真・恋姫†無双 お兄ちゃんの恋姫 第一話 「お兄ちゃんなんて、大っっ嫌い!!」(仮)
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ピピピッ、ピピピッ、ピピ……

 

「…………」

 

規則正しい機械音が鳴り、その音を止めるべく一人の青年が手を伸ばし、面倒くさそうにそのスイッチを押したが起きる気配はない。

 

どうやら二度寝するようだ。

 

青年の姓は北郷、名は一刀という。元お嬢様学校で県内でも有名な聖フランチェスカ学園高等部の2年生にして、剣道部の副部長、また半強制でもあるがクラス委員長でもある。勉強の方では得意不得意なものはあるが、学年順位では上位の方を取っている。

それと顔立ちが整っていていつ見てもカッコイイなぁとか俳優やモデルでもいけるじゃないかって女子生徒達の間で常に話題の種、そしていつの間にかファンクラブまで作ってしまい、ファンクラブ会員最多の剣道部部長の不動には負けるものの、一刀はそれに続いて2位にいる。

 

それもそうだろう。

 

勉強ができ、運動神経抜群、イケメンであり、誰にでも優しい。

 

これだけの条件が揃えば、惹かれない方がおかしいだろう。

 

 

 

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それはさておき、そんな彼でも弱点がある、それは早起きができないことだ。

 

それはなぜか?理由は簡単だ。

 

 

――トン、トン…

 

 

「兄さん、起きてる?」

 

「………」

 

返事がない、ただの屍のよう………ではなくて。

 

「はぁ……またなのね」

 

どうやらこれは一回や二回だけではない様だ。

 

「入るわよ」

 

そして少女は、北郷華琳は兄を起こすべくドアノブを回し部屋に入っていった。

 

 

北郷華琳、本名は曹華琳といい、聖フランチェスカ学園高等部一年でテニス部に所属

文武両道で容姿端麗、それに一年生にして圧倒的高いカリスマ性を持っており、次期生徒会長の声が多く寄せられている。生きた西洋人形と例えられており、校内だけでなく他校からも付き合いの申し込みをされているが、すべて断っている。また、兄があの一刀であるため、大勢の同級生やテニス部の先輩達にしつこく声をかけられているし、中にも華琳自身にアタックする子もいたそうだ。

 

3年前までは中国で過ごしていたが、一刀の父がたまたま仕事で中国に行き、華琳の母を見てすぐさまプロポーズをしたらしい。華琳の母は最初では戸惑っていたそうだが、そんな彼からの真っ直ぐなプロポーズに顔を少し赤くしながら小さく頷いた。

その後娘がいますと伝えたら一刀の父はウチにも息子がいるよとそのような些細な問題はどうでもいいような答えに、華琳の母は喜びながら華琳と相談したあと、一緒に一刀の父と共に日本に渡って来た。

華琳は日本の文化、食事、ハイテク商品、すべてにおいて自分が住んでいた所とは全く異なっており、これから新しい環境で生活していくんだと決意したが、実は今までずっと緊張し続けていたのだ

 

新しい国、新しい住まい、新しい家族、そしてなによりも自分に兄ができることにドキドキしていたのだ

 

 

 

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まずは自分の家族を紹介しようと一刀の父は二人を家族がいる九州に連れて行き、剣術道場でもある実家の玄関前に着いた。

 

「久しぶりじゃな」

 

「ええ、お久しぶりです父さん。母さんも」

 

「ええ。さ、速く中に入ってらっしゃいな」

 

そんな三人を出迎えたのは北郷剣術道場師範にして、一刀の祖父と祖母であった。

 

「所で、一刀はどこに?」

 

「一刀の奴ならわしの言い付けで素振りをしておる、中庭にいるはずじゃ」

 

「そうなんですか。先にこの子を先に一刀と会わせようとおもっていたので」

 

「そうか。えーと、なんじゃったかの……そうじゃ」

 

祖父はゆっくりと華琳の前に歩いていき、彼女の視線を同じくらいの高さまで腰を下げ

 

「ニーハオ」

 

微笑めと共にゆっくりと手を差し出しながらちょっとぎこちない挨拶をした。

 

「………」

 

華琳は戸惑いながらも手を祖父の手を握り、小さく上下に振った。

 

「よし、わしに付いてまいれ、この子に一刀を紹介せんとな」

 

一通り挨拶を済ませ、祖父の案内で一同は中庭へと向かった。そして近づいていくにつれ、音が聞こえ始めてきた。

 

