旗本八旗伝
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・お知らせ

三国同盟成立後の世界を舞台としたssです(北郷は、蜀に所属)。

また、三国抗争中。涼州は、曹操によって制圧された設定も付加されています。

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 三国同盟成立から数ヵ月たった・・。

 三国は今、壊滅的被害を受けた、この世界を再建しようと、ゆっくりではあるが、着実に動き出していた。

 

 都市を、村を、堤防を再建し、人を住むべき場所を作り直し。

 南蛮、烏丸、鮮卑、様々な、この世界を取り囲む諸民族に備え、そして同時に融和を進めた。

 

 だが、未だ各地に、三国の支配に対する不満勢力は蔓延り存在し、散発的な抵抗が続いている。

 ・・戦争は、未だに続いている。

 

「三国が協力すれば、全てが直ぐによくなる・・」

 

 そんな漫画のように簡単には行かない。数ヶ月前まで、この世界は日々、それぞれの信念や欲で、人々が殺し合い、いがみ合ってきた世界だ。例え、三国間の大規模な戦争がなくなろうとも・・そこに残された、憎しみ、欲、信念(戦争をも辞さない)等の感情は残る。

 現に、十数日前。西涼の韓遂が三国を批判すると共に、旧関中諸侯を率いて兵を挙げ、三国の西の要である、魏領長安を占拠せんと軍を進め始めた。

 

 それに対して三国は、魏軍は東から、俺(北郷一刀)たち蜀軍は南から、韓遂軍を挟み撃ちにせんと軍を進める。残る呉も、先の呉王、雪蓮を筆頭に、魏軍に一将官として協力、三国一致で敵に対していた。

 

 韓遂らにも戦う理由があるように、俺たち、三国にも戦わねばならない理由があるのだ。

 

 ・・失われた命のために、平和をもたらす為に。

 

 

 そんな、俺たち(蜀軍)が漢中(蜀軍の北方の拠点)から軍を発してから数日後。

 蜀軍は、韓遂軍と長安から数キロの小川を挟み対陣していた。

 

 

蜀軍本陣(小川の南側)

 

 

「相手は、4万はいそうだねー。・・敵の最初の狙いはこっちかな、翠」

「旧関中軍の全体の7割って所の数だから、恐らくそうだろ。後、魏軍からの伝令で、韓遂軍が約1万の兵で城に篭り、魏の進軍を邪魔しているそうだ」

 

 

 蜀軍の総大将である俺は、将軍の一人である翠に、そんな質問をしていた。翠は、かつて関中諸侯の一人であった過去があり。嘗ての味方である、相手(韓遂勢)に対しての情報を持っているからだ。

 

 

「魏と合流される前に、蜀を・・。て、所か」

「各個撃破は基本だからな」

「そうだね・・。とはいえ、まずいな、俺たちは急だったから二万しか連れてきてないんだけど・・」

「だからこそ、韓遂は魏への抑えを一部残して、主力を持って攻めてきたんだ」

「敵の弱い所から攻めるのも基本だしね・・」

 

 

 そう、単純に考えれば、敵は二倍で、俺たちには勝ち目がない。

 とはいえ、戦争は数だけで決まると言う単純な所じゃないから。すぐさま、音を上げる必要はない

 

 

「御館様!我ら精強な蜀軍にとっては、二倍の兵など鎧袖一触!!今すぐ、全軍で敵を攻撃、撃破しましょう!!」

 

 

 なので、俺の横で何時も通りに、タカ派全開の意見を焔耶が口にする。

 まあ、焔耶なら、1対100でも、タカ派全開の意見だろうけど・・。

 

 

「はぁ〜・・相変わらず脳筋だねー焔耶は」

 

 

 そんな焔耶に、こちらも何時も通り、噛み付き始めた、蒲公英。

 

 

「な、なんだとー、蒲公英!誰が脳筋だぁ!!」

「脳筋は、脳筋だよ・・。あの敵軍に、本人がいるかは分らないけど、今回の敵の親玉は癖者の韓遂だよー、簡単にはいかないよ」

「なにをー!その韓遂は、先に曹操に散々やられてるんだぞー!恐るに、足らずだ!!」

「前は前でしょ〜。それに私は韓遂をこの目で見た事あるから、あの恐ろしさ知ってるんだよー!」

「お前の節穴の目など信頼できるか!」

「へへ〜ん、脳筋で目の神経が壊れてる、焔耶には言われたくないよ!」

「だ、だから、誰が脳筋だ!!」

 

 

「(はぁー・・ほんと仲いいなーこのふたり)」

 

