恋姫無双 普通の人と乱世を駆けろ! 第7話 |
前回までのあらすじ
1 私は帰ってきたー!!
2 うわ・・・でたよ桃髪バカ娘
3 なにぃ賊だとぉ!くそぅ出るぞ!
〜幽州、琢郡周辺?白蓮side
「皆準備は出来たか?」
「「「「「応!」」」」」
「よし!黒蓮頼むぞ!」
「うん!お姉ちゃん!」
「伝令!賊軍突出してきました!全軍で突撃してきたようです!」
「黒蓮任せたぞ!」
「分かってる!お姉ちゃんは本陣に下がって!」
「応!」
白蓮side end
黒蓮side
「皆!私が合図したらいっせいに射撃開始だよ!!」
「「「応!」」」
賊の軍勢がどんどん迫ってくる。
「公孫越様!」
「まだ・・・まだよ・・・・・もう少しまって、ギリギリまで引き付けるから」
「公孫越様!!」
「・・・3,2,1・・・今だよ!一斉に放て!」
私の合図で一斉に放った矢が敵先鋒へ突き刺さる。
「よし!撤退開始、敵を引き付けながら下がるよ!」
私が矢を放つ命令を下した瞬間に本陣から合図の銅鑼の音が聞こえる。
「・・・さすが、桂花ちゃんだね♪頼りになるよ♪」
撤退を開始して少し経った頃、後ろで騎兵が突撃する音が聞こえる・・・。
黒蓮side end
星side
黒蓮殿の隊が放った弓が、見事に敵先鋒に突き刺さる。
そのとき本陣から銅鑼の音が聞こえる。横撃の合図だ。
「ゆくぞ、渚よ」
「はい。星さん」
「鈴々よ。本陣からの合図だ」
「わかってるのだ!」
敵の動きが見事に止まった。
「「今だ、全軍突撃だ!」」
私と、反対に居る関羽殿の声が重なる。
横撃を受けた賊軍の動きが完全に止まる。この瞬間もう一度銅鑼の音が聞こえる。
本陣から一刀殿、白蓮殿を先頭にご自慢の白馬だらけの騎馬隊が突撃している。
・・・一刀殿の腕は見たことは無かったが、凄まじいものだ。
白蓮殿の存在が感じられなくなる程に、だ。まぁ今はどうでもいい。戦いに集中しよう。
私、自身も戦いながらこんなことを考えていると、いつの間にか戦は追撃戦へと移っていた。
星side end
一刀side
「よし、仕上げだ。白蓮、突撃の合図を」
「そうだな」
俺たち本陣の連中が突撃を開始、敵に接し始めた頃には賊は逃げ出していた。
「よし!皆、追撃して殲滅するぞ!此処で逃せばまた民に被害が出る!」
分かってはいるんだが、やはり逃げる敵を殲滅する光景は何度見ても慣れないな・・・。
だが、ここで逃がせば白蓮の言う通りでまた民達に被害が出る。手を抜くわけにはいかない。
もう何人殺しただろうか。普通の俺の刀はもうすでに血で真っ赤に染まっている。
「・・・よし。白蓮、こんなもんだろう」
こうして賊との戦いは終了した。やっぱり幽州の騎馬はすごいな・・・。
一刀side end
一刀side
戦いが終わり、城に撤収した俺たちは戦いの被害をまとめ、報告するために
白蓮の部屋のドアの前に立っていた。すると中から俺の嫌いな桃髪娘の大きな声とそれを諌める
関羽の声と話の相手をする白蓮の声が聞こえた。
「白蓮ちゃん!いくら賊だったと言ってもあれはやりすぎだよ!
あそこまで殺す必要は無いでしょう!何であんなやり方をとったの!」
「桃香様!おやめください。ご友人とは言っても太守なんですよ!」
「そんなこと言ったって!」
「なあ、桃香、あいつらは賊だ。大事な民を殺した。
それに一度、賊になった人間はもう普通の生活には戻ることができない。
・・・しかも、あそこで逃がしたらまた民が苦しむことになるんだ」
「だけど!!」
ここで俺はもう限界だった。白蓮の話を聞いて納得するなら話に入らないつもりだったが・・・。
「白蓮、入るぞ」
「あぁ、一刀か・・・」
「あなたは・・・御使い様ですよね!貴方だったら分かるはずです!
あそこであそこまでに賊を人達を殺すこと無いって!」
・・・何言っているんだ?
「・・・君は何を言っているんだ?白蓮の話を聞いて居なかったのか?
白蓮も言ったように賊になったら普通の生活に戻ることも出来ないし、他の
民達にも被害が出るだけだ。だから白蓮は追撃し、殲滅した。これ以上の説明が必要か?」
「そんな・・・」
「だったらお前はあの場で賊を逃がし、また被害が出たら、人が殺されたらどうするんだ?」
「それは・・・・・」
「何も言えないだろ。あそこで殲滅するのが一番なんだから」
「私は・・・私はそんなのおかしいと思います!他に『もうお止めください桃香様!』
愛紗ちゃん・・・。私は、他の方法を探します!あそこであの人達を殺さなくて済む方法を!
