寂しがり屋の女の子の為に…… 漆話
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一刀達を送る為に牡丹達は街の出口に居た。

 

「寂しくなるね……」

 

牡丹がそう言うと牡丹達はそれを肯定するように頷いた。

一刀はそれを励ます為に笑顔でこう言った。

 

「大丈夫だよ、またいつか会えるさ」

 

それを聞いて牡丹達は笑顔になった。

それを見て一刀は黒鷹に乗った。

美蓮と霍謹も牡丹達から渡された馬に乗った。

 

「そう言えば馬、良かったのか?」

 

一刀が美蓮に殴られ三日間寝込んでいる間に牡丹は美蓮と霍謹に馬を渡したのだ。

二頭の馬の名は『黄燐』と『白夜』。

試しに一刀が起きてから黒鷹と二頭の馬の速さを測ってみると二頭共黒鷹と同等の速さを持っていた。

 

「良いんですよ。

あなた達は涼州の民達を救ってくれた、英雄なのですから。

これでも足りないですよ」

 

「なら一つだけ頼みを聞いてくれないか?」

 

一刀がそう聞くと牡丹は頷いた。

それを見た一刀は未だ名の無い刀を抜いてこう言った。

 

「こいつの名前を付けてやってくれないか?

こいつにはまだ名が無いんだ」

 

牡丹は一度その刀を受け取ってその刀をじっくりと眺める。

そしてこう言った。

 

「不殺……これでは人は殺せないから不殺で如何でしょう?」

 

「不殺か……ありがとう、牡丹」

 

一刀がそう言って微笑むと牡丹も微笑み返した。

そしてしばらく二人は微笑み合っていたがしばらくして一刀はこう言った。

 

「牡丹!翠!蒲公英!またいつか会おう!

その時にはまたこうして微笑み合おう!

その時までさよならだ!」

 

「ああ!またな!劉郷!」

 

「またお会いしましょう!」

 

「またね〜!」

 

こうして一刀達と牡丹達との物語は一度終わりを迎えた。

だが、一刀達と牡丹達との物語が完全に終わりを迎えることは無いだろう。

何故なら……

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「それより霍謹、お前付いてきて良かったのか?」

 

馬を適当に走らせている中一刀は霍謹にそう尋ねた。

 

「うむ、私はもう行く所が無いからな。

お前達に付いて行ったら何か面白そうなことがありそうだ」

 

「そうか……」

 

「それより劉郷さん、次はどこに行くんです?」

 

「そうだな……

(牡丹達の所で時間を使い過ぎた……

そろそろ覇道を唱える者の所に士官したいな……

三国志で覇道を唱えてる有名な人と言えば……曹操だな)」

 

そう思い一刀はこう答えた。

 

「陳留だ」

 

「曹操さんです?」

 

「ああ」

 

一刀が頷くと霍謹は言い難そうな顔をしてこう言った。

 

「劉郷よ、私は一度曹操に士官したことがあるのだ」

 

「それが?」

 

一刀がそう聞くと霍謹は顔を赤くしてこう言った。

 

「それで……その……部屋で寝ていたら……その……夜這いを///」

 

「悪い、変なこと聞いた。

もう言わなくて良いよ」

 

一刀は同情の目を霍謹に向けていた。

……若干目の色がおかしかったが。

 

「霍謹も知らない奴に士官するよりも知ってる奴に士官する方が気が楽だろ?

俺は霍謹の気持ちを優先させるべきだと思うぜ?

だから霍謹の知り合いに士官するべきだ。

良しそうしよう!絶対行こう!二日で行くぞ!」

 

「嫌だぁぁぁっ!行きたくなぁぁぁっい!劉郷!頼む!頼む!たーーーーのーーーーむーーーー!」

 

しばらく霍謹の叫び声がその場に響き渡っていた。

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二日後陳留郊外

 

陳留郊外で盗賊らしき三人の男達が一人の少女を絡んでいた。

盗賊の頭領らしき男が少女に話しかける。

 

「おねぇちゃ〜ん。一緒に遊ぼうぜ〜」

 

「遠慮するのですよ。では〜」

 

そう言って少女は立ち去ろうとする。

だが、男はその少女の腕を掴みそれを許さない。

 

「良いじゃねぇかよ」

 

「良くないのですよ〜

街で知り合いを待たせているのです〜」

 

