真・恋姫†無双 雛里√ 鳳凰一双舞い上がるまで 第三章 11話 |
真・恋姫†無双 雛里√ 鳳凰一双舞い上がるまで 第三章 11話
人物紹介
一刀(二代目)一人称:僕 雛里への呼び方:雛里ちゃん
・外形:白髪に金色の瞳、肌も日を浴びなかった白い肌。そのせいでちょっと病弱そうにも見える
・服:白いシャツの上に狼の皮で作ったジャケット、ブルージーンズ、狼の皮で作った手袋
・やってること:大陸一周を企んでいる。
・天の御使いという名について:無関心
・武器:木刀→日本刀『鳳雛』
・特徴:雛里ちゃんへの愛情が以前より外に出ている。
雛里ちゃんからの愛情表現に弱い。(良く頭がショートする)
反戦主義(先代の死によった繋がり)、人の死に関して非常に感情的。→孫策に対して軽蔑感を持っている
(先代に比べ)活動的な性格している
己の存在に常に違和感を感じるも、雛里ちゃんへの愛を持って歩き続けている。しかし、その愛が揺るがされた時……
倉(真名:遙火) 一人称:あたし
・外形:黒髪(ショットカット)日を浴びなくて真っ白な肌。体が細くて旅行用キャリア鞄にも入れる
・服:白いシャツにプルージャケットに同じくプルージーンで作ったホットパンツ。飾りとかはしない。
・やってること:友だち作り、一刀たちと大陸一周
・今までで出来た友達:真理ちゃん、明命ちゃん
・武器:木の棒→『??』
・特徴:管理者の『左慈』と『孟節』の間の娘で、炎を操る力を持っている。
幼い時になんだかの理由で森の中に捨てられ、裴元紹という前山賊群れのお頭に育てられた。
雛里ちゃんに名前を付けられる前は名前がなく倉番をされていたので皆そう呼んでいた。後の『倉』という名前の元となる。
光を浴びない場所を好む。
裴元紹おじさまを殺した孫策を敵と思っている。
雛里SIDE
「新入り、次はこっちもお願いするぞ」
「あわわ、はい…」
次から次へと机に積もってくる書類たちを見て前が見えなくなるぐらいになると、私はため息をつきました。
「んじゃ、私たちはお昼食べてくるから、帰ってくるまで全部片付けておきなさいね」
「あわわ……コレを全部ですか?ざっと見て日が暮れるまでは続きそうですけど」
「それはあなたの頑張り次第でしょ?じゃねー」
文官の人たちが政務室から次々と消えて行き、結局私一人になってしまいました。
なんというか、新入りの扱いが酷すぎます。これが社会というものなのでしょうか……
あわわ…一刀さん、私が目指していた道は私が考えていたよりももっと厳しいものだったのかもしれません。
「でも…」
でも、今はただ頑張るしかありません。
一刀さんが何を考えて私たちを置いて孫策さんのところに行ったのか、それを分かるためには豫州の全てを権力を握っている、この袁術さんのお城で情報を集めるのが一番効率が良い方法なはずですから……
真理ちゃん、お願いね。
「さて、……誰も居ませんよね」
ちょっと、本気出しちゃいます。
私は机に置いてある書類の紙たちを集めて、一気に宙に向かって放りあげました。
真理SIDE
「てわ、警備おつかれさまでぇす(小声)」
「……おい、今なんか聞こえなかったか?」
「あ?何も聞こえてないだろ。大体こんな時間にこんな城の奥深く誰が来るってぇの。はぁ…腹減った。交代する奴らは何やってんだよ…」
てわわ、やっぱり、誰も私に気づきません。
番人さんたちも通り過ぎて、私は城の奥の方へ向かいました。ここには太守の部屋や、その他重要文書を保管する倉庫があるそうです。
あの時、私たちは北郷さんが何かに気づいていなくなった原因が、蜂蜜にあると確信しました。
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「てわわ、じゃあ、遙火ちゃんはそのまま北郷さんを行かせちゃったの?」
