一万円があったら【シナリオ形式】
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○学校・生徒会室(夕)

   宮本まどか(16)が忙しそうに、生徒会室の入り口に近い席に座って、福田まみ(17)が、黒板に書いている文字をノートに写し書いている。

まみ「うーん……」

   まみは、右手を口に当てながら、黒板に文字を書いている。時より腕時計を見る。

   生徒会室の扉が「ばーん」という音と共に開かれる。

   田村ほむら(16)が扉の前に立っている。

ほむら「……まどかいますか?」

   ほむらにまどかとまみの視線が集まる。

まどか「え、えーと、ほむらちゃん。私ならここにいるけど……」

   まどかがほむらにゆっくりと手を震わせながら挙げる

ほむら「あっ、まどか!」

   ほむら、まどかに気がつくと笑いかけて見つめる。

まみ「ちょっと田村さん。前も言ったことだけど、もう少し扉はゆっくり開けてくれないかな?」

  まみは、「はぁ」とため息をつきながらほむらの視線を遮るように、黒板前から、ほむらの前に立つ。

ほむら「……あなたには用はないの。だから、私の前から消えてほしいの」

  まみは「はぁ……」と深いため息をつく。

まみ「わかったわ、少しだけ福田さんを貸してあげるから、今度から注意してよね」

   まみは右手でほむらを指差すと、黒板の前まで移動する。時より腕時計を見る。

まどか「ほむらちゃん。ちょっと待ってね、もう少しでキリがよくなるから」

  まどか、ノートに書くスピードが早くなる。

ほむら「……うん、わかった」

   ほむらは、うれしそうに生徒会室の扉をゆっくり閉めて、まどかの扉の隣の席に座る。

まどか「……これで、よしっと。ほむらちゃんもういいよ。大丈夫だよ」

   まどかは、シャーペンをノートに挟むと、ノートを閉じる。

まみ「えーと、これがこれでうーん。これだとまずいかしらね」

 まみ、腕を組みながら黒板の周りを歩く。

まどか「まみさん大丈夫ですか?」

ほむら「む!」

   ほむら、まみを睨みつける。

まみ「えーと、そうね。大丈夫ではないけど……。まぁ、いいわ。今日はお開きにしましょう。詰め込んでもしょうがないわ」

   まみ、黒板を消して、窓を閉めて机に置いてある資料を、本棚に片付けていく。

まどか「わ、私も手伝います」

   まどか、慌ててその場に立つ。その勢いで椅子が「バタン」と音をたてて倒れる。

まみ「いいわよ、田村さん。そうね、待ってる人もいるみたいだし、今日はもう帰りなさい。いえ帰るべきだわ」

  まどかに笑いかけるまみ。

まどか「で、でも!」

   ほむら、まみを目を細めて睨む。

まみ「ほら、いいからいいから」

   まみ、早くいけと手を振る。

ほむら「じゃぁ、いこ。まどか」

   ほむら、席を立つとまどかの手を掴むとそのまま、会議室の入り口まで引っ張る。

まどか「ちょ、ちょっと、ほむらちゃん。わ、わかったから待って」

  ほむら、まどかの手を話すと、まどかは、座っていた席に置いてあるかばんをとる。

まどか「それでは、まみさん。すみませんが、お先に失礼します。また明日お願いします」

   まどか、まみにお辞儀をする。

 

○ 学校前の街道(夕)

   車の通りがはげしい街道。まどか、ほむらと手をつなぎなら歩いている。

その前にランドセルを背負った小学生が歩いている。

ほむら「ねぇ、まどか。今度の日曜日時間ある?」

   まどか笑って、まどか「どうして?うーん、特には何も無いよ。どこか行きたいところあるの?」

  ほむら、財布を取り出す。

ほむら「う、うんとね。いい業物が売れて小金が入ったんだ」

   ほむら、財布から一万円を取り出してまどかにみせる。

ほむら「動物園行こう。まどかと一緒にパンダ見たい」

まどか「パンダかぁ、ほむらちゃん好きだものね」

 

○街道・横断歩道(夕)

   ほむらたちは、横断歩道がある街道の近くまで歩く。視線に横断歩道を信号待ちしている少女が入る。

信号が青に変わると、少女が歩き始めるのと同時に車が信号を無視して勢いよく横断歩道を横切る。

まどか「あ、あの子危ない!」

   まどか、少女にかけよる。車が少女の近くを横切る。

少女「きゃぁ」

   少女、車を避けようとして、横断歩道から街道に倒れる。車は止まらないで、そのままのスピードで、街道を去る。

まどか「大丈夫?」

   まどか、少女の身体を起こす。少女の右足に擦り傷が出来ている。

ほむら「あっ」

   ほむら、遠くから少女の傷を確認すると、近くにあるコンビニに入る。

まどか「大丈夫?たてる?」

少女「うん、ここが痛いだけなの」

   少女、涙を流しながら話す。

ほむら「はぁ、はぁ、はぁ、まどかこれをその娘に」

   ほむらは、息を切らしながらまどかに駆け寄るとビニール袋を見せる。

まどか「ほむらちゃんいいの?」

ほむら「うん、いいの。それよりもこの娘の方が心配」

   ほむら、袋の中から消毒液と絆創膏を取り出す。ほむらは、まどかにそれらを渡す。

まどか「ごめんね。ちょっと、染みるよ」

   まどかは消毒液で少女の傷口を洗い、絆創膏を貼る。

少女「ありがとう。お姉ちゃん」

   少女立つと、まどかたちに笑う。

少女「ばいばい、お姉ちゃんたち」

   少女は、横断歩道を渡り切ると、一度振り返り、手を振る。まどか、それに答えるように手を振る。少女は笑うと、

走って街道から去る。

まどか「ほむらちゃん、行こっか」

ほむら「うん、じゃぁ、日曜日は……」

   まどかたち、少女の去った方向の反対に歩いて行く。

説明
スクールでシナリオ的作ったもの。まどマギのような、違うキャラクター。
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魔法少女まどか★マギカ まどマギ シナリオ 

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