学園?無双 七話 |
この寮に住み始めて初めて爺さんに感謝したことがある。
それは、
「ふぁぁぁぁぁっ……」
気持ち良い朝。
眩しい朝日。
平和に朝を迎えられるなんて何年振りだろう?
今日は学校も無く一日中寮に居ても良い日、つまり日曜日だ。
日曜日は部活も無い。
俺の部屋には誰も居ない。
話す相手が居ない。
つまり……
「暇だ……」
誰も居ないから話す相手も居ない。
鍛練は相手が居ないから木刀を振りまわすだけしかできない。
それだと暇つぶしが出来ない。
「昼寝でもしてようかな……」
そう言えば俺、グループに入ったら何をするのか知らないな……
何をするんだろう?
「明日聞いておこ……」
俺は呟きながらベットに横になって目を瞑る。
ゆっくりと意識が遠のいて行き意識が無くなって……
「北郷君!北郷君!」
意識が一気に覚醒した。
劉が俺の部屋の扉を叩いたのだ。
「何だ〜?」
俺は目を擦りながら扉を開ける。
扉の向こうには劉が息を切らして立っていた。
「劉さん、どうかしたの?」
俺がそう尋ねると劉さんは顔を上げてこう言った。
「不良の人が何人も来て今校庭で暴れてるの!」
「何!?」
「普通の不良の人は武術の人達が倒したんだけど何でか知らないけど恋ちゃんが不良の人の仲間になって!
北郷君!助けて!」
「っ!」
考えるよりも先に体が動いた。
俺は黒鷺を持って校庭に向かった。
「北郷君……無茶はしないで……」
桃香のその呟きを聞いて……
校庭
校庭に着いて俺が見た光景は恋が関や夏候姉妹や雪蓮、その他の武術部の皆を倒している光景だった。
恋の姿はまるで武神。
その姿を見ているだけで体が震える。
「参ったな……この俺が圧倒されてるなんて……」
頭を掻きながらそんなことを呟く。
今までこんなことを体験したことは無かった。
どんなに極道界の伝説を相手にしても体が震えることなんて無かった。
そのことから彼女が俺が今まで相手にした奴等よりも格上だと言うことが分かる。
「まぁ、そんなこと思ってても相手をしないといけないのは変わらないんだけどね」
俺はそんなことを呟きながら恋に向かって走った。
その途中その恋は俺に気付き武器を構える。
恋の武器は戟。
リーチは俺の方が短い。
だけどリーチが短いことである利点もある。
勝機はこちらにもある。
「はぁっ!」
恋の戟が薙ぎ払われる。
俺は脚に力を込めて跳んだ。
「っ!?」
着地地点は恋の後。
完全に不意打ちの筈だが恋はそれに反応した。
恋は後を向いて武器を構える。
普通の武人ならば後ろの着地して戟に刺されて終わりだ。
だが……俺はそれで終わらない。
着地し恋が武器を振り降ろそうとした寸前俺は横に飛び木刀を突きつけた。
「俺の勝ちだ」
俺と恋との戦いはそうして終わった。
学園長室
戦いが終わった後俺と学園長は恋から話を聞いている。
本当は警察沙汰だが俺は警察が嫌いだから皆を説得して何とかした。
「恋、何でここで暴れたんだい?」
「……音々が連れて行かれた」
「え……それって」
まさか……
「……助けて欲しかったらここで暴れろって言われた。
だから、ここで暴れた」
成程……音々を救う為に……
その気持ちを利用するなんて……
何て下衆な奴等なんだ……!
「陳はどこに連れていかれたんだい?」
俺は何とか冷静を保って尋ねる。
まだだ……この感情を爆発させるのは後でで良い。
「……近くの廃港の倉庫」
「分かった。……恋、君はここで待ってるんだよ?
陳は俺が救うから……」
俺はそう言って学園長室から出た。
学園長の静止を無視して……
廃港の倉庫の扉前
俺は誰かを傷つける様なことは好かない。
そのことから俺は極道失格だとわれてきた。
でも今回ばっかりは違う。
陳を危険な目に合わせ恋に仲間を傷つけると言う最悪なことをさせた。
その二つの犯人の行為が俺の……『極道界の鬼神』を怒らせた。
その愚かな者達はこの扉に向うに居る。
俺は黒鷺を振り上げる。
そして
「はぁっ!」
俺は黒鷺を振り降ろし扉を吹き飛ばした。。
ドゴォォォォォッン!
そんな轟音が辺りに響き渡る。
不良達はナイフやパイプ等の武器を構えている。
「てめぇ!何者だ!」
不良達の一人がそう俺に向かって怒鳴った。
俺はその言葉にこう答えた。
「俺の名は北郷一刀、お前達の……敵だ!」
俺は不良達に向かって走り出した。
説明 | ||
七話目投稿です。 いきなり日曜日になりましたが気にしないでください。 |
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