真説・恋姫†演義 仲帝記 幕間の弐 『無くて七癖、あって四十八癖』 |
癖、という物は大小の差異こそあれど、大方の者が持っているはずである。
それは((他人|ひと))に言えるものであったり、決して言えないものであったりもする。また、本人が気付いていたりいなかったりも。
今回は、その癖に関したちょっとしたお話。
主役となるのはこの三人。
袁術こと美羽。
張勲こと七乃。
そして紀霊こと巴。
では、その時の様子を紐解いて見ましょう……。
幕間の弐「無くて七癖、あって四十八癖」
「……夜尿……ですか?」
「夜尿です」
荊州における黄巾との決戦の後、その討伐に対する功績として朝廷から下賜された、豫州は汝南へとその居を移して、今後の政に当たる事を袁術たちは決定し、現在はその為の下準備に追われる、極めて多忙な日々を送っていた。
そんな中、一刀は急に張勲から相談事があると呼び出しを受け、彼女の私室兼執務室を訪れてその話を聞いた。
「夜尿って、つまりおねしょ……のことですよね?それがどうかしたんですか?」
「いえね〜。私の知っている“とある人”が、未だにそれが治らなくてお悩みでして。で、一刀さんならいい治療方法をご存知じゃあないかなー、と思い立ちまして」
「……そういうことなら、何も俺じゃあなくて((美紗|みしゃ))さんに相談するべきじゃあないんですか?あの人、医者なんでしょう?」
美紗こと雷薄は、今でこそ袁術軍の将を務めているものの、その本業は医者、それも大陸初と言っていいであろう心療内科をその専門とする人間である。その彼女が何故、医術とはまったく相反する軍人なんていうものを務めているのかは、また別の機会にでも語らせていただくとして。
それはともかく、いくら二千年後の世界から来た人間である一刀であっても、さすがに医術まで心得ているわけではないので、その手のことを相談するのであれば、自分よりも雷薄の方が適任であるし、筋も通っているだろうと。一刀は張勲に対してそう返した。
「美紗さんにはとっくに相談済みですよー。でも彼女いわく『なんで〜、このお年になっても〜、おねしょが治らないのかは〜、正直〜、私でも見当がつかないですよ〜』……だそうです」
「……専門家が投げてるようなものを、ただの一般人にどうしろと?」
「一刀さんなら、何かお医者さんとは違う方向からの、突拍子もない治療法とかご存知かな〜?と、そう思ったんですよー。まあ、いわゆる“勘”ってやつです」
「勘って……。……夜尿の治療法、ねえ。専門家も匙投げているようなら、取れる手段はもう、寝る前に極力水分を取らないとか、しっかりトイレ…厠に行っておくとか、そんなありきたりな手しか思いつかないですよ」
正当な医術で駄目となれば、後は民間療法ぐらいしか手はないであろうが、如何せん一刀本人は夜尿に悩んだことなどないし、ひょっとしたら知っているかも知れない心当たりの人物、つまり、一刀の祖母とは、残念ながら今は全く連絡手段のとりようなど在るべくもないので、当然のようにそれを聞くことなど出来よう筈も無し。
なので今の一刀に出来る返答は、ごく一般的な対処の仕方ぐらいしかないのであった。
「そーですかー。……はあ、残念ですねー。これじゃあまだ当分治りそうにないですねー、“お嬢様”のおねしょ癖」
「……あの、七乃……さん?いま、なんて言いました?」
「あら。いけないいけない。ついぽろっと口が滑っちゃいましたー。……一刀さん?今私が言ったこと、お嬢様には秘密にしておいてくださいねー?」
「……」
今のは絶対わざとだな、と。張勲のあまりにあざとらしいその笑顔と台詞に、またこの人の悪い癖がでたよ、と。小さく嘆息して呆れる一刀であった。
それから二日後。
「そこ!もっと脇を締めなさい!!そっちはもっと踏み込みを強く!敷石を踏み砕くくらいの心積もりで、脚と腰に力を入れなさい!!」
宛の城の一角にある練武場にて、紀霊が自身の隊に修練をさせていた。紀霊隊の所属兵数は、一刀の北郷隊同様三千だが、練武場の広さの事もあり、一度に訓練を行える人数はおよそ五百人ほどが限界である。
