SPECIAL EDITION MAGICAL GIRL LIRICAL NANOHA STRIKER’S “GREEED OF GREED”  裏切りとコンボと宣戦布告
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〜ミッドチルダ・即席処刑場付近〜

 

 

カァアアアアアアア

 

 

「くそっ・・・。手を患わせやがって、あの馬鹿姉貴・・・」

 

 

強烈な光と共に、アンクは愚痴りながらも処刑場の近辺に転移して現われた。

 

 

「よし見つけた。・・・・・まだ処刑場に入る前か」

 

 

アンクはすぐさまカリムを見つけ出した。どうやらまだ処刑場には入っていないようだった。

 

しかしその護送の様は、まるで極悪な殺人犯を護送しているようだった。一応認識阻害魔法は掛けているようだが、アンクの力の前には成す術はなかった。

 

 

「これならまだ手はあるなぁ。ついでに用事も済ませておきたかったしなぁ」

 

 

アンクは不敵に口端を吊り上げ、行動を開始すべく、アジトからライドベンダーを取り寄せ、処刑場へと向かった。

 

 

〜処刑場・カリムside〜

 

 

 

「さっさと歩け!」

 

 

後ろの局員が私を急かして来る。私はそれに無言で答え、足を速めた。

 

 

 

「カリム」

 

 

すると、前からはやてが近づいてきた。

 

 

「どうもはやて(こいつらがアンクを・・・・!!)」

 

 

私は可能な限り笑顔で挨拶する。しかし、その腸は煮えくり返ったままだ。

 

 

「カリム・・・・・。どうしてあないな化物なんかに・・・」

 

 

「・・・あそこには私の求めるべきものがあるんです」

 

 

はやての一言に私は一瞬キレそうになったが、頭を冷やして冷静に対処した。彼女に悪気はないのだ。

 

 

「やからって、あんな化物に味方するんか!?何でうちらを頼ってくれヘんかったんや!?」

 

 

「あなたに話しても意味は無いからです。あの人の方が私にとって有意義なものを与えてくれます」

 

 

彼女はそういいきった私を怒りと悲しみを込めた表情で睨みつけてきた。

 

 

「・・・見損なったでカリム」

 

 

「見損なって結構。あなたと話すことなんて、更々ありませんから」

 

 

私はそう言って再び歩き始める。後ろではやてがすすり泣く声が聞こえるが、私には知った事ではない。今はただ、彼を待つのみ。

 

アンク・・・・・。

 

 

〜カリムside out〜

 

 

〜処刑場・裏〜

 

 

「その欲望、開放しろ」

 

 

チャリン

 

 

「よし、これで5体目だ」

 

 

そういってアンクは不敵に笑う。アンクは裏で警備に当たっていた適当な警備員達にセルメダルを投入し、ヤミーを作っていた。ちなみに作ったヤミーは、ライオン・ヤミー、カブト・ヤミー、テントウ・ヤミー、軍鶏ヤミー、バイソン・ヤミーだ。

 

 

「さて、そろそろ始まる時間だなぁ」

 

 

そう言ってアンクは金色のメダル『カメ・コア』、『コブラ・コア』、『ワニ・コア』を取り出して、オーカテドラルに装填し、スキャナーでメダルを読み込ませる。

 

 

キキキィン!!

 

 

「変身」

 

 

『コブラ!カメ!ワニ!!ブラカ〜ワニ♪』

 

 

するとアンクが金色の光に包まれ、それが収まると、蛇使いのターバンをイメージし、後頭部に弁髪を携えた『コブラヘッド』、亀の甲羅を半分にしたような盾『ゴウラガードナー』を両手に着けた『カメアーム』、そしてノコギリ状に発達したラインドライブ『ソウデットサイザー』を持った『ワニレッグ』等を装着した、オーズ・ブラカワニコンボがそこにいた。

 

 

「さぁ、GEAM STARTだ」

 

 

オーズは地面を滑るように移動し、表の処刑場へと向かい、ヤミー達もそれに続いた。

 

 

「撃てぇ!」

 

 

「はぁ!!!!」

 

 

ズダダダダダダダ!!!

