万事部 一話 |
小さな学校の部屋に二人の男子が居ました。
その場所はとても小さく、どっかの学校の生徒会室や小さな文芸部の部室のような場所です。
その部屋は以前有った部活が廃止され、誰も使っていないので二人の男子生徒が勝手に使っているというものでした。
部屋の左側には壁にくっつくように壁一面を覆うような大きなペンボード。
部屋の右側には棚があり、以前部活の人達が使ってたような小道具や文房具がちらほらありました。
部屋の正面には窓があり、部屋を大きく占領するように真ん中にどっしりと構えたテーブルにうつ伏せていた二人の男子を照らしていました。
「なぁ琴馬(ことま)……僕宇宙行ったんだ……」
「……すまん、もう少し何を言いたいのか具体的に言ってくれよ、意味分かんねえよ、いきなり宇宙行ったんだ! なんて言われても、しかも暗い言い振りでよ」
「いやな?昨日ね、ちょっと校舎を休み時間に歩いていたら野球部が正面から走ってきてな?助っ人を頼んできたわけだよ、別に断る理由もなかったから参加しない理由もなかったわけだから参加することになったのな? で、試合は昨日」
「なるほど、さっきと言ったこととしっかり繋がるように話してくれな?」
もちろんしっかり念を押して。
「あぁ分かってるよ、それでな?9回裏、同点で最後の三人目は僕だったわけだ、点数を取ってやるぜ!って意気込んでバットを振ったんだね、そしたら宇宙へ行ったというわけだ」
「……意味わかんねえよ!何で野球している最中にいきなり宇宙へ行くんだよ!? 何があった!?あぁ?何に影響された?」
琴馬くん、さすがに今の発言に納得が行かずについつい起こってしまいました。
「わっ怒らないでよ、実はね?先日読んでた小説が電波の日常コメディでね?終わり方がすっごく納得いかなくてねー、何?まだまだこれからも続く的なあのお話、せっかく恋愛ストーリーを満載に話を進めてるのに誰とも結ばれること無く終わらせるんだよ? 納得行かないよ! 」
「だからってお前の話の内容まで電波にすんじゃねえ!」
椅子を後ろに追い出し、立ち上がって机をおもいっきりたたきました。完全にご乱心状態です。
「だいたいお前はな!いつもいつも……」
「話は聞かせてもらったぞ!」
そこへ大声と共に、部屋のスライド形式のドアを力いっぱいに開け、高らかに笑うような叫び声と共に一人の人が入って来ました。
「な!?貴様は!?
「やっほー、遅かったねぇ」
「おい、せっかく乗ってやったんだから空気よめよ」
そんな会話へ入ってくるかのようにズカズカと教室に一人入って来ました。
「何をグダグダ騒いでいる!?第一こんな目的もテーマも決めずに書いてる小説の中の会話の内容に意味なんざねえ!」
「おいこら!小説内で小説とか言うんじゃねえ! 話がこじれるだろう! 」
琴馬くん、ナイスツッコミです!……というかまじで内容めちゃめちゃになるのでやめてください。
「というか目的がないなら終わるかい?」
「( ´゚д゚`)エー 俺まだ登場したばっかだぜ!?」
そうです、三人目の君はまだ登場したばっかなのでココで終わったら何をしに入ってきたということになってしまうではありませんか。
「おいこら!ネット小説だからまだ表示されるが、もし本だったら縦表示で意味わかんねえんだ、つか小説で顔文字使うな!」
「琴馬くんだって小説って言ってるじゃん、ちなみに使ったらこうなっちゃうね」
「
(
´
゚
д
゚
`
)
エ
ー
」
「あ、そうそう、いい忘れてたけど三人目の俺……いや、私は鈴葉、女だ!」
「( ´゚д゚`)エー」
ちなみにバレないために名前は出していませんでした。
「だから琴馬くんだって顔文字使ってるじゃんまったく」
「いやだってよ、最初俺とか言ってたからどう考えても男だと思うだろ?性格だってさ……」
「いやーん!琴馬が私を男だっていうよ!?ひどいひとだよねー! 」
二人イチャイチャしていました。
「あ、いい忘れてたけど実は俺たち付き合ってるんだ」
「えー……」
「あ、僕達のお話しはこれで完結です、ありがとうございましたー! 」
「みんなありがとねー!」
「え、いや、あの……ありがとうございました……」
「そうそう、私話しあってココ来たんだよね」
「終わらねえのかよ!」
琴馬くんは鈴葉にツッコミ、どうやら治ったようです。
「まあまあ、コレ見てよ!」
そう言って部屋の真中にあるテーブルに複数の新聞をパッと投げました。
その新聞は全国のもあればローカルのものまで、ただ一面の大きく写っている部分は全て同じ内容だったようです。
「実はね?自校(ウチ)の昨日の野球の試合をしている最中にマスクをかぶった助っ人を呼んだらしいのよ、そいつが試合の後半最後の所でいきなり空飛んだんだって! それでそいつがその姿で宇宙にいるところを衛生で映像をキャッチしたんだって! もう世界全国で大騒ぎさ、こいつを見つけたら賞金2000万出すっていう学者も出てるらしいよ」
「なぁ鈴葉……」
「どうしたの?」
鈴葉さんは女の子口調で言い返しました。
「そのマスクマンってこいつじゃね?」
本人を見事に指を差して言いました、完全なる裏切り。
「あー……」
「い、いや!これは僕じゃなくて……ううん、僕だよ!そうだよ、彼氏が隠し事は良くないよね! でも鈴葉は僕を裏切らないよね! だって僕の彼女だもんね!?」
「オメエ誰だっけ……あ、お前この新聞の写真のやつじゃね!おい琴馬、捕まえるから手貸せ!」
男口調で言いました、これはひどい裏切りの連発です。
「気がついたの俺なんだから半分分けろよ!」
琴馬くんももう助ける気が微塵も感じられない発言です。
「でも情報持ってきたのは俺だからもう半分はやらねえからな!」
「ちょっと二人共!?友達じゃないの!?僕の彼女じゃないの!?裏切るのこの僕を!?」
「うるせえモブキャラ!名前がねえ時点で気が付きやがれ!」
そうです、振り返るとわかりますが一度も名前を呼ばれてません。
「悪いなモブ男、お前より金だ!」
「そんな〜。・゚・(ノ∀`)・゚・。」
そういった訳もあり、二人は一千万ずつ手に入れ、学者の施設の外で高らかに笑っていました。
「しかし、良かったのかな?まじであいつ裏切っちまって……」
「いいんじゃない?どうせモブキャラでしょう?それに続きができればきっと私達に復讐とか言ってやってくるわよ」
「それもそうだな……そういえば何でまたまた女口調に戻ってるんだ?鈴葉」
「ん?これ?実はね、私好きな人ができるとこういった口調になるんだ……」
「へー、その相手って誰?」
「……」
「……」
「続きは作者の気分しだいで!」
「えっ!?」
「ついでに言うと作者は何も反応なしだと多分続き書かないよ!」
「おい!」
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