機械部の憂鬱 TAKE5〜6
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TAKE 5 あいまいな生活

 

「ふわぁ」

ついついあくびが出る。

昨日は夜更かしをしたからなぁ。

俺は一人で部室にいる。

理由は簡単だ。

俺だけが掃除が無かったからだ。

えびぞうは部活禁止。

先輩たちはコンビニに行ってたり。

パピーとファルコンは掃除だ。

「あ〜あ、一人じゃ寂しいよぉ〜」

俺はついに本音を吐く。

「・・・キョン、どうでもいいけぇ俺のこと忘れんでくれる?」

といきなり声がした。

しかし、聞き覚えが無かったから

「・・・・誰だっけ」

と答える。

「・・・・やっぱり、俺なんて・・・どうでもいいんだ・・・しくしく」

なんか、存在感が薄れていく。

「・・・・・で、誰?」

やはり見覚えが無かったから俺が言うと。

「!!」

(・・・・完全に消えた。・・・・存在の力が・・・・)

・・・・と俺が見送ると奴は消えた。

「・・・・暇だな〜」

俺はついにそう叫んだ。

しかし、その声はむなしく部室内に響くだけであった。

・・・・暇だから大○さんと話しでもしよう。

大○さ〜ん。

”は〜い”

やった〜大○さんだ。

”さぁさぁ、皆さんご一緒に〜♪〜”

ああ、大○さんが狂ってルゥゥゥゥゥ。

俺は大○さんが狂っていたので話するのをやめた。

 

「・・・・・やはり暇だ。」

俺は暇だったのでラジオをつけることにした。

ラジオをつけると陽気な音楽が聞こえてきた。

「ダン〜ダン〜ダン、ダンゴムシ〜♪」

どこかで聞いた事のある歌だ。

たしか有名なアニメ監督の最新作で”石の下のダンゴムシ”とか言うやつだったなぁ。

俺はしばらくその歌を聴いた。

「ゴロゴロ、テクテク、みんなで歩こう〜♪」

(・・・・なんとも素朴な歌だ。)

チャンネルを変える。

「ぐちゃぐちゃ、ぶちょぶちょ、内臓だそう〜♪」

(・・・・なんとも気持ち悪い歌だ。)

俺はチャンネルを変えようと思いラジオに近づくそこで気づいた。

この歌はラジオから流れているものではない。

では、どこから聞こえるのか・・・・。

「後ろから・・・」。

「うわあ。」

思わず叫ぶ。

俺はとっさに後ろを振り向く。

しかし、後ろには誰もいない。

なんかホラーっぽくなっているが気にしない。

歌はどんどん流れてくる。

「たたりじゃ〜ヒ○○ワざまのたたりじゃ〜」

俺は恐怖に耐え切れず現実逃避。

しかし、現実はいつも厳しい。

俺は部室から逃げようとする。

すると、影が見える。

人影だ。

行ってみる。

「・・・・・」

しかし、誰もいない。

でも影はある。

そこで俺は気づいた。

この部屋に影ができないと。

俺は背中に悪寒が走った。

体中の細胞が後ろを向くな!!と命令しているかのようだ。

俺は恐怖の中、後ろを振り向く。

「えびぞう家」

「うわぁぁああああああああ」

後ろには仮面ダムの仮面をかぶった人ガァァァァ。

「ふ、はっはっはっはっはっはっは。」

「え?」

俺は硬直した。

そう、俺の後ろに立っていたのは人ではなかった。

正確に言えば実在する人ではなかった。

「さぁさぁ、皆さんご一緒に。」

「ふ、はっはっはっはっはっはっは。」

大○さんが実体化してるぅう。

「・・・どうしよう。」

困る俺。

(つーか、わけわかんねぇよこれ)

・・・・・

・・・・・

俺はこんどこそ気づいた。

この部屋について。

そうこれはゆめだぁ。

 

・・・

・・・・・

・・・・・・・

「ふわぁ」

ついついあくびが出る。

昨日は夜更かしをしたからなぁ

俺は一人で部室にいる。

理由は簡単だ。

俺だけが掃除が無かったからだ。

・・・・何か忘れてる。

ま、いっか。

俺は忘れていた。

この夢について。

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TAKE  6 考える部活

 

「ぬわはぁああああああ」

すさまじい叫びが響く。

俺はいつもどおりに部室にいた。

しかし、さきほど雄たけびを上げたのは俺ではない。

「くそぉ、こんちくしょーがー」

ん。えびぞうがこの雄たけびを上げているって?

いや、違う。

さきほどから声を上げているのはパピーである。

最近、ストレスがたまっているらしい。

「おい、パピー。ストレスがたまっているときはバ○ス・シティをやればいいよ」

とファルコンが言う。

「ちっくしょおおおお」

パピーがさらにおかしくなる。

(これはもしかして・・・・)

「破面化<アラ○カル>だと・・・・」

ああ、パピーいつの間に破面化したんだ?

「ぐあああああー」

「いかん、パピーが破面化してる。」

俺たちは必死になってパピーを止めた。

がんばったよ俺。

「で、なんで破面化したんだ?」

俺は当たり前のように聞く。

「するわけないよぉー。」

「じゃ、暴れたのは何で?」

俺は再びパピーに問う。

「・・・あだな・・・」

パピーがボソッと言う。

「ん?」

と今度はファルコンが聞く。

「もっと良いあだ名が欲しい!!」

パピーは強い口調で俺たちに言う。

ちなみに今ここには、俺とファルコンと”スミッコ”(生霊)しかいない。

「そんなことか・・・・・」

とファルコンが口を開く。

「パピーって何だよっパピーって!!」

パピーが泣き叫ぶように言う。

「う、う〜んと本名は○○○○だから・・・○○○○でいいんじゃない?」

俺は少し考え言った。

「何だよっ!!○○○○って」

パピーはいやだった用だ。

やっぱり毎回、○○○○ってよばれるのはよろしくないな。

「いやぁ、放送禁止用語だし」

妥協案。

「俺って放送禁止用語の塊なのか!!」

「ええぇ!!」

「何だよそのマス○さんみたいな驚き方は!!っていうかここ、驚くところじゃない」

「でもぉ、君の名はさすがに流しちゃ悪いっしょ。」

俺は素に戻り言い返す。

「何だよ〜そのしょって!!」

(・・・・幽霊です〜)

「・・・・・」

(なんかへんな声が流れなかったか?)

・・・でもスルー。

「じゃあ、下の名前からとって”波留”てのはどうだ?」

「ん〜ん。・・・それ良いっ!!」

(なんか間があったが気にしない)

とにかくハルが喜んだようだ。

しかし、いちいち”波留”って書くのめんどいからハルって書こう。

まぁ、とにかくハルの呼び名が決まった事だしよかったなぁ。

「ほれ、いいだろこの名」

(自慢してるけど)

・・・思った、今回はここで終わるのだろうかと。

説明
はい、前回の続き(?)です。
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タグ
長編 機械部の憂鬱 

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