第三話 どうやらこの世界では、斬魄刀は……
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アニスサイド

 

 

やぁ、アニスだよ。

そうそうキングクリムゾンは発動しないから安心したまえ。

それにしても、ホントこれってチートボディーだなーって思うよ。

 

 

 

術式やら、勉強やら、剣術やら、体術やら、魔法やら……全部すぐに覚えられる。

そして、この家では代々、ベルカ式やミッド式は使わないらしい。

もちろん使えるが、俺達の血筋が使える魔法がある……。

 

 

 

それが、クロイツ式って奴らしい……まぁ、あれだね、何の捻りもないね……。

それで、そのクロイツ式何だけど……何の事のない、斬魄刀を媒介にして魔法を放ったりするんだ。

 

 

 

一度お父さんに見せてもらったけど……凄かった……。

 

 

 

「喰らえ!牙王炎!」

 

 

とか言って、いきなり始解しちゃったからもうびっくり!

まさか原作設定に無理やり入れてくるとか……マジありえねぇよ神様……。

 

 

 

しかも、お父さんの斬魄刀は、相手を喰らいより鋭く、より強く、より軽く、より重くなるらしい……そして、火を纏って相手を攻撃したり、そのまま斬撃にして出せたりする……。

 

 

 

……あんたの家業一体何なんだ……。

 

 

 

そして、今日俺は……その契約をしてる真っ最中です!

 

 

 

 

「良いかアニス、自分が使える斬魄刀を呼び起こすんだ……」

 

 

「でもお父さん、俺まだ子供だよ?それに、何でこんな早い内からなの?」

 

 

 

「それはね、アニス。斬魄刀は扱いが難しいんだ……。私も、クロイツベル家の中では優秀だった方だ……私がアニス位の時には、既に魔法も全て一通り終わらせ、勉学やら何やらも学び終えた……そんな私でも、始解に至るまで五年。何も言わないで始解が出来るようになったのが三年。ちゃんと斬魄刀を屈服させるので六年年。そして、最後の秘術……卍解を会得できたのが……更にその十年後何だ……」

 

 

マジかよ……俺と同じ位の年から始めて……大体27歳位で卍解に至ったとか……。

まぁ、死神と人間の時間を合わせたり較べたりしたらあれか。それでも、凄い方なのだとか……。

 

 

 

 

「アニス、お前は私よりも強くなる。それに、私より才能豊かだ……だから、私はお前に早く契約して、斬魄刀を使いこなしてもらいたい……」

 

 

 

「……分かったよお父さん!俺、頑張る!!」

 

 

 

「うん!その意気だ!さぁ、その魔方陣に入るんだ」

 

 

俺はお父さんが書いたお手製の魔方陣の中に座り込む。

 

 

 

「さてアニス、さっき私が教えたとおりに唱えるんだ。分かったかい?」

 

 

 

「うん!分かった!」

 

 

俺はお父さんに笑顔を見せて、魔力を集中する……。

 

 

 

「……我の剣となる者よ、この問いに答え姿を現せ。導の道は既にある、我が身に集え!契約、執行!!」

 

 

 

その瞬間、魔方陣が光だし、俺はその光に包まれる……。

何だろう……俺の体に何かが入ってくる感覚は……暖かい……すっげぇ心地いいわ……。

 

 

そしてしばらくするとその光は収まり、俺を浮かせていた風は無くなった……。

 

 

 

「どうやら成功したようだね。さぁ、斬魄刀を出して、私に見せてくれないか?」

 

 

「分かった!」

 

 

 

俺は手に魔力を込めて、斬魄刀を取り出す……。

握られていたのは、何の変哲もない日本刀……まぁ、まだ始解できてないし、当たり前か。

 

 

「……これは……何と……凄いのを呼び出したな……」

 

 

 

「?お父さん、何の斬魄刀か分かるの?」

 

 

「あぁ、名前は言えないが……氷結系最強の斬魄刀と言っても良いだろう……」

 

 

 

 

………オーケーおとん、今ので分かったから……氷輪丸だわこれ……。

まぁ、嬉しいわ。氷輪丸を一発で引き当てれてよかった!

