そっちから
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「ひっまわりー! あーそーべー!」

 ……………………

「向日葵? 居ないの?」

 せっかく櫻子様が向日葵と遊んでやろうと思ったのに、いないとかないよね?

「おーい向日葵! 本当に居ないの?」

 ………………

「妖怪おっぱい魔人! おっぱい爆発しろ!」

 …………

「返事がない。本当に留守なんだ……」

 向日葵の奴、何で留守にしてるんだよ。私が来る時は家にいるのが常識だろ!

「あのおっぱいめ……」

 こうなったら、向日葵の部屋に突撃をして恥ずかしいものでも探してやろう。

 そしてそれを向日葵に見せつけてやろう。

「そうと決まったら、早速向日葵の部屋に突撃だー!」

 ドタドタと向日葵の部屋に突撃をする。

 

「……まずは何処から探そうかな」

 やっぱり基本の机から? それとも本棚? いやいやベッドの下とかどうよ?

 う〜ん、向日葵のことだからきっと…………

「よしベッドで寝よう」

 ん? 部屋荒らし? そんなのはどうでもいいの。今はこのフカフカの気持ちよさそう

な向日葵のベッドで横になる方が先だもんね。

 だから――

「わほーい」

 勢いよくベッドにダイブする。

 フワリと私を優しく包み込んでくれる向日葵のベッド。

 気持ちよくて温かくて――

「……ぁ、向日葵の匂いがする」

 私の大好きな向日葵の匂いが……

「くんくん……」

 枕元に顔をつけ、思いっきり匂いを嗅ぐ。

 ずっと嗅いでいたい。そしてこのまま向日葵の匂いに包まれて眠りたい。

「……向日葵」

 

「櫻子お姉ちゃん? お姉ちゃんのベッドで何してるの?」

「ひゃぁっ!? か、楓!?」

「櫻子お姉ちゃん、何をしてたの?」

 楓が純粋な疑問を投げかけてくる。うぅ……向日葵のベッドで向日葵の匂いを嗅いで

たなんて絶対に言えない……

「櫻子おねえちゃん?」

 ぐあっ、楓の顔が眩しい! ここで変に誤魔化すのが何だか悪い気がする。でも、本当

のことを言うのは恥ずかしいし……

「大丈夫だよ。ちゃんと分かっているから」

「え……? な、何が?」

 少し嫌な予感がする。何でかは分からないけど、楓には私の心が読まれているような気がする。

「櫻子お姉ちゃんはお姉ちゃんが大好きなんだよね」

「――っ!? な、ななな、な――何を言ってるんだよ楓は! わ、私が向日葵のことを

好きだなんて、そんなこと……」

 ないわけじゃないけど……

「楓は分かっているから大丈夫だよ櫻子お姉ちゃん」

「うぐぐ……」

 可愛らしい満面の笑みを浮かべる楓。はぁ……この表情は私が向日葵のことを好きだと

確信している顔だわ。

 間違ってはないけど、他の人にバレてるのはちょっと恥ずかしい……

 

『ただいま』

「あ、お姉ちゃんが帰ってきたよ!」

「そ、そうね……」

「じゃあ楓は部屋に戻るから、後は頑張ってね」

「あ、ちょ――」

 笑顔のまま向日葵の部屋から出ていく楓。

 後は頑張れって……そんなの無理に決まってんじゃん。無理だよ、向日葵に好意を

伝えるなんて。

 だから――

「あら、櫻子。来ていましたのね」

「この、おっぱい魔人め! もげろ!」

「はぁ!? 意味が分かりませんわ」

 私から伝えるんじゃなくて、向日葵から私に告白をしてきたらいいんだよ!

 そうだ。それが一番なんだ!

 

 だから私に告白してよ向日葵……お願いだから……

説明
またまた、ゆるゆりです。
そして相変わらずの櫻子と向日葵?
ちょっと違うかもしれませんが、手が暴走しちゃった♪てへっ。
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ゆるゆり 向日葵 櫻子 

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