 

 

オーズが処刑場に到着すると同時に、殺傷設定の魔力弾が柱に縛り付けられたカリムに向かって無数に発射される。オーズは一瞬で空に飛び上がり、カリムの前に着地、ゴウラガードナーをあわせて『ゴーラシールドデュオ』を発動させ、衝撃に備えた。

 

 

ガギギギギギギギギィン!!!

 

 

「・・・・・・?」

 

 

衝撃と痛みを堪えるために目を瞑っていたカリムはゆっくりと目を開けた。すると

 

 

シュゥウウウウウウ・・・・・

 

 

「チッ。送ったすぐ後に厄介ごとなんざ、お前も着いてねぇなぁ。姉貴」

 

 

「・・・来ると思ってましたよ、アンク」

 

 

そう言ってカリムは微笑んだ。その目線の先には、コウラガードナーから煙を上げて立っているオーズがいた。

 

 

「シフトアップ!!オート・パニッシャー!!」

 

 

「クロスファイアー!!シュート!!」

 

 

スガガガガガガッ!!!

 

 

「!!ラァ!!」

 

 

ガギギギギギィン!!

 

 

オーズは突然撃たれた死角からの攻撃に上手く対処し、全てコウラガードナーで防ぎきり、放ってきた場所を睨みつける。そこには、『激走戦隊カーレンジャー・レッドレーサー』に変身したアキラと、クロスミラージュを構えたティアナ、そしてリボルバーナックルを構えたスバルがこちらを睨みつけていた。

 

そしてティアナは、懐からクリアグリーンの色を施されたガイアメモリ『CYCLONE』を、スバルは懐にダブルドライバーを装着(同時に、ティアナの腹部にダブルドライバーが顕れた)し、黒み掛かった紫色のガイアメモリ『JOKER』を取り出し、それぞれが隆起している部分を押した。

 

 

「いくわよスバル!!」

 

 

『CYCLONE』

 

 

「オッケー!!」

 

 

『JOKER!!』

 

 

「「変身!!」」

 

 

二人はwを描くように変身ポーズを構え、ティアナはメモリを右のスロットに装填する。すると、メモリはスバルの方に転送され、ティアナは糸が切れたように倒れる。そして、スバルは転送されたメモリを深く押し込み、スバルも自身のメモリを左のスロットに装填させて、ドライバーをW状に展開させた。

 

 

『CYCLONE JOKER!!』

 

 

すると軽快な音楽とともに風が吹き荒れ、細かな装甲がスバルの身体に張り付いていき、その身体を仮面ライダーWへと変身させた。

 

 

「『さぁ、お前の罪を数えろ!!フッ!!』」

 

 

ダブルはそう言って、オーズに殴りかかる。

 

 

『タカ!トラ!バッタ!!タ・ト・バ♪タトバタ・ト・バ♪』

 

 

「オラァ!!」

 

 

ガキィン!!

 

 

「ウグッ!?」

 

 

オーズは瞬時にメダルを取り替えて、タトバコンボへと変身し、その攻撃を受け止め、逆にトラ・クローで切りつけた。

 

 

「タァ!!」

 

 

「ッヅア!?」

 

 

ダブルは衝撃を堪えて、蹴りを放ち距離をとった。

 

オーズはダメージを受けるも、如何にかタカ以外のメダルを抜き取り、新たに孔雀が描かれたメダル『クジャク・コア』を中央に装填して、コンドル・コアを装填してスキャナーを滑らせた。

 

 

『タカ!クジャク!コンドル!!タ〜ジャ〜ドル〜♪』

 

 

「ハァ!!」

 

 

するとタカヘッドが赤く輝き、額の宝石『オークォーツ』が菱形のガーネットから金色の鳥の嘴型へと変わり、左腕にクジャクアーム専用の武器『タジャスピナー』を装着した、アンクのコアメダルの力を使った『オーズ・タジャドルコンボ』へと変身した。

 

 

「ハァ!!」

 

 

バシュッバシュ!!

