omnibus2
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今日も旅の途中

此処数日同じ景色ばかりだ。

水と食料を補給する場所さえ無い。

地面と空に挟まれて、

見える景色は二色で出来ている。

空の青と黄色い地面。

遠くで何かが揺らいでいる。

何かは良く見えない。

 

荒野にある

ぽつんとある一軒の家

ほっとため息をつく。

水と食料を分けて貰えないか聞いてみる。

 

家の前には一本のサクラの木が生えている。

近づくと木の上に1人の女の子が居た。

涙を流していた。

 

「どうして泣いているの?」

「悲しいわ。」

「どうして?」

「お父さんがこの木の枝を切ってくるように行ったの」

「何かに使うためかい?」

「薪に使うのかしら。私知らないわ」

「それが悲しいのかい?」

「いいえ。

この木は1人で生きているの

それを知らないで枝を切り落としてしまうなんて

可哀想だわ。」

「それをお父さんに伝えた?」

「いいえ。」

「じゃあ伝えておいで。良かったら私も一緒に居てあげるよ。」

 

fin.

 

説明
いつからか顔なじみになったギターリストの歌う曲は、いつも不思議な世界だ。
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