 

 これもいつもどおりに・・。

 喧嘩腰になってきた、というか、話が子ども染みてきた二人に、俺が無責任にそんな事を考えていると。

 

 

「お、おい・・お前ら、敵が目の前なんだぞ、喧嘩は止めろ」

 

 

 翠が、二人を止めにかかった。

 さすがー翠。真面目で責任感が強いー。

 

 

「(まあ、でも・・)

「な、なんだと、喧嘩じゃないだと・・。二人とも、そんな屁理屈をいうな」

 

 

 あの二人、意外に屁理屈が、上手いからなー。

 まあ、正確には・・焔耶は蒲公英に乗っているだけで、実際は、蒲公英一人の、屁理屈の上手さなんだけど。とにかく、その屁理屈の上手さで、また・・翠が惑わされかけているな。

 

 

「だーかーらー、それが屁理屈だっていっているんだ!・・なに!いやっ・・たしかに、って、やっぱりよく考えると、ただの屁理屈じゃないか!!」

 

 

 しかも、同じ血(馬氏)が流れているのに。蒲公英と違い、翠は「不器用」って、言っていいほど口は、上手いほうじゃないからなー。

 ・・話が進むごとに、蒲公英の屁理屈の沼にどんどん嵌って。

 

 

「いや、しかしだな、しかしだな・・そうかもしれないが・・・でも・・・やっぱりお前のいう事はだな」

 

 

 最期には、その沸点の低さも重なって。

 

 

「がぁあ!!!二人ともいいかげんにしろー!!!

「(・・はぁ〜)」

 

 

 やっぱり、翠は喧嘩の仲裁役としては不適格だ。

 ・・すぐに怒っちゃうから。

 

 

「おまえらぁぁ!!そのひん曲がった根性なおしてやるー!!」

 

 

 てか、さすがは、翠・・。

 役に立たないばかりか、完全に喧嘩に混ざりだした。

 

 

「(はぁ〜・・溜息しかでない。急の事とはいえ、この3人だけ引き連れてきたのは、まずかった。誰も抑え役がいない・・)」

 

 

 こんな時には、桔梗がいれば確実、次点は紫苑かな、愛紗もギリギリ及第点、星も場合によってはしっかりするし・・そうじゃない場合は楽しんで、かき回すから駄目だけど。

 朱里と雛里は無理だな、華雄は日に油を注ぐだけになりそう、白蓮、麗羽はもうどうにもならん感じだな。

 

 

 「(鈴々ならどうだろ・・。・・はぁ〜・うーん、・・まあ、いいや)」

 今更な事を、悩んでも、敵は目の前でどうしようもない・・。

 今は、あの喧嘩続けている三人を率いて、敵に、どう対するか考えよう。

 

 

「(敵は4万、こちらは2万で、将は焔耶、翠、蒲公英と俺・・)

 

 

 ・・やっぱり、焔耶のいう事も一部ありかな。

 相手は、確かに、数はいるけど。あくまで華琳に散々やられたて辺境に逃げていた・・まあ、残党軍って事だし、質はさほどだろう。

 

 それに対して、うちの兵は、国境を守るため日々訓練を積んでいるから、質は確実にこちらが上。更に、そこに翠たちの将としての能力が加われば・・。2倍の相手といえ、勝つ可能性は十分ある。

 

 と、なると・・やっぱり問題は、相手の将が「誰か」だな。

 相手が凡将なら勝てる、でも、違えば・・相手の兵の質はある程度は補えるし、俺たちの勝ち目は薄くなる。

 

 

「(将・・か、だとしたら、翠の言う通り、まずは韓遂がいるか、どうかになるか・・)」

 

 

 韓遂は、焔耶の言う通り。華琳に負けたりして、戦での負けも多いけど。とはえい、今回みたいに、直ぐ、大軍を連れ戻ってくる所がある。

 まずは、その負けても、味方を得られる外交力には恐れざる得ないけど・・。

 とはいえ、どんな苦境に陥っても、再起可能な範囲で負けている、その統率力と退き際を見極める直感力も実は恐ろしい。

 

 

「(戦争で一番、人が死ぬのは退却時だし・・)」

 

 

 それを防ぐ、上手く逃げられる・・韓遂は、やはり良将。

 目の前の敵の、総大将が韓遂なら、かなり厳しい戦いになる。

 

 

「(どうか、目の前の敵に韓遂がいませんように・・。魏軍を抑えている篭城軍の中に韓遂がいますよーに)」

「北郷様、ご報告が!」

 

 

