「よし、朝議を始めるぞ」

例によってグダグダな朝議が始まる･･･と思ったら、いつもより真面目な空気が流れている。

「今日は･･･董卓達を紹介する。

　入ってきてくれ」

この言葉を言った瞬間に少女が4人入ってくる。

「董卓･･･いや月と詠、陳宮と張遼だ」

「私が董卓です。今は月と名乗っています。よろしくお願いします」

「僕は賈?･･･月と同じで今は詠と名乗っているわ。よろしく」

「ウチは張遼や。真名は霞、よろしくたのむで」

「陳宮です！真名は音々音です。呼びにくかったらねねでいいですぞ！」

「名乗って貰ったからには返さないとな。

　私は趙子龍、真名は星だ。よろしく頼むぞ」

「私は荀�ｹよ、真名は桂花。よろしく頼むわね」

「私は公孫越だよ♪真名は黒蓮だよ♪」

「私は田豫です。真名は渚ですよ」

「俺は、張?だ。真名は円だ」

「私は田豊です。真名は巴です」

「わ、私は沮授です！真名は香です！」

「俺は北郷一刀。天の御使いだよ

　真名は無いから北郷でも一刀でも好きなように呼んでくれ」

「ちなみに文官筆頭は桂花で武官筆頭が星だ。分からないことがあったら何でも聞いてくれ」

「あの･･･華雄さんと恋ちゃんには、逢えますか？」

「あぁ！そうだったな。おい、華雄達を呼んできてくれ」

と兵に声をかけ、数分後･･･

「董卓様！」

華雄が扉を勢いよく開けて駆け寄る。その後には呂布が入ってくる。

「久しぶりです、華雄さん、恋ちゃん。

　でも今の私は月です。そう呼んでくださいね」

「･･･生きていてくれれば十分です･･･」

「･･･月無事でよかった」

「華雄、恋、自己紹介を頼むよ」

「皆知っていると思うが華雄だ。字と真名は無い。

　華雄と呼んでくれ」

「･･･呂布、奉先。真名、恋」

「･･･時間が無いな。政務もしなくちゃいけないし･･･

　華雄、恋は後で各自真名を交換してくれ。済まないな。

　一刀は月達を部屋に案内してくれ。

　よし、今日一日頑張ろう！」

こうして朝議は解散。俺は月達を部屋に案内する事になった。

「円さんに聞きました。今回私達を助けてくれる策を立てたのは一刀さんだって

　あらためて、ありがとうございます」

「ん？構わないさ･･･って言うのはおかしいかな。

　君達を倒す連合に参加していたんだからな･･･」

「そんなこと無いですよ。私にも悪い部分が有ったんですから。

　今は董卓と言う名前も捨てましたが、詠ちゃんや皆が一緒に居てくれるんです。

　私にはこれで十分ですよ」

「嬉しいこと行ってくれるなぁ、月は。

　なぁ、一刀、ウチからも礼言うわ。正直な、華雄と恋を生かしとくて約束な

　正直、守られないかもて思てたんよ。敵同士だしなぁ。

　でも、二人とも生きてて、嬉しかったわ。ありがとうな一刀」

「･･･一刀ありがとう。恋の家族も一緒に住ませてくれて･･･」

「ねねは恋殿が居れば何処でもいいのですぞ！」

「ねぇ、一刀。僕達は危険ばかりだった洛陽より

　此処の生活の方が安心して暮らしていられるのよ。月にもあんな場所に居て欲しくなかった

　正直、此処に連れてきてくれて感謝してるのよ。少なくとも僕はね」

「私も、詠ちゃんと同じ気持ちです。

　もう謝らないで下さい。むしろ私達は感謝してるんですから」

「月、詠･･･そうだな。ありがとう。

　っと･･･此処が皆の部屋だよ。月と詠は同じ部屋の方がいいだろ」

「ありがとうございます」

「ありがとな一刀」

「･･･ありがと」

「ふん、感謝してやるのですよ！」

「･･･ありがとね」

「感謝するぞ北郷」

「あぁ、これくらいならいつでも言ってくれ。じゃ、また後でね」

彼女達を部屋に送った後、俺は白蓮の部屋に向かう･･･。

「入るよ」

「ん？一刀か。どうした？」

「あ、桂花もいたのか」

「なによ！居たら悪いの？」

「別に、そういうことじゃ無いが･･･。

　あ、そうだよ、彼女達についてだよ。話は」

「あぁ、そうだなぁ･･･。　

　丁度、桂花ともその話をしてたんだ。

　霞には騎馬隊の指揮を頼もうと思っていた所だよ。

　涼州は騎馬隊が強力だし、此処の騎馬も他には負けない自信がある。

　霞なら、上手くやってくれるだろ」

「次は･･･恋だな。

　恋は･･･武将相手か？一般兵じゃ相手にならないだろうからね」

「そうでもないわよ。

　最初は無理かも知れないけど、続けていれば兵の力も底上げできるだろうし･･･」

「んじゃ、兵と将の相手をしてもらうか」

「次は･･月と詠だな･･･」

「俺は月には主に侍女の仕事をして貰って、たまに政務を手伝ってもらおうと思うが･･･。

　彼女は洛陽で政治をしていたからね。そういう才能は有ると思う。

　詠にも侍女をしてもらいながら、軍師の仕事もしてもらおうか･･･。

　彼女の才能を埋もれされるのは勿体無いから」

「でも、月も詠も侍女の仕事と政務の両立は苦しいんじゃない？」

「そうだな･･･二人の意見を尊重するか･･･」

「次は･･･華雄ね」

「彼女は武に関して筋が良い。きちんと教えて、猪を直せればかなりの戦力になるだろうね。

　それに騎馬の指揮も出来るから」

「･･･猪ねぇ･･･」

「最後に、ねねか･･･」

「さっき詠に聞いたんだけど、ねねっていつも恋と一緒に居るし、恋を敬愛してるから

　策の立て方が恋に頼り切った物らしいのよ」

「そうか･･･巴に頼んでねねの勉強係を任せるか？

　ねねだって、しっかり鍛えればかなりの軍師になるだろうからね」

「そうね･･･これで決定ね」

「ありがとうな二人とも」

「なぁ、俺思ったんだけどさ、此処の騎馬隊って大陸一目指せるんじゃない？

　もともと優秀な幽州の騎馬に鐙や鞍、そして優秀な指揮官･･･。

　やっぱり一番目指せるんじゃない？」

「ほ、本当か！･･･普通普通といわれ続けていた私が、ついに大陸一の名を獲った･･･！！

　やった！やったぞ！･･･はっはっは！」

「･･･でも騎馬隊ばかりに頼る戦い方ばかりじゃ、曹操や孫策には勝てないわ。

　策の練り直しもしなきゃね」

「筆頭軍師様は大変だな」

「そうでもないわよ。此処は優秀な軍師がたくさんいるからね」

「そんなもんか･･･?」

「ま、巴達の所に行って来るわ。一刀は決まったことを霞たちに言って、月と詠にどうしたいか

　聞いておいてね」

「了解した」

こうして俺達はなんか喜びまくってる白蓮をほっといて、各自の用件を済ましに部屋をでた。

部屋の中から「はーっはっはっはっは！！」と聞こえるのは無かったことにしよう･･･。