 

 

「キャァッ!!このぉ!!」

 

 

『HEAT TRIGGER!!』

 

 

『TRIGGER!!MAXIMAM DRIVE!!』

 

 

「『トリガー・エクスプロージョン!!』」

 

 

オーズは左手のタジャスピナーから、ダブルに向けて火炎弾を発射する。ダブルはそれをかろうじて避け、メモリをチェンジして、ヒートトリガーへとハーフチェンジする。そして、専用のトリガーマグナムにメモリを装填しマキシマムを発動させ、オーズに向けて超高温の火炎を発射した。

 

 

「ティアナ!!スバル!!俺も助太刀するぜ!!『竜之炎:参式!!焔!!』」

 

 

すると何処からか宗助が現われ、火竜の一匹である焔を召喚し、炎の鞭のようにマキシマムに纏わせて、威力増強を図ったマキシマムを同時に放った。

 

 

「はぁ!!」

 

 

ガギャァン!!

 

 

「「『なっ!?』」」

 

 

オーズは何と、タジャスピナーを盾代わりにしてそれを弾き飛ばしたのだ。

 

 

「ちぃ・・・・。こんな程度か」

 

 

「んにゃろう!!壱式な「はぁ!!」ヅァ!?」

 

 

ズダァン!!

 

 

「『宗助さん!?』」

 

 

宗助が火竜:崩を召喚しようとした瞬間、オーズの火炎弾によって吹き飛ばされた。

 

オーズはさらなる追撃を掛けるため、タジャスピナーの蓋部分『タジャドルフェイス』を展開、セルメダルが嵌め込まれた台座『オークラウン』を露出させる。

 

オーズはタジャスピナーに装備されている『フォースドロワー』を引いて、『リボルストーン』の上からスキャナーを押し当てる。

 

 

キキキキキキキィン!!

 

 

『タカ!ウナギ!クワガタ!チーター!ギン!ギン!ギン!ギガスキャン!!!!』

 

 

ギュゥウウウウウウウ!!

 

 

オーズは一気に7枚のオーメダルをスキャンし、は腰を落として左腕を腰に添えて後ろに引いた。すると、膨大なエネルギーがタジャスピナーに収束され、それに伴って地面が若干揺れる。

 

 

「くっ!!地震!?」

 

 

「恐らく、あの手甲から力が漏れているんだろうね。ヘイル!!」

 

 

一方なのは達は突如として現われたヤミー(先程アンクが作っていたヤミー達)を相手にしながら、状況を判断していた。

 

そしてレイは何を思ったか、ヘイルにライオン・トラ・チーター・タコのコアメダルをヘイルに向けて放ったのだ。ヘイルは瞬時にその意図を察してコアメダルをキャッチして、正規の物とは配色が反転しているオーズドライバーを創り、腹部に装着してコアメダルを装填してオースキャナーでスキャンした。

 

 

キキキィン!!

 

 

『ライオン!トラ!チーター!!ラタラタ〜♪ラトラ〜タ〜♪』

 

 

「ハァアアアア・・・・ムンッ!!!」

 

 

「うおぉおおおお!!!」

 

 

ドギャァアアアアアアン!!!

 

 

オーズがタジャスピナーから巨大な火球を発射した瞬間、ヘイルが変身したオーズ・ラトラーター(以下、Hオーズ)はチーターの力を使ってその前に立ちはだかる。そしてトラ・クローを展開させて火球を防いだ。

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。ザ、ザマァみやが・・・・れ・・・・?」

 

 

「ヘイルさん!!上です!!」

 

 

「ッヅ!?」

 

 

Hオーズが肩で息をしながらオーズのいた場所を見ると、すでにオーズはいなかった。スバルの発した声に従って上を見ると、クジャクウイングを広げて飛行しているオーズがいた。オーズは滑空しながらオーカテドラルにスキャナーを滑らせ、メダルを読み込ませた。

 

 

キキキィン!!

