恋姫無双 〜決別と誓い〜 第七話
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〜another view〜

 

 

南に遠征に行って随分経ちました。

 

私たちは南国の王と関係を築くために来たのですが、かなり暑いです。

 

糧食の腐ったり水の確保が困難を極めたりと私たちの軍は窮地に立たされながらもなんとかやりくりをしていました。

 

雛里ちゃんの言う通り兵を少なくしてきて良かった。

 

もし人数をこれよりも多くしていたらと思うとゾッとします。

 

軍を率いる武将も桃香さまと愛紗さんと鈴々ちゃん、蒲公英ちゃんと翠さんそして星さんの五人でほかの人たちは本国の防衛に充てています。

 

軍師も私一人で雛里ちゃんと音音ちゃんそして詠さんは留守番だ。

 

桃香:「う〜ん。

 

    暑いねぇ朱里ちゃん」

 

のんびりとした口調の桃香さまだが顔色は悪い。

 

まだこの暑さに慣れていないようです。

 

   「はい。まさかここまで暑いとは思っていませんでした・・・・」

 

桃香:「そうだよね〜。

 

    私も南蛮がこんなに暑いなんて知らなかったよ〜」

 

愛紗:「桃香様大丈夫ですか?

 

    お休みになられたほうが・・・・」

 

桃香:「大丈夫だよ!愛紗ちゃん。

 

   みんなしんどいのに私だけ休んでなんかいられないよ」

 

鈴々:「そうなのだ。愛紗。

 

    鈴々なんかこんな暑いのへっちゃらなのだ」

 

 

翠:「鈴々の言うとおりさ!!

 

   この程度の暑さ鍛錬だと思えばへっちゃらだぜ!」

 

 

星:「まったく・・・。

 

   元気すぎるのもどうかと思うぞ?鈴々。翠。

 

  桃香様。

 

   ここは愛紗の云う通り少し休憩なさってはいかかがかと」

 

桃香:「でも・・・」

 

蒲公英:「星姉さまの云う通りだよ。桃香様。

      

     まっ、脳筋の誰かさんは例外なんだろうけどぉ〜♪」

 

 

翠:「んなっ!?

   

  おいっ!!脳筋って誰のことだよ!!」

 

 

蒲公英:「あれ?私は翠お姉さまの事なんて一言も云ってないよ?」

 

 

翠:「!!」

 

   

蒲公英:「怒ったところをみると図星だね。翠姉さま?」

 

 

翠:「蒲公英お前なぁ〜!!」

 

 

フフンと得意顔になり従姉をからかい始める蒲公英ちゃん。

以前彼女はああいった類の人達をからかうのを生き甲斐にしているように思えるのはわたしだけなのだろうかとふと疑問に思い、彼女に聞いてみたことがあったのでした。

 

 

蒲公英:「当たり前だよ。朱里ちゃん。

     

     だって簡単に引っ掛かるんだもん?

     

     朱里ちゃんもやってみれば?

      

     面白いよ?」

 

こんなことを平然と云うのだから彼女の性格も大概です。

またこのように被害に遭う翠さん達が本当に気の毒に思えてしまうのでした。

 

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しかし私が彼女に叱ることもできずに(蒲公英さんに房中術の本を読んでるのがバレたため)ただ、ひたすら「はわわ」

と慌てるしかことしかできませんでした桃香様と愛紗さんがなんとか仲裁してくれたようです。

 

桃香:「でも星ちゃんの云う通りだね。皆の言う通り暫く休憩し------」

 

 

?:「ちょっとの待つにゃ!!」

 

「!!」

 

桃香様の声を遮った謎の声にみんなが一斉に振り向くと、私と同じぐらいの女の子が木の上で仁王立ちしています。

服装は私たちと大きく異なり、背中に大きくて異形な武器を背負っていました。

 

 

猛獲:「我が名は猛獲にゃ!これ以上みいたちの森の侵略を許すわけにはいかないのにゃ!!」

 

