恋姫外史アナザー・とりあえず一刀第三十六話
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「と言う訳で、第二試合は紫苑・桔梗組の勝利となりました。華琳様、何か一言」

 

「経験の差かしらね?引き出しの多さでは一番の組でしょうし・・・」

 

流石に迂闊な事は言わない華琳。

 

「・・・そうですね。ところで、次が二回戦最後の試合になるわけですが・・・」

 

あまり喋っていると禁句に触れそうなので、話題を変える地和。

 

「華琳様の予想は?」

 

「連携なら季衣たちの方が上だと思うわ」

 

「では、季衣たち有利ですか?」

 

「そうね。戦い方によっては分からないけど・・・」

 

 

 

 

 

 

「選手は中央へ!」

 

一刀の呼びかけに、集まる四人。

 

「季衣、突っ込みすぎないでね」

 

「うん、分かった」

 

忠告する流琉と、素直に頷く季衣。

 

「作戦通り行くからね」

 

「任せるにゃ!」

 

仮面の二人も何やら作戦があるようで、互いに頷いていた。

 

「それでは・・・ゲットセット!」

 

そう言うと一刀はさくさくと手を動かし始め、

 

「んヨーーーーイ・・・・・・・・・」

 

長い溜めの後、

 

「すたー・・・とぅは!」

 

気が抜けるような声を出したのであった・・・

 

 

 

 

 

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季衣と流琉は、苦しい戦いを強いられていた。

 

とにかく、攻撃が当たらない。

 

仮面の二人は闘場をあちこち動きまわり、二人をかく乱していた。

 

その素早さに、季衣たちは的を絞れない。

 

おまけに、攻撃範囲に入ってきたとしても・・・

 

「てーい!」

 

季衣の鉄球が犬仮面に向かっていく。

 

それに対し犬仮面は、

 

ヒョイと鉄球の上に飛び乗った。

 

「それ!」

 

そしてそこから飛び降りつつ、季衣に対し蹴りを放つ。

 

「うわ!?」

 

ガッ!

 

ズン!

 

季衣は何とか両腕でガードしたが、武器を落としてしまう。

 

「まだまだだよ!」

 

攻め時と見た犬仮面は、季衣に対して連撃を仕掛けた。

 

ヒュンヒュン!

 

「わっ!わっ!」

 

慌てながらも避ける季衣。

 

重い武器を放した事が逆に幸いしたようで、素早い攻撃を全て避けていた。

 

「季衣!」

 

流琉が援護に入ろうとするが、

 

「お前の相手はこっちだにゃ!」

 

猫仮面が間に立ち塞がる。

 

「邪魔しないで!」

 

「そうはいかないにゃ!」

 

ドゴン!

 

ガキン!

 

武器がぶつかり、激しい音と共に火花が散る。

 

分断された季衣と流流。

 

ピンチであった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

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しかし、一気に勝負がつくかと思われた第三試合は長期戦となっていた。

 

「にゃーー!」

 

ビュウ!

 

「させません!」

 

ギュルルル!

 

ギィン!

 

鈍い音を立ててぶつかる二人の武器。

 

流琉と猫仮面は全く互角の戦いを続けており、ピンチになっていた季衣の方は・・・

 

「いいかげんにやられちゃってよ!」

 

ブンブン振り回す犬仮面。

 

「当たらないよ〜〜」

 

そして、それを全て避ける季衣。

 

そう、いつも重い武器を使って闘っている季衣がその武器を降ろせば、身軽になるのは当然である。

 

おまけに犬仮面は、フィニッシュを意識しすぎて大振りになっている。

 

避けるのは他愛の無い作業と言えた。

 

「ぜえ、ぜえ・・・」

 

空振りを繰り返して、息が切れてきた犬仮面。

 

ダッ!

 

一瞬犬仮面が動きを止めた時、季衣は落とした武器の方へ走り出した。

 

「い、行かせない!」

 

息切れを起こしながらも先回りしようと走る犬仮面。

 

先に大鉄球の所へたどりついたのは・・・犬仮面だった。

 

しかし、季衣はそのまま突っ込んでくる。

 

「はあ・・・はあ・・・これで・・・終わり!!」

 

犬仮面は突っ込んでくる季衣へと、全身全霊の一撃を見舞った・・・

 

 

 

 

 

 

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「えーい!」

 

季衣はそれをスライディングで避けた。

 

その時、犬仮面の足を掴んで・・・

 

「ふぎゃっ!」

 

バランスを崩して前のめりに倒れこむ犬仮面。

 

その時、カラン・・・と音がして、仮面が外れた。

 

うつ伏せに倒れているため、顔はまだ見えない。

 

「これでどうだ〜〜!」

 

ギリリ!

 

季衣は足を掴んだまま、いわゆるボストンクラブの体勢に移行した。

 

「いたたたたたた!」

 

思わず顔を上げる犬仮面。

 

仮面の外れたその素顔は・・・

 

「離しなさ・・・いたたたた!!」

 

小蓮であった。

 

「降参する?」

 

「しない!」

 

「そう?じゃあ・・・」

 

ギリリリリ!

 

「痛い痛い!降参!降参するから放して〜〜!」

 

半泣きで叫ぶ小蓮。

 

ちらりと一刀の方を見る季衣。

 

一刀はふう、とため息をついて、

 

「勝負あり!季衣・流琉組の勝ち!!」

 

季衣たちの勝利宣言をしたのだった・・・

 

 

 

 

ちなみに猫仮面は・・・

 

「ふにゃあ・・・優勝すればごちそうおごって貰えたのににゃ・・・」

 

南蛮王孟獲であった。

 

「美以ちゃん食べ物に釣られて来たんだね・・・」

 

「らしいと言えばらしいですが・・・」

 

桃香、愛紗の台詞に、観客席で見ていた蜀の将たちは苦笑いを浮かべた。

 

そして・・・

 

「誰?」

 

美以と会ったことの無い一刀は一人、首を傾げていたのであった・・・

 

 

 

 

 

 

 

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どうも、アキナスです。

 

二回戦も終わり、いよいよ大詰めです。

 

っていうか、美以たちの存在、あるところに一刀で忘れてたんですよね。

 

何とか出そうと思って、こんな形で出てもらいましたけど・・・

 

とりあえず、近況報告。

 

まじこいS、発売日に買って四日ほど前にコンプしました。

 

でも面白いシーンが多いので、繰り返しやってます。

 

男性陣(女性陣もだけど)の声優が凄すぎる。

 

そんな訳で、次回に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「川神流!星殺し!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
二回戦最終戦、仮面の下に隠された正体は・・・
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コメント
崩拳さん:一回の使用料金が是非知りたい。(アキナス)
jonmanjirouhyouryukiさん:九鬼家の方々は、様付けが当然のように合ってるんですよね。(アキナス)
アロンアルファさん:今の所は底辺ですね。ただ、どっちもまだ成長期だと思います。(アキナス)
patishinさん:彼女の戦闘力は、スカウターだといくつ弾きだすんでしょう?(アキナス)
「フィニッシュ!」  決選武装 平蜘蛛(崩拳)
まあ、実力の差ですねwwアレ?シャオに負けた焔耶って実は最弱武将?(アロンアルファ)
百代www(patishin)
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