「…うん」
「どうして?遙火ちゃん、あの人たちのこと嫌いだったんじゃないの?」
「…嫌い。でも、一刀は自分に全部任せてって言った。それに、一刀、何かあたしたちのこと巻き込みたくないって顔してた」
「一刀さんはこの前私が白鮫江賊団に捕まったことのせいで私たちを何かの事件の生贄にしたくないと思ったんだよ」
雛里お姉ちゃんはそう言いながら私たち二人を見ながら言いました。
「真理ちゃん、倉ちゃん、私の言うことを聞いて。私たちも居ない今、一刀さんはきっと今までにないほど無茶なことをするに違いないよ。私は一刀さんがそんなことをするだろうと知っていて自分だけ安全なところに居られない」
「………うん」
「確かに、雛里お姉さんの言うとおりです」
北郷さんはここに来るまででも、私たちのことを守ることだけを気にしていました。これから一刀さんが何をするか、何を考えているかはわかりませんけど、きっと良い事ではないでしょう。
一刀さんがそんなことに私たちを巻き込みたくないという気持ちも分かりますが、私たちも北郷さんのことが心配です。
「でも、どうするんですか?今更北郷さんと孫策の居る揚州に行くのは得策とは思えません」
孫策が陣取っている場所は、州では揚州ですが、江東の向こうにある廬江です。
「……とりあえず、袁術さんの城に仕官しようと思うよ」
「てわわ、どうしてですか?」
「先ずあの蜂蜜。他の食品に比べて易いのはきっと関税がついてないから。税が蜂蜜にだけ付いてないということはきっと城の中でそう仕組んでいる人が居るということ。蜂蜜を利用して何かをしている人が居て、ここの官吏たちの中でもそれを助けてる人が居るか、何かしらの端緒があるはずだよ。先ずはそこに行って情報を集めよう」
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そう言って、三人一緒に城に向かったわけですが…
「てわわ、知ってました。袁術さんの目に私が見えないことなんて予想していたはずですよ」
別に、今更初めて見る人に気付かれないからって一々傷つく私ではありません。寧ろこうして潜入できるだけ好都合です。
袁術さんはここの太守さんではありますが、年は私や遙火ちゃんともそれほど離れていないらしく、政治に関してはほぼ軍師の張勲さんがやっているらしいです。あの人はどこか抜けてる気がするも、腹黒そうな顔をしていました。私の勘だと、きっとあの人も一刀さんが気づいた事件に何かしら関わっているに違いありまs……
「何者だ!」
………え?
「そこのあなたよ」
「て…てわわ?」
私はゆっくりと声がした後ろを振り向きました。
そこには、張勲さんのような制服(アレってこの城の正式制服とかですか?)として、蒼い髪を一つに結んだ、すごく厳しそうな顔の人が立っていました。
「どうやってここに入ってきたの。ここは美羽さまが出入りを許された者以外には来ることが禁じられているわよ」
「てわわ…あ、あの……わ、私のことが見え…るのですか?」
「何を馬鹿なことを言って……うん?不審者としては幼いね。道にでも迷ったの?」
「てわ…は、はい、そうです」
まさか、こんなところでまた私のことを一度で見切る人が現れるなんて…嬉しいですけど、時期的に危険です。
とにかく、ここはうまくごまかさなければ……
「わ、私、実は今日ここに始めて来て……どこに行けばいいのか分からなくて……気づいたら迷ってまして…それで……」
「………」
「あ、あの…ごめんなさい。許してください」
なんとも女の人の顔が弛みません。すごく怖いです!人に見られるのがこんなに怖いなんて知りませんでした!
「……そうなの」
「…へ?」
あれ?