それ以上の大人数を訓練する時には、城の外に出ての野戦訓練という形を取るため、何日か前から下準備を行わなければ行けないので、普段はこうして何班かに分かれ、数日交代で訓練を行うことになっていた。
「はあ〜、これはまた激しいものじゃの〜。……のう、七乃?巴の訓練というのはいつもああなのかや?」
「そうですよー。巴さんは厳しい人ですからねー、他人にも自分にも。まあそれも裏を返せば、兵士さんたちが一人でも多く死ななくて済むようにって言う、彼女なりの気遣いでしょうけどねー」
「普段もまた自らを厳しく律し、そして何時如何なる時でも怜悧冷徹に、か。……さすが、南陽袁家随一の武人、って所ですね」
練兵場の片隅から、紀霊隊のその苛烈極まりない訓練を見学していた、袁術と張勲、そして一刀の三人が、指導を行っている紀霊のその厳しいながらも凛としたその姿に、三者三様の感想を見せていた。
「よし止め!!本日の訓練はこれまでとする!各自、また明日からの通常任務に備え、しっかり英気を養うよう!解散!!」
『はっ!ありがとうございました!!』
そうこうする内に訓練は終了し、兵たち疲労の色こそその顔に浮かべてはいるものの、それ以上に清清しい表情を見せつつ、宿舎へとそれぞれに戻っていく。
「巴〜、お疲れさまなのじゃ〜」
「これは美羽さま。それに七乃と一刀殿も」
「お疲れ様です、巴さん。貴女の訓練風景、しっかり見させていただきました。いい勉強になりましたよ」
「うむうむ。一刀の言うとおりじゃな。妾もいつかはあのぐらい、兵たちを上手く鍛えられる用になりたいものじゃ」
「さすがはお嬢様。その向上心、七乃、とっても感激しましたー」
「そ、そうか?ぬははー♪」
「……ということでお嬢様?明日から、お勉強のお時間を今の倍にしましょうねー?秋水さんにも伝えておきますから、みっちりしごいて頂きましょうねー」
「ぴっ!?……うぅ、やぶへびだったのじゃ……」
紀霊の訓練風景に触発でもされたのか、袁術がその場で見せたその向上心溢れる言葉を、すかさず褒めた張勲の言葉に一瞬機嫌を良くして笑った彼女であったが、そのすぐ後に告げられた勉強倍増の提案に、自分でああ言った手前反論することも出来ず、がっくり肩を落としてうな垂れる袁術であった。
「美羽さま、その心意気どおり、しっかりお勉強をなさってくださいませね?……では、私は先に失礼させていただきます。午後の警邏までまだ時間がありますので、少し休憩を取らせていただきます」
「う、うむ。ゆっくり休んでたも。さて、妾もちょっと用事が」
「何処へ行かれるんですか、お嬢様?さ、秋水さんもそろそろみえますから、お部屋に戻ってお勉強しましょうねー」
「……あうぅ……」
紀霊がその場を立ち去ろうとするのに紛れ、自身もその姿をこっそりくらまそうとしていた袁術だったが、結局張勲の目から逃れる事叶わず、少々涙目になったその顔を一刀に向け、救済の意思を無言で送る。
「さって、と!それじゃあ俺もお昼を済ませてから、自分の部隊の訓練に入りますか!美羽さま?……逃げたら駄目ですからね?」
「……ぐぬ。……一刀の薄情者〜……っ!!」
「はいはい、不条理なお怒りを一刀さんに向けませんようにね〜。……あ、そうだ一刀さん?巴さんにさっき言い忘れた事があるんで、ちょっとご伝言を頼んでもいいですかー?」
「ああ、別に構わないですよ。で?伝言というのは?」
「大したことじゃあないんですけどね。巴さん宛てに送られて来た、“いつもの”((文|ふみ))、ちょっと溜まり過ぎているんで早いうちに処理してくださいねって、そう言っておいてください。そう言えば分かってもらえると思いますので」
「了〜解。それじゃあ」
そうしてうな垂れて歩く袁術の後を追って駆け出す張勲の背を見送った後、一刀は一人食堂の方へと向かって歩き出す。その途中、張勲からの伝言を紀霊に伝えるため、その彼女の居場所を女官の一人に訪ねた所、普段は城の護衛兵が詰めている詰め所の方で紀霊を見かけたと、そう教えられた彼は、昼食の前に伝言を済ませておこうとしてそちらへと足を向けた。
「……えっと。……なんだ、あれ?」
