海賊戦隊ゴーカイジャー VS 激走戦隊カーレンジャー またしても交通安全!!
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またしても交通安全

 

地球の平和と、人々の笑顔を守り続けてきた34のスーパー戦隊。

宇宙帝国ザンギャックとの戦いで失われたその力の内の1つを持っていたのは、とんでもない奴らだった!

 

「ここでお腹踏まれたこともあったけど、いいお湯だったなあ。」

慰安旅行で山奥の温泉に来ていたペガサス社員の一般人は上機嫌で温泉上がりのコーヒー牛乳を飲んでいた。

広々としたロビーの椅子に寝転がろうとして視界の端に写ったのは、

「うわ!ザンギャック発生!」

反射的にアクセルチェンジャーに向かって叫ぶ。

「お客さん、どうかしましたか?」

元ザンギャックの行動隊長のような姿のイソギンチャク顔の一般市民が元戦う交通安全激走戦隊カーレンジャーリーダーの猿顔の一般市民に近づいてくる。

「何をする気だ、ジェラシット!」

「あ、いえ……わたしは一般の温泉旅館の従業員です。……確かに宇宙から来ましたけど。」

「え?……なんだ、わたしの勘違いか!……といやぁ!」

猿顔の一般市民はジェラシット顔の一般市民を蹴り飛ばして距離をとる。

と、旅館の女性従業員が飛び出してきた。

「私のダーリンに何をするんですか!」

「ダーリン?え?ジェラシットが!?」

猿顔の一般市民は激しく驚く。

驚いておおげさにのけぞって、さりげなく1、2歩ほど下がる。

「宇宙人じゃいけないんですか!?あなたも宇宙から見れば宇宙人でしょう!」

「……はあ、確かにわたしの妻も宇宙人ですが……、それよりジェラシットってところが問題なんだよ!」

「ジェラシットがなにか悪いことをしたって言うんですか!?あなたの偏見です!」

「いや、したんだよ。」

「だとしたらそれは別のジェラシット……、えっ!?」

「いや、だからわたしは、そのジェラシットに誘拐されそうになったんだよ!「俺の愛するインサーンの希望だ」って!」

「嘘です!だって彼は私に「I love you」って言ってくれたんですから!」

「それもわたしが教えたの!それより前に!」

「だいたいあなた誰なんですか、偉そうに!」

「何を隠そう、実はわたし、戦う交通安全、激走戦隊カァァァァァレンジャー!のレッドレーサー、だったんだ。」

「何を証拠に……」

「見ればわかるでしょう。わたしの顔を見て!」

女性従業員は恭介の顔をしっかりと見た。

「よく見て!」

更に目を凝らす。

「もっとよく見て!」

「何も出ないじゃないの!」

「いや、見えるはずだ!わたしの顔を隠す、邪魔な赤いマスクが!……馬鹿な、わたしにも見えない!」

「恭介さん、どうしたんでございますか?」

「面倒なんだよ、この元ザンギャックの一般市民と駆け落ちした女性従業員がー。」

「ああ、陣内恭介の名前で役者やってる恭介・ファンベルトがインサーンいう女のところに連れてかれそうになったっていうあれか。」

「で、あの宇宙人がジェラシット?」

 

翌日、

宇宙に留まっているザンギャック旗艦、ギガントホース。

「私は元ボーゾック一の外科医のDD(ドードー)リトール。私が出撃してゴーカイジャーを打ち倒し、

ワルズ・ギル殿下の敵を取った上でチーキュを花火にしてご覧に入れましょう。」

その中で聞かれてもいないのに勝手にギガントホースで話し始める元ボーゾック一の外科医。

「私が勝利へと導いてご覧に入れましょう。」

しかし沈痛な面持ちのインサーン、ダマラスはまったく聞こうともしない。

どうせインチキだろうと思っているのだ。

 

「さあ、チーキュを花火にするため、よみがえリトール!」

DDリトールは懐から紙の箱を取り出すと、開封する。

中から出てきたのは瓶入りの錠剤。それらを全てコップの中に入れ、

「このどんな腹下しも瞬時に直してしまう、ギャックのマークのガンガガンをお湯に溶かすリトール。」

「おい、」

「ちょっと待つリトール。今は治療中だリトール」

「何やってんだ、このザンギャック野郎!」

振り向くと、マーベラスをはじめとした6人の海賊がいた。

「海賊リトール!?逃げリトール!」

「させるか!ゴーカイチェンジ!」

「和菓子屋の芋長は……どっちリトールっ!?」

「一気に決めるぞ!」

ファーイナル・ウェーイブ!

