戦乱恋モード 序章 |
ザァァァァァァァァァァァァァァァ
盥をひっくり返したような雨が降りしきる中俺、
百合山 紺青(ゆりやま こんじょう)は一人で少女を見つめていた。
「……可愛い娘だな」
そう、傘も差さずに、放課後の校庭の端の紫陽花の良く咲く花壇で。
一世紀半ほど前、2011年頃に誰かが何所かで言い放った。
「この国、いやこの世界は廃れた!!この数時間のうちに原因不明の地殻変動が起こるだろう!」
この言葉に数多くの人はこの人物を嘲笑った。
笑った後殴り駆る者が現れた。
しかし、殴れた者は誰一人としていなかった。
この誰かに、殺されたからだ。
そしてまた誰かが言い放った。
「武器を手見取り汝らよ生き延びよ!!大陸は、世界は一つに纏まるぞ!」
そう誰かが言い終わると体が霞み始め、やがて消えてしまった。
この数時間後、言っていた地殻変動が起きた。
して、巻き起こる悲鳴と壊れたような笑い声。
それはあまりに唐突過ぎた始まりだった。
それから半世紀が経ち、生き延びた国のすべてが一つの国に寄りかかった。
その国は『日本』。
何故?一番被害が少なく一番大陸が大きくなったからだ。
しかしそれだけではすべてが集まり、寄りかかる理由にはならない。
では、何が理由だと思う?
答えはいち早く国としての体制が整い、あらゆる面での技術が発達していたからだ。
しかしまた半世紀が過ぎると各地に江戸時代などで言う藩のようなものが出来てきた。
この時完全に地殻変動が止まる。
大陸は完全に一つに成ってしまった。
周りには小さい島々が、一千と三百少々。
首都は、大陸のど真ん中、名を大京(おおみやこ)。
名が示すとおり、京である、『昔の通り』の。
そう半世紀のうちに重機などガソリンを使う物は使い物にならなくなり、
火薬は何故か発火する事がなくなった。
高層ビルなど存在せず、あるのは樹、竹などから出来る建築物のみになった。
医療レベルはかなり低下し、処置できるのはせいぜい盲腸を摘出する程度。
武器などは刃物、棍棒、弓矢などが専ら、火薬を使用する銃などは有り得なかった。
電気などは原子炉がある訳が無く、作れるとすればモーターを回し得られる程度のものだった。
しかし、元日本国は教育に手を抜くことをしなかった。
2100年頃には昔で言う高等学校までの約十二年間の教育費用を無償化にしたのだ。
さらに、学校に通う家族には生活保障の様なものがついてきた。
それでも京と呼べる程の大きさがある街にしか学校は置かなかったが。
結果、京から一歩でも外へ出て行けば、盗賊や追剥に会うのは当たり前の時代となった。
それから約半世紀後、やはり政府は腐り始め、
出て来ようとする杭を打ち付けより深い所に戻す事、ドリルで穴を開けるような事など当たり前にな
った。
このことに異を唱える三大勢力が生まれた。
実力が物を言う、一之瀬琢磨率いる一之瀬グループ。
義理と任侠(?)を是とする、佐藤美由紀率いる冬原組。
資本を貫く、ボブ・ブライト率いるブラジリーアンカラーテグループ。
して、現在2161年、此処大京立中央元女学園に彼らの孫たちは居た。
彼女を見続ける俺に、ふと影が覆った。
「こんな所で何を突っ立っているんだ?」
この声に振り返ると女性が、傘を差していた、俺が彼女の傘に入るほど接近して。
「おおっ、和泉川妹ではないか」
あまりの近さに驚き、若干後ろに下がった。
「何をそんなに熱心に見つめていたのだ?」
「ん?ああ、あそこの娘をな」
「あそこ?……ふむ、してどのような心で?」
「可愛い子だな、と」
「うむ……、(ブツブツ)」
俺がああいうと和泉川妹はブツブツ言い始めてしまった。
今のうちに紹介しておこう。
和泉川妹こと和泉川 雨(いずみかわ あめ)。使う武器はチャクラムと弓矢。
俺が転校してきた為七年生からの付き合い。
現在の学年は俺と同じ十一、だがクラスは別。
クールビューティーなのだが、姉の雪を溺愛している。そのためなのか告白してきた男子はすべて断
っている。
あまつさえレズなのでわ無いのかと囁かれていたりする。
体系は上からポンキュp
「……ぃ、聞いているのか?紺ちゃんや」
「へ?いやすまん聞いてなかった。もう一回お願い」
因みに「紺ちゃん」は俺の愛称らしい、いつも話す奴等は皆言っている。
「彼女のことが知りたければ紹介してやるぞ、と言ったんだ」
こう言われ、俺はほんの少し悩むと答えた。