 俺が、そんな神頼みを始めだした時、ちょうど敵陣を探っていた兵が本陣に入ってきた。

 

 

「ご苦労様、それで敵を率いているのは誰か分った」

「はっ、旗を見る限りですが。相手は成宜ら旗本八旗のようです」

「旗本八旗が、相手か・・」

 

 

 旗本八旗。

 かつて関中で群雄割拠した諸侯であり、韓遂配下でもある八名(侯選、張横、程銀、成宜、李堪、馬玩、梁興、楊秋)の総称だ。

 

 ちなみに、その八名に馬氏、韓氏を加えた物を『関中十部』といい。関中十部は、一時、総力十数万と呼ばれる勢力を背景に、漢の中枢勢力(李氏、曹氏)すら脅かしたほどの一大勢力であった。

 そして、関中十部は、俺の傍にいる翠の母で故人の「馬騰」、先ほどから名前が挙がっている「韓遂」、そして旗本八旗の中では「成宜」が、主な指導者である。

 

 特に、その騎兵部隊の精強さは白蓮の、白馬義従と同じぐらい諸侯から恐れられていた。

 

 

「・・・」

 

 

 なんだろ、「白蓮の」って付けるだけで、森羅万象、全て物が地味な感じになって凄みが薄れる。

 ・・ちょっと修正。

 

 その精強さは、「幽州の」白馬義従と同じくらい諸侯から恐れられていたのだ!

 

 

「(うん、よし・・地味さが消えた)」

 

 

 では、話を本題に戻して。

 

 

「旗本八旗って事は、韓遂はいないの・・」

「はっ。韓遂の旗は確認できませんでした」

 

「(てっ、事は目の前の軍は、旗本八旗の筆頭である成宜が率いているのかな?まあ、とにかく、よかった韓遂がいなくて)」

「おっ・・。よかったじゃないか蒲公英、お前が、情けないほど恐れる韓遂はいないぞ」

 

 

 そんな、俺に同調するように、焔耶が声を挙げる。

 ・・まあ、蒲公英をからかうのが、主の目的であろうが。

 

 

「うわ〜っ、最悪だ〜」

「ほ、ほんとか、それ・・」

 

 

 だが、その報告に翠、蒲公英姉妹が嫌そうに、合わせて声を挙げる。

 

 

「な、なんだ、蒲公英?韓遂はいないんだ、他の8人ぐらい恐れる必要あるまい・・」

 

 

 思っていた反応と違い、毒を抜かれたらしく。

 不思議そうな顔をして焔耶が、蒲公英に尋ねる。

 

 

「怖くて声を挙げたんじゃないよ・・。なんというか、苦手なんだよーあの8人」

「わ、わたしもだ・・」

 

 

 蒲公英の言葉に、翠もすかさず頷く。

 とはいえ、「苦手」??

 「恐ろしい」とか、「手ごわい」とかじゃなくて?

 

 

「翠、蒲公英・・。苦手ってどういう事・・」

「ああ・・癖が強すぎてさ、あの8人」

「癖?」

 

「そう、癖だ・・」

「そうだよー、あの8人、韓遂がいれば多少は抑えるけど、韓遂の目の届かない所じゃ、癖が強すぎて〜、嫌なんだよ」

 

「いやっ、だからその癖って」

「ご、ご報告、申し上げます!!」

 

 

 なに・・?と、問いかけようとする前に、兵が本陣に駆け込んできた。

 

 

「北郷様、敵軍に動きがあります」

「くそっ、先に仕掛けてきたか」

 

 

 まずいな、こちらはまだ敵の攻略法すら、掴めてないのに。

 

 

「い、いえ!成宜以下、旗本八旗の8人だけが、こちらに接近しています」

「は、8人だけ!?ど、どーいう事??」

「そ、そうだどーいう事だ!教えろ、貴様!!」

「わ、私にいわれまして・・く、くるしぃ!」

 

 

 兵を連れずに、将だけで接近するなんて、源平の時代でもないので、基本ありえない事だ。だから、俺と焔耶は驚くが(俺は疑問を浮かべ、焔耶は、報告した兵の首を掴み揺さぶりながら)。

 

 

「ああ、いつものだね、姉様」

「はぁ、始まるか」

 

 

 だが、馬姉妹だけは、なにかを理解しているようで、落ち着いていた。

 ・・というか、諦めている感じだった。

 

 

「いつもって、なに翠??」

「そ、そうだ・・お前達、分るように私たちにも説明しろ!」

 

 

 そんな姉妹に、俺たち2人は説明を求めるが。

 

 

「「・・」」

 

 

