仮面ライダーOOO(オーズ)-the originalstorys〜異世界戦記〜 第5話 解放と融合と有機ヤミー
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これまでの仮面ライダーオーズ〜異世界戦記〜は…

 

 

妃那「一つ!蓮矢が面接を通り、ラルフ共々クスクシャミーゴのバイトに。」

 

妃那「二つ!幸神コーポレーションに向かう途中、赤いグリード『アンク』に襲われるも、クジャク・コアを奪い取る。」

 

 

妃那「そして三つ!映の計らいによって、正式型のライドベンダー、及びカンドロイドを手に入れる。」

 

 

 

 

 

 

(0M0)<count the medals!現在、オーズが使えるメダルは…

 

タカ1クジャク1

トラ1

クワガタ1バッタ1

ゴリラ1

タコ1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそぉ…!」

 

その男は、雨の降る中、絶望に囚われていた。

 

「何故だ…何故なんだぁ!!」

 

男は、ダンダンと、裏路地の廃墟の外壁を殴りつけていた。

 

 

その男の左腕…およそ指と呼べるものが、親指と薬指以外が付け根から無い。さらには、彼の右腕、それは義手だった。

即ち、本来の腕や、あるべき部位がない、いや、無くなったと言う方がふさわしいだろう。

「はぁぁ…くそったれがぁぁ!!」

 

男はドラム缶の残骸を蹴飛ばし、壁に倒れかかる。

 

「うわああああああ!!」

 

男は叫ぶ。叫ぶことしかできなかった…。

 

 

 

 

 

「全く、やかましい奴だ…」

 

その男のもとに、緑色のジャケットを着た男が歩いてくる。

 

ウヴァだ。

 

「なんだ、お前は…!」

 

男は、ウヴァに敵意を剥き出しにし、鋭く睨む。

ウヴァ「ほう…貴様のその目…フフフ…」

 

ウヴァは男に何かを感じ取ったのか、ほくそ笑む。

 

「貴様…俺をバカにしてるのかァ!!」

 

男はウヴァに襲いかかった。が、かなうはずもなく、簡単に捻られてしまう。

 

ウヴァ「お前の望みを叶えるには…どうしたらいい?」

 

ウヴァは、水溜まりの上に倒れ込んだ男を見ながら尋ねる。

 

「な…に…」

 

ウヴァ「お前はどうしたいときいたんだ。」

 

ウヴァは、左手にセルメダルを忍ばせながらさらに詰め寄る。

 

 

「俺が…俺がしたいのは…」

 

男は目を閉じる。

 

自分は苦しい、夢や再起、さらには人間としての正常さも欠けている…

彼は、普通に生きている人間が羨ましい…否、恨めしい…

 

ウヴァはまた何かを感じ取り、ふっと笑って、こう言った。

 

ウヴァ「――その欲望、解放しろ――」

 

 

そう言いはなって、男にセルメダルを入れた……

 

 

 

 

 

 

・・

・・・

・・・・

 

 

 

 

 

蓮矢「ふぅ…」

 

蓮矢は、客足の引いた昼過ぎ、クスクシャミーゴの厨房の壁により掛かっていた。

 

現在、クスクシャミーゴの従業員は、店長の橘智夜子も含めて四人。

そのため、彼女も妃那も蓮矢もラルフも、フロアと厨房の両方を交代で担うため、午前10時からの営業でも、昼過ぎにはぐったりなのだ。

 

因みに彼以外の三人はと言うと…

 

智夜子「ラルフちゃ〜ん♪あなたすごいのね〜♪」

 

妃那「ホント…人は見かけによらないとはよく言ったもんだよ…」

 

ラルフ『「ふ…このくらいは教養でどうにでもなる…我を崇めよ…」』

 

智夜子はラルフにちやほやし、妃那は感嘆し、ラルフは限りなく素であった。

 

彼女達がこうなったのは、およそ1時間ほど前まで遡る。

 

 

・・

・・・

・・・・

 

 

 

 

客足が増す昼時、仕事の速い蓮矢が厨房に入り、三人で接客にあたった。

妃那はお冷やを取りに行き、智夜子は料理を受け取りにいっていた。

 

つまり、現在フロアにいるのは立っているラルフのみ、と言っても、料理のできないラルフは、基本フロアの隅っこに突っ立っているだけだったが。

 

その時、ドアの開くカランカランという音。

 

正直、智夜子も妃那もマズいと思った。

 

 

しかし、結果は、明らかに期待を裏切っていた。

 