何故彼女がここに来ているのか。

それは昨日彼女が星を見ていた時だ。

ここに来れば乱世において英雄になる者が現れると言う結果が出たのだ。

少しだけここに居るつもりだったのだが運悪く盗賊達に絡まれてしまったのだ。

 

「しょうがねぇな……

なら無理矢理ヤルしかねぇな……」

 

「兄貴!俺にも譲ってくれよ!」

 

「お、おいらにも譲って欲しいんだな」

 

「分かってら……

さぁて、楽しむか……」

 

「ひっ!」

 

男達が卑下た笑みを浮かべたことにより少女は簡単にこれからどうなるのか分かってしまった。

腕が細い少女では抵抗したところで意味が無いだろう。

もし、彼女を救えるとしたら奇跡が起きるしかない。

だが、奇跡は簡単に起きない。

少女の服へとゆっくり男の腕が伸びる。

そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奇跡が起きた。

 

「ぐはぁっ!」

 

頭領らしき男がそう声を上げてその場から消えたのだ。

いや、そう見えただけである。

男はただ宙に舞っただけだ。

男が宙に舞った原因を創ったのは少年。

その少年はその威厳ある姿から様々な神の名で呼ばれたいた。

盗賊を殺し尽くすその姿から『鬼神』と言われ恐れられ

弱き民を守る姿から『守護神』と崇められ

武人が剣を振う美しい姿から『剣神』と呼ばれる存在。

その少年は自らをこう名乗っている。

劉喬契と……

 

「ふぅ……外道な奴等だなぁ……

お前等生きたいか?なら逃げろ。

俺は絶対に追わないから。

死にたいなら……」

 

一刀は不殺を鞘にしまい。

今度は斬鬼を抜きこう言った。

 

「かかって来いよ」

 

「「っ!」」

 

その覇気はかなり抑えられているものだ。

もし、一刀が本気で覇気を放ったのであれば……

彼の覇王曹孟徳さえも気を失っているだろう。

男達は自分の頭領の所に行って頭領を担ぎ逃げて行った。

 

「全く……黒鷹、無茶させたな」

 

黒鷹は『無茶なのではないさ』と言う様に鼻を鳴らした。

すると、美蓮と霍謹達がやってきた。

 

「劉郷!お前早過ぎだ!

いきなり……む?劉郷この子は?」

 

霍謹は一刀の近くに居た少女を指して言った。

 

「ああ、さっき盗賊に絡まれてたからな。

助けたんだ」

 

「成程」

 

「劉郷さん……早……過ぎです……」

 

美蓮は肩で息をしていた。

それもそうだろう。

美蓮は一刀や霍謹とは違い軍師である。

そんな彼女が百夜を全力で走らせれば体力はすぐになくなる。

 

「美蓮ちゃん!?」

 

美蓮を見て少女は驚いた顔をして彼女の真名を呼んだ。

美蓮はその少女を見ると美蓮も驚いた顔をする。

 

「風ちゃんです!

風ちゃ〜ん!元気でしたか〜!?」

 

美蓮は先程の疲れはどこに行ったのかすぐに馬を降りてその少女に抱きついた。

 

「元気でしたよ〜!

美蓮ちゃんも旅に出たのですか〜?」

 

「はいです!

今はこの劉郷さんと霍謹さんと一緒に旅に出てるのです」

 

そんな少女二人のやり取りを見て一刀と霍謹はこう思った。

 

「「(似た者同士だ)」」

 

二人がそう思っていると少女は自己紹介を始める。

 

「美蓮ちゃんがお世話になっているようで〜

私は性は『程』名は『c』字は『仲徳』です〜」

 

それを見て一刀達も自己紹介を始めた。

 

「初めまして。

姓は『劉』名は『郷』字は『喬契』です」

 

「姓は『霍』名は『謹』字は『周幸』だ」

 

「いや〜本当に助かったのですよ〜

とても強い友達が居たのですが少しだけここに居るつもりでしたので連れてこなかったのですよ〜」

 

「ん?友達ってあそこに居る人達?」

 

「え?」

 

一刀がそう言って指した方向には二人の少女がこちらに向かって手を振りながら走って来ていた。

 

「おおっ!そうなのです!では失礼するのですよ〜」

 

程cはそう言って走って行った。

それを笑顔で見ていた美蓮に一刀はこう聞いた。

 

