バカとれでぃと大人のデート 中編 |
「というわけでやってきたのです、文月学園」
現在葉月は文月学園の正門にいます。
どうやらもう授業は終わっているようで、校庭にもちらほら帰宅途中っぽい高校生が見えます。さすがに周囲に葉月より背が高い知らない人がいっぱいいると、ちょっぴり怖いかもしれないです。でも葉月は負けないのです。なんとしてでも大人のデートについて突き止めてみせるです。
さてバカなお兄ちゃんやきれいなお姉ちゃんはどこにいるのかな?
……ん〜、このあたりには見あたりませんです。まだ教室にいると良いですけど。
「あれっ、君そこでなにしてるんだ?」
校舎を目指して歩きだそうとすると、急に声をかけられました。声のする方を見ると、そこには知らない男の人が立っていたのです。……というかほんとに誰です、この人。とりあえずモブキャラっぽい雰囲気を醸し出してはいますが……
「……なんだろう、いま心にグサッと何かが刺さった気がするけど……」
話しかけてきた男の人はなにやら胸を押さえています。どこか悪いのですか? まあ、すぐに平気そうな顔をしましたから大丈夫なのかな?
「お兄ちゃん、誰です?」
「俺は須川っつうんだ。文月学園の2年生」
「初めましてです。葉月は葉月って言いますです。2年Fクラスの――」
「ああ、島田の妹だろ」
「何でわかったですっ!?」
「なにを隠そう、俺は吉井や島田のクラスメイトなのだっ。何度かFクラスに来てた葉月ちゃんを見かけてたんだぜ」
なるほど、お姉ちゃんやバカなおにいちゃんと同じクラスの人だったんですね。だったら何度か遊びに行ったこともありますし、葉月のことを知っていてもおかしくはないかもです。
「あれっ? でも葉月はお兄ちゃんのこと見た覚えがないですけど」
というか、あのクラスでバカなお兄ちゃんとよく一緒にいる人以外に顔を覚えている人がいないような……?
「ああ、素顔では会ってなかったかもしれないな。これならわかるかな」
そういうと目の前のお兄ちゃんは鞄の中から黒い布を取り出しました。何をするつもりかと思ったらそれを頭からすっぽり被って――
「あぁーーーーーーっ。バカなお兄ちゃんを追いかけてた覆面の人ですっ」
なんとこのお兄ちゃんは以前バカなお兄ちゃんを磔にして燃やそうとしていた覆面の人だったのです。
「何でバカなお兄ちゃんに意地悪するですかっ!!」
葉月は目の前の覆面のお兄ちゃんに怒りました。以前見た光景はどう考えてもいたずらとかおふざけといったレベルではないです。ひょっとしたらバカなお兄ちゃんはクラスでいじめられていたりするのでしょうか? もしそうなら、バカなお兄ちゃんのお嫁さんとしてなんとかしなくてはいけません。
「それはだな……」
「それは?」
むむむっ、覆面のお兄ちゃんの声のトーンが変わりました。これはなにやら深刻そうな話のようです。葉月もまじめに聞かなければ――
「……………………羨ましいからに決まっているだろうっ!!」
「……えっ?」
ドーンと背後に効果音が見えそうな勢いで覆面のお兄ちゃんは叫びました。
「なぜ奴ばっかりいつも美味しい目に遭うんだっ!? いつもいつも島田や姫路や秀吉といちゃつきやがってっ。その上美人の姉さんがいてしかも最近じゃあそこにAクラスの木下優子まで加わっていやがるっ。同じFクラスだっていうのにこの扱いの差は何だっ。大体あいつときたら――」
「……」
よくわからないですがどうやら葉月は聞いちゃいけないことを聞いてしまったみたいです。覆面のお兄ちゃんは興奮したままひたすら叫び続けるようになってしまいました。言っている内容をよくよく聞いてみると、どうやら覆面のお兄ちゃんたちはバカなお兄ちゃんがいつも葉月のお姉ちゃんやきれいなお姉ちゃんと一緒にいることに嫉妬しているみたいですね。
