幻想郷奔走記(一話)
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神隠

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある街の夕暮れ時、俺は走っていた。

 

俺「ぅおぉ!遅刻遅刻!!」

 

叫びながら前方の人をかわす。

仲間との集合時間は過ぎ、もう始めているだろう騒ぎに突入するべく全力で走っていた。

週末の街中とあって、避けながら走るのに苦労する。

すれ違った人と会話を無意識に見、聞きながら走ると、

 

○「マジで?」

 

×「マジマジ」

 

□「うぃー」

 

△「もしもーし」

 

その中で、前方にやたらと目立つ姿があった。

陽も傾いているというのに、日傘を差した女性。

変な人もいるんだなと思ってすれ違うと、何か不思議と耳に残る声が聞こえた。

 

?『……やっと見つけた……』

 

何故だか自分に言われている様な気がして、足を止め振り返る。

すれ違ったハズの日傘の女性はいなかった。

 

俺「あれ?今、すれ違ったのに…」

 

雑踏に紛れたか、近くの店に入ったのか?

探そうかとも思ったが、時間がないので止めた。

第一、知り合いでもないし。でも…。

 

俺「何か見た事ある人だったな…まぁいいか」

 

それより、早く向かわないと。俺は再度走り出した。

交差点の角、目的の店が見えてきた。

 

俺「よし、走り込むぜ!」

 

スパートをかける。

段々と店に近付き、自動ドアが開いた。

 

俺「ま…」

 

開いたドアに飛び込むと、視界が真っ暗になった。

そして、次の瞬間。

俺は何かを蹴って転び、何かに顔面を突っ込んで意識を失った。

 

 

 

 

 

神隠 了

説明
毎度、潮です。
このお話は、某所でやってる幻想入り「幻想郷奔走記」の本編一話部分に当たります。
セリフが若干変わってますが、それはいつか分かるかもしれません。
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