未完のひだまり |
■■ 未完のひだまり
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「ナミの匂いがする」
夕食後の食卓でゾロの横に座ってチョッパーが鼻を鳴らす。
「はあああああああっっん!?」
その言葉に一番に反応を返したのはキッチンで洗い物をしていたサンジだった。
「テメーェ!?ナミさんに何しやがった(怒)」
瞬く間にシンクから皆が集まる食卓に飛んできたサンジは泡まみれの手でゾロの胸ぐらを掴んだ。
「うるせぇくそコック。頭沸いてるのか」
サンジが力を入れてもビクともしないゾロは腰掛けたままサンジを睨み返す。
「上等だ!表に出やがれっっ!!」
ブチッとサンジの頭の血管が何本か切れた音とともに
ゾロもその喧嘩買った!と勢いよく立ち上がった。
「待て待て待て待てーーーぇいい!!」
先程までサンジの横で皿拭きをしていたウソップがエプロンを付けたまま慌てて2人を止めに入った。
「落ち着けよっサンジ!!
ゾロがんなことするわけねーだろ」
ウソップがレフリー宜しくブレイクをかけるもサンジは止まらない。
「いいーやっっ!
この藻は美しいナミさんの美貌に
抑えきれない欲望から野獣へと変貌したに違いねーんだよっっ!!」
激しい身振り手振りでサンジが訴えながらなんて可哀想なナミさん!と
紅茶を飲みながら海図に目を落として黙っているナミの傍にひざまずいてみせた。
「もー五月蠅いわね」
いつものやり取りに呆れて我関せずとナミはサンジをあしらう。
「お前も笑ってる場合じゃねーだろ!!」
ウソップは当事者の筈であるナミの白けた態度と
サンジとゾロを見てあひゃひゃひゃと笑い転げているルフィにも腹が立って怒り飛ばした。
「ったく仕方ないわね」
慌てふためきながら2人を止めるウソップを見て
ナミが海図から視線をあげため息をつく。
「チョッパー
あたしの匂いじゃないでしょ??」
ナミはほらっと言ってチョッパーに自分の手のひらを向けると、
チョッパーはナミに近づいて改めてナミの匂いを嗅いだ。
「ホントだ!!
ナミの匂いじゃない!!」
チョッパーが微かな違いに気づいて間違いだったと言うと
一触即発の緊迫していたその場の空気が和らいだ。
「でも何でナミの匂いがしたんだろ??」
今度はウソップに鼻を向けてふんふんと鳴らしながらチョッパーは首を捻った。
ほっと胸を撫で下ろしたのも束の間、
その言葉にああん?とサンジが再び眉間に皺を寄せる。
しかしゾロは知るかと言って腰を下ろした。
ナミが仕方がないと再び深ぁい息をつく。
「あのねチョッパー
あの緑はね私の大事なみかんの木と一緒に光合成してるのよ
だからその匂いが染み着いているんだわ」
「「「「ああ、なるほど」」」」」
その場にいた全員がナミの解説に膝を打って納得した。
そしてなーんだと口々に各々持ち場に散っていった。
「・・・誰が光合成だ」
一人納得いかない強面の剣士がさらに仏頂面で零す。
「ふふふ、アンタ寝すぎなのよ」
その顔を見てナミも笑いながらその場を後にした。
説明 | ||
今更だけどゾロナミ。 さっさっと仕上げていますのでお目汚し堪忍です。 SNが盛り上がっててZNが最近見かけないので自己生成。 でもぬるい。 仲間の延長でも距離が近い気がする。 そんな感じで。 |
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