逃げようとしたところで止めを刺される。

 

そこへ駆けつけてくるカーレンジャー。

「君たちが倒してくれたのか。ゴォーカイジャー。」

「彼らがうわさの宇宙海賊でございますか。」

「なんや、俺らと同じ色しとるなあ。」

「ああっ、あなたがたは!激走戦隊カーレンジャーの皆さんですよね!?」

鎧は目を輝かせて近寄るが、思わずマーベラスたちは後ずさりする。

「おい、鎧……悪いことは言わないからそいつから離れろ。」

「えっ、どうしてですか?」

「それはだな……」

 

肩で息をするマーベラスたち。演出兼脚本兼主演のアクションシーンでの要求があまりに過酷すぎたのだ。

「……まあまあ、見せられる程度のものになったな。」

思い切りぶん殴ってやりたい衝動に駆られるマーベラス、ジョー、ルカだったが、それもできないほど疲弊していた。

そして劇が終わってから、録画を見る恭介。

「……ビデオに録画したものだが、たいしたことないねえ。カーレンジャーにゴーカイチェンジしてやってくれないかな?」

「何?もう疲れた?何を言っているんだ!カーレンジャーの大いなる力を手に入れたときのあの情熱はどうした?もう一回だ!」

「演出も脚本も主演も最高なのに、5色の信号機がイマイチだなあ……。よし!劇団を解散しよう!」

「ああ〜!天馬の羽が!激走戦隊カーレンジャーのマークが!私を待っている!」

恭介はインディ・ジョーンズのような音楽をBGMに、軽々と踊るようなステップで、いや、実際に踊りながら去っていった。

 

「……こんな目に遭うぞ。」

「恭介、あんた結構とんでもないことやってたのね。」

マーベラスの言葉を聞いて言う菜摘。

 

「すみません、自動車会社のペガサスさんはここですか?ちょっと修理していただきたい車があって……」

菜摘がお客を迎え入れる。

「ええと、これなんです。」

後ろで引きずってきていた車を出す。

「あの、お仕事いただけるのはありがたいんですけどこれ車じゃないですよね?」

「車輪ついてるし、モーターで動くし同じようなもんじゃないの!」

そのとき、ペガサスの奥にあるサイレンが鳴り響く。

「わかりました!わかったので!あとは任せてください!」

客を半ば追い出すようにして帰させる。

「みんな、ボーゾック再び発生よ!」

 

「菜摘!」

ドラゴンクルーザーで現場へ走る菜摘に洋子が声をかける。

「でも、なんで今になってボーゾックが……」

「そういえばさっきのやつもボーゾックだったわね。外科医だったとか……」

「調子が悪くなって負けたボーゾック……」

「まさか!」

2人の声が重なった。

 

「大変です、皆さん!」

「どうしたんだ?鎧」

マーベラスが展望台から降りてきた鎧に聞く

「この地球を花火にしようとしたやつが復活したんですよ!」

 

「お前はエグゾス・スーパーストロング!」

エグゾスの元に着いた恭介が叫ぶ。

「余は暴走皇帝エグゾス、宇宙の悪の支配者なり!

まずは手始めにこのチーキュを破壊して、ザンギャックに格の差というものを見せ付けてやる!

行け!復活ワンパーたちよ!」

「チーッス!」

ワンパーたちの攻撃をなんとか捌く恭介。

「着いたで!おらあ!」

「私たちも着いたわよ!はっ!」

「てやぁっ!」

「まさかエグゾスが復活するとは……」

「戦う交通安全!激走戦隊 心はカァァァァァァレンジャー!」

 

「し、しかし、心はカーレンジャーとは言っても……さすがに厳しいでございます!」

「弱音を吐いちゃ駄目!」

 

銃撃音が響く。

「よう。お前ら、地球を花火にするとかぬかしたらしいがそうはさせねえ。この星にある、宇宙最大のお宝を手に入れるまではな。」

「ゴーカイチェンジ!」

ゴーカイジャーたちがワンパーを斬り伏せている間にカーレンジャーはワンパーの群れから抜け出す。

「ゴーカイジャー、私たちにレンジャーキーをくれ!」

 

「激走!アクセルチェンジャー!」

 