その詰め所の近くまで来た一刀は、その部屋の前に大勢の兵士がたむろしている姿を発見した。それも良く良く見れば、その兵士達は先ほど紀霊指導の下に訓練を行なっていた、紀霊隊所属の者たちばかりである。
「……おーい。君らそこで何してんの?」
『っ!?』
「え、ちょ、何、むぐっ?!」
不意に背後からかけられた一刀の声に、その兵士達は今にも飛び上がらん位に驚き、一刀の姿を確認するのもそこそこに、その彼の体を抑え、口を塞いだ。
「申し訳ありません、北郷さま。無礼なのは重々に承知ですが、ここは少々お静かにお願いします!」
「でないと、中に居る将軍が起きてしまわれますから!」
「むぐぐ?(中に居る将軍?起きてしまう?……一体何の)」
思いっきり声を殺しつつも、兵士達はかなり焦った様子で一刀をそう諭し、再び彼らがその中をこっそり覗き込んでいたその詰め所の一角へと、無言でその視線を向けなおす。……そんな彼らの目には、一種の興奮と言うか、まるで何かめったにお目にかかれないような宝物でも見ているような、そんな恍惚とした光を宿していた。
「……大声出さないから、いい加減手を離してくれない?……で?一体何をそんなに真剣になって」
「しっ。……その前に北郷さま。……お見せするのは構いませんが、ここで見たこと、今後絶対、決して他に漏らさない、と。特にご本人には絶っっっっっ対、もらさない、と。……命に懸けて誓えますか?」
「……そんな大袈裟なものが、この中にあるって言うのかい?」
「(コクリ)……どうです?誓えますか?」
下手をすれば戦場でも見かけないのではないかと言うほど、今の彼らの目はかなりの真剣みを帯びていた。そんな目を向けられては、一刀もただ無言で諾、と頷くしかなく。その彼の反応を見た兵の一人が、やはり無言で部屋の中のとある場所を指差す。
そこに居たのは。
「……巴……さん?」
そう。詰め所内に設置されている、とある長椅子。そこにその体を横たわらせ、静かに、そして幸せそうな顔で寝息を立てている、紅の髪の眠れる美女。紀霊その人であった。
「……女性の寝姿を覗き見、か。……いい趣味してるな、君ら」
「いえいえいえ!別にただその寝姿を拝見しているだけではないのです!……北郷様にはお教えしますが、“これ”が、我ら紀霊隊のその強き結束の源なのです」
「どういうこと?」
「……このままご覧になっていれば、北郷様にもご理解いただけるかと」
ますます訳が分からない一刀。確かに紀霊のその寝姿は、普段の凛としたその佇まいからは想像のつかないぐらい、どこかあどけなさすら感じられるほどの、愛らしい姿ではある。
だが、女性の寝姿というものは、大なり小なりの差こそあれ、えてして愛らしいものである、と。以前、なんかの雑誌で読んだ事があったし、実際、元の世界に居た頃、実家の居間でうたた寝をしている妹の寝姿を見た事もあり、実体験として一刀は十分に理解をしていた。
……居た、筈だった。
「……う、ぅう……ん」
「!?……なんだ、寝返り打っただけk」
「……う、ふぅ…ん……ふにゅ」
「っ!?!?!?」
一刀のその心臓が、今までに無いほど、激しく、そして大きく脈を打った。
「な、な、な……」
「……ん、んん……にゅう……」
「@&%#$#*?!&$@っっっっ!?!?!?!?!?!」
それは寝言。実際には、もっと長く何かを言っているようであるが、それは余りにもか細すぎる声であるため、室外にいる一刀にきちんと聞き取れたのは、その語尾の部分だけ。
だが、その語尾の部分こそが、一刀にそのなんとも形容しがたい、胸が大きく高ぶる感情を、沸き立たせた。
「……すぅ……う、ふふ……ふみゅう……♪」
「かはっ!?」
怜悧冷徹、如何なる場でも凛とした態度を崩すことなく、その燃え盛る炎の様な髪とは正反対に、氷の如き精神をしている紀霊。そんな彼女の普段は中々見せないその愛くるしい表情で、なんとも可愛らしいその語尾を漏らす。
まさに、ギャップ萌えの極致、と言う奴であった(笑)。
(……な、何あの可愛い生き物?!お、思わずお持ち帰りしたくなるっ!!)
