大問1 プロローグ 第一問 振り分け試験当日
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☆SIDE???★

 

 

「それでは、始めてください」

 

 

 

 

 カカカッとシャーペンの書く音が聞こえてくる。

 

 今日は文月学園のクラス分けの振り分け試験当日だ。

 

 みんな気合入ってんなー。

 

 おっと、自己紹介がまだだな、俺はーーー・・・

 

 

 

 

『ガタッ!』

 

「姫路さん!?」

 

 

「ん?」

 

 

 

 

 なんだ?と思ってその音の方を見たら・・・

 

 

 

 

「あれは明久と・・・姫路、だっけ?」

 

 

 

 

 そこには、床に倒れ込んだ姫路を心配そうに抱き起こしている明久がいた。

 

 てか、明らかに姫路の顔色悪そうだな、大丈夫なのか?

 

 ん?あれは試験監督の先生?明久達の方に向かって歩いていったな。

 

 

 

 

「姫路、試験途中での退席は無得点扱いとなるが、それで構わんか?」

 

「なっ!?先生!?いくらなんでも具合が悪くなって退席するだけで無得点扱いなんて、そんなの酷すぎです!!」

 

「吉井は席に戻りなさい。さぁ、どうする姫路?」

 

 

 

 

 くっ・・・と悔しがっている明久が目に入った。

 

 まあ確かにそれには同感だな、いくらなんでも厳しすぎる。

 

 今度あの婆さんに俺からも文句言っておこう。

 

 

 

 

「ま、にしても・・・」

 

 

 

 ちらっともう一度明久の方を俺は見た。

 

 

 

「やっぱお前すげーよ・・・」

 

 

 

 自然とそんな言葉が俺の口から出ていた。

 

 あいつは普段はただ馬鹿をやっている奴にしか見えないって言うのがみんなの中の評価らしいが、そいつはちょっと違うと俺は思う。

 

 あいつは誰かのために一生懸命になれる。

 

 たとえそいつが、普段は喧嘩ばかりしているような奴だったり、その日初めて会った小さい子だったり、今みたいな状況だったり、な・・・

 

 

 

 

「………退席…………します……」

 

「では姫路、お前は無得点だ」

 

 

「………はい…」

 

 

 

 っと、考え事しすぎたな、やっぱり姫路は退席か。

 

 まああれじゃ仕方ないって、ふらふらじゃねえか、あれじゃあぶなって、明久・・・?

 

 

 

 

「姫路さん掴まって。僕が保健室まで一緒にいくから」

 

「え・・・よ、吉井君・・・?」

 

「何をしている吉井!早く席に戻れ!!」

 

「すみませんっ!!ものすごく頭痛が痛くて僕も退席します!!」

 

「はっ!?何を馬鹿な事を言っている!!」

 

「じゃあ、腹痛がものすごく痛いんです!!」

 

「そういう問題じゃないっ!!」

 

「というわけで、じゃ!失礼します!!」

 

「待て、吉井!!」

 

 

 

 

 

 ピシャッ!っと音を立ててドアを開け、明久は姫路を連れて出て行った。

 

 それを俺はポカーンと見ていたが、後から小さな笑いをこらえる事が出来なかった。

 

「っはは・・・やっぱり明久だ、ああ、すごくお前らしい・・・」

 

 誰かのために一生懸命になれる、自分だけじゃなく周りを奴らを何の躊躇もなく助けるところが、な。

 

 ああ、すごく羨ましいな、そんな″心″を

 

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(さってと、俺はどうしようかっと・・・)

 

 

 

 

 結局あいつらはFクラスに入る事になるだろうし、俺も無記入で出す事にしようか。

 

 けどそしたら残りの時間が長いしなあ、なにか口実でも作れれば・・・

 

 

 

 

「ふん、クズが…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・あ、こいつ(・・・)今何て言った?

 

 正直その台詞は知り合いが言ってるところを何度も見たことがある、が、完全にここまで見下した、いや、明らかに人に対して言うような感じじゃなかったんだけど・・・

 

 

 

 

 

「まあいい、あんな馬鹿がいてもいなくても変わらん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・へえ

 

 

 

 

 

 

 ガシャンッ!!←(俺が筆箱を落とした音)

 

 ころころ・・・←(その筆箱からペンとかが転がっていく音)

 

 

 

 

「ん!?今度はなんだ!!」

 

「すいませーん、俺が筆箱を落としてしまいましたー、すぐに拾いますんでー」

 

 

 

 

 

 そう言いながら俺は席から立ち上がって、落ちたペンを拾いながら、そいつ(・・・)と近くのペンの位置を確認していた。

 

 よし、あれだな・・・?

 

 

 

 

 

「貴様!勝手に立ちあが「おおっとぉ!?落としたペン踏んじゃって転んでえぇぇぇーーーっ!!」は!?」

 

 ダンッ!!←(ペンを踏んだ足とは逆の足で支えた音)

 

 

 

 

 

 さて、ここで言うのもなんだが、さっき中断した自己紹介を少しだけしよう。俺は実は足腰の力がものすごく強い。

 

 それこそ、短距離走でオリンピック出て世界新記録を軽く越せるくらいにすごい。

 

 しかも、そのスピードをたった一歩踏むだけでいきなりほぼトップスピードと変わらない速さを出せる。

 

 まあいきなりこんな話をしても殆どの奴らはいきなり何言ってんだと思うだろうが、今の状況を見てほしい。

 

 今、俺はわざと落としたペンを踏んでバランスを崩している。

 

 んで、その状態で、逆の足で床についたと。

 

 そしたらその支えた足につい(・・)思いっきり力が掛かっていて、ついでに言うと今の俺は前のめり状態、しかもそいつ(・・・)に向いた状態で。(ちょうど頭はそいつ(・・・)のみぞおち辺りの高さだった)

 

 つまり・・・

 

 

 

 ぐきゃっ!!

 

 

 

 

 

「ぐぼぉっ!!?」

 

 

 

 

 

 と、なんか嫌な音を出しながらそいつ(・・・)は吹っ飛んで行った。

 

 ちなみにそのまま黒板にぶつかって動かなくなっていた。

 

 さて・・・

 

 

 

 

 

「すいませーん、なんか頭ぶつけて具合悪くなったんで、早退しまーす」

 

 

 

 

 と言いながら、俺は残りのペンを拾って、荷物をまとめていた。

 

 口実作る手間が省けたな・・・

 

 

 

「よし、これは全部カバンにいれて、これ(・・)は手で持ってくか・・・ん?明久の奴、自分と姫路の荷物も持ってってないじゃん、しょうがないな・・・」

 

 

 

 

 そう言いながら、俺は二人の荷物も一緒にまとめて、唖然としてる他の生徒を無視して教室を出て行った。

 

 まあ、明久たちは保健室にいるだろうな。

 

 そう思って俺は保健室に向かっていった。

 

 

 

「あれ?あいつら、こんな時間に何で出てんだ・・・?」

 

 

 

 その様子を、たまたま廊下にいたジャージを着た、赤がみったオレンジ色の短い髪をした男が見ていた。

 

説明
今回から本編です。今回は明久以外のもう一人のオリジナル主人公からの視点です。
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明久 バカとテストと召喚獣 テイルズオブジアビス オリ主 

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