 馬姉妹は、無言だ。

 そして、数秒後。

 

 

「まあ、見れば分るからさぁー。表に出ようよ」

「そうだな、説明するのも難しいし。・・なにより説明するのも嫌だ」

 

 

 姉妹は、「疲れた・・」オーラを出しながらそう答えた。

 

 

「「??」」

 

 

 俺たち2人は、そんな疑問を抱きながらも、姉妹に従い表に出て行く。

 

 

「「・・」」

「「−−(馬姉妹)」」

 

 

 姉妹に続いて、表に出た俺たちの視界には報告どおり、8人が突出してくる姿が見えた。しかも、弓なら届く範囲にだ。

 

 

「「なにあれ?」」

「「はぁ〜」」

 

 

 とはいえ、俺も焔耶もそんな事を想像すらしなかった・・。そんな事に注目する前に、もっと注目せざる得ない物があったからだ。ちなみに、姉妹は、枯れたように目を細め、注目せざる得ない物・・。すなわち、8人の方を向いていた。

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「蜀の軍よ、よぉーく、きけーぇ!!!」

 8人のリーダ格である、成宜が声を挙げる。

 

 

「へーんしんー!!正義の炎が燃え上がる!炎の戦士、成宜!!」

 

 

 ・・かつての戦隊物を髣髴させる、赤タイツを全身にまといながら。

 しかも、なんが変なポーズを決めて。

 

 

「くるくる〜〜。ミラクルステッキからラブとピースを!魔法少女、梁興!!!」

 

 

 こっちはステッキと、フリフリお姫様スカート。

 しかも、なんか変なポーズを決めて。

 

 

「5000年後の未来から涼州を守りにきた!未来闘士、侯選!!」

 

 

 次は、銀色の服に、頭から触覚的なものが生えている。

 ・・しかも、変なポーズを決めて。

 

 

「機械の体に生みこまれたのは希望という名の部品!機械兵、張横!!」

 

 

 鉄盤で固められた。・・以下、此処適当に想像にお任せする。

 ※ポーズは同じだ。

 

「しゅーごご、しゅーごご、悪の心で人々を苦しめ救う!暗黒騎士、李堪!」

 

「パカラ、パカラ、ヒヒーン!馬にかまれ足が速くなりすぎた!ホースガール、馬玩!」

 

「結局〜さ〜世の中、金じゃん!現代っ子、程銀!」

 

「え、えーと、その私は・・ゆ、夢の国からの使者・・夢騎士・・よ、楊秋だ」

 

 

「よーし、全員台詞を言い終えたな・・程銀」

「うん、そうだよー、成ちゃん」

「では、決めに入るぞ!」

「「「おう!(・・お、おぅー)」」」

 

 

「「「「「「「「我ら8人合わせて、旗本八旗(『『『どかーーーーーーん!!!!!!!!!』』』)」」」」」」」」

 

 

「「「「はぁ〜×2人(ポカーン×2)」」」」

 

 

 えーと、状況を整理しよう。

 まず、上の「はぁ〜」は馬姉妹。「ポカーン」は俺と焔耶のものだ。

 ちなみに、俺と焔耶は馬鹿みたいに口を開けっ放しだ。

 

 次に「我ら、旗本八旗!!」の台詞後の『ドカーン』て、音はイメージ(文章上)音じゃなくて。

 実際に、この戦場になり響いた音だ。・・でも、火薬じゃなくて、関中軍の兵たちが一斉に「「どかーん」」って、言ったためによるものだ。

 

 

「成宜様〜、どうでしたかー」

「おう、よかったぞ、お前達の「どかーん」、この数ヶ月、練習を続けた甲斐があったってものだ」

「ありがとうございます、禄に戦闘訓練せず、発声練習していたかいがあります」

 

 

 しかも、なんだか部隊長らしき人と、成宜がそんな会話しているし。

 

 

 で、その成宜・・。いやっ、8人は、さっきも言ったとおり、それぞれその台詞どおりの奇怪な服装に身を包んでいる。「魔女っ娘、フリフリ服」、「セーラ服」、「赤タイツ」・・等。なんか時代感覚が狂いそうになる格好だ。

 とはいえ、そんな感じで衣装こそ違うが。この8人基本、一昔前の「戦隊物」みたいなテンションとノリって所が同じだ・・しかも、戦場でだ。

 

 つまり具体的な例を挙げると。

 オフィス街(実際は戦場)に戦隊系コスプレイヤー出現・・。

 

 更に、簡単にいうと「からみたくない」って事だ。

 

 

