【T&B】悪夢の中でもがく(20話ベースな何か) |
概要
問.以下のプロットを元にSSを作成しなさい。
↓
【起】追われる夢を見るA。
【承】Bに起こされる。
【転】夢の話をするとBが笑い、Aが拗ねる。
【結】仲直り。
※文字数は5000文字以内。
※ジャンル・キャラは不問。
※一次創作/二次創作/夢小説も不問。
※BL/NL/GL不問。(タイトルに表記させて頂きます)
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追われている。
俺の親しい仲間たちが、大事な((相棒|バディ))が、
俺の知らない罪を責めながら追ってくる。
「お前が殺人犯鏑木・T・虎徹ね、
神妙にお縄につきなさい!」
「俺じゃない!俺はやってない!
なんでだよ!
お前たちは仲間だろう!?
信じてくれよ!!!」
必死に訴える言葉は届かない。
お前なんか知らない、と彼らは言う。
何年も一緒に戦ってきた仲間なのに、信頼すると誓い合った((相棒|バディ))なのに。
これはきっと悪夢だ。
悪夢に違いない…
「虎徹さん、起きてください。
大丈夫ですか?」
「うわっ悪い」
「何かうなされてましたけど、どうしたんですか?」
周りを見回せば、アポロンメディアの俺の席で、うっかり居眠りをしてしまったらしい。
俺の((相棒|バディ))が、若干あきれたという顔で俺を見ている。
いつもの場所、いつものこいつ。
そうだ、俺は悪い夢を見てしまったんだ。
バツが悪くなって頭を掻く。
「いやーなんか、追いかけられる夢見ちゃってさ」
「なんですか、それ。
相変わらず子どもっぽいんですね」
小馬鹿にしたような表情で言う、そのしぐさがいつも通りすぎて、俺は安心する。
「ちょ、まじで、怖かったんだってばバニーちゃん」
だから、俺もいつものように拗ねた感じで返してみせる。
「お前とか、他のヒーローたちも俺のこと忘れててさ。
人殺し、とか言って襲ってくるの。
ほんと、すっげー怖くてさ…」
実際には、怖いというだけじゃなくて、悲しいというか、情けないというか、
ひどい理不尽に怒りを感じたりもしたんだけれど、それをうまく言い表せない。
親しい人間に忘れられて、憎まれるということがこれほど堪えるとは、
夢で、本当に良かった…
「へぇ」
と、あたりの風景がすっと暗くなった。
暗闇の中で、憤怒の表情で立ちつくす、彼の姿だけが浮かび上がる。
「お前がサマンサおばさんを殺したんだな!
何故だ!!
何故殺した!!!」
その頬を滂沱と流れ落ちる涙に、胸が締め付けられる。
俺は知っている、親を亡くした彼にとって、彼女がどれほど大切な存在だったのか。
それを奪われた痛みは、どれほどだっただろうか。
できることなら、傍で支えてやりたいのに、
でも、彼女を彼から奪ったのは俺だと、彼は((詰|なじ))る。
「バーナビー!
俺じゃない!!
お前だけは俺を信じてくれ!」
必死の訴えは、何度繰り返しても伝わらない。
「お前なんか知らない!
本当は、この手で殺してやりたいくらいだが、我慢してやる…
おとなしく捕まって、罪を償え!!!」
違うんだ、違うんだ、違うんだ。
なぜだ、なぜだ、なぜだ。
思い出してくれ、思い出してくれ、思い出してくれ。
全身で叫んでも、その声は闇の中へ吸い込まれて消えていく。
そして―――足元が崩れ、俺は闇の中へ落ちていく。
ぐるぐると…ぐるぐると…
路地裏の陰の中、俺は目を覚ます。
身じろぎすれば激痛。
あいつらから逃げる時に傷を負ってしまった。
さすがは、ヒーローたち、敵に回すと手ごわいもんだ。
遠くからは、警察のサイレンの音、
そして、HERO TVのものだろうか、ヘリコプターの羽の風切り音。
日が落ちれば、夜陰に紛れて逃げられるだろうか、
…どこへ?
悪夢はまだ続いている。
だけど、俺はあきらめない。
この悪夢から覚めて、再びあいつの笑顔を取り戻すまでは。
「バカですね、虎徹さん。
僕があなたを忘れるはずがないでしょう?」
お前ならきっとそう言ってくれるよな。
あとがき的修正メモ:
バーナビーの台詞が、微妙に弱いというか、おじさん忘れてたら殺すのが先に立つのではという指摘を受けたので差し替えますた。
「お前なんか知らない!
本当は、この手で殺してやりたいくらいだが、我慢してやる…
おとなしく捕まって、罪を償え!!!」
→
「お前なんか知らない!
お前だけは許さない!!
この手で殺してやる!!!」
説明 | ||
pixivの小説コーナーに投稿したタイバニのキャラを使った、こちらのお題 http://hp.kutikomi.net/tankyu-jimusyo/?n=column23 用作品です。 が、お題的には沿ってないものになったので、とりあえず掲載だけしたものw 珍しく二次でもR-18じゃないものなのでこっちにも転載して様子をみてみます^^ ※元SS改訂に伴い改訂、2P目に改訂メモ追記 |
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お題 TIGER&BUNNY バーナビー・ブルックスJr. 鏑木・T・虎徹 | ||
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