ラルフ『「いらっしゃいませ。お客様ご来店何名様でしょうか?」』

 

 

その瞬間、妃那と智夜子の表情が固まる。

 

 

一番考えられないことが起こった。

 

 

ラルフが、あのラルフステール・インボーグが、笑顔で接客を行ったのだ。

 

 

その後、その客を席まで案内し、次に注文をとりに行く。

 

 

ラルフ『「ご注文の方、お決まりでしょうか?」』

 

「じゃあ、コーヒーと、オムライスを。」

 

ラルフ『「かしこまりました。少々お待ちください。」』

 

そう言って席を離れ、カウンターに注文を持って行く。

 

ラルフ『「コーヒーとオムライス、入りました。」』

 

蓮矢「あ、ああ…」

 

蓮矢も、何事かと思ったほどだった。

 

 

そして極めつけは…

 

ラルフ『「お待たせいたしました。コーヒーとオムライスになります。ごゆっくりどうぞ。」』

 

と言うセリフとともに見せた、完璧すぎる接客スマイルだった…。

 

 

 

 

 

・・

・・・

・・・・

 

 

 

その後、出迎えから会計までを何度も、かつそつなくこなし、現在に至る。

 

普段のイメージからは全く予想だにしないキャラであったが、なんというか…ハマりすぎていた…

 

 

ラルフ『「……!」』

 

そんなとき、ラルフがいつものように感じ取り、蓮矢のもとに行く。

 

蓮矢「ラルフ…」

 

ラルフ『「……」』

 

蓮矢「了解だ。行こうか。」

 

蓮矢は、すぐに智夜子にことわり、2人は表のライドベンダーに向かった。

 

 

 

 

・・

・・・

・・・・

 

 

 

蓮矢とラルフが表に出たのとほぼ同じ時間、市街地では、ミイラのようなヤミーが暴れていた。

 

そのヤミーには、人間に対する明確な殺意が現れ、既に数名の男女が亡骸と化していた。

そこに、蓮矢とラルフが到着、と同時にラルフが衝撃波を放つ。

 

ラルフ『「なっ…!?」』

 

その衝撃波は、ヤミーに全く効果がない。

 

 

蓮矢「変身!!」

 

『タカ!トラ!バッタ!タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ♪』

 

しかし、それで隙が出来、蓮矢はオーズタトバコンボに変身、メダジャリバーを引き抜き、幼態ヤミーへとむかう。

 

幼態ヤミー『ジャマヲ…スルナ。』

 

タトバ「喋った…!でも、ヤミーはヤミーだ、とああ!」

 

オーズは、突然言葉を発したヤミーに驚きながらも、ヤミーに一撃を喰らわす。

 

幼態ヤミー『グガ…アマイナ!』

 

少しセルメダルがこぼれ落ちただけで、幼態ヤミーはオーズに鋭い爪で一撃、そして蹴り飛ばした。

 

タトバ「…ぐああっ!」

連撃を喰らい、壁に叩きつけられるオーズ。

 

そして、幼態ヤミーは倒れ込んだオーズや近くにいるラルフに見向きもせず、逃げ遅れた1人の男性に襲いかかり、無残に殺した……“頭をもぐ”という、なんとも惨たらしい方法で…

 

タトバ「あぁ……貴様!なにが目的だ!?」

 

幼態ヤミー『ココニハモウイナイ…ツギダ…』

 

そう言うと幼態ヤミーは走り去ってしまった。

 

タトバ「くっ…ラルフ!タカちゃん出して!」

 

ラルフ『「もうタコに行かせた。…氷乃蓮矢…ヤツは…」』

 

タトバ「………」

 

ラルフ『「ヤツは…有機ヤミーだ…」』

 

 

 

・・

・・・

・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

グリードの産み出すヤミーには、2つの種類が存在する。

 

グリード単体で産み出す無機ヤミー、そして、人間の欲望から産み出される“有機ヤミー”が存在する。

前者は、成長の有無や、数の違い等はあるが、製法は同じで、戦闘行為による闘争本能の活性化により、体内のセルメダルを増やすという個体で、意志がない上行動パターンの幅が狭く、下手をすればラルフ1人で撃破できてしまうほど弱い。

一方“後者”は『親』と呼ばれる人間の欲望を基としているため、意志を持ち、行動も人間のように柔軟、そして何よりの違いは、“親の欲望を満たし”たり、親が欲望のために、異常なまでに急いだりした場合、親と融合し『欲望に忠実な化け物と化すこと』である。

