真・恋姫?無双 帰って来た者 十三話 |
今、天下一品武道会の会場では優勝した一刀を表彰する為に
表彰式が行われている。
舞台上に居るのは華琳と一刀。
華琳の手には優勝杯が握られている。
「まさか、あなたが優勝するなんて誰も思わなかったわよ」
「俺も思って無かったよ」
二人は笑顔でお互いを見ている。
「おめでとう」
「ああ、ありがとう」
一刀がそう言うと華琳は一刀に優勝杯を渡す。
一刀が優勝杯を受け取ると観客席から歓声が上がる。
「北郷様!おめでとうございます!」
「隊長さん!おめでとう!」
「きゃーー!こっち向いてーーー!」
その歓声を聞いて華琳は嬉しそうな顔をする。
自分の愛した男がここまでの歓声を受けることが嬉しいのだ。
華琳は笑顔で一刀に言う。
「随分愛されてるのね」
「そうだね、嬉しいことだよ。
でも……」
「でも?」
「一番俺のことを愛して欲しいのは華琳にかな?」
「……バカ///」
一刀は優勝杯を左手でもって右手を華琳の頬に添える。
「//////」
そして、一刀はゆっくりと自分の唇を華琳の唇にゆっくりと近づけ
華琳の唇に重ね……なかった。
一刀は途中でやめていた。
華琳は途中でやめられて不機嫌そうにしている。
「何で途中でやめるのよ?」
「理由は二つ。
一つ目は色々皆が不機嫌になるから」
一刀がそう言って魏の観客席を見ると魏の将達が不機嫌そうな顔で二人を見ている。
「成程、二つ目は?」
「華琳、とりあえず観客の避難とか任せて良い?」
「え?」
「お客さんが来てる。
俺一人で接客しないといけないんだ」
一刀はそう言って選手の入り口を見る。
そこには一人の少女が居た。
「あなた、本当に節度が無いわね」
「ははっ、ごめん」
「良いわよ。
それよりお客さんに失礼の無いようにね。
それと観客の避難は任せなさい」
「よろしく」
一刀がそう言うと華琳は走ってその場から立ち去る。
一刀は少しして刀を創り出す。
その行動に観客は騒ぎ出すが次の瞬間静かになった。
「静かになさい!」
華琳の声だ。
「(流石華琳……行動が早い)」
「私は曹孟徳よ!
今私の盟友である北郷一刀は侵入者を発見したためその者を
取り押さえる為に武装した!
一般兵は観客の避難を優先なさい!
武将達は一刀を邪魔しないように!
以上!迅速に行動なさい!」
華琳がそう言うと観客は一斉に避難を開始する。
そこで一刀は刀を創り出した。
「無闇に手を出さないのは流石だな。
美咲」
美咲と呼ばれた少女は舞台上に上がる。
「当たり前じゃん。
私は無闇に人を殺すような殺人鬼じゃないんだよ?」
「そうかよ。
それより、俺を連れ戻しに来たんだろ?
解答は分かってるよな?」
一刀はそう言って構える。
美咲もそれを見て構えた。
「うん分かってるよ。
だから……力ずくで行くから」
二人はお互いに向かって走った。
「はぁっ!」
先手を取ったのは美咲だった。
美咲の足が一刀を襲うが一刀はそれをかわす。
「遅い遅い!そんなに遅いとくらっちゃうよ!」
「それはどうかな!」
一刀は回転して突きを放つ。
美咲はそれを右にかわし左足で一刀の鳩尾に蹴りを入れる。
「っ!」
一刀は紙一重でそれをなんとかバクステップでかわす。
「危機一髪だね〜
一刀弱くなったんじゃない?