「良いのか?一緒に行かなくて」

 

「良いのです。

きっとまた会えるのです」

 

「そうか……」

 

一刀は美蓮の頭を撫でる。

美蓮は嬉しそうに頭を撫でられていた。

すると霍謹が程cが去って行った方向とは反対の方向を指してこう言った。

 

「おい、官軍らしき者達がこちらに向かってきているぞ」

 

「マジで?旗は?」

 

一刀はそう尋ねながら美蓮の頭から手を離す。

美蓮が不満げな顔をしていたのは言うまでも無い。

 

「うむ、あれは……曹だな」

 

「分かった。ここで待ってよう」

 

一刀は冷静な声でそう言ったが一刀は心の中では踊っていた。

 

「(やっと曹操だ〜

ようやくだよ〜

早く見たいな〜見たいな〜)」

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一刀side

 

しばらく経って官軍らしき者達は来た。

勿論周りには兵隊に囲まれているが対して怖くない。

少し警戒すれば良いだけ。

霍謹も少し警戒しているだけだ。

美蓮は俺に抱きついて怖さを紛らわしてるけどそんな姿が可愛いと思える。

 

「華琳様!こ奴等は……!」

 

「……違うわ。

目撃情報と全然違うわ」

 

どうやら誰かを追って来たらしい。

何か盗られたのかな?

 

「どうしますか?

奴等の仲間かもしれませんし引っ立てますか?」

 

その言葉を聞いて霍謹は既に目がもう戦闘モード。

俺はリラックスして刀に手を掛けていた。

 

「そうね……取りあえず話を聞きましょうか。

あなた達は何者?」

 

ちょっと上から目線でいらついたからちょっとからかってみるかな。

 

「俺はいきなりやってきて人のことを怪しいとか言う奴に名前を預ける程優しくないんだけど?」

 

その言葉でその少女の近くに居た黒髪の少女は顔に怒りを浮かべた。

 

「貴様!華琳様に何と言う口の利き方だ!」

 

少女はそう言いながら斬りかかって来る。

霍謹が少女を止めようとしていたが俺はそれを目で制した。

そして不殺に手を掛け

 

ガキンッ!

 

「なっ!?」

 

少女の剣を吹き飛ばした。

 

「力は悪くないんだけどなぁ……

太刀筋がなぁ……」

 

俺はそう言いながら斬鬼を左手で抜いて少女に突きつけた。

不殺はその間に鞘にしまった。

 

「劉郷やめろ。

そ奴は夏候惇、曹操殿の臣下だ」

 

「え?まじ?じゃぁ……」

 

その馬に乗ってる小さな子が曹操?

霍謹を見て曹操らしき少女は懐かしそうに声を掛ける。

 

「あら?夜月では無いの。

久しぶりね。

ところでこの男は誰なの?」

 

「うむ、彼は劉郷だ」

 

「「「!?」」」

 

霍謹が俺の名を言った瞬間曹操達は驚いた顔をした。

特に今も俺が刀を突きつけている少女は驚きのあまり何も言えないと言う状況だ。

俺っていつの間にかそんなに有名になってたんだな。

 

「彼が……あの?」

 

「うむ、あのだ。

服が紅いだろう?」

 

霍謹がそう言うと曹操達三人が俺をジロジロ見ている。

黒髪の少女の目が何故か輝いてるんだけど……

 

「劉郷殿!」

 

「あぶねっ!」

 

少女は斬鬼を突きつけているにも関わらず思いっきり俺に向かって抱きついてきた。

多分俺が斬鬼を退かすのが一瞬でも遅れたら彼女の顔は斬鬼で貫かれていただろう。

だが、そんなこともお構いなしにその少女は目を輝かせながらこう言った。

 

「私は姓を『夏候』名を『惇』字を『元譲』真名を『春蘭』と申します!