……はぁっ、思っていた以上にくだらない理由でした。でも、あまりにも必死な感じがかわいそうすぎて、もう怒る気にもなれません。
大人の女性だったらこういうときは……やっぱり慰めるんでしょうか。よしっ、葉月も立派なレディとして見事覆面のお兄ちゃんを慰めてあげましょう。
「安心してください、覆面のお兄ちゃん」
「……葉月ちゃん?」
ここからが葉月の腕の見せ所ですっ。
「確かに覆面のお兄ちゃんからは悲しいくらいわき役っぽいオーラがあふれていて、ぶっちゃけると今後の登場すら怪しい感じですが、きっと来世ではいいことがありますよ、たぶん」
「ぐはっ……、俺には、現世どころか来世ですら良い事が不確定でしか手に入らないというのか……」
なにを言ったらいいのかわからなかったので思ったことをそのまま言ってみたのですが、どうやら成功だったようですね。さっきまで錯乱していたのが嘘のように覆面のお兄ちゃんは静かになってくれました。
年上の男の人も慰められる葉月はもう大人のレディと言っても問題ないのではないでしょうか。これならバカなお兄ちゃんとのデートも大丈夫なのです――っとそうでした、大人のデートについて聞かないと。
「あ、そうだ、覆面のお兄ちゃん。聞きたいことがあるです」
「おっと、この状態の俺には一言もないんだな。だが大丈夫、不遇な扱いに離れているから。それで、どうかしたのかい?」
「お兄ちゃんは大人のデートって、どんなのか知っていますですか?」
葉月が告げた瞬間、ピシィと空気が固まったような音が聞こえた気がしました。目の前の覆面のお兄ちゃんはそんなに暑い日というわけでもないのにだらだらとものすごい量の汗をかいています。
「覆面のお兄ちゃん、大丈夫ですか?」
「お、おう、大丈夫。で、なんだっけ、大人のデート? も、もちろん知っているさ……したことは一度もないがな、畜生」
「何か言いましたですか?」
「なんでもない、なんでもないぞ。ま、まあ高校生にもなってれば、知ってて当然だといえるだろう」
「じゃあ、どんなものか教えてくれるですか?」
「いいだろうっ。大人のデートって言うのはな――」
覆面のお兄ちゃんが葉月に大人のデートのことを教えてくれようとしたとき、
「「「…………会長」」」
「ギクッ」
突然お兄ちゃんの背後に新しい覆面の人が現れましたです。しかも今度は一人じゃなくっていっぱいいます。
驚いている葉月を後目に、覆面のお兄ちゃんたちは会話を続けています。
「会長に問題です。あるところにランドセルを背負った小さな女の子に大人のデートとやらを楽しげに教え込もうとする男子高校生がいました。さてこの後彼はどうなったでしょうか」
「……勇者と称えられて胴上げをされる」
「……残念、はずれです。間違えた会長は東京湾に沈されます」
「さあ、皆のもの。異端者を運び出せっ」
「「サーッ、イエッサーッ!!」」
「ちょっ、まてっ。むが、もがぁーーーーーっ!?」
覆面改め須川のお兄ちゃんは大勢の覆面の人に口をふさがれてどこかへ行ってしまいました。むぅ〜、まだ大人なデートについて聞いてなかったのに。
ま、いいか。それじゃとりあえずFクラスに向かってみるです。
バカなお兄ちゃんいるのかな。
今、葉月の目の前にはFクラスの扉があります。相変わらずぼろぼろです。いつも思いますが、こんな廃墟みたいな教室で勉強しているなんて、バカなお兄ちゃんはすごいです。ここはもう教室よりお化け屋敷にでも使った方がいいような……ってそんなことはどうでもいいのです。今はバカなお兄ちゃんを……。
