第四話 アニスの戦闘風景 |
「おはよ〜……」
「おはよう。ほら、さっさと顔洗って来い」
「……む〜……」
どうも、朝にめっぽう弱いアニスです……ふぁ〜。
「……アンク〜……眠い〜……」
「俺に寄りかかって来るな!さっさと顔洗って目ぇ覚ませ!」
そう言いながら、アンクは俺を洗面所まで運ぶ。
優しっさすぃ〜……ふぁ〜……あれだね……肉体に精神が引っ張られるってのは本当にあるんだね。
「て言うかいい加減その恰好で寝るのは止めろ!」
「……いや……裸ワイシャツは……眠りやすい……んだよ……」
裸ワイシャツこそジャスティス……他にはスパッツとか……。
「……グー……」
「寝るなぁぁぁぁ!!」
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「……超スッキリ!」
「俺は朝から疲れた……」
「どうしたアンク?まだ朝だよ?モナカ買ってやるから元気出せコノヤロー」
「………はぁ……」
ありゃ、ため息されちった……。
「ごめんごめん、ちょっと調子に乗っちゃった。謝るから許して?ごめんね」
「……まぁ、アイスで手を打ってやらん事もない」
「あはは、やっぱアンクと言ったらアイスだよね」
ヴィータやスバルと良い勝負出来そうだよね。
大食いとか?いや、でもアンクも今は普通の人間の体だし……いや、行けるか。
「それよりも、朝食に遅れるぞ?」
「あ、そうだった」
そう言われれば、もうそんな時間か……。
俺は一回自分の部屋に戻り、私服に着替える。一回寝ぼけたまま朝食食べに来たんだけどさ。
ワイシャツとパンツだったから、驚かれたよ。
まぁ、まだ三歳だし、ワイシャツはサイズぶかぶかだから、見えなかったけどさ……何だろう……アルカナのアンジェみたいな感じ?
まぁ、そんな格好で来たから怒られるかもとか思ったけど……。
怒られなかった、むしろ可愛いとまで言われた……だから俺は、もうお母さんやお父さんの前で、裸ワイシャツは見せないと誓ったんだ。
アンクには見せるよ?だってアンク、特に反応もしないから。
「おはようございます、お父さん、お母さん」
「おはよう、アニス。今日は少し遅かったね?何をしていたんだい?」
「少しアンクとお話をしていました。すみません」
「お父さんは怒ってる訳じゃないから、謝る必要なんてないのよ?アニス。さ、皆そろったことだし、頂きましょうか」
俺はいつもの席に着き、手を合わせる。
「「「この世の全ての食材に感謝を込めて、いただきます」」」
だから、何でトリコやねんって……。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「さて、今日は何をするかな……」
朝ごはんを食べてから、一時間。
これからお父さんと訓練をします。まぁ、自分としては斬魄刀で戦いたいんだけど……。
始解を見せたら驚かれるかもと思って、それは避けてるよ。
たまに秘密裡で結界貼って、始解をして訓練はしてるけどね。
因みに、俺が結構使いやすいと思った斬魄刀がこちら。
氷輪丸、双魚の理、灰猫、千本桜、雀蜂位かな。
氷輪丸は長いけど、その分触れたらなんでも凍らせれるから良いんだ。
次に双魚の理、双剣でその分短くなるから良いね。灰猫と千本桜は、刀身が消えるから、持ちやすい。
雀蜂は指に着けて暗殺をする時には有利だね。
後は刀身が長くて重いから、振るのがキツイ。
斬月なんて始解状態のまま出てくるから持てない。卍解すればまだましになるんだろうけど……。
後は……多すぎてまだ使ってないんだ……。
「それじゃあ、魔法と剣の訓練でもしようか」
おっと、地の文で話してたら、いつの間にかお父さんが今日の訓練を決めれたようだ。
「分かった!」
「一つ言っとくが、あのオリジナル魔法は禁止だぞ?」
「分かってるよ。デバイスしか使わないから」
オリジナル魔法……デバイスを使わなくても、詠唱で使える魔法……。
まぁ、オリジナルじゃなくて、ネギまの何だけどね。
俺の始動キーはエヴァのをパクリました。
|闇の《マギア》魔法(・エレベア)は使えないよ?流石に雷速瞬動とかは使いたくないよ。
人間で居たいのさ……後は、ガッシュ達の呪文が使えます。
まぁ、流石に口から雷は出さないよ?そこはゼオンを模して手から出すよ。
因みに、これが管理局にバレたら間違いなく研究対象に指定されると、お父さんに言われました……。目がマジだったとです……。
「それじゃあ、始めようか。アイギス、セットアップ!」
《スタンバイレディー、セットアップ》
「クイーン、セットアップ!」
《セットアップ》
俺とお父さんは、二人同時にバリアジャケットを纏う。
お父さんのバリアジャケットは、騎士甲冑の様だ……あれ、シグナムみたいな固っ苦しい奴。
俺は……まぁ、最初どんなバリアジャケットにしようかなって考えて、ブリジットの格好にしてみた。
どうやらバリアジャケットのデザインは選べるらしい。そして下はスパッツ。
「相変わらずのバリアジャケットだね……アニス……」
「修道服っぽくて可愛くない?」
「時々、本当にアニスは男の子なのか、心配になってきたよ……」
まぁ男の子じゃなくて男の娘ですけどな。
心配するなお父さん、ちゃんと俺にも息子はついてるから安心しろコノヤロー。
等と、心の中で言ってみる。
「それじゃあ、先ずは剣からだ」
「うん!」
「ハァッ!」
お父さんが俺に剣を振るってくる。
俺はそれを避けて、反撃に回る。だがお父さんはそれを読んでいたかのように回避し、再び斬りかかってくる。
「プロテクション!」
ガキン!