「いや、それはしないでいいよ。そんなことすればナンパニなる。
自然に振れる話題が生まれたら自分から話しに行くさ」
と例の彼女に視線を戻しながら言った。
「……うむ!そうか。しかしだからといって傘を差さずに居るのは可笑しいぞ?」
「そうか?俺はこういう天気が好きだからね、傘を差さないのは良くあることさ」
「では、この傘は不要だったわけか」
というと和泉川妹は傘が俺に被らない程度にずれた。
すると途端に大きい雨粒が俺をたたき始めた。
「うをぅ!これまで雨が強くなってたのか!?」
「私はもとより強いが?」
「いや、和泉川妹のことを言ったわけではない!」
と和泉川妹に突っ込んだ。
だろうなと和泉川妹は言うと笑い始めた。
「いや笑うなて」
「いやいや、表情が此処までころころ変わる奴はお前以外居なくて」
すまないと彼女は言い、続けた。
「あの娘を見つめている時は中々男前だったのに私に気付き驚いた時、
私の話を聞いていなかった時、私に突っ込む時すべて違う顔になるのでな、
こちらは中々飽きないというものだ」
「それが面白かったのか?」
俺は首を傾げながら言った。
「ああ。……………惚れた人間にしてみればな(ボソボソ)」
「ん?最後何か言ったか?」
「ああ、やはりころころ変わるなと言ったのだ」
「そか」
和泉川妹は少し苦笑すると、
「まぁ、風邪を引かぬようにな」
と言い残し去っていった。
例の彼女の居たところに視線を戻すが、もうその場所には居なかった。
俺は自分の住む家に足を動かし始めた。
えー、此処から一応キャラ説明に入ります。
百合山 紺青(ゆりやま こんじょう)
今作品の主人公。男なのだが多少化粧をすると化ける。
髪の毛は肩にかかる程度、いつもはポニテ。身長は175a程。
現在中央元女学園十一年生、クラスは二組。
後々触れるが少々どころかかなりイケナイお仕事をしている。
大の犬猫好き。拾ってきたり、家で生まれたりすると大抵学校に持ってくる。
そして里親探しに行く、それも他の京まで行ったりして。
その為だけではないが学校を(過去最大)一週間休む等仕出かす。
使用する武器は日本刀と軍刀の二振り。どちらも左に差している。
一振り目・妖刀「濡鴉」
反りは浅く、二尺三寸程の刀身は全体的に黒く女性の髪の毛が水を含んだかのような色をしている。
妖刀の為か既に作られてから八世紀は経過しているが刃こぼれを見せない。
一度ボッキリ折れたのだが折れた刀身と共に鞘に収めておいたら次の日には直っていた逸話を持つ。
初代の使い手は達人を瞬殺する復讐に明け暮れた女剣士。
二振り目・軍刀「風小町」
元は三尺ある野太刀だったそうだが、ボッキリ居れ、今や一尺五寸程の長さに成った。
折ったのは紺青の曾曾曾曾曾曾爺さんだそうだ。名を「一成」
反りは少し浅く深いとまではいかない。
今は軍刀としているが実際は拵えを代えただけであったりする。
居合ぐらいにしか使わせてくれない、刀の方が。
和泉川 雨(いずみかわ あめ)。
今作品のいち早く出てきたヒロイン。
俺が転校してきた為七年生からの付き合い。
現在の学年は俺と同じ十一、だがクラスは別の一組、因みに姉は二組。
クールビューティーなのだが、姉の雪を溺愛している。そのためなのか告白してきた男子はすべて断
っている。
あまつさえレズなのでわ無いのかと囁かれていたりする。
使用武器はチャクラムと弓矢。チャクラムに銘は無いそうだ。
弓「空虹架(そらのにじかけ)」
中々いい樹で作られた為か家宝級のものだそうだ。こいつを引くにはコツと多少の力が必要だそう
だ。
文武両道を地で行く御人。
て感じです。
〜あとがけ〜
と、言うことで創めました。不定期連載(?)戦乱恋モード、
ですが!どーしょ、何も浮かんでなかたりする。
因みに科白の一つに『っ』が入ってないように感じますが仕様ですのであしからず。
今年受験生だがこんな事していて良いのか、自分!?てとこもありますが、やって生きたいです。
音信不通にはなりたくない。
ということで次ぎ上げる目標、九月二十日前後三日以内。
……、がんばります。
では最後に沢山のご指摘お待ちしてます!!
説明 | ||
えーこれはほぼ深夜テンションで書き殴られた一品です。 どうぞ暖かい目でご覧ください。 沢山の指摘待ってます。ご意見でも良かとです。 |
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