「バカなおに〜ちゃ〜ん。葉月が遊びに来ましたですよ〜、ってあれ、いないです」
せっかくバカなお兄ちゃんに会いに来たのに、教室にはいませんでした。というか、ほとんど人がいません。普段は騒がしいくらいに人であふれているのに、まったくもう。
いるのは教室の隅の方でお話している数人の知らない人とあとは……
「あ、葉月ちゃん。こんにちは」
以前葉月にぬいぐるみをプレゼントしてくれたきれいなお姉ちゃんがいました。
「こんにちわです、きれいなお姉ちゃん。あの、バカなお兄ちゃんはどこに行ったか知っていますですか?」
「明久君ですか? それならさっき坂本君と一緒に西村先生に追いかけられていましたよ。どこへ行ったかまではすいません、わからないですけど」
「……そうですか、残念です」
先生に追いかけられてるって、バカなお兄ちゃんはいったいなにをしているですか。
まあいいです、バカなお兄ちゃんにも会いたかったですが、いないなら仕方ないです。ちょうどきれいなお姉ちゃんにも会えたことですし、先に大人のデートについて教えてもらいましょう――と思ったところで机に広げられている本がみえました。葉月の見たことがない記号がいっぱい載っています。
「きれいなお姉ちゃんはなにしてたんですか?」
「私ですか? 私はお勉強ですよ」
そういって葉月の方へ向けてくれた本の表紙には「化学」と書いてありました。
「ひょっとしてテストのお勉強中でしたか? 邪魔してごめんなさいです」
「あっ、大丈夫ですよ。これはお料理の勉強ですから、ぜんぜん邪魔なんかじゃありません。葉月ちゃんが気に病むことなんてないんですよ」
「でもそれ、化学って書いてありますよ。お料理の本じゃないです」
聞いてみるとお姉ちゃんはちょっとほっぺたを赤くして恥ずかしそうに答えてくれました。
「その、お恥ずかしいのですが、昨日ちょっとお鍋を溶かしてしまいまして……」
「……えっ?」
葉月のお耳が悪くなっちゃったのですか? お鍋を溶かしたってお姉ちゃんは言ってたような気がしたんですけど。そんなわけないですよね。
「それで何かでコーティングとかしたら溶けなくならないかなって調べてたんです」
……残念ながら、葉月のお耳は正常だったようです。
「そ、そうですか……」
いつだったか、きれいなお姉ちゃんの料理のことでバカなお兄ちゃんたちが、なんというかすごい反応をしていたことを思い出しました。すごく美味しそうなのにどうしてあんな反応をするのか不思議に思っていましたが、こういうことだったのですか。真相を知ると急にあの美味しそうな料理が化学兵器に見えてきて……ガクガクブルブル。
あまりの恐ろしさにふるえていると、きれいなお姉ちゃんがとんでもないことを言い出しました。
「そういえば、明久君のためにクッキーを作ったのですけれど、ちょっと作りすぎちゃったのでよかったら――」
「あーっ、葉月、お姉ちゃんに用事があるんでした。すいませんがきれいなお姉ちゃん、葉月はこのあたりで失礼するですっ」
お姉ちゃんが台詞を言い終わる前に、あわてて葉月はFクラスを飛びましたです。あの話を聞いた後で手作りのものなんて絶対口にできません。バカなお兄ちゃんと大人のデートをする前に倒れるわけには……。扉を閉めるとききれいなお姉ちゃんの残念そうな顔が見えてすこ〜し悪いような気もしましたが、さすがに命の方が大事です。
「きれいなお姉ちゃん、美人で頭もいいのに何であんなことになってるのでしょうか」
予想外です。きれいなお姉ちゃんに聞けば大人のデートについてわかると思ったのに。でも、さすがにあれ以上あの場にいたら命が危ないですし……。仕方ないですがきれいなお姉ちゃんに聞くのはあきらめましょう。しかし、きれいなお姉ちゃんがだめとなるといったいどうしたら。う〜ん………………
