恋姫外史アナザー・とりあえず一刀第三十一話 |
「いや〜、驚きの結果でしたね。華琳様」
「全くだわ。まさか実力は三国一といってもいい恋の組が負けるなんてね。霞と星をみくびっていたようだわ」
「さて優勝候補がどんどん倒れていき、本当に優勝は誰か分からなくなってきましたが、次の試合が始まります」
皆が闘場の方に目を移す。
「二組ともに前へ!」
闘場の中央で向き合う翠、蒲公英と季衣、流琉。
「足引っ張んなよ?蒲公英」
「翠姉様こそ、突っ込みすぎないでよ?」
「行くよ。流琉」
「うん!」
四人共、相手を見据えて構える。
そして
「試合・・・開始!!」
第四試合が始まった。
「っしゃおらーーー!!」
「このーー!」
ガキィン!
翠の槍と季衣の鉄球がぶつかりあい、派手な音を立てる。
「翠姉様!一人で突っ込まないでってっば!!」
少し出遅れて、蒲公英も攻撃に参加しようとするが、
「えーい!」
ブーン!
「ひゃあ!」
流琉のヨーヨーに先を取られ、後ずさる。
「何やってんだよ蒲公英!」
「翠姉様が悪いんでしょ!二人で闘うんだからもっと蒲公英と合わせてよ!」
「闘いは先手必勝なんだよ!お前がアタシについてこいよ!」
「それができないから頼んでるんでしょ!」
どうやら馬家の二人の闘いでの関係は、意外に不協和音が生じているらしかった・・・・・・
「おらーー!」
ビュン!
そんな訳で、翠は蒲公英とあまり合わせようとはせず、戦い方としては個人で挑んでいるに等しかった。
「あー、もう!」
ヒュウ!
蒲公英は必死についていこうとするが、いかんせん噛み合わない。
一方、魏の二人は・・・・・・
「てーい!」
ブオン!
「エーイ!」
ブーン!
季衣が先に攻撃を仕掛け、そこに出来る隙を流琉が上手くフォローしていた。
翠の戦闘力が頭一つ分抜けている為均衡を保っているが、連携では完全に季衣たちが勝っていた。
ガキン!
キィン!
激しく武器がぶつかり合う音が響く。
そして・・・・・・
「流琉!いくよーー!」
「分かった!」
ブオン!
ブーン!
二人同時に翠へ攻撃を仕掛ける。
「くう!」
翠が防御の体勢に入る。
その間に、蒲公英は翠の横を抜けて流琉を攻撃しようとしていた。
それに気付いた季衣は、
「!」
鉄球の飛ぶ方向を変化させ、ヨーヨーに叩きつけた。
ギン!
鈍い音と共に、ヨーヨーの軌道が変わり、
「うえ!?」
ヨーヨーは蒲公英の方へ向かっていった。
突然の事に蒲公英は対応できず・・・・・・
「・・・きゅう」
ヨーヨーは蒲公英に直撃し、急な方向転換で威力が多少弱まっていたが、蒲公英はかなり吹き飛ばされて気絶してしまった。
「勝負あり!」
審判が試合終了の宣言をする。
「蒲公英!」
翠が蒲公英に駆け寄る。
その後、担架で運ばれる蒲公英に、翠は付き添っていった。
一方、季衣と流琉は、
「やったね!」
「うん!・・・でも、蒲公英さん大丈夫かな?」
「大丈夫だよ!あの一撃ならちょっと怪我するくらいで済むから」
「・・・それって、当たったのが季衣だった時の基準だよね?」
「そうだけど?」
「・・・・・・」
余計に心配になった流琉だったとさ・・・・・・
「と言う訳で、第四試合の勝者は季衣・流琉組でした。見事な連携でしたね!華琳様!」
「ええ、今回は連携の差が露呈した結果ともいえるわね。この大会は一人では勝てないという事よ」
「ごもっともです!さあ、それでは次の試合です!」
ハイテンションの地和が会話を続ける。
「魏の三羽烏の二人と呉の主従二人!どちらが勝つと思われますか!?」
「蓮華たちでしょう」
即、言い切った華琳。
「即答ですか!?」
「あの二人には悪いけど、絶対勝てないわね」
さらりといってのける華琳様。
「ちょ!あんまりやで華琳様!」
「そうなの!本気を出せば沙和たちだって・・・」
抗議する真桜たち。
だが・・・・・・
チリーン・・・
「ほう?随分な自信だな・・・」
「「・・・ひっ!!」」
真桜たちは怯えた。
今、言葉を発した蓮華にではない。先程から・・・
「・・・・・・」
無言で睨みを利かせ、殺気を放ち続ける鈴の甘寧にである。
「「あわわわわ・・・・・・」」
二人共、その殺気の篭った視線に射抜かれガタガタ震え始める。
「それでは、試合・・・」
腕を上げて溜めを作る審判。
しかし、開始と言われる前に、
「き、棄権ーー!!」
「殺されるのーーー!!」
二人はさっさかと逃げ出してしまった。
「「「「・・・・・・」」」」
会場は静まり返っていた。
「・・・ええと」
我に返った地和は、華琳の方を見る。
「そういう事よ。あの二人が思春の重圧に耐え切れる訳がないでしょう?試合したところで、動けずに一方的にやられただけでしょうね・・・」
ふう、とため息をつく華琳。
そんな訳で闘場には
頭に?マークを浮かべ首を傾げる蓮華
ふん!と鼻を鳴らし、腕を組む思春。そして
「・・・・・・」
振り上げた腕を下ろせぬままの、哀れな審判の姿があったとさ・・・・・・
どうも、アキナスです。
休みなので早めに投稿できました(喜)
まもなく総選挙ですね。
私も何か作品上げたかったのですが、残念ながら思い浮かびませんでした(泣)
私は投票、まだ決めかねてます。
初代恋姫でノックアウトされた恋か、真のシナリオで号泣した華琳様、あまりの嫁っぷり(そして三国一の尻)に萌え死にかけた蓮華、最初プレイしてから随分立って、魅力が分かってきた(と思う)華雄などなど・・・決められるのかなあ?
まあ、投票結果を楽しみにしつつ次回に・・・・・・
「44ソニック!!」
説明 | ||
一回戦も中程。 どんな試合になるのやら・・・・・・ |
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4994 | 4158 | 41 |
コメント | ||
劉邦柾棟さん:私はキアイリュウケンが特に好きでした(アキナス) 転生はりまえ$さん:わらない?(アキナス) 「疾風!アイアンリーガー」 『マグナムエース』の必殺魔球ですか。 いやwww懐かしいなですねぇwwww。 「44ソニック・オン・ファイヤー」に「44スクエア」に「アステロイド・キャノン」がありますね。 マグナムエース「正々堂々試合開始!?」(劉邦柾棟) わらないシリーズ・・・・・・・(黄昏☆ハリマエ) |
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