でも、おかしくね?あの神様、鏡花水月以外の斬魄刀なら全部使える言うてたやん……。

 

 

 

 

まさか……ね?

 

 

 

俺は試しに、空いている左の手に魔力を集中する……。

 

 

カチャ……。

 

 

 

「なっ!?」

 

 

 

「……あはは……」

 

 

 

ビンゴ……どうやら俺は、ほとんどの斬魄刀を、体の中に所有してるらしい……。

しかも……何か、どんどんまだまだ増えてってる気さえするのだが……。

 

 

「何故斬魄刀が二本も!?……まさか、二本一変に、所有者と認められたのか!?」

 

 

 

いや、二本どころか……ほとんどだよおとん……。

でも、これは口が裂けても言えないな……流石に気落ち悪がられるだろうし……。

でもま、これで斬魄刀を手に入れた訳だし……良かった良かった。

 

 

 

「しかもこれは千本桜!?……アニス……やはりお前は、私以上に才能がある子らしい!」

 

 

 

「ホント?アニス、嬉しい!!」

 

 

お父さんは喜びのあまり、俺を抱きしめる。

おぉう……流石クロイツベル家の家業を継ぐ者……腕力パネェ……出る、出ちゃいけない物が出る……。

 

 

「お父さん、苦しいよぅ……」

 

 

「おっと、すまんすまん。嬉しさのあまり、つい強く抱きしめすぎた様だ。わははは!」

 

 

そう言いながらガシガシと俺の頭を撫でる。

いやぁ!一時間も掛けてセットした俺の髪!?……まぁ良いか、後でアンクに結ってもらおう。

 

 

「お父さん、これでもうお終い?」

 

 

「あぁ、これで無事契約は完了。もう戻っても良いよ」

 

 

「うん!分かった!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「それで、何をやってたんだ?」

 

 

「えへへ〜、クロイツベル家に伝わる契約をやって来ました」

 

 

「そうか。それで、何と契約したんだ?」

 

 

「斬魄刀」

 

 

「斬魄刀?何だそれわ」

 

 

「俺の居た世界では漫画の話に出てきた、死神が使う武器何だ。でも、あの神様がどうやらこの世界の設定に無理やり入れたらしい」

 

 

「あの馬鹿は……そんな事したら世界が崩壊すんぞ……」

 

 

「まぁまぁ、神様だから何とかなるんじゃない(笑)」

 

 

「まぁ、今の俺にはどうでも良いけどな。お前さえいれば俺は生きていけるし」

 

 

「あらあら、欲望の鳥とまで言われたアンクが、まさかこの三年で丸くなるとは」

 

 

「人間の感情、五感、全てを手に入れ。こうして人間と向かい合ってみると、中々どうして。人間も捨てたもんじゃないと思えてくるから不思議だ。人間何ぞ、欲望の塊でしか思ってなかったあの頃が懐かしい」

 

 

「……映司に会いたくないの?」

 

 

「……あいつが掴む手は、もう俺じゃない。それに、勘違いするな。俺とあいつは、利害が一致した者同士だ。あいつは力が欲しかった、俺は命が欲しかった……だからあいつをオーズに選んだし、俺はあぁして、ただのメダルの塊が死ねるとこまで来た……」

 

 

 

「ふふふ……アンクも素直じゃないね」

 

 

「ふん……ほら、出来たぞ」

 

 

お、結い終わったか……どらどら。

俺は手鏡で、今の自分の髪型をチェックする。

 

 

 

「……うん、ありがとうアンク!いやぁ、アンクも上手くなったもんだね。最初の頃は戦うだけしか能がなかったのに」

 

 

「うるさい。ったく、誰のせいでこんな事をしなきゃならなくなってるか分かってんか?」

 

 

 

「はいはーい、アンクは最高のパートナーでーす♪あはははは!」

 

 

「……ったく、こりゃ重症だな……」

 

 

もぅ、重症とか言わないでほしいな!