そうですっ、確か文月学園は頭のいい順にクラス分けがされてるって聞いたです。ということは一番頭のいいクラスに行けば誰か教えてくれるかもしれないです。バカなお兄ちゃんがFってことは、一番頭のいいクラスはAってことですよね。よ〜し、早速Aクラスへ向かうですっ。
「え〜っと、ここがFクラスで、こっちにEクラスがあるんだから……Aクラスはこっちなのかな」
廊下は走っちゃいけないと教わったので早足で、Aクラスがあると思われる方へ向かいました。
「ふわぁ〜、すごいです」
Aクラスの前まで来て、思わず声を上げてしまいました。広さといい設備と言い、本当にバカなおにいちゃんたちのクラスと同じ学校の教室だとは思えません。高級ホテルみたいです。葉月は行ったことありませんが。
「はっ、教室の豪華さにびっくりしてる場合じゃなかったです。大人のデートについて知っている人を見つけないと」
きっとこのAクラスにいる人なら大人のデートについても知っているはずです。でも、やっぱり知らない人と話すのは怖いからできれば知っている人がいるといいんですけど、Aクラスで知っている人というと……そういえば、この前バカなお兄ちゃんたちとプールで遊んだときにいた黒髪のお姉ちゃんなら、確か坂本のお兄ちゃんともうすでに結婚しているという話も聞きましたし、きっとあのお姉ちゃんなら知っているはずです。じゃあ、とりあえず黒髪のお姉ちゃんを捜すということで。
「失礼しまーす」
ガラッと扉を開けて
「あれっ?」
中に入ってみても、黒髪のお姉ちゃんはいませんでした。というか人がほとんどいません。何で葉月が人を捜しにきたときに限っていないですかっ。何度教室の中を見渡してみてもいるのはたったの一人だけ。髪の長さも色も、どう見てもあのときの黒髪のお姉ちゃんではないですし。あれっ、でもあの人見たことがあるような……。そうです、自分は男の子だと言いつつプールで女の子用の水着を着ていた、確か名前は――
「秀吉お兄ちゃんっ」
「きゃっ!?」
後ろから思い切り抱きしめると妙に可愛い声がきこえました。やっぱり秀吉お兄ちゃんはお兄ちゃんじゃなくてお姉ちゃんでは?
「な、何だ、島田さんの妹さんじゃない」
「秀吉お兄ちゃん、何でAクラスにいるですか? お兄ちゃんはFクラスでしたよね」
「へっ? ああ違うわよ。アタシは木下優子。秀吉の姉よ」
「ふえっ、秀吉お兄ちゃんのお姉ちゃんですか?」
「ええ、そうよ。はじめまして」
「はじめましてです。葉月のお名前は葉月っていうです」
しかし、秀吉お兄ちゃんに双子のお姉ちゃんがいたなんて驚きです。しかもAクラスにいるということは頭がいいんですよね。ひょっとしたら葉月の聞きたかったことも知っているかもしれないです。これはラッキーです。
ただ、問題があるとするなら……
「……?」
きょとんとしている優子お姉ちゃんのある一部分を見つめます。
じぃ〜〜〜〜〜っ
「ど、どうしたの?そんなに凝視して」
でも葉月はそれには答えず、次に自分の両手をグーパーしてさっき抱きついたときの感触を思い出してみます。
そして出た結論はっ!
「…………はぁ」
「ちょっ、人の胸見てため息つかないでよっ!?」
出た結論はお姉ちゃんと同レベル、でした。どうやらこのお姉ちゃんに聞いても無駄のようです。
「なんかすっごい失礼なこと考えなかったかしら」
「気にしないでくださいです。ところで、優子お姉ちゃんはこんな人のいない教室で何をしてたんです」
「えっ……」
……? なぜだか優子お姉ちゃんは葉月から目をそらして何もない空間を見つめています。葉月、何かおかしなこと言いましたでしょうか?