「オートブラスター、シフトアップ!」

まとめて吹き飛ぶワンパー。

カーレンジャーも呼びつけたフォーミュラーマシンで次々と敵を倒していく。

「ブルーレーサー、危ない!」

後ろから殴りかかろうとするワンパーに

「シュラシュシュシュ!」

掛け声と同時に手裏剣が飛ぶ。

 

「誰でございますか!?」

「敵か味方か、宇宙の一匹狼ブラックレーサー。」

手裏剣を使い、格闘で敵を倒していく。

 

「6人目のカーレンジャー?」

「でも、そのしゃべり方、それに技、どこかでみたような……」

「気のせいだっぷ!」

 

「その口癖、どこかで聞いたような……。」

レッドレーサーだけ首をひねる。

「「だっぷ」ってことは、ダップでございますね?」

「しまった、つい癖が……。再会はドラマチックに行きたかったのに……。」

「しかし、VRVマスターのときも思たんやけど、よくそのヘルメットに顔が入るなあ。」

 

「あ、別に200人目のヒーローにカウントしなくていいだっぷよ。え、200人目はアバレピンクなので201人目?」

 

 

「本官も来たぞ!」

「シグナルマン!」

「あれ?でもシグナルマンさんってレンジャーキー、ありましたよね?」

鎧はベルトのバックルからシグナルマンのレンジャーキーを取り出す。

「それならば、こういうことがあったのだ!」

 

「本日も、誰も通らない!チーキュの平和を守った後のコバーンベースの設置は気持ちがいい!」

本当に気持ちがよさそうに声を上げるシグナルマン・ポリス・コバーン。

妻のシグエ、数年前に晴れて警察官となった息子のシグタロウとともにポリス星で平和な暮らしを満喫していたシグナルマンだったが

宇宙帝国ザンギャックが地球に攻め入ったと聞いて、すぐさま地球に駆けつけたのだった。

「しかしあの戦いの後、すべての戦隊の力はレンジャーキーとなって宇宙に散ったと聞く。

その中には本官とともに戦った戦う交通安全 激走戦隊カァァァァァレンジャー!のものも入っていることは、

ペガサスの元カーレンジャーのチーキュの一般市民からも聞いた。なのになぜだ!」

シグナルマンは両手を強く握る。体中を震わせて叫ぶ。

「なぜ本官のレンジャーキーは存在しないのだ!これではまるで本官の活躍がなかったことにされたようなものではないか!

本官の許可なく本官を仲間はずれにしてはイカン!」

シグナルマン・ポリス・コバーン、生身での戦闘力が人一倍なら自己顕示欲は人十倍である。

「このりりしい顔つき!鍛えぬいたたくましい身体!そして本官の活躍!

どれをとっても本官のレンジャーキーがあるべきではないか!……はあ。」

そこまで言って力なくうなだれた。

躁鬱の激しさも人一倍であるシグナルマン・ポリス・コバーンは手のひらを解くと同時に、地面に何かが落ちた音を聞いた。

ふと、そちらに目をやると、

「本官のレンジャーキーだ!」

こうしてシグナルマン・ポリス・コバーンは突然踊りだした。

「お母さん、あのポリス星から来たおまわりさん、何で踊ってるの?」

「見ちゃダメ!子供のころから詰め込み教育をされすぎたお気の毒な人なの。」

通りすがった子供の質問に、母親はそう答えると子供の腕をつかんで早足で去っていく。

 

シグナルマン・ポリス・コバーンのその日の勤務日誌にはこう書かれていた。

「本日も、コバーンベースの前を誰も通らなかった。」

 

「……そうだったんですか……。」

「ともかく行くぞ!シグナイザー!ガンモード!」

再び復活ワンパーが埋め尽くす中へと散っていく。

「それにしても、こいつら、紛らわしいのよ!」

ルカが叫ぶ。

 

「ええい、小賢しい!」

エグゾスが念力を使い、カーレンジャーとゴーカイジャーを持ち上げ、投げ飛ばした。

 

「みんな、大丈夫か!?」

レッドレーサーが尋ねる。

「ああ。」

青い戦士が答えた

「私も大丈夫。」

黄色い戦士が。

「僕も。」

「私もです。」

緑とピンクが。

「私が知っているのはシグナルマンとダップだけか……。」

「全員違う星で生まれた戦隊、ゴーカイジャーと同じね。」

 

