博麗の終  その2
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【静寂という反応】

 

 言いたいことだけを言って、八雲紫は去った。

 

 次いで四季映姫が己の業務のために去り、八意永琳も博麗霊夢を看るために去った。

 

 

 茫然としている者、ただ眼で追うだけの者、睨みつけるような視線を向ける者。

 

 頭を掻き毟る者、必死で何かを考える者、それとなくあたりを見回す者。

 

 

 初めこそ思い思いに言葉を発していた者どもではあるけれど、今は去りゆく識者たちに声をかけることすらできなかった。

 

 

 場の者たちが来る前に伝えられていたのは『幻想郷についての重大な発表がある』ということと、

『集まりたい者は誰でも来てよい』ということだけ。

 

 わけのわからない奴らは、こんな知らせが来ても無視をするだろう。

 

 だから、ここにいるのは選ばれた者たちなのだ。

 

 『幻想郷の先行きに興味がある者』で、

 『誰が来るかもわからない場所に乗りこめる者』で、

 『その判断を下せる者』のみ。

 

 あえて面白みの欠片もなく伝えられたこの会合の開催は、

識者の意思によって幻想郷トップクラスの頭脳が集まるように仕組まれていた。

 

 

 だから皆が、どれだけ事態が絶望的かを理解してしまった。

 

 幸か不幸か、それは誰にもわからない。

 

 わかっているのは、

 

 この場の状況が、識者たちによって作り出されたものだという事くらいだろう。

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ちょっと一息。
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