子供? |
「……結衣ってさぁ〜結構、子供好き?」
「ん……どうだろ? 嫌いじゃないと思うけど。それが何?」
いきなり子供の話をしてきてどうしたのだろうか?
「別にこれと言って意味はないんだけどさ……おっ、ラムレーズンがある! ねぇ結衣、
ラムレーズン食べていい?」
「自由だな……」
「褒めるなよぉ」
「褒めてねぇよ」
勝手に冷蔵庫からアイスを取りだし食べ始める京子。まだ食べていいとは言っていないんだが。
「うめぇ♪」
美味しそうにアイスを頬張る京子。ラムレーズンを食べている時の京子はほんと、幸せ
そうな顔をしているよな。
「それで子供の話なんだけどさ」
「あ、その話まだ続いてたんだ」
てっきり終わったと思ってたよ。てか、やけに子供に拘るな。
「私と結衣が子供を作ったら、どんな子供になるのかな?」
「私と京子の子供ね……」
なんか凄く変な子供が出来るような気がする。私個人としては大人しい感じになって欲しい
けど、京子の遺伝子が強すぎて京子よりの自由な子になりそうだ。
「私の想像だと容姿端麗、頭脳明晰の私そっくりの美少女が生まれると思うんだよね」
「自分で自分のことを美少女とか言うなよ」
「いや美少女でしょ?」
「……今日はいい天気だな」
「ちょっ、何で無理やり会話を逸らすの!? せめて普通にツッコんでよ!」
ぐわっ、と勢いよく近づいてくる京子。どんだけ同意か拒否をして欲しいんだよ。
「ゆ、結衣……」
瞳をうるうると潤ませながら言葉を待っている。
「はいはい。キョウコはビショウジョだなー」
「酷い棒読みだ!?」
「いやいや、本心だぞ?」
「何で疑問系!? つーか結衣だって生まれてくるなら可愛い女の子とかの方がいいだろ!?」
「まぁ確かに……」
でも、京子の遺伝子が入っているのなら、可愛い子が生まれてくると思う。
「にひひ♪ 私達の子供、早く生まれてくるといいね♪」
「生まれてこないから。てか、愛おしそうにお腹をさするなよ」
まるで本当にお腹の中に子供がいるみたいじゃないか。
「あなた酷いわっ! お腹の子を認めないだなんて!」
およよと、泣き崩れる京子。おい待て。何だその、子供の存在を認めようとしないやつ
みたいな設定は。
「私達、あんなに愛し合っていたのに……っ」
「ちょっ、京子!」
誤解されるような事を大声で叫ぶなよ。幸いこの場所が私の家というのと、私と京子しか
いないからまだいいけど、もしこれが部室とかだったら――
……恐いな。地獄絵図が見えそうだ。
ほんと私の家でよかった……のか?
「いつもいつも激しく私を抱いてたのにっ!」
「そろそろ黙れ!」
「痛いっ!?」
「いつまでバカなことを言ってんだよ。夕ご飯作ってくるから大人しく、アイス食べてろ」
冷蔵庫から二つめのアイスを取りだし、京子の前に差し出す。
「ラムレーズン二つ目!? ゆ、結衣様!」
土下座でもするかのような格好でアイスを受け取る京子。これで暫くは大人しくなるだろ。
「さて、ご飯を作るか」
「あ、結衣! 私、今日はオムライスがいい!」
「はいはい。分かったから大人しくしてろよ」
「はーい♪」
アイスを食べながら大人しく待っている京子。じゃ、早速調理に取り掛かるとするか。
「あ゛〜ラムレーズンうめぇ!」
この子供のような京子のために。
説明 | ||
ほいな! ゆるゆりです。 そして結衣と京子だよん。 色々と広い心で見るんだよ? |
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ゆるゆり 結衣 京子 百合 | ||
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