「貴様らが、俺の相手か。見たことのないやつもいるようだな。

俺の名はキアイドー。地獄があまりにも退屈すぎたのでこの世に戻ってきた。

貴様らは俺の退屈を満たしてくれるのか?まずは小手調べだ。行け、ワンパーたちよ!」

「ここは私が言うべきなのかな?それじゃあ……」

レッドレーサーが一拍おいて言う。

「派手に行くぜ!」

 

「ゴーカイピンク、サーベルをくれ!」

「承りました!」

レッドレーサー、オートブラスターを投げる。

アイムはジョーにゴーカイサーベルを投げ、それをジョーが蹴ってレッドレーサーに。

同時にバイブレードがジョーの手に収まる。

「バイブレード、ゴーカイサーベル、ツインカムクラッシュ!」

 

「意外と即席でも戦えるなあ。」

「海賊をなめないでよね!」

 

「ハカセくん、私のシグナイザーを!」

同じようにしてシグナイザーを渡し、ゴーカイサーベルを受け取るシグナルマン。

 

 

一方、ゴーカイレッドたちは吹き飛ばされた先でGGボーンと出会っていた。

「お前たち、俺と手を組む気はないかボーン?」

「ふざけんな!」

「ビッグマネーを受け取れば気が変わるボーン」

「どうせ10円玉で100万えーん、とか言うつもりやろ!」

「お給料なら充分でございます!」

「そう言わずに、やるボーン!ビッグマネー攻撃!」

ビッグマネー(巨大な硬貨)を投げつけ、ゴーカイレッド、ブルーレーサー、グリーンレーサーは頭を打つ。

「気が変わった」

「10円玉やろうと1円玉やろうと、金は金や」

「私たちはGGボーンにつくでございます!」

 

「どうしたの!?」

「マーベラスさん、宇宙最大のお宝も手に入れてないのになんでそっちにつくんですか!?」

「無駄だボーン。3人は頭を打ったせいで金の亡者となった!金の魔力に取り付かれたのだ!」

「そうよ!それなら……!」

菜摘は突然敵に背を向けて走り出した。

「どうしたんですか、菜摘さん?」

ピンクレーサー、鎧も菜摘についていく。

「ごめん!しばらく2人で何とかして。」

ドラゴンクルーザーに乗り、走っていく。

 

「行きますよ、ピンクレーサーさん。」

「うん。」

 

「あったわ!これを使って……」

 

マーベラスがゴーカイサーベルを振り下ろす。

ピンクレーサーはバイブレードで受け止め、オートブラスターでサーベルを撃って攻撃をやめさせる。

鎧はエンジンキャノンとマフラーガンによる攻撃をよけ、それらはワンパーに直撃する。

「だが、お前たちがこの3人を倒せるわけがないボーン!数の上でも心の問題でもお前たちに勝ち目はないボーン!」

 

ついに直撃を受け、変身も解除されてしまう洋子と鎧。

 

そこへドラゴンクルーザーが到着する。

「待たせたわね!」

「イエローレーサー!」

「なんですか、それ」

「完成したわ!超強力掃除機!スイッチ・オン!!」

 

「なにが悲しゅうて金のためにザンギャックに寝返っとるんや!」

「私たちは人間失格でございます!」

「3人に取り付いたお金の魔力を吸い取ってやったの!」

「ああっ、せっかく洗脳したのにボーン!」

「なんで俺らは……」

「いつまでやってんだ、決めるぞ」

ゴーカイレッドに突っ込まれる。

「こ、これはまずいボーン!」

「アクセルキー、セット!」

クールマジィーックチャーアジ!

「クルマジック・ガレオンバスター!」

GGボーンは倒れた。

 

「行くぞ、ゴーカイブルー!」

レッドレーサーが声をかける。

「ゴーカイクルマジック!ダブルツインカムクラッシュ!」

「み、見事だ……!楽しませてもらったぞ。先に地獄で待っている!」

「失礼な、私が地獄に行くわけがないだろう?なあ君たち。」

「ジョー、あいつぶん殴っちゃって良い?」

「やめとけ。今はそんなことをしている暇はない。」

 

再び集まる13人

「皆さん!ここは一気に決めましょう!」

「その前に、このレンジャーキーを渡しておくだっぷ。」

 

 

「完成!カンゼンゴーカイオー!」

 

復刊宇宙ランドの付録、ノリシロン復刊に乗った大量のワンパーが降下

「急造でのりが乾いていないため性能を思うように発揮できないが、これで充分だ!」

そのとき空から降ってきたのは

「新手か!?」

「ジャンジャジャーン!バリンガーZだーい!」

「その声……まさかガイナモか!?」

「エグゾスの野郎にチーキュが荒らされてるってんで、助けに来たんだよ!」

「マジパネェ量の雑魚は俺たちに任せとけ!」

 

