母の日
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3がつ○×にち すいようび

 きょうは、おかあさんがケーキをつくってくれた。

 いちごがいっぱいのってて、あまくてすごくおいしかった!!

 おかあさんが「おくちのまわりにクリームついてるよ」ってわらいながらティッシュでふいてくれた。うれしかった。

 

3がつ○△にち きんようび

 あしたは、ようちえんがおやすみのひ。おかあさんがすいぞくかんっていう、おさかなさんとかイルカさんが、いっぱいいるところにつれていってくれるって。

 はやおきしないといけないから、きょうははやめにねようっと。

 

3がつ○□にち どようび

 すいぞくかん、きらきらしててたのしかった!!!!

 イルカさんがぴょんぴょんとんでてかわいかった!!

 

3がつ○▽にち にちようび

 きょうは、おかあさんとおうちでテレビをみたりしてた。

 ばんごはんは、ぼくのだいすきなハンバーグだった。おいしかった!

 

 

4がつ◇にち かようび

 さいきんおかあさん、いらいらしてるみたい。

 まえはおなじことしてもおこらなかったのに、いっぱいどなるようになった。

 おこられないように、いいこにならなきゃ。

 

4がつ○にち すいようび

 きょうもおかあさんにいっぱいおこられちゃった。

「もういや」っていってないてた。

「おかあさん、なかないで。ごめんなさい」ってぼくもないていったけど、おかあさん、こっちをむいてくれなかった。

 

4がつ×にち もくようび

 きょう、おともだちのけんちゃんに、おとうさんがいないことをからかわれた。

 おかあさんに「どうしてぼくにはおとうさんがいないの?」ってきいたら、ほっぺをちからいっぱいたたかれた。

 おかあさん、すごくおこってた。「にどときくんじゃない」っていってこわいかおをしてた。

 なんかいも「おかあさん、ごめんなさい」っていったけど、それからぼくとしゃべってくれない。

 

4がつ△にち どようび

 きょうは、おきたらおかあさんがいなくて、ずっとひとりだった。

 おしごととかでいないときは、いっつもまえのひにいっといてくれるのに。

「るすばんしといて」ってメモにかいてたから、なにもしないでずっとおかあさんがかえってくるのをまってた。

 ごはんもよういしてくれてなくて、れーとーしょくひんをチンしてたべた。

 よるになっても、おかあさんはかえってこなかった。

 でもぼくはずっと「おかあさん、おかえり」っていうために、がんばっておきてた。

 いつのまにかねてて、よるの12じに、くるまのおとでおきた。

 カーテンをあけてそとをみたら、おうちのまえにおっきいくるまがとまってて、おかあさんがきれいなふくをきて、くるまからでてきた。おかあさんがあんなふくきてるの、はじめてみた。

 くるまのうんてんするせきに、しらないおとこのひとがすわってた。

 おかあさんは、そのおとこのひとにわらって、てをふってた。ひさしぶりにみる、おかあさんのえがお。

 それからおかあさんがかえってきて、わらって「おかえりなさい」っていったけど、おかあさんはなにもいわずに、ぼくのかおもみずに、じぶんのへやにはいっていった。

 

4がつ×□にち もくようび

 さいきんおかあさんは、きれいなふくをきて、どこかにでかけるようになった。

 ごはんもつくってくれなくなって、「おかあさん、ごはん……」っていったら、グーでかおをなぐられた。

 おかあさんは、またあのしらないおじさんとあってるのかな。ぼくにわらわなくなったぶん、あのおじさんにわらいかけてるのかな。

 おかあさん、ぼく、いいこになるから。だからおねがい、ぼくにもわらって。

 

4がつ×△にち げつようび

 おなかすいた。おかあさんはきょうもいない。

 せんたくきのつかいかたがわからないから、ふくをきれいにできない。

 おふろはじぶんではいってるけど、おともだちのたっくんに「くさい」っていわれちゃった。

 おかあさん、せんたくしてくれないかなあ。

 