 

なお、この状態になると、一体化した人間の救出は現段階では不可能である。

 

 

 

 

蓮矢は、妃那から治療を受けながら、ラルフから上のような説明を受けていた。

 

蓮矢「じゃあ…あいつが幼態のうちに止めないと…人間が…」

 

ラルフ『「まあそういうことだ……とは言ってもそんなものに引っかかる人間も人間だがな…愚か極まりない…」』

 

蓮矢「…………」

 

ラルフ『「それに、あの気の伝わり方…ウヴァのヤミーだな…」』

 

蓮矢「念じゃなくて気まで分かるのか?てか念じゃないのかよ…」

ラルフ『「まあ、ヤミーやグリード自体は念を持たないが、“気”というものが強い。貴様もそのうち感じ取れるようになるはずだ。」』

 

蓮矢「気ね…全く、念動力者ってのはやっぱり面倒だな…」

 

ラルフ『「怨むのなら親を怨め。貴様などに念を押し付けた…

蓮矢「黙れよ…」

 

蓮矢が、ラルフの何気ない一言に過剰な反応を示す。

 

ラルフ『「なに?」』

 

蓮矢「黙れっつってんだよ。テメェ、二度と俺の親を悪く言うんじゃねえ…次言ったら…もう颯斗の身体もクソも関係ねぇ…テメェを先に潰す。」

妃那「蓮矢くん…」

 

蓮矢は、自分の親を侮辱したラルフを許せず、静かに言葉を荒げる。

妃那も、蓮矢のこれまでにないような荒い口調と鋭い眼差し…獣のようなそれに、ただ、心配と恐怖の眼差しを向けていた。

蓮矢の蓮矢の身体とその怒り、そして兄・颯斗の身体を…

 

ラルフ『「チッ…」』

 

ラルフは舌打ちをしつつ、蓮矢から視線をそらしていた。

 

智夜子「蓮矢くん、大丈夫なの?」

 

その雰囲気を払拭するかのように智夜子が入室する。

 

手の盆にはコーヒーが四つ入れられたカップが置かれていた。

 

智夜子「コーヒー飲む?」

 

蓮矢「あ、いただきます。」

 

妃那「ありがとうございます。」

 

ラルフ『「うむ…」』

 

蓮矢とラルフも、コーヒーを飲むために立ち上がり、コーヒーを取ろうとした、

 

 

智夜子「蓮矢くんも…ヤミーが出たら誤魔化さないで言って?私も知ってるんだから…」

 

 

蓮ラル「『「……え?」』」

 

2人は、智夜子の言葉に耳を疑い、お互いに智夜子と妃那に目を向ける。

蓮矢「て、店長!なんで…」

 

ラルフ『「伍塔妃那!貴様か!」』

 

智夜子「事情は知っといた方がいいでしょ?あなた達もむやみやたらにクビには出来ないから。」

蓮ラル「『「た…確かに…」』

 

智夜子の一言のあと、2人は威圧感とも、なんとも言い難いオーラのような物を感じ、それ以上なにも言わなかった。

 

 

 

 

 

その頃、あるライブハウスでには…

 

「ふ…ふふ…いいぜ…いいぜ…」

 

五体不満足、とまではいかないものの、腕の不完全な男が…地面に惨たらしく転がった、さっきまで人間だった多くの『もの』たちを見渡し、ほくそ笑んでいた。

 

ウヴァ「満足か?阿佐蔵?」

 

ステージのような場所にウヴァが現れる。

 

阿佐蔵「あんたか…感謝してるぜ。なんだかしらないが、俺にコイツをくれ…て!」

 

「阿佐蔵」と呼ばれた男は、ウヴァに礼を入れつつ、足元にある、動かなくなった女性の首を蹴飛ばす。

 

幼態ヤミー『……』

 

幼態である白ヤミーは、ただ、阿佐蔵の後ろに立ち尽くしていた。

 

阿佐蔵「この力があれば…俺は…ふふ…ははは…」

 

ウヴァ(…バカな奴だ…どうなるかもしらずに…)

 

阿佐蔵「だがな…足りねえんだ。俺の復讐はこんなもんじゃ終わらねえ…もっと…もっとだ!」

 

幼態ヤミー「…ワカッタ…」

 

幼態ヤミーは、そう言い残すと、壁を突き破って走り去った。

 

阿佐蔵「頼んだぜ…俺の相棒…」

 

ウヴァ「なんでもいいが、オーズとも戦うように手引きしろ。俺の目的は、奴の持つコアメダル二枚だ。」

 

阿佐蔵「分かってる。それに、向こうからも来るだろうが、何度来てもいたぶってやるさ。」

 

阿佐蔵は、自信に満ちた表情で言うと、床に転がる亡骸達を無情に踏みつけながら、去っていった。

 

 

 

ラルフ(…!)