「あのエグゾスとかいうやつ、めちゃくちゃ強いぞ!」

「それならこのレンジャーキーで!」

鎧がブラックレーサーのレンジャーキーを使うと、腕がゴーカイオーのものに戻った。

同時に後ろで轟音が。

「おおっ、あれはビクトレーラー!ということは……」

鎧、舵輪を回して腕に装着されたガトリング砲を回す

「ゴーカイビクトリーツイスター!」

「……でも、カーレンジャーの大いなる力ってこんなんだっけ?」

ハカセは戦いながらも疑問を感じていた。

 

「あれで勝てるのでございますか?」

「いや、無理だ。エグゾスを倒すには私たちも戦わなければな。」

「レッドレーサー、どこ行くの!?」

「ペガサスだ!レンジャービークルを持ってくる!」

「でもレンジャービークルは2台しか直ってないのよ!」

「ゴーカイオーのパーツと合体させる!」

「そんなの無理よ!あっちのメカニックも分かってないのに!」

「それでも今はやるしかないんだ!」

 

「ゴーカイジャー!私たちにアバレキラーのレンジャーキーを貸してくれ!」

「おい、鳥。持って行ってやれ。」

ゴーカイレッドが舵輪を回しながら言う。

 

レッドビークルとブルービークルが合体する。

「ゴーカイトレーラーはイエローレーサーが動かしてきてくれ!私はゴーカイマリンを動かす!

グリーンレーサー、こっちは任せるぞ!」

「おっしゃ、任せとけ!」

 

「足は接続されたな?さらに出でよ、アバレンジャーの大いなる力!」

「なあなあ、俺が操縦したんやから名前、俺につけさせてえな。その名も二代目天下の……」

「エンジン復活!ゴーカイRVロボ!」

「無視かい!」

「ゴーカイジャー!私たちの攻撃の時間を稼いでくれ!」

「わかりました!行きますよ、皆さん!」

「言われるまでもねえ!」

 

RVロボは右腕のドリルを使って地面にもぐり始めた。

 

「もう、撃てる弾丸はあと少し……」

「あのエグゾスとかいうやつには足止めぐらいにしかなってないよ!」

「まだか!?」

ゴーカイRVロボがエグゾスの下から現れる。

「RV!ドリルシールドスピン!」

エグゾスが、シールドに変形させたRVロボのドリルの上に乗せられる。

「何やってんだ、あいつら!?」

「ぐわあぁっ!回転させられすぎたせいでき、気持ちが、悪い……!」

「エグゾス、お前は15年間の間眠っていた!そのせいで三半規管が弱まってしまったんだ!

寝起きにこの回転はきついだろう!」

「う、これでは、胃薬が……おげえええ!」

「何やってんだあいつら……」

「ちょっと……あれは……戦隊としては……」

「………………」

ゴーカイオーの操縦室が沈黙に包まれる。

「ゴーカイジャー、とどめだ!」

「あ、ああ!」

RVロボとゴーカイケンを持ったゴーカイオーが飛び上がり、回転を始める。

「ゴーカイクルマジック!ハイパークラッシャー!」

 

「それじゃみんな、今度は宇宙で会おうだっぷ!」

ダップは再び宇宙へと戻っていく。

「皆さん、戦いが終わったら俺たちと一緒に行きませんか!?」

「夢の車は、私たちの手で作りたいんだ。」

鎧の申し出を断る恭介。

「手助けしてほしいのは宇宙に行くための装置の構造だけでございます。」

直樹も同調する。

「その程度なら教えて上げられると思うけど……」

「じゃ、よろしくね。」

「私たちはあなたたちがザンギャックを倒すまで地球に残るわ。さすがの菜摘でも、宇宙に行くための機器の構造の理解にはしばらくかかるだろうし。」

「何よ、私だけに任せる気?」

「いや、そこはほら、適材適所いうやつでなあ、」

「あー、もう!そんなこと言うんなら夢の車は3人乗りにしてやる!」

「いや、そんなこと言わんと」

「菜摘、ごめん!謝るからちゃんと5人乗りにして!」

「なあ、ええやろ?菜摘様ー!」

実と洋子は歩き出した菜摘を追いかける。

 

「面白い方たちでしたね。」

「ああ、なかなかに豪快なことをしてくれた。気に入った。」

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