D.C.U 〜Another conclusion drawn in the remaining time low〜第3話
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「本題に入りますっ!」

 

「かまぼこっ!!」

 

バンッ!という勢いのいい音とともに、訳のわからないセリフを言いながら、俺は起きた。

 

妙な言葉を発しながら起きたため、クラスの注目を集める。

 

随分と懐かしい夢を見ていたものだと思いながら、俺を起こした音の発生元を探す。

 

先程の音の発生元は、どうやら教壇に居る女子生徒のようだ。

 

「あんたねー、授業中にねてないでしっかり聞いてなさいよ。」

 

半ば呆れながらも、音の発生元は俺に向かって注意し、視線をクラス全体に戻す。

 

「皆さんもご存じの通り、来週の23日から25日までの3日間、我が校でクリスマスパーティーが開催され

ます。」

 

先程から教壇にて説明しているのは、委員長沢井麻耶である。クラスの奴の策に乗せられ、なくなく委員長の役割をさせられている。

 

「クリスマスパーティーですが、通常の文化祭と変わりません。各クラスでの催し物が義務づけられています。」

 

バンッ!!

 

「しかぁし!!我がクラスは、11月からLHRを行っているにも関わらず、催し物がまだ決まっていません。」

 

我らの委員長が再び教卓を叩き、『怒ってます』的な物言いで問題点を指摘する。

 

そう、クリスマスパーティー(以下クリパ)を間近に控えた俺達は、催し物を何にするかさえ決まっていなかった。

 

まあ、俺は『とある事情』で参加できないから、問題ないんだけど(笑)

 

そんな感じで、我関せずとボーっとしていると、

 

「ちょっと、そこの悪の根源3人組+ボーっとしてるその他1匹!」

 

俺の斜め前でひそひそ話しをしていた悪友3人と、文言から想像するに俺が指名された。

 

「真面目に会議に参加しないと、あんたたちに決めてもらうからね。」

 

と、沢井が俺達に注意した。

 

「へいへい。つか、決めるも何も、選択肢がないから決めるに決めれない。」

 

「そーだぞ委員長。おーぼーだー。」

 

「フッ。そんなことも分からんとは・・・沢井もまだまだだな。」

 

と上から悪の根源その1・その2・その3が発言した。

 

「あ・・あんたらね・・・・・」

 

いかにもピキッというマンガさながらの音げ聞こえてきそうな顔をしながら、沢井は怒りに堪えていた。

 

「落ちつけ沢井。あいつらの相手をまともにするな。余計に疲れる。だが、義之の言うことも最もだ。

 

選択肢がないのでは決めれない。誰か、催し物の候補を思いついた奴はいるか?」

 

沢井が爆発する前に嗜めながら、クラス全体に催し物の候補を聞く。

 

「・・・・人形劇」

 

不意に抑揚のない声が上がる。

 

声の主は白髪で小柄な女の子、雪村杏。

 

「人形劇はどうかしら?」

 

彼女の提案に教室がどよめく。

 

「杏、理由を聞いてもいいか?」

 

「せっかくのクリスマスなんだし、ファンタジーっぽい出し物なら、文句ないでしょ?」

 

「・・・なるほど。」

 

フムフムと沢井がうなづく。

 

「はーい、私も人形劇がいいの思いまーす♪」

 

不意に一人の女子が手を挙げた。

 

「クリスマスだしぃ。こう、ロマンチックな物語とかがいいんじゃないかな?聖なる夜を盛り上げるラブ

ロマンスとかー」

 

彼女の名前は花咲茜。

 

提案者の杏と仲のいい女の子だ。

 

「ちなみに、主役は義之くんで〜相手は小恋ちゃんがいいとおもいまーす!」

 

「うぇ、え、茜!!」

 

茜のセリフの後に、ガタガタッという効果音を出しながら勢いよく椅子から転げ落ちる女子。

 

