とある【正義】を持っているヒーロー 第3話 |
【麻帆良学園 女子寮 管理人室】
「ふんふん、ふーん」
夜の準備をし、晩御飯を鼻歌を歌いながら作っていた。
[コンコン]
「ん?誰だ?」
玄関の扉がたたかれたので覚は扉を開いたするとそこにはタカミチがいた。
「ん、何だタカミチ?なにか用……」「今すぐ一緒に来てください!」
「ウェ?ウェッ!ウェェェェェイ!」
そして覚は再びタカミチに引きずられていってしまった……
【中等部 2−A 扉前】
「んだよ、俺の紹介が今日にあるならそう言えってんだよ」
「いや、言う前に帰ってしまったんで…」
「そうかい……」
教室の中からは授業中とは思えないほどの騒ぎ声が聞こえてきている……
「おい、今は坊主の紹介が終わって英語の授業をしているはずじゃなかったのか?」
「いや、そのはずなんですけど……やはり……あ、僕は用事があるのでこれで……」
するとタカミチはその場を去って行った……逃げるように
「……俺にこれからどうしろってんだよ……」
完璧に地獄の入り口のような扉を開いて入れという事なのは理解している……
中に入れば今中で起こっている地獄の祭りへ参加する事になるだろう……
「そして俺は地獄への絶対参加する権利があるというわけか……いらねぇなそんなの……」
そして覚はその場を立ち去ろうとしたその時、背後から言葉が聞こえる。
「どちらさまでござるか?」
「!?いきなり背後に現れるとは……すげぇな、今時の中学生は……」
(気を抜いていたとはいえ……できるなこいつぁ……)
「それほどでもないでござるよ」
「ござる……ねぇ……」
忍者を意識しているというなら時代錯誤もいい所である……しかし……
「お前は中学生には見えねぇな……その体つきは。なかなかの体だ……」
「胸がでござるか?」
「ちげぇよ……それもその通りだが、お前は忍者だろ……確実に」
行動などからみても確実にそうだと判定した。
本物を見たことはないが。
「忍者、何のことでござるかな?」
「……まあそういうことにしておくかね」
まぁ、自分が勝手に決めただけなので保留ということにした。
「所で本当にどちら様でござるか?」
「俺は『海東 覚』……このクラスの副担任になったものだよ……」
「そうでござったか、拙者は楓でござる。」
「楓か、よろしくな」
[ガラッ]
「う、む?」
覚と楓が名前を教えあった直後に教室の扉が開いた……
「ぼ、坊主?」
「あ、あなたはさっきの……」
あいた扉の先には命からがら逃げてきたという感じのネギがいた。
(え、なにこの発言?ナギの息子らしくないな……じゃねぇ)
「お前……今逃げてくるなよ……」
「え、え?」
「あれ、誰その人!」
「このクラスの副担任になる人でござるよ」
「あ〜あ、やっぱしな……」
「本当なの!」
すると覚は言葉を言う暇もなく教室の中へと引きずり込まれていった……
「あれ、兄ぃ? 何でここにおるん?」
「やはり、木乃香もクラスか……」
やはり、というべきか。担当クラスには木乃香の姿があった。
「あれ、二人ともどういう関係?」
「む、まぁ俺はこいつの父親と友達で居候させてもらってた時期があってな……」
「ふむふむ、なるほど」
「って、なんだ、聞屋かお前は……」
手帳を持ちながら覚に質問してくる女に覚はツッコミを入れる。
「ふふ、そう!私の名前は報道部員、朝倉和美!」
「和美ね、ふむ……見た所……4番だな」「見た所って…って4番って!」
ちなみにあたりを見回して4番と断定した。休んでいる奴がいるなら別だが。
「気にするな……とにかく俺は俺がここの副担任になるという事を伝えに来ただけだ……質問などはよしてほしいな……疲れてるし」
「えぇ〜」
「俺は忙しいんだ……坊主とは違う。今日は授業もない……失礼するぜ」
そして覚は教室を後にして帰っていった……
「あの人はやっぱりあの時助けてくれた人……」
次回に続く
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