「え、え〜っとね、アタシはその……そう勉強っ。勉強してたのよ」
「お勉強、ですか?」
たしかに、優子お姉ちゃんの机の上には何か本が置いてありますが……ただ勉強してただけにしては様子がおかしいです。これは何か隠していますね。
「そ、そうなのよ。ほら、アタシってAクラスだし。がんばって置いていかれないようにしないといけないから大変なのよ。あははははっ」
「葉月にも見せてくださいです」
「えっ?」
「葉月にも、その本、見せてくださいです」
優子お姉ちゃんが何をそんなに隠したがっているのか、興味が出てきました。そうでなくてもさっきのきれいなお姉ちゃんの件もありますし、ちゃんと確認しとかないと命の危険がまたでてくるかもしれないのです。だからどんな本が置いてあるのかみようと手を伸ばし――
「ちょっ。それはだめ――」
そう思ったら優子お姉ちゃんはあわてた感じで机の上の本を隠そうとしました。むむっ、怪しいです。やっぱり何かあるんですね。でも甘いです。その程度で葉月を止められると思ったら大間違いですっ。
「あ〜っ、バカなお兄ちゃんときれいなお姉ちゃんがいちゃいちゃしているですっ!」
「ふふんっ、そんな見え見えの嘘に引っかかるあたしじゃないわよ、葉月ちゃん」
むっ、これに引っかからないとは、なかなか手ごわいです。さすがAクラスの人です。それならっ!!
「あ〜っ、バカなお兄ちゃんと葉月のお姉ちゃんがいちゃいちゃしているですっ!」
「……それは明久君が島田さんに間接技をきめられているんじゃないかしら」
……葉月も自分で言ってて無理があると思ったです。
「あ〜っ、バカなお兄ちゃんと秀吉お兄ちゃんがいちゃいちゃしているですっ!」
「なんですってっ!!」
優子お姉ちゃんはものすごい勢いで振り返りました。自分で言っておいてなんですけど、あれで引っかかるとは思いませんでした。だってバカなお兄ちゃんも秀吉お兄ちゃんも男の子ですよね?
……まあいいです。そのおかげでっ。
「隙ありですっ」
「し、しまった」
優子お姉ちゃんも失敗に気がついたようですけどもう遅いです。お姉ちゃんが振り返るよりも早く、葉月は机の上の本を掠め取りました。
「だめよ葉月ちゃん。それをこっちに渡しなさいっ」
ふぅ、ようやく手に入ったです。後ろでは優子お姉ちゃんが何か言ってますが葉月には関係ないです。にしてもこんなにあわてるなんていったいどんな本なのかなぁ。早速読んでみるです……。
手に取った本の表紙を見てみるとそこには・・・・・・
「この本、坂本のお兄ちゃんとムッツリのお兄ちゃんが抱き合っているですっ」
「ワァーーーーーーッ!!」
相変わらず葉月の後ろで優子お姉ちゃんが騒いでいますが葉月はそれにかまってはいられません。うわーっ、うわーっ、中もすごいです。坂本のお兄ちゃんとムッツリのお兄ちゃんがあんなことやこんなことに……。
「ああああああのね、それはそのそうじゃなくって――」
「葉月知っていますよ、こういうのはホモって言うんです」
「せ、せめてBLって言ってっ!!」
「ということは優子お姉ちゃんはホモの人だったですか?」
「アタシは違うわよっ」
優子お姉ちゃんは否定していますけど、なるほど、こういうのが好きだからさっきもバカなお兄ちゃんと秀吉お兄ちゃんがいちゃついているという言葉に反応したんですね。そしてお姉ちゃんはそのことを隠したがっていると。
「安心してください。お姉ちゃんがホモでも葉月は気にしませんよ」
「だから、そうじゃなくって……」
「好みは人それぞれですからね。もっと胸を張って生きてもいいですよ」
「小学生の女の子に慰められてるアタシっ!?」
「それじゃバイバイ、ホモのお姉ちゃん」
「ちょッ、誤解したままいかないでっ」
こういうときはそっとしてあげるのが優しさだって最近マンガで読んで知っています。だから葉月はこれ以上あの本についてはふれないように、そっとAクラスの扉を閉めました。
説明 | ||
どうもnaoです。 数ヶ月ぶりの更新、葉月ちゃんルート続きです。今回でもまだ終わらなくて申し訳ありませんが、よかったら見ていってください |
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コメント | ||
久し振りの更新乙です。今回もとても面白いですね、木下優子のぶれなさがいい!!そして須川くんキミにはガッカリしたYO小学生になんてことを教えようとしているんだ!なんて羨ま・・・ゲフゲフ 姫路さんはまぁいつも通りで安心した。次回の更新も期待してます。(影亜) | ||
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