「……分かっていただけましたか?……普段、我らの前では、時に厳しく、時に凛々しい、“あの”紀霊将軍が、こうして仮眠を取られる時だけ我等に見せる、あの無警戒かつ愛らしいお姿。そして何より、最後に発するあの寝言。……我ら紀霊隊一同、これだけで将軍の為に死ねます!!」
「……なるほど。君たちの気持ちはよく判ったよ。……だが一つだけ、この事を黙っているためには条件がある」
「!?……なんでしょう?」
「……これからも、こんな機会のあった時は、是非、俺にも連絡をしてくれ。……ギャップ萌え、万歳」
ギャップ萌え、万歳。
一刀のこの台詞、実はこれから暫くした後、袁術軍のその領内にてしっかりと根付き、萌えの文化が密かに大陸中へと広まっていくのであるが、それはまた別のお話である。
「……ふにゅうぅ〜ん……うみゅ♪」
紀霊のその一件があってから、三日ほど後。
南陽から汝南へと移る、その為の準備が滞りなく全て終了し、いよいよ明日には宛県を出立するとなった日の、その深夜。
「……う〜、トイレトイレ、っと……」
草木も眠る丑三つ時。つまりは大体午前二時頃。ふと目が覚めた一刀は、用足しの為にご不浄、つまりはトイレへと向かっていた。
「もうじき春も終わりだって言うのに、まだまだ朝晩は冷えるよな〜。……て。なんだありゃ?」
もうすぐトイレに到着と言うところで、一刀の視界をなにやら白い影のようなものが通り過ぎた。
「……ま、まさか、ゆ、ゆーれい、なんて……いや、そんな、こんな時期外れな。……目の錯覚、目の錯覚だきっと!うん!そうに違いない!!」
首筋にかいたなにやら嫌な汗を、そう思い込むことで誤魔化そうとし、大きく唾を呑み込む。そしてその正体を確認すべく、白い影が曲がっていった角へとそっと近づき、一つ大きく深呼吸をしてから、ゆっくりと角の先を覗き込むが、先ほどの白い影は何処にも見えず、その代り、トイレの近くに据えられている手洗い場から、なにやら水音と小さな声が聞こえてきた。
「……やっぱり見間違いかな?……ぶるっ。そうだ、トイレトイレ、と」
ほっと安堵の息を漏らし、それと同時に自分が用足しに来たと言うことを、一刀は思い出し、水音のする方へと近寄っていく。やがてその視界に入ってきたのは、必死になってなにやらかを洗っている、その、金色の髪をした少女の姿だった。
「……美羽……様?」
「ぴぃっ!?か、かかか、一刀?!な、なんでこんな時刻にここに……っ!?」
「いや、俺はただトイレに……って、それ……布団の」
「こ、こここ、これはじゃな、そ、そう!寝付けなくて飲もうとした蜂蜜水を零してしもうての?!それで洗って居ったと言うだけであって、けしておねしょなどではないのじゃぞ!?」
「……そういうことですか」
「あ」
語るに落ちる、とはまさに今の彼女の事であろう。思わぬところを思わぬ人物に見られてしまったがゆえか、早口でまくし立てた言い訳のその最後の、ぽろりと真実を漏らしていたりした。
「……はあ。……寝る前におトイレ…いや、厠はちゃんと行ったんですか?」
「も、もちろん行ったのじゃ」
「寝るその前に、蜂蜜水とやらは?」
「……一口だけ」
「……」
「いや、その、二口……」
「…………」
「……湯呑みに二杯なのじゃ……」
無言の圧力。一刀から送られてくるそれに、嘘で誤魔化せないと悟ったのか、観念して本当のことを小声で告白した袁術だった。
「……まあ、してしまった事は、この際仕方ないでしょう。……しかし、美羽さまの今のお年で、本当に夜尿をしてしまうとなると、やはりどこかご病気なのかもしれませんね」
「じゃ、じゃが、美紗は何処も悪くない、と。そう言って居ったぞ?」
「彼女だって万能ではないでしょう。……ここはやはり、美羽様も一度華元化どのに診て貰うべきかも知れませんね」
「……それはよいが、のう、一刀?いまはお主と妾しか居らんのじゃから、敬語など使う必要はなかろ?」
普段、一刀が袁術に対して敬語を使い、一歩退いた態度で臨んでいるのは、あくまでも公私はきちんと分け、君臣の別をつけるようにする為。と言うのが、その建前の理由である以上、彼にそれを反論できる材料など無く、久しぶりに、砕けた言葉遣いをし始めた。