誰もが笑って暮らせる国を作ります!」
「・・・甘いな、大甘だ」
「いい加減にしろ!もういいだろ二人共!
・・・桃香、私の国には賊は居ないが、袁紹の領地には沢山いる。
あそこの人達を助けてあげてくれ。私のところで3000まで義勇兵を募集していい。
武器、兵糧も一週間分分けよう。『白蓮!!』・・・いいんだ一刀。
ただし約束しろ、兵糧がなくなっても決して村や町で貰うんじゃない。
それが約束だ」
「ありがとう!白蓮ちゃん!」
そういって劉備は部屋から出て行った。
「申し訳ありません!公孫賛様、御使い様!」
「いや・・・構わないよ」
とその言葉を聴くと関羽も部屋から出て行った。
「・・・劉備はダメだな。理想ばかりで現実を見ていない」
「・・・・」
「あぁ、報告書、ここに置いとくよ」
「分かった。済まなかったな嫌な思いさせて」
「いや、白蓮のせいじゃない」
といって俺も、部屋から出た。
・・・途中から俺たちの話を聞いていたのが居たけど・・・星か。
そういえばあいつ客将だったからな・・・。劉備に付いていくのかな?前の世界も劉備といたし。
一刀side end
〜一週間後、公孫賛の居城。門前
「白蓮ちゃん。武器と兵糧ありがとう!」
「あぁ、これくらい問題ないさ。幽州は平和だからな
ただ約束は守れよ」
「うん♪分かってるよ」
とこんな会話を眺めていると兵士が走ってきて
「御使い様、劉備に会いたいという2名の少女が居るんですが・・・」
「分かった伝えておこう。その人達には待ってもらってて」
「御意」
どうやら白蓮と劉備の会話は済んだようなので
「劉備、君に逢いたいという人物がいる様だが・・・待ってもらっている
あとで会いに行くんだ」
「・・・分かりました」
「そうだ桃香。最近、荊州の宛周辺に賊が集まっているようだぞ」
「いろいろとありがと白蓮ちゃん、それじゃあ行くね」
「あぁ。気をつけろよ」
とだけ言うと劉備たちは城からでて進軍して行った。
「なぁ星、おまえ行かなくて良かったのか?付いていきたかったんじゃないのか?」
隣にいた星に聞く
「はて?一刀殿は何を仰っているのですかな?
私が決めた主はたった一人」
「え!?もしかして」
「えぇ、趙子龍!この槍を白蓮殿のために振るいましょう!」
「本当に私でいいのか?星に相応しい主なんて私のほかにも沢山いるだろ」
「なにを仰る。私の主なのだからもっと自信を持って欲しいですな」
「そうか・・・そうか、ありがとう星!これからも頑張ろうな!」
こうして星が正式に将になる・・・。
「さてと、あいつらも行ったし、政務始めるか」
「あぁ。そうだなぁ、いやだなー政務・・・」
そんなこんなで
〜数週間後〜
「そうか、桃香たちは頑張ってるか」
最近、劉備の義勇軍の名前があがっている。
賊相手に連戦連勝らしい。何でも、新しい軍師が2人入ったらしい。
やっぱあの「はわわ」と「あわわ」だよな・・・。
なんて事を白蓮と話していると・・・。
「公孫賛様!洛陽からの使者が参りました!」
「何?・・・分かった、皆を謁見の間へ集めてくれ」
「御意!」
「・・・今の時期になんだ?」
「大方、黄色頭巾の連中が一箇所に集まったから討伐命令だろ」
「まったく、今の時期にですか」
「・・・はぁ」
〜謁見の間・・・へ向かう通路
「もう!何なのよいきなり呼び出しって!」と桂花。
「桂花ちゃん。何でも洛陽から使者がきたらしいよ♪」と黒蓮。
「いったい何の命令ですかね?」今のは渚。
「大方、黄巾の討伐命令でしょ。大群が一箇所に集まったんじゃない?」
と話しながら、間へ向かう3人・・・。
〜謁見の間
「皇帝からの命令書でございます」
「遠路はるばるご苦労でした」
といいながら白蓮は皇帝からの命令書を受け取り、読み始める
「宛に集まったか・・・」
命令とは案の定『黄巾が一箇所に終結したから討伐しろ』という物だった。
皇帝からの命令となれば、断るわけにはいかない。
白蓮が了解をしようとした瞬間・・・
「大変です!!」と兵が走りこんできた
「何事だ!」と俺
「たった今、鳥丸との国境守備隊の兵がボロボロで戻ってきました!」
「何!?鳥丸だと!?」
「はい!兵士の話によると、夜襲を掛けられ、最前線の砦は次々と陥落。
現在、公孫越様が防衛の指揮を執っておられますが兵数差が歴然としていて
危険!至急援軍を求める。とのことです!」
「敵の兵数は!?」と桂花。
「騎兵を中心とした約5万で敵総大将は丘力居です!」
「な!鳥丸の王か・・・確かその城の守備隊は1万5千・・・まずいな」
「白蓮様!今すぐ援軍の準備を!」と桂花。様づけなんて珍しいな・・・。
「よし!今すぐ準備だ!騎兵を1万5千、歩兵が3万、輜重隊が5000だ!