鈴々:「猫耳が付いてるのだ!!」

 

愛紗:「猫耳・・・・。ほわ〜」

 

星:「ふっ。愛紗。涎がでてるぞ?」

 

愛紗:「はっ!?」

 

  「桃香様。これは・・・・」

 

 

桃香:「私が聞いた噂では、もっと野獣みたいだって聞いてたのに・・・・」

 

 

翠:「こうも違うとなぁ〜」

 

皆混乱するには無理はありませんでした。

南蛮に関しては未知なる世界であったため、情報が入ってこなかったかったのです。

 

またこの付近に住む住民から聞いた話によると南蛮の人間は人を殺し、食べる野獣のような人間ばかりだと話が大勢を占めていたため、私たちは野獣みたいな人間と戦うのだという勝手な推測に至ってしまったがも驚いた原因でした。

 

 

そんな私たちの話を聞いていた猛獲は面白くないのか怒った口調で、

 

猛獲:「な、なんなのにゃ〜。お前たちみいが怖くないのかにゃ〜」

 

蒲公英:「う〜ん。正直云うと、全然怖くないよね〜」

 

猛獲:「ぬぅ〜。お前たちみいをバカにして〜。

 

    もう怒ったのにゃ!!

 

    お前たちみ〜んなぶっ飛ばしてやるのにゃ!!」

 

 

桃香:「う〜ん。どうしよう。相手が子供だと手を出しづらいよね?朱里ちゃん」

 

 

   「はい。いったいどうしたらいいのか・・・・」

 

 

星:「桃香さま。私にお任せ下さい」

 

 

桃香:「星ちゃんが?大丈夫かな〜?」

 

星:「心配なさるな。私とて子供を殺すつもりはありません。

   

   ただ妙案を思いつきましてな」

 

  「一体何をするんですか?星さん」

 

星:「ふっ。それを聞くのは野暮というものだ。朱里」

 

詳しくは語らない星さんだが、悪知恵を企むときのニヤニヤとした顔であったため追求はしなくてもすぐに分かった。

 

きっと孟獲さんを使って遊ぶつもりなのだろう。

 

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星:「聞け猛獲よ。貴様との戦いこの趙子龍が聴きいれた。

   

  しかし、条件がある」

 

 

猛獲:「何だにゃ?云ってみるにゃ!!」

 

 

星:「なに。簡単なことだ。私とお前とでかくれんぼし、一刻以内に私がお前を見つけられなかったら負けという内容だ」

 

 

猛獲:「なんだかよくわからにゃいがみいが見つからなかったら、みいの勝ちなのだにゃ?」

 

 

星:「そういうことだ。私が負けたら大人しく我々は引き返す。それでいいかな?」

 

 

猛獲:「それでいいにゃ!!みいと戦ったこと後悔させてやるにゃ!!」

 

 

星:「では始め!!」

 

 

はじまりの合図と共に猛獲はものすごい速さで木から木へと飛び移っていきやがて姿が見えなくなった。

 

 

愛紗:「おい星。いくらなんでもこの茂みの中から猛獲を見つけるのは不可能だぞ!」

 

 

星:「そう、カッカするな愛紗よ。云っただろう?妙案があると」

 

 

愛紗:「しかし・・・・」

 

 

星:「そう心配するな。蒲公英」

 

 

蒲公英:「ほえ?」

 

 

星:「お主は罠を作ると蜀で天下一品だと聞いている。

   

   協力してもらうぞ?」

 

 

蒲公英:「もっちろんだよ♪

 

     星お姉さまの頼みだもん。協力するよ」

 

 

星:「ではいくか・・・」

 

 

こうして南蛮との戦い(?)が始まりまったのでした。

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-----半刻後-----

 

愛紗:「こんなので本当に引っ掛かるのか?」

 

 

星:「間違いなく引っ掛かる。

 

   おつむのデキは鈴々より低いと私は見たのだ。

 

   必ず引っ掛かる」

 

 

私たちは見えないところに姿を消し、猛獲を待っていいました。

 

