祝福の日と云々
説明
「今年も三棚上(みたなげ)さんの所に行かないのですか?」
「──毛布被っても寒いですね…本殿の中に入りませんか」

民が浮かれる日は妖に付け入る隙を与える。
野良など物の数でない事は東人も承知しているはずなのですが
何者かに対し何事も優先させる人の子の賤しさとは何時の時代も変わらないもので。
数年の後、私は今度こそ誰にも認識されなくなると分かっているのに
こうして身を委ねてしまうのは、せめて最期まで信仰されていたいという欲の顕れなのか。
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