 

 

『スキャニングチャージ!!』

 

 

するとオーズの足が猛禽類のような爪に変化し、炎を纏って滑空速度を早めた。

 

 

「チッ!!スバル!!ウィングロードを展開してくれ!!」

 

 

「わ、分かりました!!」

 

 

ダブルが答えた瞬間、青い道『ウィングロード』が展開され、オーズのところまで道が伸ばされる。

 

 

 

キキキィン!!

 

 

『スキャニングチャージ!!』

 

 

「オォオオオオオ!!」

 

 

それと同時に、Hオーズはメダルを再スキャンし、スキャニングを発動させてウィングロードを駆けて行く。

 

 

「ぬぉおおおおおおおおおお!!!」

 

 

「セイヤァアアアアアアアアアア!!!」

 

 

ズドォオオオオオオオオオオン!!!

 

 

「ヘイルさん!!」

 

 

「アンク!!」

 

 

Hオーズの必殺技である『ガッシュクロス』と、オーズの必殺技である『プロミネンスドロップ』が衝突し、物凄い衝撃と共に爆風が他のメンバーを襲った。

 

そしてその土ぼこりが止むとそこには・・・

 

 

「グッ・・・・。ゴホッ!!」

 

 

「チッ・・・・・。勝手に俺のメダルを使いやがって」

 

 

そこに立っていたのは、取り戻したコアメダルを弄んでいたアンクと、地に倒れ伏せて吐血しているヘイルの姿だった。

 

 

「さぁ、これで仕舞いだガキ」

 

 

グン

 

 

「ッグ!?」

 

 

アンクは右手を怪人化させ、怪人化していない左手でヘイルの喉を掴んで乱暴に持ち上げる。

 

 

「ヘイルさん!!」

 

 

「グォオオオオオオ!!」

 

 

ガギィン!!

 

 

「ッ!!邪魔をするな!!!」

 

 

ダブルはヘイルの元へ駆け寄ろうとするも、バイソン・ヤミーによって妨害をされてしまう。

 

 

「あばよ」

 

 

ズン!!

 

 

「ヅァアアアアアアア!!!」

 

 

そしてアンクは右手を手刀状にして、一切の戸惑い無くヘイルの心臓を貫き息の根を止めた。

 

 

「ジェット・ザ・スマァアアアアアッシュ!!!」

 

 

「!?チィイ!!」

 

 

ジャラララララ

 

 

ズドォン!!

 

 

ヘイルを殺したアンクは、突如振り下ろされた巨大なハンマーを防ぐために、息絶えたヘイルの死体を無造作に放り投げ、右手から大量のセルメダルを放出し、盾状に展開してハンマーを防いだ。そしてそのハンマーがどけられると、その振り下ろしたと思われる相手が地に足を着けていた。

 

 

「ふん。またてめぇか、鉄鎚の騎士」

 

 

「よくもヘイルを殺してくれたな化物!!!!」

 

 

「ふん。くたばるほうが悪い」

 

 

ヴィータの怒りに満ちた声にも動じず、アンクはさも当然といった風に返答する。そしてアンクは懐から、ダブルドライバーに酷似しているものの右側にしかメモリ装填口がないバックル『ロストドライバー』を取り出して、腹部に装着する。

 

そしてなんと、ETARNALを取り出して、そのスタートアップスイッチを押した。

 

 

『ETARNAL』

 

 

「変身」

 

 

ギュィン!