目の前に置かれているのは、鳥を捕まえるのに使われるかごで縄をひっぱたら落ちてくるアレ。

 

縄は蒲公英さんが持っていて待ち伏せをありました。

 

そしてかごの下にはこんがりと焼かれた肉が置いてある。

 

星:「そろそろ匂いに釣られて来るはずだ・・・・」

 

蒲公英:「来た!!」

 

 

愛紗:「まさか本当に来るとは・・・・」

 

 

孟獲は辺りをキョロキョロと見回し人が居ないのを確認していましたが罠には全く気付いているとは思えませんでした。

 

どうやら彼女には目の前のご馳走しか目に写っていないのでしょう。

 

猛獲:「こ、こんなところにお肉があるにゃ!!

 

    美味しそうだにゃ〜」

 

「・・・・・・」

 

 

猛獲:「だ、誰もいないのにゃ。いただきますなのにゃ〜♪」

 

 

餌にかぶりつく猛獲を見た蒲公英ちゃんは縄を引っ張るとカゴが猛獲を覆い尽くす。

 

猛獲:「な、何が起こったのにゃ!?

 

 

    ま、真っ暗で何も見えないのにゃ〜」

 

 

ジタバタと暴れる孟獲を尻目に星さんが猛獲の目の前へと歩きだしました。

 

 

ようやく猛獲が抜け出した頃には彼女は皆に包囲されていたのでした。

 

 

星:「おや?こんなところで何をやっているのですか?猛獲殿」

 

 

 

 

猛獲:「ず、ずるいのにゃ!!みいを騙したのにゃ!!」

 

 

星:「はて?私は小腹が空いたので、何か捕まえようかと思ったのですが・・・。意外でしたな」

   

 

とぼける星さんの口調は丁寧だが顔は笑っており、今にも吹き出しそうだ。

 

 

 

猛獲:「こんなの卑怯にゃ!!」

 

 

星:「ではもう一回やってみますかな?猛獲殿」

 

 

猛獲:「ほ、ホントかにゃ?」

 

猛獲さんの泣きそうになっていた顔が天使のように晴れ晴れとした顔へと変わり、愛紗さんがまた可愛さのあまり放心状態になってしまいましたが、

 

星さんと蒲公英さん相変わらず、面白いものを見たようにニヤニヤとしていました。

 

 

星:「この趙子龍に二言はありませんぞ。ささ、また隠れてください」

 

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ゆっくりとした動作で離れていく猛獲。

 

しばらく歩いてはチラッと後ろを振り返るという動作を繰り返し、私たちから大分離れもう捕まらないと確信したのか最初に会ったときのように得意げな顔をして、

 

 

猛獲:「や〜い。引っ掛かったのにゃ!!

    

    もうこんな罠に引っ掛かるほどみいも馬鹿じゃないのにゃ!!」

 

とそう言ってまた隠れてしまいましたが、結果がどうなるのかはみんな分かっていたようで蒲公英ちゃんと星さんに遊ばれることにただ嘆息するしかありませんでした

 

また蒲公英さんと星さんは次はどうするかの軍議(?)を始めているところでした。

 

 

・・・・・・・・・・それから猛獲さんは捕まったり逃がしたりを繰り返していました。(ついでに最初にハマったのと同じ罠に三回引っかかっていた)

 

 

そしてそれが七回目に入ったとき、

 

猛獲:「うぇ〜ん。

 

    酷いのにゃ。もうまいったのにゃ〜」

 

という泣き声が落とし穴から聞こえてきて行ってみると、案の定猛獲さんが穴の中で泣きべそをかいていました。

 

星:「では我々の主の話を聞いていただきますかな?猛獲殿」

 

猛獲:「なんでも聞くから、早くこっから出して欲しいのにゃ〜」

 

ようやく穴から出してもらい、

 

桃香:「はじめましてかな?

