」
『世界と命がある限り、永久にその伴侶たらん事を誓う』
そんな誓いの言葉をその場で交わし、そして、そっと互いの唇を重ねる。そこに、
「はいは〜い。食事の準備が出来たわよ〜」
『っ?!』
ドアの向こう、突然かけられた胡蝶さんのその声に、はっとして思わず背を向け合って離れる私たちだったりして。
「……て、どうしたのお二人さん?そんな背を向け合っちゃって。……喧嘩でもした?」
「べ、別にそういうわけじゃあ。な、なあ桂花?」
「そ、そうそう。別に喧嘩なんかしてないわよ?ねえ、一刀?」
『あ、あはははははは』
「……ふ〜ん、そう。……あ、もしかしてお邪魔だったかしらん?んも〜、若いっていいわねえ〜。おねえさん羨ましい」
『……///////』
ま、まあそれはともかく、こうして私たちの、この世界における新しい生活が、その始まりを迎えました。一刀は年明けの受験に向けて、最期の一踏ん張りだと張り切り。私は私で、胡蝶さんの家のめいどをしつつ、その一刀が年明けに受ける大学に、一緒に通えるようになるための猛勉強の日々が。
……そう。
後に、地獄の半年間と呼ばれることになる、私の人生で最大の試練が、その幕を開けたのでした……。
〜to be continued〜
といった感じの、桂花エンドアフター、その四でした。
いやね?
最近はこのお話ばっかり、妄想が激しいんですよ。
北朝伝は一騎打ちのシーンがなかなか上手く構成できず、
ツン√にいたっては、次の展開が一切合切出てこないという、
もう、最悪な無限ループにはまってしまいまして。
というわけで、
当分、このお話を進めながら、他の二本を書いていくことになりそうなので、
生あったかい目で、蔑みながらでもいいから、ゆっくり待ってて下さると嬉しいです。
では、また次回にてお会いしましょう。
それでは、みなさん、再見!ですw
説明 | ||
はい。 そんなわけで、桂花アフターの続きですよ〜。 で、前回で前置き話は全部終わったと思っていたんですが、 後一つだけ、書き忘れていたことがあったので、 今回はそれを書き足して、その上で、 でれっでれな桂花を書きましたw であ今回も、桂花のようで桂花でない可愛い桂花を、 思う存分ご堪能していただけたらと、思います。 あ、もしこんな桂花でも可愛いと思えたら、 支援ボタンぽちっ!を、よろしくお願いしますね?(ずうずうしい)w であwww |
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コメント | ||
幸せそうな桂花たんが見れて幸せなのー(Lumiere404) ・・・・・・グハッ。破壊力が;;(RevolutionT1115) 桂花さんメイド見習いということは普段はメイド服着用ですか・・・(メイド姿の桂花さんを妄想中)・・・ギャー、何でこんな所に落とし穴がぁぁぁぁ・・・・・。(mokiti1976-2010) ヒトヤ犬、及び胡蝶さん、そんな事あるはず無いでしょ# とりあえず、ヒトヤ犬にはちょっとOHANASHIを・・・。あ!逃げるなこのやろ!!(狭乃 狼) 2828さん、胡蝶の姿の時の声ですか? 一応、島本○美さんをイメージしてますw 『天○○記シュ○ト』のヴィシュヌさまですw(狭乃 狼) ( ゚∀゚)o彡°けいふぁ( ゚∀゚)o彡°けいふぁ( ゚∀゚)o彡°けいふぁ( ゚∀゚)o彡°けいふぁ( ゚∀゚)o彡°けいふぁ( ゚∀゚)o彡°けいふぁ(森羅) 少し落ち着こうぜ、皆さんww こうなると俄然、もう一人の漢女はどうなんだ、となってくるわけですが……出てくんのかな?(峠崎丈二) ( ゚∀゚)o彡°けいふぁ( ゚∀゚)o彡°けいふぁ( ゚∀゚)o彡°けいふぁ(萌香) 半年後・・・・桂花のあの背格好で大学に通うだと!?・・・・・・うん、一刀にロ〇コ〇の烙印がおされるなw(Tomy) 面白かったです!ヒトヤ犬さああああああん!あり得るかもしれんけど言わんでえええええええええええ!・・・・いや、ないですよね?作者さん?もしあったりしたら・・・・クフフフフ・・・・(胡蝶) そして大学で良い男に一刀か桂花が寝取られると・・・(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ) あの姿はバトルモードだったのかありいみ納得です。(ZERO&ファルサ) ( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°(azu) ( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°へぅ( ゚∀゚)o彡°(cuphole) ・・・・・・・作者の中で胡蝶の時の声は誰よ?wまさか姿が変わってもぶるぁ・・・・・(2828) 猫耳軍師が可愛く見えてきた・・・だと・・・ 続き楽しみにしています♪(はーれー) ( ゚∀゚)o彡°続き!( ゚∀゚)o彡°読みたい!( ゚∀゚)o彡°楽しみ!( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°(通り(ry の七篠権兵衛) 高校修了過程の勉強を半年で?!そりゃ無茶ってもんですよ桂花さん!高校修了までの12年かでさえきつかったのに…桂花「あんたと一緒にしないでよ!」orz(アロンアルファ) ( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡° (ユザ) 劉邦柾棟さん< ・・・さあ?wどうでしょうねえ〜?www まあ、このお話には、師匠の出番は無いですけどw(狭乃 狼) ( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡° (たすく@蒼き新星) 待って!?ということは卑弥呼もあの姿は仮の物なのか?(劉邦柾棟) 蔑むなどとんでもない。↓プレッシャーかけてやらんで下さいなww(紫炎) ( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°( ゚∀゚)o彡°(祭礼) 管理者として外史に干渉する為に、名前どころか姿すら変える必要があるということか。それにしてもあれは行き過ぎじゃね?w(Raftclans) ( ゚∀゚)o彡°次回!( ゚∀゚)o彡°次回!( ゚∀゚)o彡°北朝伝!(大ちゃん) |
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