「……確かに、今は公私の私の時間、か。……じゃあ改めて、美羽?」
「うむ!」
「……布団……洗ってどうする気だったのかな?」
「それはもちろん、何もなかったと誤魔化」
「じゃ、七乃さんの所に行こうか。やってしまったことはきちんと、謝っておこうな?」
「ぬおっ!?じゃ、じゃが一刀も今言うたではないか!妾のこれは病気かも知れぬと!」
「おねしょ、はね?……謝らなければいけないのは、それを隠そうとしたって事。……わかったかい?」
「……分かったのじゃ」
その後、袁術は一刀の付き添いぞいで張勲の部屋を訪れ、夜尿の事、そしてそれをこっそり洗い、隠そうとした事を、彼女に全て打ち明けた。
その時、袁術は少々涙目になって、おずおずといった感じで張勲に謝っていたのだが、そんな彼女を見た張勲がその鼻息を少し荒くし、恍惚とした表情をしていたのは、まあ、いつものお約束、と言う奴である。
とにもかくにも、袁術の夜尿については、汝南の地に移ってから、例の五斗米道の医者である華侘に、改めて診察を受けることとなった。
なお、その華侘当人の行方だが、雷薄の人脈を使うことで既に掴めており、早ければもう汝南に着いているかも知れないとのことであった。
そして夜が明け、時を告げる鶏の声が宛県の街中に響き、東の空から太陽がその姿を現しきった頃。袁術らは新しい居城へとその居を移すべく、永らく住んだ南陽の土地を離れ、一路、豫州は汝南郡へと出立した。
ちなみに、であるが。これまで袁術らの居所であった宛県には、先の黄巾戦の後にその幕下に加わった楽就と周倉の二人が、その地の太守を袁術から指名された徐庶と共に残り、郡の統治を行なう事になったこと、この場にて注記しておくものである。
「……無くて七癖、あって四十八癖、か」
「一刀?それは一体どういう意味じゃ?」
「誰にでも、癖はあるものだってことですよ、美羽様」
「……ま〜た敬語に戻しておる……。……そういえば、一刀には何か、癖みたいなのはあるのかや?」
「俺、ですか?……さあ?……存外、自分の事は分からないのが、人間ってものですからね」
「……そんなものかのう?」
「そんなもんですよ」
くすくす、と。自分のそのすぐ隣で、馬車の御者席に張勲と共に座る袁術のその横顔を見つつ、一刀はその陽光を受けて光る金色の髪をした少女に、微笑みながらそう返したのであった。
〜幕間の弐・了〜
狼「てわけで、拠点こと、幕間の弐でございました」
輝「ども。後書きアシスタント、輝里です」
命「同じく、命じゃ」
狼「しかし、だ。自分で書いておいてなんだが、巴さんがメインで美羽と七乃がおまけ、見たいな拠点になってしまった」
輝「巴さんのあれに力入れすぎだっての」
狼「でもさー。彼女のあの、癖?書いててめっちゃ楽しかったんだもの♪・・・ギャップ萌え最高/////」
命「それはまあ良いのじゃがな?美羽と巴の癖は分かったが、七乃の癖は何処行ったのだ?」
狼「え?気づいて無い?……いつもの行動が癖じゃん。悪い癖とも言うけど」
輝&命『・・・あ〜、納得』
狼「さて、次回もまた拠点のお話をお送りする予定です」
輝「今度は誰?」
命「今回が美羽、七乃、巴、じゃったのだから、順当で行けば次は」
狼「そ。諸葛玄こと秋水、陳蘭こと千州、雷薄こと美紗、のターンです」
輝「内容は、また違うものになるの?それともやっぱり癖のお話?」
狼「違うもの、です。ま、内容はまたその時ってことで」
命「それでは今回はここまで、かの?」
狼「はい。というわけでみなさん、また次のお話にてお会いしましょう」
輝「今回もまた沢山のコメ、お待ちしてますね?あ、マナーだけはちゃんと守ってくださいね?」
命「誹謗、中傷などな。うちの親父殿は、あれでも神経が繊細らしいからの」
狼「あれでも、って。・・・ま、いいや。それではみなさん」
『再見〜!!』
説明 | ||