私を弟子にしてください!」

 

「はい!?」

 

いきなりそんなことを言われて驚いた。

まさか彼の夏候惇が俺に向かって『弟子にしてくれ』なんて言うのが予想外だったからだ。

それを見ていた水色の髪の毛の落ち着いた風貌の少女が俺に説明をしてくる。

 

「劉郷殿、姉者はあなたをずっと尊敬していたのです。

あなたの剣を振う姿は美しいと聞きます。

どうか姉者を弟子にしてやってくれないでしょうか?」

 

「あなたは?」

 

「姓を『夏候』名を『淵』字を『妙才』真名を『秋蘭』と申します」

 

「武器は何を?」

 

「弓を」

 

「偶然ですね。

私も弓を使うことが出来るのです。

今度手合わせ願いたいです」

 

ホント翁には感謝だよ。

翁のおかげで三里先の物も命中させることができるようになったんだから。

 

「ええ、どこまでお相手出来るかどうか分かりませんが。

それと我等のこと真名でお呼びください。

敬語も結構です」

 

「そうか、ならこれからよろしく頼む」

 

「はい」

 

「よろしくお願いします!」

 

二人の返事を聞いて俺は曹操の方を向く。

 

「曹操殿、あなたはこの大陸の乱をどうやったら一番早く鎮めることができるとお考えですか?」

 

それは美蓮に聴かれたこと。

俺は帰ってくる答えを知っている。

彼女は絶対にこう答える筈だ。

 

「乱は乱で制すのが一番だと私は思うわ。

だから私は大陸の覇王になるわ」

 

やっぱりか……

彼女の中ではこう答えるのが当たり前だ。

彼女こそ……覇王になるべき存在だ。

俺はそう思い臣下の礼をとる。

それに倣い美蓮と霍謹も臣下の礼をとった。

それを見て俺は名乗った。

 

「曹操殿、我が姓は『劉』名は『郷』字は『喬契』真名は故あって名乗れませぬが我が剣の実力全てをあなたに捧げましょう」

 

「我が姓は『司馬』名は『懿』字は『仲達』真名は『美蓮』です。

我が知謀の全てをあなたに……」

 

「我が姓は『霍』名は『謹』字は『周幸』真名は『夜月』劉郷殿に比べれば天と地程の差がありますが

我が全ての武をあなたに捧げましょう」

 

「三人共ありがとう。

私の姓は『曹』名は『操』字は『孟徳』真名は『華琳』

劉郷、あなたには私の可愛い二人が世話になるからあなたが真名を預けなくても私の真名を預けるわ」

 

「ありがとう」

 

それが俺達と覇王曹孟徳との最初の出会いだった。

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後書きと言う名のお知らせと言う名の謝罪

 

皆さんに言わなくてはならないことがあります。

 

『学園?無双』なのですが『学園?無双』を一度全て削除してまた新たな『学園?無双』を始めたいと思います。

 

今度はオリ主なしの完全一刀主人公で行きます。

 

今の『学園?無双』を楽しみにしている方々には申し訳ありませんがそう言うことですのでよろしくお願いします。

 

それとアンケートです。

 

新しい『学園?無双』の一刀の設定はどれが良いでしょうか?

 

1.貂蝉や卑弥呼と知り合いで家は道場で成功している。

 

2.貂蝉や卑弥呼とは知り合いではなく一刀の家は極道

 

3.貂蝉や卑弥呼とは知り合いではなく一刀の家は大企業で成功している。

 (終夜と同じく修行は祖父に付けてもらった)

 

4.その他(その他の場合はお手数ですが詳しくお願いします)

 

では、期限は明日中でよろしくお願いします。

それと明日は諸事情で更新できませんのでよろしくお願いします。

では、また次回です。

説明
こんにちわ〜
今回は後書きでお知らせがありますのでよろしくです。
では、始まり〜
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コメント
オリキャラの霍謹、甘寧に似た印象を受けるな。だが、面白い事を求めて付いてきたり、曹操のレズ癖を絶叫しながら嫌がってる所からして、甘寧より人格が柔らかそうだ。…そして、程cを救った後、とうとう曹操の配下か。…しかし、夏候惇を一撃で軽くあしらうとか、やはりこの一刀は半端無いな。(クラスター・ジャドウ)
カイ様ご指摘ありがとうございます。それは誤字です。今すぐ修正します。(DOWANNGO)
「服を紅いだろ?」じゃなくて、「服が紅いだろう?」の方が良くないですか?(カイ)
2、面白そうなんでw(よしお)
アンケートは3か2で御願します(VVV計画の被験者)
2でお願いします。しかしついに曹操と出会ったか・・・(幼き天使の親衛隊joker)
3で!(azu)
消したのか!? とりあえず、2で。厨2を期待ww(IFZ)
3!(まーくん)
1で(劉邦柾棟)
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