 

 

 

「それじゃあ、僕はちょっと庭に行くね?」

 

 

「?何かやるのか」

 

 

「うん、斬魄刀と、ちょっとO★HA★NA★SI、じゃなかった、お話してくる」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「とは言ったものの……斬魄刀とどう話したら良いのやら……」

 

 

つうか、ブリーチとかもううろ覚え何だが……まぁ、斬魄刀だけで、鬼道や縛道は使えるようにはなってないし……それはそれでいいか。

 

 

あんな長い詠唱、覚えられんから……。

 

 

 

「まぁ、とにかく氷輪丸だけでも使える様にしたいな〜」

 

 

出来るだけ自力で頑張ろう!

んで、出来なかったら、少しお父さんに助言もらおう。……教えてくれるかな?

 

 

「さて……精神を集中させてっと……」

 

 

一応、月並みだけど、座禅をして精神を集中させよう……。

あ、ちなみにちゃんと結界は貼ってあるよ?まぁ、怪しまれないでしょ。

一応俺、全部魔法覚えてるし、結界貼ってたって、魔法の練習でもしてるだろう程度にしか思われないだろう……。

 

 

「…………来た………」

 

 

……案外早かったな……俺は、そのまま精神世界に入っていく……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……はっ……」

 

 

「……やっほー」

 

 

「………あるぇ〜」

 

 

「久しぶりじゃの」

 

 

「………何で神様が居んの?」

 

 

精神世界に行ったと思ったら、神様の所に来てた……。

……やべぇ、今軽くポルナレフ状態なんだが……。

 

 

「どうしたじじい、寂しくなったのか?俺をこんな所に連れてきて。何かの魚と一円やるから帰せコノヤロー」

 

 

 

「いや、お主が自分で来たんじゃろうが!!」

 

 

「……何……だと……」

 

 

「まぁ、大方斬魄刀と意思疎通してみようと試みたんじゃろうけどな……」

 

 

「……やっぱじいさんがしでかした事か……」

 

 

「お主、言ったじゃろ?斬魄刀が使いたいと。その願いが既に叶っているのじゃから、初めから使えるのじゃぞ?」

 

 

「……それを早く言えよ!!」

 

 

座禅して損したわ!

時間損したわ!全く、何なんだこいつは……。

 

 

「じゃあ、さっさと体に戻してくれ」

 

 

「自分から来たくせに……それじゃ、もう来るんじゃないぞ?」

 

 

そうじじいが言った瞬間、懐かしい浮遊感に襲われる……。

 

 

「また落ちるのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「……はっ!?」

 

 

……何だったんだ今の……。

とにかく……まぁ、斬魄刀はもう使える状態なのは分かった。

でも、これお父さんに見せたら驚くだろうな〜。始解も年数掛かって漸く出来るようになったって言ってたし……。

まぁ、見せるのはもっと先の話かな。

 

 

「それよりも……やってみますか」

 

 

俺は座禅を止めて、斬魄刀を持つ。

…………んじゃ、行っきまーす!!

 

 

「霜天に坐せ!氷輪丸!!」

 

 

そう唱えた瞬間……この周りの温度が一気に下がるのを感じた……。

だが、寒いとは思わない……、このままでも動きに支障は無い。

 

 

「……すげぇ……これが氷輪丸……」

 

 

そして、後ろを向く……そこには水と氷で出来た龍が宙を舞っていた。

 

 

 

「……卍解は……たぶん出来るんだろうが……」

 

 

やったら結界壊れそうだし、それに、下手に膨大な魔力を使うってお父さんやお母さんに気づかれるのも嫌だから、よしとこう。

 

 

さて……次はどんな事が待っているのやら……。

 

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