今回の仲帝記は、美羽と七乃、そして巴の三人をメインにした、 拠点をお送りします。 その内容は、それぞれの癖に関してです。 それではww 第一羽→『http://www.tinami.com/view/327280』 |
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コメント | ||
兵たちを上手く鍛えられる用になりたいものじゃ⇒鍛えられる様(黄金拍車) Siriusさま、喜んでもらえてなによりですw 一刀のあの名言はこれから大陸中へと、密かに広がっていきますww (狭乃 狼) うん。巴・・いいですね。皆さんにも受け入れられたようで原案を出した身としては素直に嬉しいです。一刀によって名言が生まれるとは思いませんでしたがw(Sirius) summonさま、いえいえ、どういたしましてwww (狭乃 狼) ………ぷはっ!?ギャップ萌え、ありがとうございます!!!(summon) Raftclansさま、ファリスとはまた懐かしいですなww (狭乃 狼) おおう。ギャップ萌えとはまた凶悪なものを。寝姿やらの辺りでFF5のファリスを思い出しましたわw(Raftclans) ZERO&ファルサさま、分からないですか、そうですか。・・・残念です(えww (狭乃 狼) む〜、ギャップ萌かあ、まだわからないですねえ。かわいいとは思うんですけどねえ。未熟ですいません。(ZERO&ファルサ) RevolutionT1115さま、想定越えで何よりです(えwww (狭乃 狼) 熱を操る料理人? 龍々(ロンロン)さま、まだまだ増えますよ?www (狭乃 狼) めがねマンさま、お、ここにも犠牲者がww(狭乃 狼) さとッチさま、何故ファンクラブの名前を知ってますか!?www(狭乃 狼) 徐越文義さま、多分誰もいないでしょうww(狭乃 狼) 戦国さま、千州だったら確かにそういう反応しそうですねw 腐絡みか・・・クス(意味深な笑みww(狭乃 狼) mokiti1976-2010さま、まあ、輝里はあくまで、今外史では脇ですからねー。それでもチョコチョコ絡んでは来ますよw (狭乃 狼) ノエルさま、凛々しいお姉さまも寝姿は超絶に可愛いのですww ギャップ萌え最高!www(狭乃 狼) 蒼天の守護者〜ティマイ鳥〜さん、いつ巴さんが貴様の嫁になったと!? 巴「事実無根なことを言わないでください、この腐れ鳥!!」 w (狭乃 狼) アルヤさま、まー、満足そうな逝き顔www(狭乃 狼) 骸骨さま、ギャップ萌え最高ですよね?というわけで、はいこれどうぞw つ「てぃっしゅ」(狭乃 狼) ギャップ萌え……想定を上回った^^;;(RevolutionT1115) なんか同士が一気に増えた。(龍々) ギャップ萌万歳・・・・ガクッ(めがねマン) ギャップ萌万歳!!私は見た瞬間、巴ちゃんファン倶楽部「紅服党」への入党を決意しましたwww(さとッチ) ギャップ萌え・・・普段見せいない一顔が強力な破壊力を持っているww千州が聞いたら笑って流すな「あの巴が?・・・ナイナイ」・・・次回は千州の拠点か方楽しみだな〜でも腐は勘弁してくれよ〜www(戦国) ギャップ萌え最高!!・・・すみません何かとりあえずこれ言っとかないと駄目なような気がしたので。しかし輝里さんが宛県に残るということは本編の出番はますます減るということですね。(mokiti1976-2010) 「ギャップ萌え最高!!」・・・すいません今回これしか出てこないですwww 「仮眠姿で団結」ってこういうことでしたか・・・とりあえず大事な事なのでもう一度言います。ギャップ萌え最高!!(ノエル) クェ♪ あぁなんだ、自分の嫁である巴ジャマイカ♪(mighty) ・・・・・・(返事はなく床には血文字で「ギャップ萌え最高」と書かれている)(アルヤ) かはっ!? は、鼻血が止まらん・・・ギャップ萌え最高!!(量産型第一次強化式骸骨) |
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