 

 

『ETARNAL』

 

 

アンクはメモリを装填し右に傾ける。すると赤色の電気がメモリから発生し、それと同時に原子レベルにまで分解された白を基調とした鎧が装着され、その姿を『仮面ライダーエターナル・レッドフレア』へと変えた。

 

 

「それがァ・・・・どうしたァアアアアアアア!!」

 

 

 

「待てヴィータ!?」

 

 

ヴィータはシグナムの制止を振り切り、エターナルに突進していく。そしてエターナルにアイゼンを振りかぶると、そのまま薙ぎ払ったりたたきつぶそうとする。しかし、エターナルはそれらをすべて紙一重で避け、右手に逆手で持ったエターナルエッジを奮って、ひとつひとつのダメージを的確に、着実に蓄積させていく。

 

 

「グッ!?ちょこまかしやがって!!とっとと潰れろよこの野郎!!!」

 

 

ブン!!

 

 

「・・・・・貴様らはいつもそうだった」

 

 

ザシュ!!

 

 

「ヅァ!?」

 

 

エターナルはまるで何かのスイッチが入ったかのように、話しながら切りつけていった。

 

 

「俺の事情も知らず」

 

 

ザン!!

 

 

「アァアアアアアアア!!?」

 

 

初めに左腕

 

 

「自らの正義を他人に押し付け」

 

 

ベキッ

 

 

「イァアアアアアアアアアアアアアア!!!?!!」

 

 

次に右足を折り

 

 

「自分の過去と罪を棚に上げ」

 

 

グシャ

 

 

「ウ゛ァアアアアアアアアアアアアアアアア!!?!」

 

 

左足を潰し

 

 

「そして憂さ晴らしのために教導という名の暴力を奮う」

 

 

ズドン

 

 

「ゴボッ!!」

 

 

ズシャ

 

 

最後に腹を蹴飛ばされたヴィータは駆けつけてきたシグナムの元に転がった。

 

 

 

「キッサマアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 

『EXPROJION』

 

 

ガシャン

 

 

ヴィータの変わり果てた姿を見たシグナムは我を失い、カートリッジをロードしてレヴァンティンをシュランゲフォルムへと変え、エターナルへと放った。

 

 

「チッ・・・・・」

 

 

『SONIC!!』

 

 

『SONIC!!MAXIMAM DRIVE!!』

 

 

エターナルは一度舌打ちをすると、黒いガイアメモリを取り出してスタートアップを押して、右腰のマキシマムスロットに装填した。

 

 

バシュ!!

 

 

「なっ!?消えただと!?」

 

 

『違います副隊長!!やつはたぶん、超高速で移動しているんだと思います!!』

 

 

「なにっ!?ヅァア!?」

 

 

バキィ!!

 

 

シグナムはそのエターナルが消えた種がわかると同時に、そのエターナルによって殴り飛ばされ、先程まで《・・・・》転がっていたヴィータの所まで飛ばされた。

 

そしてそのヴィータは何と既に切り飛ばされた腕も含めて、完治し始めていたのだ。この現象にエターナルも顔を顰めた。

 

 

(成程・・・。メイスティーマのサーヴァント・ウェポンの能力で無限転生の能力が無限再生の力へと変わっていたのか)

 

 

ヴィータの驚異的な再生能力の正体を見破ったエターナルは、ヴィータが完治する前に切り札を使うことにした。

 

ちなみに何故アンクがヴィータの驚異的な再生力のトリックを見破れたかは、勘などではなくちゃんと理由がある。

 

まだ6課に在籍していた時に、レイがありとあらゆる英雄の武器を作り出してみんなに見せていたのを覚えていたのだ。

 

レイの能力である英雄武器《サーヴァント・ウェポン》は、ありとあらゆる英雄の武器を作り出すことができる。武具・防具・馬具等、そしてほかの世界の戦士のものですら作ることができ、それはほぼすべてといっても過言ではない。

 

そして、英雄武器《サーヴァント・ウェポン》にはある特性がある。それは、作り出す人間がその人物を英雄と上辺だけでも思っていれば、その武器を作り出すことができるのだ。

 

英雄というのは、所詮人間の価値観だ。英雄や逆賊と呼ばれる前の人間が行った行為を見た人間が、素晴らしい・感動等の感情を抱けば英雄やヒーローに、残虐・気色悪いなどと思えば、逆賊となる。