「そういうことなら仕方ないわね。出る道はあの角で右に曲って真っ直ぐ行けば警備の者が居るからそいつらに……いや、私自ら案内してあげた方が早そうね」
「だ、だだ、大丈夫です。自分でも行けます」
「ほんとに大丈夫?……いや、ここまで迷って来たという娘の話は聞けないわね。やはり、私が案内してあげましょう」
「てわわ…」
こ、ここは取り敢えず従った方が良さそうです。このせいで他の人たちにまでもバレてしまったら本当に取り返しのつかないことになってしまうかも知れません。
結局、その女の人と一緒に城の外へ向かうことになりましたが…
「ところで、お前の名前は何だ?」
「てわ?あ、あの……しょ……理々(リリ)って言います」
「リリか、……良い名前ね。私は紀霊よ」
「あ、ありがとうございます、紀霊さま」
「さまなんて堅苦しいこと言わなくていいわ。あなたは侍女新入りかしらね。軽くお姉さまぐらいに呼んで構わないわ」
「お、お姉さま…ですか?」
私にお姉さまは百合お姉さまと朱里お姉さまだけ……というわけではなく、単に他にそう呼ぶ人が居なかっただけなのですが……
何か、思ったほどそう堅い人ではないようです。それどころか、迷った侍女を案内してくれる将なんて……何か優しい人です。
「何?私がお姉さまって呼ばれる年では見えないというの?こう見えても結構若いのよ?」
「いえ、決してそういうことでは……あ、あの、助けてくださってありがとうございます、紀霊お姉さま」
「うーん……いい響きね」
「てわわっ!」
紀霊お姉さまは突然両手を開いて私を抱きつきました。
「やっぱ美羽さまもいいけど、この年頃の娘にお姉さまに呼ばれるのは嬉しいわねー」
「て、てわわ!てわわ!」
もう何がなんだか分かりません!
倉SIDE
「オレが袁術軍の突撃隊長、楽就だ!お前が新入りの奴だな!記念に一度手合わせしてやる!さぁ、得物を構え!」
「…………?」
何で、子供がこんなところに居るんだろう。
「…ん?何だ?早く構えろ!」
「……」
背は、真理ちゃんぐらい…もうちょっと低いかも。
…あれ?何であたし、ここに居るんだっけ。
「コラ!オレのことを無視するな!」
何かプンスカいってるし……戦えば良いの?
「…あたし、得物コレで良い?」
あたしはいつも持ち歩いてる木の棒(三号、一号は一刀に、二号は孫策に壊されたから、三号)を出して言った。
「何だ、それがお前の武器か?そんなので敵が斬れるか」
「……斬るんじゃない。ぶっ飛ばす」
棒は良い。
人を傷つけることもなく制圧することが出来る。
剣とか、槍なんて人を傷つけるための武器…一刀は、あたしが自分みたいに剣を習うより、得意な棒をそのまま使うことを勧めた。
「ふん!そんな木の棒なんて、剣で斬ったら直ぐに壊れるだろ!話にならない……ちょっと待て。お前!武器倉庫に行って槍を持って来い!」
そう言って、その子は後ろに居る銀色の鎧を来た兵士にお使いをさせた。名前なんだっけ……握手?悪臭?
暫くして、兵士一人が模擬戦に使う槍を持ってきた。
「これを使え!」
「……槍は嫌。矛先がないのが良い」
「そんな緩やかな武器なんてないぞ」
「……じゃあ、それでも頂戴」
あたしはその槍をもらって、ちょっと心を集中させた。
そして、前夜鞄から持ってきた、一刀曰く、『らいた』っていう火打石で火を起こした。
そして、その火を増やして、強くした。
強く……もっと強く……
「な、何だ?」
チィーー――!!!
もうちょっとすると、槍の先の鉄の部分が解けて落ちてきた。
これでよし。
「……うん」
「…おお!お前なんだそれ、凄い!どうやったんだ!」
「……子供には教えあげられない」
…あ!人の前でしちゃいけないって言われたのに………後で一刀に怒られるかもしれない。
でも…バレなければ大丈夫。この棒も、槍先さえなければそれっぽく使えそうだし。
「むっ!お前!オレが背が低いからって子供扱いしたな!お前なんてオレの剣でキッタンキッタンにしてやる!」
「………」
そもそも、なんであたしあの子と戦わなきゃいけないの?
あたしはただ、雛里ちゃんと真理ちゃんが何か一刀さんが思い込んでることについて情報を集めるまで時間を潰すつもりで付いてきただけなのに……
この楽手っていう子誰?