――ブン…ブン…

 

どうやら誰かが何かをしているようだ。

 

そして全員が中庭に着くと

 

「はっ……はっ……はっ……」

 

一人の青年は道着を身に着け、練習に使う竹刀をリズムよく素振りをしている。

 

「??,?道他就是……(母さま、あの人もしかして……)」

 

「??,他就是?的新哥哥(ええ、彼があなたのお兄ちゃんになる人よ)」

 

「哥哥……(お兄ちゃん……)」

 

どうやら二人は目的の人物について話し合っているようだ。

 

「一刀よ、稽古やめい」

 

「どうしたのじいちゃん?……って父さん久しぶりだな。あと誰?」

 

「久しぶりだね、一刀。それからこの二人が君の母さんと妹になる人達だよ」

 

「母さんと妹って……」

 

青年一刀は素振りをやめ息を整えながら声がする方向に顔を向けると、祖父と祖母をはじめ、仕事が忙しくてあまり家にいない父と、知らない女性と女の子がいた。そんな父からいきなりのカミングアウトに困惑してしまった。

 

一刀はまず先に女性の方を見る。

 

深窓の御姫様とはこれのことだろうか。少々癖のある金髪ロングヘアー、宝石のような蒼い瞳、膝くらいまでの白いワンピースを身に着ていて、立っているだけでも絵になる、そんな雰囲気をその女性が持っている。これで子供がいるって言ったらそんなバカなと思ってしまうかもしれないが、その女性の後ろに恥ずかしそうに隠れている女の子が証拠である。

ツインテールで螺旋のような髪型と身に着けている衣装を除けば、女性をそのまま小さくした感じである。もし外に出かけていたら、親子ではなく姉妹だと勘違いされるだろう。

 

「紹介するよ。女性の方の名前は華蘭、そしてその子供の華琳だ。あと彼女らは日本語できないから、簡単な自己紹介で頼むよ」

 

「ああ、わかった」

 

まぁあの父のことだ、下心があってプロポーズするわけないしなと一刀は頭の片隅で考えながら二人の前にいく。

 

「北郷一刀です。はじめまして」

 

「?好(こんにちは)」

 

一刀は挨拶して手を差し伸べた。華蘭は歓迎されていることがわかると、彼に握手しながらお返しの挨拶をした。

 

「華琳っていうんだね。一刀です、これからよろしくね」

 

「……っ!?」

 

一刀は華琳の前でしゃがんで彼女に握手を求めたが、彼女はすぐに答えてくれなかった。緊張、興奮、喜び、恐れ、そんないくつもの感情が華琳に一気に襲いかかったのだ。目の前の男が私の兄になる、ただそれだけのことなのになんでこんな気持ちになるのと華琳は自問自答をしていた。

ほんの2,3分が過ぎて華琳はゆっくりと一刀の前に立ち、ずっと出していた一刀の手をゆっくりと両手で掴み、とても弱い力で上下に振った。華琳は彼を自分の兄であることを認めた瞬間である。

 

これが一刀と華琳の出会いなのである。

 

 

 

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それでは冒頭に戻ろう。

 

「はぁ……毎日起こしに来るこっちの身にもなって欲しいわね」

 

「……スー……っ…」

 

「まぁいいわ、さっさとこのお眠り虫さんを起こしますか。ほら、兄さん。早く起きなさい」

 

「……んーー…………」

 

いつものように華琳は一刀の体を揺らすが起きる気配がない。

 

「やっぱり起きないわね、なら………」

 

華琳は布団を剥がそうと手をかけるが、そこに

 

「………んーっ…………」

 

「きゃあっ!?」

 

寝ぼけている一刀は手を伸ばし華琳を抱きしめた。

 

「ちょっと、やめ……あっ、んっ…」

 

一刀は華琳の背を自分の胸に抱きしめ、顔を華琳の首筋に埋め寝息を立てる。その吐息が華琳の首筋を刺激する。華琳はそんな吐息に勝てるはずがなく身を捩りながら、艶っぽい声を漏れだす。

 

「………やっぱり、やっぱり兄さんなんて…」

 

「……ん、んーーー……ん?」

 

誰にも見られていないとはいえ、こんな恥ずかしい思いをさせられるのは耐えられない、そんな華琳はプルプルと震えだした。

 

“いつものように”

 

「お兄ちゃんなんて、大っっ嫌い!!」

 

「グホァッ!?」

 

華琳はおもいっきり一刀の鳩尾にめがけてエルボーをかまし、一刀は悶絶してしまう。

 