「「「「「貴様らの関中を汚す、その姿まさに悪!!」」」」

 

 

 しかし、8人は、そんな俺達の気持を無視して、声を揃え話し出した。

 8人の顔は、実に自信に溢れており、こっちとのテンションの差を無視して、やる気満々のようだ。

 

 

「き、きさまら・・あ、あくだぞー」

 

 

 あっ・・。一人だけ、恥ずかしそうに小声あげている。

 あれは確か、夢の・・。

 

 

「楊秋さん・・貴方まで、やってるの」

「つ、付き合で・・」

「苦労するね、楊秋さん・・」

「か、韓遂殿に、「他の7人が暴走しないよう、ちゃんと監視しろ」て、いわれて・・。で、でも、7対1じゃとても抑えきれなくて。でっ、無理やりこんなの着させられて、台詞、覚えさせられて・・こ、こんな様だ・」

 

 

 ・・あっち(八旗衆)にも、置いておかれている人はいるようだ。

 いや、付き合わされているから、俺たちとは被害の度合いが違うな。

 

 

「ええい、楊秋、なにを話している!台本どおり続けるぞ、ごほん!!え、えーと・・台詞とんじゃったじゃないか、お前のせいで!!」

「成ちゃん、ほら、次の台詞は「我ら・・(ごにょごにょ)」

「す、すまん、程銀。えーと、なになに・・ご、ごほん!!我らの正義の鉄槌によって成敗されよ!!」

 

「「「成敗されよ!!」」」

「せ、成敗されてくれ・・」

 

 

 成宜が、耳打ちされた台詞をそう言い終えると。他の7人、全員が『おしおきよー!』って感じで、俺達を指差す・・一人、楊秋だけが地面を指してるが。

 まあ、正直・・もう、どうでもいい。

 

 

「ねえ、翠」

「えっ、なんだ、一刀」

 

 

 でも・・。

 

 

「あの8人、苦手な「だけ」なんだよね?」

「あ、ああ」

「それじゃあ、強さは」

「まあ・・普通だ」

 

 

 でも・・。

 

 

「そうか、ならましか」

「あっ、いや、勘違いするな、普通に強いって意味だ。・・あんなのでもな」

「そ、そうなんだ、あんなのなのに・・。でもさ、皆」

 

 

 俺は、翠、蒲公英、焔耶の順に、その瞳を見つめ。

 

 

「アレ(コスプレ戦隊)だけには、負けられないよ!!」

「うん、兄様!!」

「ああ、一刀!!」

「ですな、御館様!!」

 

 

 てか、負けてたまるか!!あんな物に!!

 

 

「「「「ふぁああははは!!悪党ども掛かって来い!!そして、我ら正義の前で、命乞いをするがいいー!!」」」」

「・・なんか、その言い方だと、私たちのほうが悪党ぽくないか?」

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 あとがき

 

 史実では諸侯連合なのに、演義では、なぜかチーム化した8人。

 そのチーム化のノリを正当に受けついだ宇和は、そのままチームの代名詞「ヒーロ戦隊」風に、ssです。

 

 

 まあ、実際は。

 楊秋の「付き合いで」っていう、絶妙な台詞に合う環境(とんでもな状況)を作りたかっただけのssですが。

 

説明
侯選、張横、程銀、成宜、李堪、馬玩、梁興、楊秋を恋姫風に・・ssです。

誤字脱字、文章構成能力欠如等、様々あります。
心が豊かな時にどうぞ。


※基本、コメント返しをしません。その事をご理解の上でよければ、コメントお願いします。
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コメント
このあと正義のヒーロー華蝶仮面の登場ですねwww(まーくん)
顔良と気が合いそうだな・・・・楊秋w(2828)
…因みに、集団ヒーローのオマージュとしては、どうだろうな。スーパー戦隊の名乗りだって、毎年派手な訳じゃない。派手がウリなゴーカイも、名乗りはアッサリしてるし。それと、スーパー戦隊で8人も居るのは滅多に無いが(マジレン最終回位か?)、これ以上の人数がデフォだったヒーロー番組は実在する。(クラスター・ジャドウ)
…あ〜、何だ。一見馬鹿馬鹿しいが、実際にはこう言う連中は厄介だぞ?何故なら、自分を正義の味方だと盲信している者は、絶対に自らを悪と認めないからだ。…こんな表現は嫌いだが、旗本八旗の在り様は、イスラム過激派テロと変わらんよ。(クラスター・ジャドウ)
こーの発想は無かったわwww とりあえず、楊秋に激しく同情しとくwww(狭乃 狼)
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