「やあああああ!!」
「!!」
突然隔週が剣を抜いてあたしを攻めてきて、あたしは驚いて塞いだ。
「……いきなりなんて卑怯」
「戦場でそんなものなんてないよ。ぼうっとしている方が悪い!まだまだ行くぞ!!」
楽手は本当にそのまま続いて剣を振るってきた。
あたしはそれを棒で塞ぎながら対応した。
流石に木の棒よりは堅い。
あの娘、剣を振るうのが結構強そうなのに、棒が折れない。
「どうした!いつまでも塞いでばかりいるつもりか?七乃が骨のある奴が来たというから期待してたのにお前はその程度かなのか!」
「……っ!」
でも、いつまでも防御ばかりしていたら、いつまでもあの学主が攻撃をやめてくれそうにない。
だから…こっちからも行く。
「っん!」
「うぉっ!」
棒を一度大きく薙いで取り敢えず距離を取る。
……
「お前、名前なんだっけな!」
「……倉……お前は…逆取?」
「((楽就|がくしゅう))だよ!さっき言っただろ!」
あ、そうだった。がくしゅうだった…どう書くのかは分からないけど。
「上官の名前も一回で覚えられないなんて無礼だろ!」
「……上官?」
「そうだよ!彩が次に骨のある奴が来たらオレにくれるって言ったんだ!」
「……なのになんであたしと戦ってるの?」
「半分はお前の武を計らう試験だ!」
「試験……」
…つまり、このがくしゅうに負けたらここに入れてもらえないんだ……
「後、半分はオレが暇だから暇つぶしに……ってうお!!」
今度はあたしからの奇襲で互いの武器がぶつかる音が響く。
「いきなり上官を攻撃するなんて成ってない部下だな」
「…まだあたし、がくしゅうの部下じゃない」
「面白い。オレが勝ったら大人しくするってことだよな」
「……負けない」
「上等だー!」
ガチン!!
雛里SIDE
「あわ?これは?」
書類を片付けているうち、少し気になるものが目に入りました。
それは、この街の地図。正確には、治安管理をうまくするように街の店舗たちを詳細に書いてある図だったのですが……そこで一つ気づいたのです。
「蜂蜜屋が…『あれ一つじゃない?』」
城のあっちこっちに蜂蜜を売る露店や店舗がありました。数えてみれば10カ所以上。街に均衡的にばら撒かれています。
この価格にこの店舗の多さ…まるで誰かがこの城の人たち全部に蜂蜜を買わせようとしているみたいでした。
「これは…単なる商売のために策とは思えません」
この城に蜂蜜を供給してる商人は誰でしょうか。ここにはそこまでは書いてありませんでした。
蜂蜜のような高価品なら、それを利用した不正を防ぐためにどこかに店舗たちの売上以外でも詳細な情報などを保管しているはずです。
ここは下級管理たちが働くところなのでそういう情報までは手に入れそうにありませんけど…
「それにしても、一刀さんは、どうやってこれに気付いたのでしょう」
一刀さんの今回の行動は咄嗟でした。
蜂蜜のお茶を一口した途端にそれを吐いて外に向かったのです。
「…中に何か入っていた?」
蜂蜜に何か入っていた……そしてそれが、『何か良くないもの』だったからこそ、一刀さんはあんな行動をとったのでしょう。
そして、私たちから離れたことは、私たちの安全を確保するため。それを逆に取ると、そのままだと私たちが危険だと判断したのでしょう。
それほど裏が大きな者だとしたら……
「…あ」
……しまったです。
私たちは今どこにいるのですか?
袁家です。
四世に三公を出したいう名門家、そして同時に、大陸のどこよりも腹黒い事件たちの黒幕が現れやすい場所です。
「袁家の元老たちが関わっています」
確か豫州は名目上袁術さんが刺史ということになってますが、実際に実権を握ってるのは後ろで袁術を挙げた袁家の元老たちです。
それを良い気に関税をあげ、暴政を行い、その上今度はまた大きな事件を起こそうとしているのです。
「………」
一瞬、冷や汗が落ちました。浅はかでした。
私は虎穴に自ら入ってきたのです。しかも他の娘たちも連れて……
一刀さんはこんな状況を作りたくなくて私たちを置いていったのかもしれません。
私たちが自分の後ろを探っていると気付いた途端、相手は直ぐ様私たちを排除しようとするでしょう。
そんな中、私は一刀さんも居ない状況で自分と倉ちゃんたちを守ることが出来るでしょうか。
「…一刀さん……」
一刀さんがいつも感じていたのがコレですか?