「おぉ、だいぶプロテクションを瞬時に出せるようになってきたね。でも、まだまだだ!」
ギギギ!ピキ!ピシ!
うっそぉん!?ヒビ入って来てますやん!
完全に割れる前に、後ろに後退っと……。
俺はプロテクションを消したと同時に、後ろに下がる。
「ハァッ!」
ガキン!
「そら、下ががら空きだ」
ガッ!
足を払われ、俺はそのまま地面に転ぶ。
それを好機とと言わんばかりに、お父さんは追撃をしてくる。
「ハァ!」
「爆ぜろ!」
ドガァン!!
俺は故意に魔力を暴走させ、空間を爆発させる。
そして煙を利用して、お父さんとの間合いを取る。
……よし、これぐらいで良いだろう……。俺は魔力を剣に流し、構える。
「いっけぇ!!」
ズバン!!
おっし!直撃コースktkr!
やっとお父さんに一撃を入れれる時がキターーーーーー!
「喰らえ!牙王炎!」
……あれ?今のって始解だよね?
……あれ、お父さんの魔力が上がったよ?何で何で?おかしいなぁ……何か大きい炎の龍が浮いてるよ?
……どーしよう……。まさか斬魄刀使われるとか……思ってもみなかったよ……。
「いやぁ、まさか私が斬魄刀を解放してしまうとは。HAHAHAHA!」
「せっけぇ!せっけぇぞお父さん!何だよそれせっけぇよ!せっかく一撃入れれたと思ったのに!柏餅やっから斬魄刀しまえコノヤロー!」
おっと、少し素が出てしまった様だ……。
つか、HAHAHAHAじゃねーし!!ぜってぇ確信犯だ!ぜってぇそうだ!
「でも、これは私も少し大人げなかったと思う。反省はしている、だが後悔はしていない!」
「……もう良いよ……」
何かこのお父さん……威厳の欠片もねぇ気がしてきた……。
まぁ、これはこれで、有りなのかもしれないけども……さ、少しは何とか粘ってみようよ……むしろ安易に斬魄刀解放しちゃ駄目じゃん……。
そこはプロテクション貼るとかさ、ブリッツアクションやソニックムーブで避けれたはずだよ?
まさか、子供の攻撃に、わざわざ斬魄刀って……ハァ……。
「そうか……じゃあ次は、魔法のの練習だ」
「はーい。クイーン、杖お願い」
《了解しました》
「アイギス、ガントレット」
《オーケー》
……うん、ガントレットって、近距離だといつも思うんだけど……中々どうして……お父さんの砲撃や魔法弾は、手から出るんだ……しかも正拳突きに乗せてくるからさ、威力マジキチ……。
アンタは何処の薬味坊主なんだと言いたい。
「行くよ!アップ!」
俺のその掛け声で、十数発の魔力弾が周りに発生する。
まぁ、なのはも結構掛け声使ってたし、違和感無いとは思う。
「ストップ!」
そして、周りに魔力弾を発生させたまま固定する。
「ホント、アニスは私以上に才能豊かだな。そんな使い方、一度も考えたこともなかったよ。ハァッ!」
そう言いながらちゃっかり魔力弾放っとるやないですか……。
まぁ、いいや……。結構数多いけど、先ずは回避を試みよう……それで、避けれない奴が出てきたら、一発ずつ使って落とそう。
「よっ!ほっ!はっ!おっと!危な!きゃっ!うわ!あらよっと!こなくそ!」
良し、計九発は避けれた……でも、後のはキツイな……。
お父さんの魔力弾は数にして約四十発……キツイ……子供の訓練になんちゅう数を……。
「これは無理だな、ゴー!」
俺は一発ずつ使いながら、的確に落としていく。
途中、魔力弾は切れたが、簡易砲撃で逃れた……いや、マジで危なかったよ……。
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「よし、これで今日の訓練はお終い!」
「ふにゃ〜………疲れたぁ〜……」
「よしよし、良く頑張った。さ、帰ろうか」
お父さんは俺の頭を撫でて、抱っこする。
お父さんの腕は暖かいのぅ……あ〜、今日も疲れた……今日は結構長い時間訓練したな〜。
「……お父さん……」
「何だい、アニス」
「……俺……強くなれるかな……」
「アニスならなれるさ。既にBクラスの魔導師には遅れを取らない程度には強くなってる。後三年くらいしたら斬魄刀も使える様になるかもしれないし、それに、その時は今よりもっと強くなってるさ。アニスは生まれつき魔力量が多いんだ、きっと、強くなれるよ」
「……ありがとう……お父さん……」
微睡の中……お父さんの優しい言葉を聞きながら……俺は静かに目を瞑った……。
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