恋姫†無双 〜黒槍の御遣い〜 2話 |
私は目を上げ月を見る。何だろう? 心の声が言っていた良いものとは・・・・・・。
すると、私の目があるものを捕らえた。夜空にあるそれは光を発し、空を横断し落ちてきている
流れ星だ。
私はあのときのことを思い出していた。一刀と始めてであったときのことだ。その時も不可思議な流れ星があった。
そしてそれはドンドンと高度を下げていきこの城の近くにある、林に墜落した。
「一刀!!」
私はそれを見、落ちたと思われる場所を推測覚え、そう叫ぶと急いで屋根から降り、馬を待機させてある場所へと向かっていた。そしてそこへと向かう途中に秋蘭に出会った。
「華琳様!!」
「ごめんなさい。秋蘭 直ぐに戻るわ。 今は理由を聞かないで」
私はそう言ってわき目も振らずに走っていく。この事で何かが変わる。そんな期待が私の胸にあった。
馬屋に向かうと私は対して馬を選ぶような事もせず適当に早そうと思われる馬を選別し、その流れ星が落ちた所へと向かった。
私は馬をその林へと向かわせた、馬屋に行く途中周りの者たちが私の事に気づいたが何も言う事は無かった。
私の覇王としての威光がなくなってきているからであろう。
私は急いだ。そこらにいる兵達に馬を当てないよう起用に操りながら目的地である林を目指す。町を出、目の前に生え並ぶ木々を抜ける。そして何故だろうか落ちだと思われる部分からは光が放っていた。私は馬を降りてその場へと歩いてゆく。
そこには、一人の黒い鎧をまとった人物が一人たっていた。
「一刀・・・・・・なの?」
私は片手は馬の手綱を握り、もう片方の開いている手は側に生えていた木に添える。
私はその人物が一刀なのかどうか分からなかった。見ての通り鎧をまとっているからだ。片手にはどす黒い槍を持っていた。
そしてその鎧がこちらを向く。先ほどまで発していた謎の光はいつのまにか収まっている。
そしてその鎧は私に向けて首を横に降った。それはこの黒鎧の人物は一刀ではないということだ
「そうなの・・・・・・」
私は落胆した、勝手にこの流れ星が一刀だと勘違いしただけなのだ。
そしてその男は私の方へと歩み寄ってくる、そ
して臣下のように頭を垂れて言った。
「私は新たな天の御遣い。この世の危機を救うべくここに馳せ参じ参った。 あなたの命一つで私はこの世で最強の矛にも盾にもなりましょう。
私は前の世界ではKと呼ばれていたのでこちらでもKとお呼びください」
「そう、あなたは天の御使いなの・・・・・・」
華琳にはこの男の言い方にふと思ったことがあった。
「なら、本郷一刀はあれからどうなったか分かるかしら?」
それはこの男は、どうやら自分を天の御遣いだと認識している事である
以前天の御遣いとしてここに来た本郷一刀は、自分を御使いだとは認識していなかった。それに対しこの男は自らを天の
御使いと言っている。
ということは、この男は本郷一刀よりもずっと天の御遣いとして近い存在にあるのではないか?それが華琳がその引っ掛かりにたいして思ったことである。ならば、本郷一刀のその後を知っていたとしてもおかしくは無い。
K姿勢はそのままに頭だけを上に向け、質問に応える。
「ふむ、それはあれからと考えてよろしいのかな?」
「えぇ」
「ならば、話せない事もあるがまぁ、おおまかになら話しても良いだろう
本郷一刀は今現在君達の言う所の天にて、必死こいてこの世界の知識を求め、剣術の修行をしているはずだ。ここの世界に戻ったときに少しでも役に立てるようにと」
華琳はその話を聞き、先ほどまでぬらしていた頬を再度ぬらした。両手で年相応の少女のように涙を拭う。
その様子をKは黙ってみていた。
そして、華琳はひとしきり泣くとキリっと顔を上げる。その顔は今まで失われていた覇王としてのオーラが戻っていた。
「そう、一刀はそんなにも頑張っているのね。ならば、私も何時までも躓いてばかりはいられないわ。あなたKといったわ
ね。今涼州という場所に五胡という連中が侵攻をしかけてきているわ。それの退治をお願いしたいの。出来るかしら?」
「御衣」
Kは再び、頭をたらす。華琳はいつもの通り片手を腰に当てている。
その顔にはいつだかに消えた笑みが戻り始めていた。
「ありがとう、私の名前は曹孟徳。あなたには真名を預けるわ。これからは華琳と呼びなさい」
「ありがたく、頂戴いたします」
「では、移動へはこの馬を使うと良いわ。 場所は分かるかしら?」
Kは立ち上がり、華琳から馬の手綱を預かる。
そして、一気にその馬に飛び乗った。その勢いで馬が暴れたが、Kはムリヤリ押さえつけた。
「わかります」
「なら、大丈夫ね。頼んだわよ」
「では行ってまいります」
Kは華琳から背を向けて、五胡を打ち倒すべく涼州へと走り出した。
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華琳 小説書き初心者 恋姫†無双 | ||
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