責任感と重圧感……
真理SIDE
「ほら、ここまで来ればもう大丈夫ね」
「は、はい、ありがとうございます…」
「………」
「き、紀霊…お姉さま」
「うむ。それではお姉さまはここで失礼するわね。仕事があってね」
「は、はい」
「それじゃあ」
紀霊…さんはそうやって他の所へ向かいました。
「……はぁ…」
私はそのまま廊下に背中を任せて座り込みました。
怖かったです。あのまま捕まってしまうのかと思いました。
私の招待がバレたのが他の人だったら間違いなく捕まってどこかの間者かと審問されて……拷問を受けた挙句には兵士たちの慰み者に……
「うわっ!」
「てわわ!」
そう廊下で震えていたら、歩いてきていた兵士一人が私の足に引っかかって倒れました。
「おい、おい、何やってんだよ。平地で転けるとかマジウケるぜ」
「うるせーな。何かにひっかかったんだよ」
「引っかかるものなんて何もねーじゃん。嘘言うならソレっぽいのにしようぜ」
「ぐぬぬ……」
私のせいで転けたのを…気づいてない?
……そうです。普段の人なら、私に気づくはずがないのです。
私の姿が見れるはずがないのです。
なのに、あの紀霊さんは一度で私を見抜きました。何かの騒ぎを起こしたとしたらまだしも、何もしてない私を気付いた人なんて、今まで北郷さんと遙火ちゃんぐらいしかいませんでした。
増してや実のお姉さまたちも私のことにいつも気づいてくれるわけじゃないというのに……あの人は…
「紀霊…お姉さま」
……もう一度中に入りましょう。
何か手がかりを見つけなければなりません。
倉SIDE
「はぁ……はぁ……」
「せぇ……せえ…」
どれだけ戦い続けたのだろう。なかなかオチが見えない。
相手が疲れてきたと思ったら、その分疲れてきているあたしの姿を見つけた。
どうしても、相手を上に立つ事ができない。
でも、この感じ、一刀や孫策と戦っていた時とは違う。
あの人たちには勝てないことが分かる。格が違うって分かる。
でも、こいつは、もうちょっとで勝てそうなのに、あたしがもうちょっと、ほんのちょっとだけもっと強かったら勝てそうなのに、勝てない。
そんな感覚がすごく歯がゆくて………気持ちいい。
「<<ブルブル>>」
体が震えてくる。
疲れたからじゃない。体は疲れているけど、それでもまだ戦いたいって言ってる。
戦って、きっと目の前の相手に勝ってみせよと、体が戦うことを楽しんでる。
今までは戦うのがすごく嫌で、疲れたのに、こいつと戦うのは、いつまでやっても飽きそうにない。
「お前……なかんかやるな。久しぶりに全力で戦える奴に会った」
「……全力?」
今までは全力じゃなかったって?
「まぁ、オレはいつでも全力で戦うけどな。お前はどうやら全力でやっても勝つのは難しそうだ。だから、全力の全力で戦ってやる!」
「………」
全力の…全力?
……面白い。
「じゃあ、あたしは全力の全力の全力で戦ってあげる」
「な…なんだと!んじゃあ…オレは全力の全力の全力の全力で戦う!」
「……全力の全力の全力の全力の全力」
「っ!全力の全力の全力の全力の全力の全力で…!!」
「……全力の全力の全力の全力の全力の全力の全力の全力の………」
「全力の全力の全力の全力の全力の全力の全力の………ええい!もう良い!とにかく、これが互いに最後の一撃だ!」
「……これで終わらせる」
「「あたし(オレ)の勝ちで」」
・・・
・・
・
「亜季ぃ、真面目に調練やってる?今日新入りが入る予定だったはずだけど……って、亜季?!それに新入りの娘も?二人とも何をしたのよ!まさかお互い全力ぶち切って戦って同時に力尽きて倒れたとかじゃないでしょうね。兵の調練はどうしたのよ!ちょっと、二人とも起きてみなさい!
・・・
・・
・
あとがき
えー、というわけでなんとかいい具合に一回を収めたつもりでいます。
個人的にはかなり気に入ってます、今回。
というか、
最初は金髪のグゥレイトゥーさんが楽就新しく描いた時、コレ入れようとしたら色々苦労しそうだなぁと思ったのですが、
割と良い感じじゃね?