我らが幼馴染の月島小恋。茶髪にアホ毛がトレードマークである。

 

ちなみに、雪村杏・花咲茜・月島小恋の三人をまとめて、雪月花と呼ばれている。

 

「あの、あの、あの〜」

 

顔を真っ赤にしてうろたえている。まあ、うろたえる理由は一つしかないんだが(笑)

 

「そんなの、できないよ〜」

 

「大丈夫、大丈夫。」

 

「小恋ちゃんならできるって〜」

 

「無理無理!絶対できないよ〜てか、なんで相手が義之に決定なの!?」

 

小恋が否定し、杏と茜が肯定する。

 

もしかして、小恋は『あの事』がバレてないとおもっているのか?

 

「あら、桜内なら適任じゃない。」

 

と、沢井が一言。案外なところから声が上がるもんだ。

 

「俺がいつ演技したよ?」

 

「仮病で学校を休んだ時。」

 

「うげっ!」

 

確かに・・・と心の中で賛同する。

 

去年、義之はどうしてもクリアーしたいゲームがあったため、仮病で学校を休んだ。

 

しかし、学校に連絡した時の演技が良すぎたため、救急車が出動する騒動となった。

 

まあ、病院で仮病がばれたのは言うまでもないだろう。

 

「いやー、あの時はさすがに焦った〜」

 

「しみじみ言ってる場合じゃないでしょ!!」

 

ついに沢井がキレる。あいつ、いつかは血管が切れるんじゃないのか?

 

「まあまあ、落ちつけ。月島がやらないのであれば、俺がお化け屋敷を推薦させてもらう。」

 

そう切り出したのは、悪の根源その3『杉並』だ。

 

こいつは、非公式新聞部に所属し、事あるごとに騒動を起こしている。

 

ちなみに、生徒会のブラックリストのトップに名前が挙がるそうだ。

 

余談だが、ブラックリストのトップが杉並で、2位が『板橋渉』、3位が義之となっている。

 

2位の板橋渉だが、語るのがめんどいので省略させてもらう。

 

「俺の扱いひどくねえか?」

 

こら、地の文に突っ込むんじゃない。(お前もメタ発言すんなっつーのby作者)

 

話がそれたようだが、正直やな予感しかしない。

 

特に、杉並が言い出した事は大抵何か裏がある。そう思って間違いないだろう。

 

「ここをこうして・・・科学部からあれを拝借して・・・それをそうすると・・・・あの計画が・・・」

 

なにか、一人でブツブツ言っている発言元。

 

「何をたくらんでいる?」

 

「何のことやら?俺は、ただ選択肢を与えてやっただけだぞ。」

 

肩をすくめながら俺の質問に応える杉並。

 

こいつが純粋にクラスの事を考えるなんてあり得ない。

 

「季節外れじゃないのか?」

 

ようやく出てきた板橋渉。

 

「季節外れなんて関係ない。年中桜が咲き誇るこの島で、何をためらう必要があるのだろうか?いや、あ

るはずがない!」

 

「お化け屋敷なんてしょぼくないのか?」

 

「ふふっ。甘いな同志桜内よ。暗闇のなかで、気になるあの子とドキドキ、急接近のチャンス!?なのだ。これをしょぼいというのかな?」

 

口元をにやりと上げ饒舌に語る男。そのセリフに賛同し、声を上げるクラスメート。

 

どうやら、選択肢はこの二つになりそうだ。

 

ギャルげー風に表示すると

 

・お化け屋敷にしよう

 

・いや、人魚劇だろ

 

・その他の提案をしてみる

 

と、いったところか・・・・

 

「じゃあ、人形劇とお化け屋敷で多数決をとります。賛成の方に挙手して下さい。」

 

結果は・・・・・・・

説明
前話から約半年ぶりの投稿です!

今回の話は時系列から言うと、エロゲの初日です。

それでは、お楽しみください。
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