もしかして私が強くなったのかも♪」
「はぁ……お前は俺を過小評価し過ぎだし
自分を過大評価し過ぎだ」
「そんなことは私を倒してから言いなよ!」
美咲は一瞬で距離を詰めて鳩尾に蹴りを入れる。
今度は一刀はかわせずもろにくらってしまう。
「ぐぁっ!」
その隙を突いて美咲は蹴りの猛襲を一刀に入れる。
「ぐっ!がっ!ぐぁっ!」
「そろそろ……終わり!」
美咲は最後に鳩尾に一番力が入った一撃を入れる。
「ぐわぁっ!」
一刀はその蹴りがもろに入り一刀は吹き飛んでしまった。
「あ〜やりすぎちゃったかな?
死んじゃったらどうしよ?」
美咲は困った顔をして一刀が居る方向を見た。
そこはすっかり煙が立っている。
そして、徐々に煙が晴れていく。
そして、完全に煙が晴れた時そこには一刀は居なかった。
「あれ!?一刀が居ない!?
何故!?why!?何で!?」
「ふぅ……痛かったぜ」
一刀は腹を摩りながら美咲の後に立っていた。
「ちょっ!あれだけの蹴りを受けときながらどうして無事なの!?
どれだけ頑丈に出来てるの!?」
「相当滅茶苦茶な鍛え方したからな。
それと……全部見切ったぜ」
「へ?」
「お前の攻撃の仕方と
表情の変わり方。
それに攻撃の重さ。
全部見切ったって言ったんだよ」
「う、嘘でしょ?」
一刀は刀を消しながらこう言った。
「なら試してみるか?」
美咲はその言葉で分かってしまった。
一刀は本当に自分の攻撃を見切ったのだと……
「っ!」
美咲は一刀との距離を一瞬で詰めて蹴りを放つ。
だが……
ガンッ!
一刀は美咲の蹴りの軌道に合わせて蹴りを放った。
「言ったろ?見切ったってよ」
美咲は考えていた。
こういう場合はどうするべきか……
そして、美咲は一つの結果に辿りついた。
「参ったよ……降参」
一刀程の実力者と戦い攻撃を見切られたならそれは負けを意味する。
見切られたならば戦うよりも降参した方が良い。
「良い判断だ。
それより……」
「何?」
「お前、何で降参した?」
「え?だから攻撃を見切られたから……」
「そうか……なら知らなかったんだな」
「へ?」
「ここに来たのはお前だけじゃないんだよ。
美咲が降参するのを分かってたんでしょう?
啓雅」
「え!?」
美咲は一刀が見ている方を見る。
そこには啓雅が居た。
啓雅は背中に担いでいる大剣を抜いて構える。
そして、こう言った。
「ああ、分かってた。
一刀程の実力者なら美咲の攻撃を見切れるって分かってたからな。
まぁ、『上手く行けば倒せるんじゃね?』的な期待はしてたけどな。」
「そうですか。
言っときますけど解放軍には戻りませんよ。
目的の為なら子供さえも殺すその腐った性根が気に入らないんですよ」
「一刀、もう少し現実を見ろよ」
「てめぇこそその腐った性根をどうにかしろよ」
一刀がそう言うと二人は覇気の応酬を始める。
その応酬は並の者なら即座に気絶するだろう。
美咲は辛うじて意識を保っていた。
「美咲、生きたいなら今すぐここから出ろ。
早くしないと死ぬぞ」
「っ!」
美咲は一刀の忠告を聞いて走った。
それを見た一刀は刀を創り出す。
「啓雅てめぇの腐った性根を叩き直してやる」
「やってみろよ」
二人はそう言ってお互いの得物を振った。
後書き
中途半端に終わって申し訳ありません。
気力が尽きてここまでになりました。
今度投稿する時に何とかします。
では、また次回。
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こんにちわ〜 今日は『新たな外史を創る者達』の日なのですが アンケート中なのでこちらを更新しました。 では、始まり〜 |
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コメント | ||
あせらずに、気持ちが乗ってきたところで書いていただければと思います。(きたさん) ゆっくりでいいので更新がんばってください(幼き天使の親衛隊joker) |
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