寧ろ倉と良い友だちになれそうじゃね?
というわけで二人を絡ませました。倉のお友達第三号予定です。
紀霊さんは金髪のグゥレイトゥーさんで2つのヴァージョンがあるわけですが、自分が見たのは取り敢えず修正前の方です。そっちの方が気に入ってますし。
コレです。 http://www.tinami.com/view/181089
こっちは新しいものです。 http://www.tinami.com/view/197828
七乃がバスガイドなら、彩さんはスチュワーデスって感じです。或いは女パイロット。理由はなんとなくです。ざっと見てそんな感じがしました。
詳しい設定は大体書いてあるものを採りましたが詳細に行くと
・袁術ぐらいの小さい女の子にやさしい。(七乃のように美羽限定ではなく、女の子全般ということが違う。ただし、変態ではない)
・上の理由で亜季もなんだかんだ言っても甘やかしていたりする。おかげですっかり脳筋に育ったため、本人はかなり後悔している。それでも厳しくは出来ないところが辛いところ。
取り敢えず、亜季との関係は、亜季が戦場で突っ走ると、後で怒るお姉さまのスタイルです。戦場ではすっごく強いし、厳しい人ですが、基本的には甘やかすタイプ。
上でも真理ちゃんを見かけては優しく(?)城の外に出られるように案内してくれました。今作品で鬼のような戦場の彩さんが見られるかは未知数です。
次は楽就ですね。
これは大変言い難い話ですが、韓国語だと楽就の読み方は悪臭と読み方が同じです。それで金髪のグゥレイトゥーさんのイラストを見た時、『あんな子が楽就(と言いながら韓国語発音だと悪臭と同じ)』とつぶやきました。上の倉がごとごとに名前を間違えるのはそこから思い出した話です。くだらない話です。
最初はかなりキャラ作りに手こずると思ったのですが、割りと倉の相方のスポットでうまく収まられそうです。
http://www.tinami.com/view/322501
最初見た時男だと思ったのは内緒です。その前に描いた沮授を見た直後だったのです。どうでもいい話ですけど、この外史に沮授が出ると男の娘確定ですからそのつもりでお願いします…
細部設定はこんな感じです。
・一人称はオレ(最初は男だと思ったのでこうなりました。後で片仮名に変えたのですが)
・強そうな奴を見たら直ぐ戦いたくなります。でも実際には紀霊さんに負けるぐらいです。
・倉とは炎の力無しだと同格ということにさせておきます。
・紀霊さんをいつも困らせけど、倉が来てそれもなんとか収まるかなぁと期待されています。
・やっぱちょっと子供なところもある。
こんな感じです。
他の意見あったら追加します。
例えば、亜季ちゃんはそのまま男で良いとか、そういう意見大歓……
「許しませんよ?」
げっ、ヤバッ、待て話せばわか……
「では、みなさん、ノシノシ
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真・恋姫無双の雛里√です。 雛里ちゃんが嫌いな方及び韓国人のダサい文章を見ることが我慢ならないという方は戻るを押してください。 それでも我慢して読んで頂けるなら嬉しいです。 コメントは外史の作り手たちの心の安らぎ場です。 今回は雛里ちゃんたちのターンです。 一緒に此度出る袁術軍のオリキャラの紹介もします。 |
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袁家という魔の巣窟に自ら囚われてしまった鳳雛・・・つまりは囚われた雛里ん可愛いよ!ハァハァ・・・おっと。紳士成分が駄々漏れしていたようです。(通り(ry の七篠権兵衛) ・・・え?どゆことですか?(TAPEt) 囚われの雛・・・なんというゾクゾクする表現・・・!(通り(ry の七篠権兵衛) 彩さんについては後ほどまた説明する機会があるでしょう。真理ちゃんは自分なり役に立ちたかったのでしょうけど、思わぬ壁にぶつかってしまいましたね(TAPEt) 彩さんすげぇ!(アルヤ) 紀霊に発見されるとは驚きです。しかし危険なところに飛び込みましたね。(山県阿波守景勝) |
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