 

そして逆賊と呼ばれた人物の中には、呪いやバグなどを消し去ることができる道具を持つ人物がいる可能性だってある。

 

それが誰の武器だかはわからないが、おそらくレイはその武器の事を知り(もしくは転生前の記憶を探って思い出したか)、その武器を作り出して闇の書の歪んだプログラムや10年前にレイによって、アインを除いて破壊された防衛プログラムを修復し、暴走する前の夜天の書へ修復したのであろう。

 

 

ドカッ

 

 

「グハァ!?」

 

 

さて、読者諸君に説明をしている間に展開があったようだ。

 

エターナルは先程までの場所を離れ、カリムを連れて上空(自分の翼を使って)へと上がり、炎を全身から噴出してメモリの適合率上昇を図った。

 

すると、まるで図ったかのようにエターナルメモリが共鳴をしだしたのだ。

 

 

「ハァ!!!」

 

 

バサァ!!

 

 

エターナルが気合を入れるかのように声を出すと、腕・胸・足にマキシマムスロットが装着され、背中に黒いマントが出現した。そしてそのマントには、タジャドルの紋章があしらわれていた。

 

 

「なっ!!なんだあの姿は!?」

 

 

するとその姿をみたレイは、珍しくうろたえた声を出した。それを見たアンクは仮面の下で若干のさげすみの笑みを浮かべたが、すぐに戻した。

 

 

「貴様に教える義理もなければ、教える気もない」

 

 

エターナルはそう言ってメモリをロストドライバーから引き抜いて、エターナルエッジのマキシマムスロットに差し込んだ。

 

 

『ETARNAL!!MAXIMAM DRIVE!!』

 

 

「うぁああああああああああああ!??!!」

 

 

「あぁああああああああああああああ!!!?!い、痛いぃいいいいいいいいいいいい!!!」

 

 

「お、おい!?みんなどうした!?」

 

 

メモリを差し込んだ瞬間、魔力を持った局員全員が苦しみ始めたのだ。同時に、ダブルも苦しみだし、変身も解除されてしまった。

 

しかしただ一人、大島宗助のみ全くの影響を受けず、皆が倒れる様子を見てうろたえていた。

 

 

「ふん。さすがに魔力やメモリを持たない奴には効かないようだなぁ」

 

 

エターナルの変身を解除したアンクはそう言いながら、手からカリムに投入したものと同じ色のメダルを9枚取り出し、内6枚をカリムに投げて、残りの3枚を装着しなおしたオーズドライバーに装填した。

 

 

「これって・・・、別れるときに私に入れたメダルよね?」

 

 

「そいつを持ってろ。生き残った連中を片づけてずらかるぞ」

 

 

そう言ってアンクはスキャナーをカテドラルに当てて滑らせる。

 

 

キキキィン!!

 

 

『プテラ!トリケラ!ティラノ!!プ・ト・ティラ〜ノ♪ザウル〜ス♪』

 

 

「オォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 

 

ドガァ!!

 

 

プトティラコンボに変身したオーズは、地面に手を差し込み、メダガブリューを取り出す。そしてどういうわけか遠心力を着け、後ろに向けて薙ぎ払ったのだ。

 

 

ガギィン!!

 

 

「くっ!!」

 

 

「・・・・・・シャッハ」

 

 

オーズとカリムの背後にいたのは、なんとメダガブリューをトンファー型デバイス『ウィンデルシャフト』で防いでいるシャッハだった。シャッハは気配を消し、オーズの背後に回っていたのだが、どうやら気づかれていたようだ。シャッハはトンファーを薙いで後ろに後退し、構えを固めて二人をにらみつける。

 

 

「見損ないました騎士カリム。いや、お前はもう騎士と呼べるような器ではない!!貴様から騎士の称号を剥奪しここで殺す!!」

 

 

「どうぞ、好きにしなさい。だけど、貴女が私に勝てるなんて思わないことね」

 

 

シャッハの挑発を軽く受け流し、カリムは体内にあるメダルの力を解放しようとする。が、それをオーズは止めたのだ。

 

 

「・・・時間がないからすぐに片を付ける。お前はそこで見てろ」

 

 

「アンク・・・・。・・・・わかりました」

 

 

カリムは何かを言おうとしたが、何も言わずに傍らに退いた。

 

 

「邪魔だ退けぇ!!

