honey, honey,
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きょーゆいあまあまふたりはふーふ

とってもみじかいよ

きゃらほうかいちゅうい

それでもよみたいひとはどうぞー

 

 

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ぼーっと結衣の姿を眺める。

結衣が見つめる先の画面からは軽快なファンファーレ。レベルがまた上がったらしい。

思い返すに、今日はもう何度この音を聞いただろうか。

 

「周りの敵一撃で死んでるんだしさ、早く次に行こうよ」

 

と漏らしたところで、後少しだけだから、と相手にしてくれない。

もうこの状態で一時間ほど経過している。

天気の良い休日なのに、どうして、なんて言葉も浮かんできそうだ。

敵を倒す単調な音だけが家の中に響く。もう私はこの音は飽きてるというのに。

 

「結衣、飲み物欲しー」

「いつもみたいに勝手に取ればいいだろ」

「そんな冷たいこと言わずにさ、私は結衣さんのお茶を毎日飲みたい」

「はいはい、分かったから自分で注いでこい」

 

全く結衣には困ったものだと身振り手振りで大げさに振る舞いながら、冷蔵庫に飲み物を取りに行く。結衣ならやれやれ、とか言いながら立ってくれるなんてちょっとは期待したけど……。

結局そんな振る舞いも虚しく、結衣は無反応だった。

 

 

 

お茶お茶と言いながら冷蔵庫に手を掛けた時、冷蔵庫の脇にある見慣れないものに気付く。

金色で透き通ってるモノ――はちみつだった。

いつの間に買ったんだろうと思いながら、手を伸ばす。

蜂蜜の入った瓶の蓋を開けると甘ったるい匂い。

おもむろに食器棚からスプーンを手にして、一匙頂く。

スプーンに掬われた金色は、瓶から離れまいと一筋の線を描く。

その一筋の金糸はだんだん細くなり、プツンと切れて瓶の中へ落ちていった。

瓶と離れ離れになってしまった金糸を舐める。

とても甘かった。

結衣もこのくらいとは言わなくても、もっと私に甘くすればいいのにな。

なんて思ってしまうのは、きっと全部結衣のせい。

何気なくスプーンに出来た蜂蜜の水溜まりを見つめる。

あ、いい事思いついた。

 

 

 

抜き足差し足忍び足で、ゲームをしている結衣に背後から近づく。

ようやくレベル上げに満足したみたいで、丁度セーブをしているところ。

グッドタイミング! と心の中で自画自賛の声を上げる。

セーブが終わる瞬間を狙いすまして、結衣に飛びついた。

結衣から驚きの声が上がるけど、気にしない。

そのまま後ろから抱きしめるように腕を回して、顎を結衣の肩に載せる。

 

「なにしてんだよ?!」

「むふふー、いいことだよーん」

 

茶化すように結衣にそう言って、指につけていた蜂蜜を結衣の唇に付ける。

結衣は何か言おうとしてたみたいだけど、その言葉は言葉になっていない。

そんな混乱している結衣を楽しんで、蜂蜜の付いた唇にキスを落とす。

その味は……想像以上に甘かった。

 

 

 

「結衣さん、今度はラムレーズン味のちゅーはどうですかな?」

「……バカ」

 

説明
お久しぶり
でもきょーゆい
はちみつあまあま
きゃらほうかいなんていつもどおり
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