4がつ○□にち きんようび

 きょう、ようちえんのせんせいに「さいきんバスのおくりむかえのとき、おかあさんみないけど、だいじょうぶ?」ってきかれた。

 まえはおかあさんも、ようちえんバスにのるとききてくれてたけど、あのおとこのひとをみてからはこなくなった。

 ぼくは「おかあさん、おしごとでいそがしいから」っていって、おともだちのところにはしっていった。せんせいが「まって」っていったけど、きこえないふりをした。

 おかあさんのはなしをもっときかれたら、なんとなくおかあさんがせんせいにおこられちゃうきがした。おかあさんはわるくないのに、ぼくがわるいこだからいけないのに。

 

 

5がつ×にち きんようび

 きょうは、ようちえんのせんせいが「ははのひ」っていうのをおしえてくれた。

 いつもがんばってくれてるおかあさんに、ありがとうをいうひなんだって。

 だからきょうはみんなで、おかあさんのえをかいた。

 「ははのひ」はにちようびだから、そのひになったらわたそう。おかあさん、よろこんでくれるといいな。ずっとみれてない、ぼくのだいすきなおかあさんのえがおがみれたらいいな。

 

5がつ△にち どようび

 きょうは、すっごくうれしいひだった!!

 おかあさんが「いままでごめんね」ってないてぼくをだきしめてくれた。あったかくてすごくきもちよかった。

 ぼくが「おかあさん、いいよ、なかないで」っていっても、おかあさんずっとないてた。ぼくはおかあさんのないてるところより、わらってるところがみたいのに。

 それからひさしぶりにごはんをつくってくれた。ぼくのだいすきなハンバーグ。

 おかあさんはぼくがたべてるところをみながら、「おいしい?」ってなんでかかなしそうなかおをしてきいてきた。ぼくが「おいしいよ。つくってくれてありがとう」っていったら、なきそうなかおをしてた。どうしてかな、ぼくはおかあさんをわらわせたいのに。

 おかあさんがきょうわらうことは、いちどもなかった。

 よなかになって、くるまのおとでおきた。まどのそとをみたら、やっぱりあのおとこのひとのくるまだった。おかあさんがドアをあけて、くるまにのってるところがみえた。

 くるまが、おかあさんをのせてどこかにはしっていく。どんどん、ちいさくなっていく。

 あしたは、「ははのひ」なのに……。

 

5がつ□にち にちようび

 あさになっても、やっぱりおかあさんはかえってこなかった。

 ようちえんでかいたおかあさんのえをみる。おともだちはみんな、おかあさんがえがおのえをかいてたけど、ぼくのはぜんぜんわらってない。おかあさんのえがおをずっとみてなくて、どうやってかけばいいのかわからなかった。

 おかあさんのかおをおもいだす。いちばんにでてきたのは、きのうのなきがお。

 おかあさん、ぼくがわるいんだよ。おかあさんはわるくないよ。だからなかないで。

ぼくはおかあさんの、あのあかるいえがおがだいすきなんだよ。

 おかあさん、きょうはいつかえってくるのかな。……きのう「ごめんね」っていってくれたし、きっときょうは、はやめにかえってきてくれるよね。

 そうおもってかおをあげた。……あれ?

「ものが……すくなくなってる?」

 ……ううん、やっぱりきのせいだよ。だって、そうだとしたら―――

 かんがえたくない。おかあさんのえをじっとみる。なにもかんがえなくてすむように。

 ……おかあさん、はやくかえってこないかなあ。このえをわたして、「おかあさん、ありがとう」っていったら、おかあさんはわらってくれるかなあ。ずっと、ぼくのそばにいてくれるかなあ。

 ……このえを、きのうわたしてたら、

 

 

 ぼくはすてられずにすんだのかなあ。

 

 

 

 

 

 

母の日

(それは母親に感謝を伝える日。そして、僕が、その母親に捨てられた日)

 

 

説明
幼稚園の年長くらいの男の子の日記風に書きました。読みにくくて本当にすみません;; 園児だったら漢字は書けないだろうなぁと思ったので……すみません;; しかし正直こんなに長くなるとは思ってませんでした;; 最初は捨てられたっていうことがわかってないまま終わりにしようと思ってたんですよ。でも書いていくうちにどんどんしっかりした子になってしまって……^^; うーん、ラストがぶれることって私はあまりないんですが;; 今回ちょっと自分でも 納得のいかない出来になってしまいました;;すみません;;
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