    

    私は蜀という国の王の劉備というものです。実は猛獲さんにお願いがあってきたんです」

 

 

猛獲:「ぐすっ・・・・。なんなのにゃ?」

 

 

桃香:「猛獲さんや他の仲間たちとお友達になりたくてここまで来たんだけど、友達になってくれますか?」

 

 

猛獲:「・・・・・・・あいつがみいをいじめにゃいか?」

 

そうやって星さんを指差すと星さんは深刻になやんでるような顔をして、

 

星:「う〜む。私はそんなふうに思われていたとは・・・・」

 

 

翠:「お前の性格がときどき羨ましくなるよ・・・・」

 

 

星:「ふっ。翠、褒めても私の秘蔵のメンマはやらんぞ?」

 

 

翠:「褒めてもいないし、欲しくもない・・・」

 

 

星:「なんと・・・・・!」

 

というやり取りを桃香様がきいて苦笑しながら

 

桃香:「あはは・・・・。あの人のも悪気があってやってるわけじゃないんだよ?

 

    私たちと一緒に来てもらえないかな?猛獲さん」 

 

猛獲:「う〜ん。そういうことならお安い御用にゃ!!

 

    お〜い出来てもいいにゃ〜」

 

そう言うと、孟獲さんと似たような服装の女の子が三人でてきました。

 

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三人:「みゃ〜」

 

猛獲:「この三人はみいの家臣にゃ。

   

    自己紹介をするにゃ」

 

ミケ:「ミケにゃ〜」

 

 

トラ:「トラっていうにゃ〜」

 

シャム:「・・・・シャムにゃ〜」

 

愛紗:「可愛いのが三人も・・・・。ほゎ〜」

 

鈴々:「お〜い。愛紗戻ってくるのだ」

 

愛紗さんの介抱は鈴々ちゃんにまかせ、

 

猛獲:「みいの真名は美以(みい)にゃ。仲良くしようにゃ」

 

桃香:「私の真名は桃香だよ。よろしくね、みいちゃん♪」

 

こうして遠征は成功という形で幕をおろしたのでした。

 

 

そして城に到着すると、雛里ちゃんがいそいだ様子でやってくる。

 

雛里:「と、桃香さま〜。呉の使者が会いたいと・・・・」

 

 

桃香:「孫権さんが?何かあったのかな?」

 

そして謁見の間にいくとすでに使者が待ったていたようでした。

 

桃香:「お待たせして申し訳ありません。で、一体なんのご要件ですか?」

 

使者:「はい。この手紙を劉備様にと・・・・」

 

 

そうして受け取った手紙は私の予想道理の内容でした。

 

 

-------呉との同盟について-------

 

それがこの手紙の内容でした。

 

                          〜another view end〜

 

-7ページ-

 

どうもコックです。

 

今回ははい、言わずもがなあのはわわ軍師ちゃんこと公明さんがこの話の主人公です。

 

といってもほんとに主人公かな(^^ゞ

 

なんか美以ちゃんが主人公な話だったような・・・・。

 

まぁ細かいことは気にしない〜の精神でお願いします。

 

こればかりは私の力不足です。はい。

 

何か前の予告では冥琳でいくとか言ってたのに(-_-;)

 

すみません。

 

次回は冥琳さんなので・・・・。

 

今度こそは・・・・、楽しみにしていてください。

 

では再見!!

説明
今回は呉ではありません。

誤字脱字等指摘お願いします。
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コメント
?済みませんコメントの趣旨がよくわかりませんでした。この話は孔明→朱里となっています。朱里はこの話での主観となっていますので朱里だけは台本形式をとっていません。(コック)
孔明では?(匿名希望)
この回は筆者が「台詞ばっかりだと誰が誰だかわからなくなるかも」と思いそうゆう形式を取らせていただきました。試行錯誤と思っていただけたらなと(^_^;)(コック)
なぜここだけ台本形式なんだろう?思わずブラウザバックしそうになりましたよ。(匿名希望)
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真・恋姫無双 北郷一刀  冥琳 蓮華 桃香 朱里   

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