 

 

「ラァ!!」

 

 

ガギィン!!

 

 

オーズは襲いかかってきたシャッハを防ぐと、一度弾き飛ばし、セルメダルをメダガブリューに1枚投入し、噛み砕かせる。

 

 

バキベキゴキ

 

 

『ゴックン!!プトティラ!!』

 

 

「シャァ!!!」

 

 

「くっ!?ハァアアアアアアアアア!!!」

 

 

ガギャアアアアアアアア

 

 

オーズはグランド・オブ・レイジを発動させ、巨大なエネルギー状の斧をシャッハに振り下ろす。シャッハはそれを何とか受けとめようとする。

 

 

ベキンッ!!

 

 

「!?ヅァアアアアアアアアア!!!?!」

 

 

ズシャアアアアアアアア

 

 

しかし、その威力と衝撃にウィンデルシャフトが耐えきれず、シャッハはそれによって、両断こそされなかったものの吹き飛ばされて近くの岩壁に激突した。

 

 

「さぁ、止めだ」

 

 

バキベキゴキッ!!

 

 

『ゴックン!!』

 

 

オーズはメダガブリューにセルメダルを2枚投入し、メダガブリューをバズーカモードへと変形させる。そしてその引き金を引こうとした。

 

 

「待って」

 

 

「カリム?」

 

 

しかし、カリムはそれを止めた。そして、彼にこう告げたのだ。

 

 

「ケジメを・・・つけさせて」

 

 

「チッ・・・。ほらよ」

 

 

カリムは懇願するような顔で頼み込み、オーズは少々不貞腐れながらもメダガブリューを手渡し、カリムはそれをシャッハに向けて構える。

 

 

「カ・・・カリム・・・」

 

 

「今までありがとうシスターシャッハ。私はアンクと行くわ」

 

 

「カリム・・・。その道に・・走れば・・・二度と後戻りは出来な『プ・ト・ティラ〜ノ♪ヒッサ〜ツ♪』」

 

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

 

 

カリムはシャッハが呼びかけている途中にメダガブリューの引き金を引き、ストレンジドゥームを発射し、シャッハを消し炭へと変えた。

 

 

「この期に及んであなたの説教なんか聞きたくないの。私はこれからこの人と共に生きていくわ」

 

 

そう言いながらカリムはメダガブリューをオーズに返す。それを受け取ったオーズは変身を解除した。そしてカリムをつれてアンクは何処かへと飛び立った。

 

 

それから30分後・・・。

 

アンクとカリムはミッドチルダを始めとする管理局が管理する世界全てに以下のような声明を流した。

 

 

『初めまして管理外世界に住む者達。

 

俺の名はアンク・エドゼロン。欲望の王を受け継ぎあし者だ。

 

俺は貴様らに居場所と仲間を奪われた。俺はこれから仕返しをさせてもらう。

 

おっと、逃げようと思うなよ?俺の復讐の対象者はこの世界の人間全てだ!!

 

倒せるものなら倒してみろ。倒せるんだったらなぁ!!』

 

 

〜THE NEXT STAGE〜

説明
さて、お待たせしました。第9話です。

タイトルにもある通り、今回は物語が大きく変動します。

なお、悪い意味で絶賛キャラ崩壊中。

あ、いつもか。

挿入歌:『POWER to TERROR』

    『Time judged all』
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転生者は敵 恵まれない主人公 カリム=敵 伏線回収不能 原作キャラ死亡 アンチ管理局救われない終わり 

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