急いで準備しろ!大至急だ!」
「御意!!」
というと、桂花、渚、伝令の兵は駆け出す。
「使者殿、緊急事態ゆえ出陣は出来ません」
「仕方ありませぬな。皇帝に伝えましょう」
「よろしくお願いします」
というと使者は数名の兵士を連れて立ち去る。
「明日の明け方までに出発だ!各員準備を怠るな!」
「「「「「応!!」」」」」
予想外の展開。
桃髪には早期退出してもらいました。
鳥丸が責めてきました。
黒蓮のぴんちです。
・・・ここで一刀無双いれようかな。
駄文にお付き合いくださいありがとうございます。
作者はコメントもらえると頑張れるのでよろしくお願いします。
なお一刀の刀は『普通の刀』に決定しました。
まぁ拾い物ですからね。あともう一本武器が登場する予定です。
やっぱ1本じゃ無双できないし。
やっぱ刀がいいでしょうか?それとも槍・・・?
そういえばあいしゃ、りんりんってほとんど出番ないですね。
忘れてました・・・。
説明 | ||
普通の人ルート第7話 予想外の展開です |
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コメント | ||
あれ 確か貂蝉がくれた刀って業物じゃなかったのか?それなのに普通の刀か・・・(Alice.Magic) 鳥丸→烏丸(全て「烏(カラス)」が「鳥(トリ)」になっている)(XOP) …何と言うか、もし俺達が実際に異世界に飛ばされでもしたら、殺人なんかヤダとか、平和裡に解決したいとか、桃香と似た事を言うんじゃないだろうか…?そう考えると桃香って、「平和ボケした現代日本人の暗喩」なのかもしれないと、近頃そう思えるようになった…。(クラスター・ジャドウ) 手の届く範囲を守るという意味では殲滅という選択肢がある。取り込める余裕が幽州や人材面で無いと解釈しました。(通り(ry の七篠権兵衛) 此処の一刀が何処かのSSの如く、唯我独尊、いい女は俺の物、欲しい物は奪い取る、山賊王に俺はなる、とか言うけど、自分に従う者にはそこそこ優しいという、これぐらい最初から改変されてたら、逆に気にならなかったかも。(JEGA) 考えが足りないようですいませんでした!(ssnoww) 賊の殲滅は基本だとしても、人を傷つけるのが生き甲斐の賊と、食い詰め農民の賊位には分けて考えて欲しいかな…、生殺与奪を選べるのは強者だけだけどね、権力でも暴力でも。一刀が桃香の説得を最初からする気が無いのもね…、2週目だからこそ、諭せると思うんだが?桃香が納得するかは別問題だけど。(JEGA) おお、愛紗がちゃんと桃色娘をなだめてる!この外史では愛紗はまともですね。そして白蓮、いいやつだ。がんばれ!超がんばれ!(幼き天使の親衛隊joker) 白蓮の存在が感じられなくなる程・・・いつものことじゃないかWWWW(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ) もう一つの武器か・・・よし!名前は獄(ヒトヤ)だぜぃ!W(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ) もう一つの武器ですが、刀は三国時代の鍛冶屋じゃ作れないと思うので無難に槍がいい気がします。それに馬上だと野太刀のような長いのじゃないと相手に当り難いですし。(量産型第一次強化式骸骨) これで張三姉妹加入は消えるか?いや、まだわからんか。(アルヤ) 曹操さんの所も、賊に落ちた人(黄巾党)使ってますよね。馬上で刀を使うには、かなり技量がいるかと(左手側は切りにくい)槍も有ったほうが無難かも。(yoshiyuki) ふむ・・・ご指摘ありがとうございます。もっと性格を考えてかいて行くようにします(ssnoww) 賊に落ちたら普通の生活に戻れないと決め付けるのはどうかと思いましたが。なんとかしたいがその余裕がないとかにした方が白蓮らしいと思いますよ。原作の白蓮ときたら呆れる位人が良いんだから。(陸奥守) 了解しました。それでは次回、出発前に鍛冶屋に頼んどいたというご都合主義設定で行きます。(ssnoww) 普通の刀……良いですね。 タイトルも相俟って凄くしっくりきます。 星が白蓮を主と認めた場面もカッコ良かったです。(readman ) |
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