 

 

ラルフはまた、ヤミーの出現を感じ取る

 

蓮矢「ラルフ…」

 

念の活性化によって、ヤミー出現を感じ取れるようになった蓮矢も、ラルフに歩み寄る。

 

ラルフ『「感づかれるな。」』

 

蓮矢「ああ、分かってる。」

 

2人は、妃那と智夜子に感づかれないように裏口からライドベンダーに向かった。

 

 

 

 

幼態ヤミー『シネ!キサマラハモウイラナインダ!』

 

「うぎゃああああ!」

 

幼態ヤミーは、今度は公園で、屍の山を築いていた。

 

 

ある者は腹を抉られ、ある者は頭をもがれ、またある者は身体を真っ二つに、力任せに引き裂かれていた。

 

また、その中には小学生とおぼしき亡骸もあり、市民の憩いの場が地獄と化していた。

 

ラルフ『「これまた、惨いものだ…」』

 

蓮矢「コイツの親は快楽殺人者かよ!」

 

到着したラルフは、次々起こる惨劇に正直な感想を述べ、蓮矢はヤミーと(会ってはいないが)親に対して憤りの叫びを上げた。

 

「――悪かったなぁ、快楽殺人者でよぉ。―― 」

 

ヤミーの後ろから、はっきりと人間の声が聞こえる。

 

「久しぶりだなあ。伍塔隊長、氷乃副隊長…」

 

蓮矢「阿佐蔵…」

ラルフ「…丞…」

 

 

 

・・

・・・

・・・・

 

 

 

 

 

 

阿佐蔵丞は、ライドベンダー隊に所属、していた幸神コーポレーションの社員で、高卒で入社した異例の人材だった。

 

入社の動機は、『ライドベンダー隊に入り、世界を守ること』であった。

しかし、記憶に新しい『研究施設爆発事件』において、腕が瓦礫の下敷きとなり、右腕と左手の殆どの機能を失った。

 

 

阿佐蔵「副隊長、俺は知ってんだ。あんたがコイツ…と同じような化け物だってこと。」

 

蓮矢「化け物だと…?」

阿佐蔵「そうだろう?コイツと戦えるんなら、あんたも立派なバケモンだ。でも邪魔しないでくれよ。俺の邪魔…あの人の邪魔…」

 

蓮矢「ふざけるな!何のために罪もない人を…まして子供まで殺した!」

阿佐蔵「罪もない?へっ、笑わせんじゃねえや偽善者が!俺にとっちゃあのうのうと生きてる人間すべてが罪人だ!女子供も例外なくな!」

 

蓮矢「貴様ァ!!」

 

ラルフ『「完全に心を欲に支配されたか…あの日のことが引き金になっているとすると、厄介だな…」』

 

蓮矢「……!」

 

ラルフの見解に、蓮矢は言葉を失う。

 

「自分が救えなかったから」

「もしあの時、阿佐蔵の配置を変えていれば」

 

蓮矢の脳裏に、そんな思いがよぎる。

 

ラルフ『「…貴様の考えていることは大体分かる。だが、悔やんだと所で現実はなにも変わらない。」』

 

蓮矢「ラルフ…」

 

ラルフ『「貴様は、オーズでありながらそんなものに固執して、消し去られんとしている命の灯を、見ないフリで通り過ぎるのか?」』

 

蓮矢「……。」

 

ラルフ『「もはや逃げ道はない。ならば貴様に出来ることは、その運命と“向き合って戦う”べきだろう。違うか?」』

 

 

蓮矢「…そうだな。もしもあの時、なんて仮定の話だ。俺は俺の出来る最大限のことをする。」

 

ラルフ『「上出来だ…それでこそOOO(オーズ)だ。」』

 

蓮矢「ああ…!」

 

蓮矢は力強く返事をすると、懐からオーズドライバーを取り出す。

 

阿佐蔵「氷乃ォ…邪魔すんなってんだろおが…」

蓮矢「悪いな…お前に詫びるためにも…お前を止める…!」

阿佐蔵「ほざきやがれぇぇぇぇ!!何が詫びるだァ!?テメエはここで死ぬんだよ!俺は!俺はァ!」

 

