寂しがり屋の女の子の為に…… 肆話
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俺達は今涼州の西州の街に来ている。

とりあえず腹が減ったので酒家で昼食を取ることにした。

 

「なぁ、美蓮。

どうやったら馬騰に会えると思う?」

 

美蓮はデザートの杏仁豆腐を食べながら考えている。

 

「う〜ん……客将になりに来たとか言って劉郷さんの実力を

見せれば良いと思いますです」

 

「やっぱ実力行使か……

ま、しょうがないな」

 

「はい、しょうがないです」

 

美蓮が杏仁豆腐を食べ終わったのを見て俺は席を立つ。

それを見て美蓮も立つ。

俺達は会計を済ませて店を出ようとするが……

 

「おい、兄ちゃん。可愛い子連れてんじゃねぇか。

一人占めは良く無いぜ〜俺達にも分けろよ」

 

「兄貴の言う通りだぜ。早くしろよ」

 

何人かのゴロツキに絡まれた。

 

「悪いな。俺達は用事があるんだ」

 

俺はそう言って美蓮の手を引く。

美蓮が顔を赤くしているが気にしない。

だが、ゴロツキ達は俺達の進路を塞ぐ。

 

「そう言わねぇでよ。分ねぇと……痛い目を見るぜ?」

 

頭領らしい男がそう言うと全員が短剣を構える。

出来ればあまり厄介事を起こしたく無かったんだがな……

俺は斬鬼では無い方の刀を抜く。

 

「痛い目を見るのはそっちの方だ」

 

俺はまず頭領の鳩尾に一本入れる。

 

「ぐえっ!」

 

頭領はそのまま気絶した。

俺は手下達を見る。

 

「次はお前達だ」

 

「か、構うな!数ではこっちが『待ちなさい!』誰だ!」

 

「私は馬騰と申します。

今すぐ退きなさい」

 

「ば、馬騰様!?

失礼しましたーーー!」

 

手下達は頭領を担いで一気に逃げて行った。

馬騰は俺に近づいてくる。

 

「大丈夫ですか?

私は姓を『馬』名を『騰』字を『寿成』と申します」

 

「俺は姓を『劉』名を『郷』字を『喬契』だ」

 

「私は姓を『司馬』名を『懿』字を『仲達』と申しますです」

 

「俺達はあんたに会いに来たんだ」

 

俺がそう言うと馬騰は首を傾げる。

 

「私にですか?」

 

「ああ、あんたの所で客将をしたくてな。

駄目か?」

 

「それは分かりました」

 

「「は?」」

 

あまりの即答に俺達は呆然としてしまった。

 

「い、良いのか?

少しくらい考えなくて……」

 

「私が良いと言うから良いんです」

 

成程……馬騰はこう言うキャラか……

何とまぁ……すごい奴だ……

 

「では、行きましょうか。

娘達も紹介しますので」

 

「ああ、分かった(多分、将とかそう言う意味合いだよな?)」

 

何故か美蓮がものすごく馬騰を睨み馬騰は良い笑顔だったが気にしないことにした。

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それから一年後

 

馬騰と会ってから一年が経った。

本当なら一カ月で出て行きたかったんだが馬騰が『まだ出て行かなくても良いでしょう?』とか

『もう少し居ても良いんじゃないですか?』とか言うもんだから居座ってしまった。

早く出て行きたかったんだがな……

まぁ、馬騰や馬超や馬岱と言った将達とは真名を交換(やっぱり俺の真名は預けていない)したから

それなりには楽しい。

 

「ホントにそろそろ行かないとヤバイよなぁ……」

 

大体馬騰の器は分かった。

やはり『乱を乱で制す』様なタイプでは無かった。

どちらかと言うと『守りたい者を守る』って言うタイプだ。

 

「割りきらないといけないよな……」

 

俺はそう呟いて部屋から出る。

 

ゴンッ!

 

あれ?何かぶつかったか?

 

「うう……痛いです」

 

「ああ、ごめん。

大丈夫か?美蓮」

 

「大丈夫です。

それより、馬騰さんが呼んでるのです。

早く玉座の間に行くのです」

 

美蓮は俺の手を掴んで俺を引っ張る。

 

「ああ、分かってるよ。

それより歩きながらで良いから話しを聞いてくれるか?」

 

「はいです」

 

俺達は歩きながら話を続ける。

 

「俺はここを出ていくことを決めた」

 

俺がそう言うと雰囲気が一気に変わる。

 

「そうですか……

皆さん良い人でしたがあなたはあの人が私達の主人となるべき人で無いと

思ったんですね?」

 

「ああ、しょうがないさ……

牡丹(馬騰の真名)達とは敵になるかもしれないが仕方無い」

 

「そうですね……では、行きましょうか」

 

「ああ」

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玉座の間

 

「来たぞ」

 

「来ましたです」

 

「劉郷さん、つい先ほど、五湖が攻め込んできたと兵が報告してきました」

 

「「!」」

 

「ですから、私達は五湖を迎撃します。

あなた達は客将ですからどうするか選ぶことができます」

 

「その選択をさせる為に呼んだと?」

 

「はい」

 

俺はその返事を聞いて少し考える。

そして、一つの結論に辿りついた。

 

「分かった。

だが、これが終わったら俺達は出ていく」

 

「!分かりました。

今までありがとうございました」

 

「劉郷さん出ていっちゃうんだ……」

 

「劉郷……」

 

「またいつか会えるだろ?

心配すんなよ。それより行こう。

五湖を迎え撃たないと」

 

「はい」

 

そして俺達は五湖を迎え撃つ為に戦場へと向かった。

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後書きと言うか謝罪

 

すいませんちょっと予定変更です。

本当なら今回で五湖と戦う予定だったのですが気力の問題でそれは次回にしました。

次回こそは五湖と戦います。

では、また次回を楽しみにしていたください。

説明
こんにちわ〜
今日、実は四の昔の漢字が分からなくて苦労して調べました。
いや〜しかしyahoo知〇袋って便利ですよね〜
あれに載ってましたよ〜
あれで質問に答えてる人ってどうやって
情報を仕入れてるのか気になります。
さて、そんなことは置いといて始めましょうかでは、始まり〜
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コメント
一刀が皇族(劉弁)だって知らないのかな〜馬騰さんはwww。 昔、何かの形で会った事があるとか。  あと、翠と蒲公英も驚くだろうな〜一刀の正体を知ったら・・・。(劉邦柾棟)
馬騰恐るべし。一刀たちをここまで引き止めるとはwww(量産型第一次強化式骸骨)
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