 

 

先に言っておこう。

 

彼の起床は眩しい朝日や目覚し時計などでは起きない。

 

華琳がこの言葉を発したときこそが、彼の一日のはじまりである。

 

 

 

 

 

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あとがき

 

 

 

あー、ゴホン

 

皆さんこんにちは、こんばんわ、おはようございます、そしてお久しぶりでございます、文才のかけらもなければ作品を妄想しても形にすることができない駄文作者のJINです

 

多分皆さんはコイツ誰だとかいたっけこんなヤツとか、と思っているんじゃないでしょうか。1年前(時間経ち過ぎだろうorz)くらい前に南蛮√を頭の片隅で憶えている方ならわかるでしょう

 

投稿がこんなに遅れた理由?まぁ簡単に説明すれば

 

作品制作→学校やバイトで一旦中止→作成に取り掛かる→帰省(中国)→PC破損、データがポーン(データの入っているUSBが見つかりなんとかセーフ)→ストーリー構築→保存→投稿準備完了

 

ここまでは良かったが

 

学校やバイトで投稿できず放置状態→EXVSにハマってしまいROM専に戻る→投稿準備完了、しかしUSB見つからず断念→親がUSBを借りていることが判明、返還されるがプロットなどの恋姫全データが消失→2週間ほど放心状態→(;ω;)→今に至る

 

現在南蛮√を再構築しているところです

 

それからこの作品の続きは考えていません、サブタイだけのためにこの駄文を考えていたのですから

ですが、皆さんが続きが見たい、書けやコラァと脅しを入れる、書いてくださいお願いしますと願望する、なんでもいいので何かコメントを下さればこちらも書く視野を入れようと思います

 

それではまた機会があればお会いしましょう

 

 

 

P.S.どうでもいいですが、恋姫関連ソングを中国語にしようと考えています

 

説明
TINAMIよ、私は帰って(ry

どもお久しぶりです
多分古参の方以外は私をしらないでしょうねw

さて、久々の投稿ですので誤字やミスがあるかもしれないので、指摘やアドバイスをお願いします

それではこんな駄文ですが、どうぞご覧ください
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コメント
ZERO&ファルサさん 続き………あったかな?(ぇw(JIN)
おっと、久々な方が来てますねえ。おかえりなさいです。お願いです楽しみですから早く書いてください。(ZERO&ファルサ)
ryuさん 時間がかかりそうですが期待に応えたいと思っていますので、南蛮√の再開をお持ちください(JIN)
狭乃 狼さん 励ましありがとうございます!そちらの作品も楽しみにしています(JIN)
森羅さん お言葉ありがとうございます!がんばりますぜ(^^ゞ(JIN)
スーシャンさん 脅迫コワイよぉ((((;°Д°)))))))ガクガクブルブル(JIN)
乱さん ネコ一刀「乱しゃんも久しぶりにゃ!カズキー!すぐ行くじょーー!」(JIN)
TAPEtさん まぁまぁ、そう焦らずに……世界の狭間で待ってくださいなww(JIN)
namenekoさん がんばりまふ(^ω^)(JIN)
よーぜふさん な、なんという所に隠れていたのですかwwUSBまじ泣けましたっすorz(JIN)
劉邦柾棟さん まぁ歌うのは私ではなく恋姫たちですがね………まぁまだ未定ですがねw(JIN)
お帰りなさい。あなたの南蛮ルート楽しみに待ってます。(ryu)
お帰りなさいませw苦境や逆境は糧にしてなんぼですww今後も頑張ってくださいねwww(狭乃 狼)
お久しぶりです、USBの件は泣けますがめげずに頑張ってください!!!(森羅)
おぉー、久しぶりだ\(^o^)/そして続き書けやコラァ( *`ω´) (スーシャン)
ネコ一姫「JINさん、お久しぶりにゃ!カズーー!会える日を楽しみにしてるにゃ」(乱)
……取り敢えずつづきをください、はよはよ(TAPEt)
お待ちしていました。頑張ってください(VVV計画の被験者)
お久しぶりです!ベッドの下からお待ちしておりました!!(ぇ ・・・Oh、なんという不運・・・ 苦境にまけずにがんばってください!! あ、お兄恋姫もたのしみにしてまふw(よーぜふ)
お帰りをお待ちしておりましたよ〜。 「恋姫関連ソングを中国語に」・・・・・是非とも聞いてみたいです!? 次回も楽しみにしております。(劉邦柾棟)
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