幼態ヤミー『!』

 

阿佐蔵の叫びに呼応するかのように、つかみかかる。

 

阿佐蔵「!テメエ…何をす…う!?グアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!』

 

幼態ヤミー『ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』

 

 

互いの長い叫びの後、――二つの身体は、一つになった――

 

 

カマキリヤミー『ゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』

 

そこにいたのは、阿佐蔵丞でも、幼態のミイラでもない、右腕の鎌の折れたカマキリのヤミーだった。

 

蓮矢「いくぞ阿佐蔵…変身!!」

 

『タカ!トラ!バッタ!タ!ト!バ!タトバ!タ・ト・バ♪』

 

蓮矢は、オーズ・タトバコンボに変身、トラクローを展開させ、カマキリヤミーに向かう。

 

カマキリヤミー『ガ!ガ!ガ!ガ!』

 

タトバ「せい!はっ!ふん!でりゃあっ!」

 

トラクローと鎌の激しいぶつかり合い。

右が折れているとはいえやはり力量に変わりはない。一瞬でも油断すれば、直撃を喰らうだろう。

しかし、先に攻撃をやめたのは、意外にもカマキリヤミー、あるかないかぐらいの羽で飛び上がり、脚にトラクローの一撃を喰らいながらも距離をとった。

 

しかし、セルメダルの流出の仕方は、一度目の戦闘の時とは比べ物にならない量が零れ落ちた。

カマキリヤミー『氷乃ォ!貴様ハ!ナゼ貴様ハノウノウト生キテイラレル!」

 

タトバ「悪いな、俺はこんな事しかできないし、何故生きていると聞かれれば、生きるためだと答えることしか出来ないんでな。」

 

カマキリヤミー『ナンデ…ナンデ貴様ナンカガアアアアアアア!!」

 

カマキリヤミーは、憎悪を剥き出しにしてみればオーズに向かう。

 

タトバ「二度目は…ない!」

 

オーズは高く飛び上がって攻撃を回避すると、メダジャリバーを引き抜き、トラクローと共に全体重をかけた同時攻撃を繰り出す。

 

モロに喰らったカマキリヤミーは、左腕の鎌と右手首を切り落とされ、皮肉にも阿佐蔵と同じ様な身体となり、悶える。

 

カマキリヤミー「がああアアアアアアア!!何故…なぜ…ナゼ…!』

 

タトバ「残念ながら見え見えだ…せいやっ!!」

オーズは、起きあがろうとしたカマキリヤミーに、メダジャリバーで一撃を喰らわす。

 

 

タトバ「これで終わりにする!」

 

『スキャニングチャージ!』

 

オーズは、カマキリヤミーが吹き飛んだことを確認すると、オーズドライバーをスキャン、空へと飛び上がる…

 

カマキリヤミー『グ…ガ…ヒノォォォォ!!!』

タトバ「おおおおお!でりゃあああああああああ!!!」

 

空中で3つのサークルをくぐり、『タトバキック』を放つ。

 

カマキリヤミー『ギュェアアアアアアア!!』

 

 

それは、カマキリヤミーの身体を貫き通し、オーズは地面に着地した。

 

カ(あ)マ(さ)キリ(く)ヤ(ら)ミー 「ガ…あ…あ…氷乃副隊長…ありがと…ござ…」

 

カマキリヤミーは、阿佐蔵の姿に戻り、苦悶とも、安堵ともいえない表情を浮かべると、爆散して無数のセルメダルとなり果てた。

 

 

蓮矢(阿佐蔵…すまない…)

 

変身を解除した蓮矢は、無数のセルメダルを見つめ、心の中で謝罪した。

ラルフ『「氷乃蓮矢」』

蓮矢「わかってる。逃げ出せる道はない…」

 

蓮矢「“向き合って、戦うさ”…」

 

 

 

 

to be countinud.

 

 

 

次回

 

 

オーズ「あ!?があああああ!うわああああああ!」

 

ラルフ『「抗ってみせろ。なんのための念だ。」』

 

蓮矢「限界は決めない…決めてたまるか!」

 

 

次回

恐怖と説教と電撃コンボ

“自分であることに、誇りを持って”

 

 

『ガ〜タガタガタキリバ♪ガタキリバ♪』

説明
今回重くてグロい・・・

でもなかなかよくかけたかと←



ではお読みください。
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仮面ライダーOOO オリジナル 異世界 タトバ 有機ヤミー 存在感は異常 ←ヤミー的意味 

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